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2012年6月7日(木)

電撃文庫『ペルソナ×探偵NAOTO』が6月10日発売! 著者&ペルソナチームからのスペシャルコメントを公開

文:電撃オンライン

 人気RPG『ペルソナ4』を題材にした小説『ペルソナ×探偵NAOTO』(電撃文庫/アスキー・メディアワークス刊)が、6月10日に発売される。定価は704円(税込)。

『ペルソナ×探偵NAOTO』

 『ペルソナ』シリーズは、PS Vitaで発売される『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』や、劇場でイベント上映されるアニメ『Persona4 the ANIMATION -the Factor of Hope-』など、熱気の冷めない人気シリーズ。『ペルソナ×探偵NAOTO』は、『ペルソナ』チーム完全監修のもとで、『ペルソナ4』の物語完結から1年後の白鐘直斗の姿を、電撃文庫作家・間宮夏生先生が執筆したものだ。

 カバーイラスト&口絵イラストは、キャラクターデザイン&アートディレクターを担当する副島成記さんがこの小説のために描き下ろしたものを採用。さらに本文中の挿絵は、コミック『ペルソナ4』(『電撃マオウ』連載)や『ペルソナ3』(『ペルソナマガジン』連載)でおなじみの曽我部修司先生が担当するなど、ゲームのノベライズの枠を超えた作品となっている。

 本書の発売を目前に控え、間宮先生、『ペルソナ』チーム・プロデューサー&ゲームディレクター橋野桂さん、副島さんの3名のコメントを掲載する。それぞれの言葉から、本作の発売に向けて期待を膨らませてほしい。

 なお、発売中の『ペルソナマガジン #08』では、『ペルソナ×探偵NAOTO』の冒頭部分を先行掲載している。発売が待ちきれない人はそちらをチェックしよう。

【『ペルソナ×探偵NAOTO』ストーリー】

 『ペルソナ4』で描かれた、稲羽市の連続誘拐殺人事件の解決から1年。探偵王子こと白鐘直斗(しろがね なおと)は、旧知の刑事・蒼井瞳子(あおい とうこ)から、奇怪な失踪事件への捜査協力を依頼され、新たな舞台・八意(やごころ)市を訪れる。ところが、着任早々とんでもない相手とコンビを組まされるハメに……。

 黒神創世(くろがみ そうせい)と名乗る青年は、なんと――“機械仕掛け”!?

 クール×直情型、人間×機械、白×黒。何もかも正反対、そんな凸凹コンビの捜査線上に“マヨナカサイト”と呼ばれる不気味なウェブサイトが浮かび上がり……。

【間宮夏生先生のコメント】

 『ペルソナ×探偵NAOTO』はゲーム×小説の2つのジャンルが出会うことで生まれた奇跡の産物と言えます。どちらが欠けても生まれなかった物語であることは間違いありません。

 当然ながら、ジャンルの違いは創作に対して“アプローチの違い”を生み出します。私にとって『ペルソナ』チームの方々からいただくゲーム創作的なアプローチはつねに新鮮で、例えば直斗の相棒である黒神創世のヴィジュアル等々は私の発想にはなかったものです。他にも数々の素晴らしいアドバイスをいただき、コラボさせていただけた喜びを私は噛み締めたものです。

 このようにペルソナチームの方々から設定面での全面的なサポートを約束された世にも恵まれた作家のすべきことは1つ。『ペルソナ4』の人気キャラである探偵・白鐘直斗が主人公の“小説”としての魅力や面白さを余すことなく表現すること。

 公式ノベライズということで、ゲームファンの皆さんにはこれをきっかけに小説を、小説から入った皆さんにはこれを切っ掛けにゲームをと、『ペルソナ4』の魅力を世の中へとより広く伝えるための橋渡しの一役を本作品が担えたのなら光栄です。

 振り返ると、自然と胸が熱くなります。大好きな『ペルソナ4』や尊敬する『ペルソナ』チームの方々とこんなにも深く関わることができて、私はこの上なく幸せでした。

 白鐘直斗ファンである著者の愛情がたっぷりこもった本作品。是非、お手に取って内容のほどを確かめていただけたらと思います。どうぞよろしくお願いします!

『ペルソナ×探偵NAOTO』著者
間宮夏生

【橋野桂さんのコメント】

 この作品は、既存のノベライズとは異なり、『ペルソナ』チーム側から電撃文庫さんへ提案させて頂く形で企画が始まりました。もう2年以上前になりますが、電撃さんのゲーム関連誌の取材時にダメ元で声をかけさせていただいたのが最初と記憶しています。その後、幾つかの幸運もあり、晴れて実現する運びとなりました。

 『P4』は元々ミステリ仕立ての作品なので、公式のスピンオフをミステリ小説という形で展開できたらどんな味わいになるだろう、という好奇心がまずありました。しかも『電撃文庫』といえば、若い世代に圧倒的な人気を誇るライトノベル界の一大ブランドですから、そこに加えていただければ、新しいファンに『ペルソナ』を知ってもらう機会が生まれるのではないかという期待もありました。

 ゲームと小説とはまったく違う媒体ですので、原作ゲームの語り口をそのまま落とし込んでもらうことは、初めから考えていませんでした。まずは、電撃文庫読者の方々に本として楽しんでいただけることが大前提。その意味で、出版に関して素人の僕らが何処までやれるのかという不安も正直ありました。

 ですが、ありがたいことに、著者の間宮先生や担当編集者さんをはじめ、電撃サイドの多くの方々が『P4』の大ファンでいらして、あらゆる点について「どんな意見や要望でも言ってください!」というスタンスで臨んで下さいました。

 僕らとしては、その言葉をありがたく真に受け(笑)、時にはスケジュールが延びてしまうレベルの要望を投げてしまったりもしたのですが、それでも『電撃文庫』さんの姿勢に揺らぎはなく、最後まで品質優先を貫いて下さったので、大変心強かったです。この点についても、本当に感謝の念に堪えません。

 今回の制作を進める上での、僕らチームの大きな役割は、公式をはっきりうたえる徹底した設定の監修と、直斗をはじめとするキャラクターの絵作りでした。

 設定面に関しては、『P3』や『P4』の年表とも整合が取られていますし、絵作りに関しては、ブレストによる試行錯誤や複数回のリテイクなど、ゲーム開発で行うのとほぼ同じスキームとコストで仕上げています。創世については、実は変形の実現性もかなりの精度で検証してあり、形がウソにならないようにしてあったりもします。

 電撃文庫さんとのコラボ実現も含め、この作品は、僕らにとっても大変思い入れのあるものになりました。まだ1冊の本が出たに過ぎませんが、電撃文庫ファンの方々の中で大きく育っていってくれたらと願っています。

 ……で、もしも原作にも興味をもっていただけた方がいたら、ゲーム作品の方もぜひ、よろしくお願いします!(^^;

『ペルソナ』チーム
プロデューサー&ゲームディレクター
橋野 桂

【副島成記さんのコメント】

 『ペルソナ×探偵NAOTO』は『ペルソナ4』で人気を博したキャラのその後を描く作品ですから、ビジュアル面でもファンの皆様の期待に応えるべく、ゲーム制作とほぼ同じコストのかけ方でデザインを行っています。

 新作ですし、いい意味で裏切る要素も欲しかったので、イラストの作画以上に、絵の設定面の練り込みにかけた時間が本当に長かったです。登場する創世の変形設定などは、実現性の検証を含め、凝りに凝って制作されているので、ぜひ別の媒体でも登場させたいですね。

 『P4』の継承作でありつつも『ペルソナ×探偵NAOTO』という独立した新作という点を強調したかったので、タイトルロゴも『ペルソナ』開発チームであるP・STUDIOで行うという気合の入りようなので、書店で見かけた時には、是非お手にとってみて下さい!

『ペルソナ』チーム
アートディレクター&キャラクターデザイナー
副島成記

『ペルソナ×探偵NAOTO』
▲副島さんが時間をかけて練り込んだと語る秘蔵の設定画。最終的に生まれたキャラクターたちがどのような活躍を見せるかは、ぜひ本編で確認してほしい。
電撃文庫

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データ

▼電撃文庫『ペルソナ×探偵NAOTO』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2012年6月10日
■価格:704円(税込)
 
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▼『ペルソナマガジン ♯08』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2012年6月7日
■価格:840円(税込)
※毎月7日発売予定
 
■『ペルソナマガジン ♯08』の購入はこちら
Amazon.co.jp

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