News

2012年12月12日(水)

【G-netプレイレポート】『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』をオールクリアしたので感想とかいろいろなことをいいたい!

文:ごえモン

 どうも、電撃オンラインのギャルゲー番長ごえモンです! “ギャルゲー/美少女ゲーム”関連のレビューをお届けしている連載企画“G-netレビュー”。その第42回では、12月14日に発売されるWindows PC用ソフト『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!(以下、いま妹)』を紹介します!!

『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』

 本作は、PCゲームブランド“fairys(フェアリス)”が世に送り出す恋愛アドベンチャーゲームです。fairysと言えば、『恋と選挙とチョコレート(以下、恋チョコ)』を制作した“sprite”の全年齢PCゲームブランドとして知られていますよね。そんな“fairys”の1作目、『いま妹』が今週12月14日に発売を迎えるということで、どのようなゲームなのか気になっている人も多いのでは? というわけで、すでに全ルートをクリアしているごえモンが、本作のレビューをお届けしますよ!

■とりあえずYouTubeにあるグランドOPを見たほうがいいよっていいたい!

 本作のシナリオと原画は、『恋チョコ』に引き続き堅木功さんと春夏冬ゆうさんが担当しています。音楽はElements GardenとI’veが手掛け、キャラクターボイスは茅原実里さん、伊藤かな恵さん、茅野愛衣さん、日笠陽子さん、堀江由衣さん、竹達彩奈さん、緒方恵美さんなどが担当するなど、非常に豪華なスタッフが結集した作品となっています。

 そんな概要は置いといて、とりあえず見てほしいのが公式サイトやYouTubeで公開中のグランドオープニングムービーです! 最近では珍しくなくなりましたが、AIC Buildが制作したリッチなアニメーションがふんだんに使われているということで、発売前に大いに話題となりました。根拠はないですが、OPがアニメーションだと、「これだけ力を入れているってことは、本編もおもしろいに違いない!」と期待感を膨らませてくれる気がします。映像を見れば攻略ヒロインたちのかわいらしさもひと目でわかるので、興味を持った人は、とりあえずグランドOPを見てテンションを上げてみるといいでしょう!

■「いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!」って思っている妹弟(いもおとうと)との共同生活が楽しいっていいたい!

 『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』って、なんかタイトル長すぎぃぃぃい! って思っている人は、きっと多いのではないでしょうか?(笑) でも、この作品名はゲームの内容をものすごくよく表しているんですよ。

 タイトルにある“お兄ちゃん”というのは、主人公の三谷陸斗(みたに りくと)くんのこと。“妹”は、主人公の父親の再婚相手の娘・三谷歩夢(みたに あゆむ)ちゃんです。なんで「妹だっていいたい!」なのかと言うと、歩夢の母親の考えにより、陸斗は歩夢のことを“男の子”だと思い込まされてしまうんです。

『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』 『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』
▲初めて会った時に歩夢は女の子の格好をしていたため、“ひと目ぼれ”のような感情を持ってしまう陸斗。後で義理の“弟”だと知らされ、複雑な心境になってしまいます。

 というのも、とある事情によって、一緒の部屋に初対面の兄妹が長期間住むことになってしまったため。2人は義理の兄妹に突然なったわけですから、兄の心情的にはいろいろまずいものがありますよね。そんなわけで、歩夢は家では男の子として過ごすけど、学校では女の子として過ごす、妹と知らないのは主人公を含めてごく一部の人間だけ、なんて“おもしろ設定”ができ上がるわけすよ、お兄さん! しかも、妹は“兄”という存在に強いあこがれを持っていたものですから、本当は妹として「“おにいちゃん♪”って言いたいのに!」と、タイトルのようになるわけです。

『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』
▲茅原実里さんボイスの「おにいちゃん」。……正直たまりません!

 この“認識違いによるすれ違い”がコミカルでおもしろいんです。皆さん想像してみてください。キーワードは“着替え”、“お風呂”、“寝起き”、“ふとした拍子のボディタッチ”……。突然できた女の子かと見まがうほどかわいらしい義理の弟、という設定を前提に、先ほどのキーワードを思い浮かべていろいろ妄想してみてください。……なんかドキドキしてきませんか? おそらく、皆さんが想像した通りのおもしろイベントがゲーム中で展開されるでしょう! そんなコミカルな兄妹の生活と、この設定をどう回収していくのか? というところが本作の見どころですね。

『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』
▲男同士なんだから、満員電車で密着状態になって胸と胸が「こんにちは♪」しても恥ずかしくないよね!

 妹の話ばかりしてしまいましたが、もちろん、その他3人の攻略ヒロインも魅力的です。妹以外の3人のヒロインは、共通ルートのころから“モノローグでなんらかの秘密を胸に秘めているような描写”が頻繁に挿入されるので、「この娘たちにはどんな事情・バックボーンがあるんだろう?」とプレイヤーに気にさせながら、読ませる構成がうまいなと思いました。ただの日常が延々と描かれるより、その先に待つ展開をある程度明示してもらったほうが中だるみしませんからね!

 ちなみに、『恋チョコ』とは違い、初プレイでも攻略ヒロイン全員のルートに入れるように作られています。オールクリアしたうえでの感想を語ると、キャラが魅力的なだけに、個別ルートではもっと長い時間イチャラブイベントを見たかった……というのが正直なところですね。

『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』
▲奈々瀬奉莉(ななせ まつり)……CV:伊藤かな恵さん。主人公とは中学3年生のころからの“盟友”という設定です。きっかけさえあれば、すぐにでも恋人関係になれるんじゃないかと思わせるほど仲がいい2人。いまだに“盟友”の関係にとどまっている理由が、個別ルートで関係してきます。
『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』
▲茂森真央(しげもり まお)……CV:茅野愛衣さん。こちらは歩夢とは逆で、“男子生徒”として学校に通っている武士っ娘。女を捨てて“剣の道”に生きていますが、なんだか主人公のことが気になる様子……。目標と恋、この2つにどう折り合いをつけていくのか? というところが見どころです。
『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』
▲拝田希実花(はいだ きみか)……CV:日笠陽子さん。引っ込み思案な性格や地味な見た目を変えようと、いろいろ努力中。実は小学生時代に主人公と会っているのですが、主人公はまったく覚えていない始末。ある学校のイベントで、今度こそ自分を変えようと頑張るのですが……。そして主人公との過去とは? この辺りが注目ポイントですね。

■とにかく背景とかCGとかグラフィックがめちゃくちゃ綺麗だっていいたい!

 『恋チョコ』をプレイ済みな人はよくわかっていると思いますが、春夏冬ゆうさんが描く女の子たちが、とにかくキャッチーでとにかくかわいい! そして、sprite/fairysの独特な淡い塗りが最高にキレイです!! このグラフィックの素晴らしさが本作最大の魅力と言っても過言ではありませんね。

 また、立ち絵やイベントCGだけでなく、背景の描き込み具合とモブキャラがかわいい点も個人的注目ポイントです。手抜きな背景だったり、立ち絵やイベントCGのクオリティとは釣り合わない背景グラフィックだと、とたんに世界観がチープに見えてしまいます。そして、モブキャラと主要キャラのデザインにあまりにも差がある場合も、世界観がちぐはぐとなって、没入間が薄まってしまいます。物語に集中したいのに、「なんだあのモブは?(笑)」となってしまうと台無しです。

『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』 『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』

 その点、『いま妹』は某軽音楽アニメのモブキャラに負けず劣らずのクオリティ! 「むしろモブキャラも攻略させてくれよ!」と思ったり、「モブキャラをクリックしたら隠しルートが始まるんじゃないか……」なんて妄想もしてしまいましたよ(笑)。つまり何が言いたいのかというと、キャラ、イベントCG、背景と、すべてのグラフィック面において、めちゃくちゃこだわっている作品ということです。

『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』 『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』
▲改札を通ろうとしているスーツ姿のお姉さんと、電車内でスマホをいじっている高藤学園の生徒が僕のお気に入り! ……どうにか攻略させてくれませんかね?

■開発スタッフには「いますぐ未玖ちゃんを攻略ヒロインにしてください本当にお願いします!」っていいたい!(血涙)

 最後に、声を大にして言いたいのは、「いますぐ未玖ちゃんを攻略ヒロインにしてください本当にお願いします!」です(血涙)。未玖ちゃんとは、竹達彩奈さんが声を担当する12歳の女の子。主人公宅の隣に住んでいて、主人公のことを「おにいちゃん♪」と呼び、将来は主人公と結婚することを本気で考えています。

『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』 『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』
▲なんで未玖ちゃんは攻略ヒロインじゃないんですか? なんで? ねえ、なんで? なんでかな? なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでぇぇぇぇぇぇ! うわあああぁあぁぁぁぁぁあぁっ!!
『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』
▲……逆に考えるんだ。ルートがなくってもいいやって。未玖ちゃんルートがなかったのは、ファンディスクとか、今後あるかもしれない展開を待つ楽しみを味わうためだったんだって。

 12歳とか中学1年生とか関係ねぇぇぇぇんだよぉぉぉぉ! これは父性なんです!! 父親のような気持ちで未玖ちゃんの成長を見守るルートが欲しかったんです!!! 竹達さんの破壊力バツグンな甘え声で「おにいちゃん♪」とか言われたら誰だって萌え転がるっつーもんです。ちなみに、僕はお姉さん属性が好きで、決してロ○こんばんは属性ではありませんのであしからず!

 ……まとめると、未玖ちゃんルートがないことを許せる紳士、オーソドックスな恋愛AVGに“妹が本当の性別を隠して同居”というワンアイデアを生かした設定を楽しみたい人、春夏冬ゆうさんのイラストが大好きな人にオススメですね。あとは、恋愛ゲーム初心者にもやさしい内容だと感じました。このレビューやグランドOPを見て興味を持った人は、ぜひ、特設サイトから体験版をダウンロードしてみてください。(ごえモン)

『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』 『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』
▲中学生時代の『恋チョコ』ヒロインも登場するので、『恋チョコ』ファン必見です!

(C) fairys. All Rights Reserved.

データ

▼『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!(完全生産限定版)』
■メーカー:fairys
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP/Vista/7)
■ジャンル:AVG
■発売日:2012年12月14日
■希望小売価格:10,479円(税込)
 
■『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!(完全生産限定版)』の購入はこちら
Amazon.co.jp

関連サイト