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2012年10月3日(水)

セガミュージックで熱く彩られた一夜――Blind Spot(ほぼS.S.T.Band)ライブツアー最終日をレポート

文:電撃オンライン

 並木晃一さん率いるBlind Spotのワンマンライブが、9月29日に東京都・高田馬場にあるCLUB PHASEで開催された。

 Blind Spotは、セガのS.S.T.BANDを前身とするゲームミュージックアレンジバンド。S.S.T.BANDは、1993年に開催された“ゲームミュージックライブ 電撃’93”のステージを最後に解散していたが、2011年の夏に“ほぼS.S.T.BAND”であるBlind Spotとして活動を開始した。

 今回のライブは、神戸、名古屋、東京という3会場ツアーのラストを飾るもの。会場のCLUB PHASEは来場したファンにより、満員御礼状態となっていた。

“Blind Spot”

 ライブの開幕を飾ったのは、S.S.T.BANDの6thアルバム『BLIND SPOT』から、『Wave Motion』と『I can Survive』の2曲。開幕のあいさつを挟んで、並木さんによる「“う”に点々で?」のコールから始まったのは、もちろん『Vermillion』。そこから『R360』、『ゴールデンアックス』の『Wilderness』と、熱いナンバーの連続によって会場が大いに盛り上がった。

“Blind Spot” “Blind Spot” “Blind Spot” “Blind Spot”
▲森藤晶司さん▲飯島丈治さん▲熊丸久徳さん(左)&並木晃一さん(右)▲斉藤昌人さん(左)&松前公高さん(右)

 盛り上がりを受けた、「どうだまいったか!」という並木さんのコメントでMCパートの2部がスタート。DVD収録の際には大人の事情で演奏ミスが直っている可能性があるといったぶっちゃけトークや、突発的にストリングス隊がチューニングを行うなど、極度に大らかなムードでトークが展開。チューニングが完了すると、秋模様の季節を真夏に巻き戻すような『アウトラン』の『Last Wave』と『Passing Bleeze』が演奏された。

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▲「デイトーナー!」とノリノリの森藤さん。

 トークの中で、25周年にあたる来年の活動や、海外からのオファーが示唆された後にスタートしたのは、24曲で送る熱いメドレー! 『After Burner』や『Space Harrier』といったおなじみの曲から始まり、「デイトーナー!」のフレーズが会場全体でシャウトされた『Let’s Go Away』、電子音がゆるく流れる『Tetris』など、バリエーション豊かな楽曲を一挙に披露。続いて ジャジーな『Bonanza Bros』、『SDI』からメロウな『Blue Moon』が演奏された後、前の2曲から一転してアップな『System Down』が奏でられた。

 次の曲は、ファンだけでなくメンバー内からもリクエストが多かったという『Super Monaco GP』、再び『BLIND SPOT』から『Tachyon』、『ギャラクシーフォース』から『Beyond The Galaxy』を演奏。続く『サンダーブレード』のメドレーでは、熊丸さんによるドラムから、斉藤さんのベース、飯島さんのギターと、それぞれのロングソロプレイが奏でられた。

“Blind Spot” “Blind Spot” “Blind Spot”

 派手な演奏を会場を盛り上げた斉藤さんへの、「歳なんだから盛りすぎ」という並木さんのコメントから始まった最後のMCパート。ここでは、来年初頭のDVD発売記念ライブの開催が告知され、観客を沸かせていた。

 来年への期待感にもあふれたクライマックスに演奏されたのは、『Space Harrier』、『スーパーハングオン』の『Outrider A Crisis』、『パワードリフト』の『Like The Wind』といった盛り上がるセレクションの3曲。この3曲が終了した後、Blind Spotのメンバーは一旦退場するも、「S! S! T!(ほぼ!)」という4拍子に乗ったアンコールを受けて、ビールを手にする並木さんをはじめとした、Blind Spotメンバーが再び登場。一旦の終了で少し落ち着いた会場を再び盛り上げる『Magical Sound Shower』と、盛り上がりを最大限に爆発させる『After Burner』が演奏され、ステージの最後を熱く飾った。

“Blind Spot” “Blind Spot”

 演奏はこれですべて終了したが、余韻冷めやらぬ観客から、再び「S! S! T!(ほぼ!)」のアンコールが発生。退場していた並木さんは三度登場し、「もう曲ねえんだよ!」と観客を一喝。「また来年やりますんで、とっとと帰れー!」と叫ぶと、観客からは歓声が上がった。

 しかしそこで斉藤さんから、もののついでのように斉藤さんと熊丸さんによるセッションライブが告知された。このライブは、10月12日に横浜のライブハウス・Hey-JOEにて開催される。ステージでは、Blind Spotの楽曲もドラム&ベースのみで演奏されるという。

 それを受けて、並木さんもBlind Spot以外でのライブを告知。11月11日に千葉県・さんぶの森公園にて、『ワイルドアームズ』シリーズの楽曲で知られるなるけみちこさんと、カシオペアのコピーバンド“貸大部屋(かしおべや)”として出演することが伝えられた。

 最後には並木さんから再び「とっとと帰れー!」の声が会場に投げられ、爆笑の中でライブは閉幕した。なお、今回のライブの模様を収録したDVDは、来年初頭にアトス・インターナショナルから発売予定。Blind Spotファンは期待して待とう。

“Blind Spot”

■セットリスト
01.『Wave Motion』
02.『I can Survive』
03.『Vermillion』
04.『R360』
05.『Wilderness』
06.『Last Wave』
07.『Passing Breeze』
08. 24曲メドレー(メドレー中の曲目は下記参照)
09.『Bonanza Bros』
10.『Blue Moon』
11.『System Down』
12.『Super Monaco GP』
13.『Tachyon』
14.『Beyond The Garaxy』
15.『Thunder Blade』Medley
16.『Space Harrier』
17.『Outride A Crisis』
18.『Like The Wind』
EC1.『Magical Sound Shower』
EC2.『After Burner』

●24曲メドレー
01.『After Burner』
02.『Space Harrier』
03.『Splash wave』
04.『Sword of Vermilion』
05.『Soup up』
06.『Wilderness』
07.『Polygonic continent』
08.『Earth Frame G』
09.『Final Take Off』
10.『Sprinter』
11.『Belldeer wind』
12.『Like the wind』
13.『City202』
14.『Shining and the darkness』
15.『Burning point』
16.『Beyond the galaxy』
17.『Air battle』
18.『Rush a Difficulty』
19.『Time Attack』
20.『Magical sound shower』
21.『Let’s Go Away』
22.『Born out』
23.『Tetris』
24.『Stream』

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