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2012年11月6日(火)

これはもはや“歴史大河ドラマ”──プレイしたからこそ断言できる『アサシン クリードIII』は史上最大級のオープンワールドACTだと!

文:イトヤン

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■大西洋を自分の帆船でいつでも航海できる
“海戦ミッション”は想像以上の大ボリューム!

 従来のシリーズにはなかった『アサシン クリードIII』ならではの要素の1つに、野生動物の“狩り”があります。コナーは未開拓の大自然である“フロンティア”の大地で、そこに棲むウサギやシカ、オオカミといった野生動物を狩ることができるのです。もちろん“狩り”と言うだけあって、野生動物をただ弓矢で射るだけでなく、オトリの撒き餌で動物をおびき寄せて、罠で捕らえるといった、本格的な狩猟方法も可能です。

 ちなみに狩りで仕留めた動物は、その肉や毛皮を原材料としてアイテム生産に使うことができます。“フロンティア”はマップが広大なので、獲物を探し回るのが大変だったりもしますが、コナーのルーツであるインディアンらしさが、非常に強く感じられる要素だと言えるでしょう。

『アサシン クリードIII』
▲野生動物を狩るためには、絶好のタイミングと根気が重要。野山を歩き回っていると、逆にオオカミの群れに襲われてしまうことも!? 
 

 そして、『アサシン クリードIII』ならではの要素で最も注目したいのが、帆船で大西洋に乗り出して砲撃戦を戦う“海戦ミッション”です。海戦は本作の発表時から、大きくアピールされていた新要素でしたが、事前の予想では正直言って“メインストーリーのイベントの1つなんだろうな”と、軽く考えていました。ところが今回、実際にゲームをプレイしてみると、予想以上に大きなウェイトを占めているものだとわかり驚かされました。

 ゲームの比較的早い段階で、コナーは自分が自由に使える帆船を手に入れます。そして大西洋の大海原へと航海に乗り出して、イギリス海軍を相手にさまざまな海戦ミッションに挑むことができるのです! 風向きに合わせて帆の張り方を変え、自分で舵輪を操作して巨大な帆船を動かすのは、なんとも気持ちがいいものです。ところが、いったん海戦が始まると、巨大な砲弾が海上を飛び交い、互いの船はあっという間にボロボロになっていきます。自分の思い通りに船を動かすのが意外と大変なのですが、その分やり込みがいのあるミッションだと言えるでしょう。

『アサシン クリードIII』
▲敵の船に大ダメージを与えるには、大砲がズラリと並んだ船の側面を、敵船の方角に向ける必要がある。風向きを考えながら船を動かすのは、難しいけれど楽しい!

 さらに、地上の各所に隠されている宝を手がかりにして、大西洋やカリブ海の各地に眠る財宝を探索するといった要素まで用意されており、これまでの陸に加えて“海”という新たな舞台が増えたことで、『アサシン クリード』は、また新たな進化を遂げたと言っても過言ではありません。それにしても、陸上のオープンワールドとはまったく構造の異なる海戦ミッションまで追加されているというのが、ある意味、本作の贅沢な内容を非常によく表していると思います。

■シリーズ未体験で尻込みするなんてもったいない!
本作だけを遊んでも十分に満足のいく作品です

 『アサシン クリードIII』は“歴史大河ドラマ”としてのストーリーの濃厚さと、“オープンワールドACT”として多種多様なゲームプレイ要素がふんだんに詰め込まれた密度の濃さが両立しているという、空前絶後と言えるほどボリューム満点の作品になっています。

 しかも、オンラインによるマルチプレイまで用意されているのですから、本作をすべて遊び尽くすのに一体どれだけの時間が必要なのか、正直言って想像もできません。海外ゲームがいくら超大作ぞろいだと言っても、ここまでのスケールを持った作品は滅多にないと断言できます。その意味で、今世代における1つの到達点、そして次世代への第一歩として、できるだけ多くの人にプレイしてもらいたいと思います。

『アサシン クリードIII』

 なお、ここまでのインプレッションではあえて触れてきませんでしたが、『アサシン クリード』シリーズにはもう1つ、“デズモンド・マイルズ”を主人公とした現代が舞台の物語が存在しています。本作は、第1作からシリーズ5作品にわたって続いてきた、この物語の完結編でもあるのです。

 でも、シリーズのファンとしてあえて言わせてもらいますが、これまでシリーズの過去の作品をプレイしたことのない人で、現代編のストーリーがわからないから本作をプレイしない、というのはあまりにももったいないと思います。今回の新主人公であるコナーの物語を楽しむだけでも十分に満足いくだけのボリュームと密度が、この『アサシン クリードIII』にはあるのですから。(イトヤン)

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