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2013年1月30日(水)

3Dの“ぱふぱふ”は必見!? 圧倒的に遊びやすくなった3DS版『ドラゴンクエストVII』の開発裏話インタビュー【ゲームやろうぜ!】

文:電撃オンライン

■あの“ぱふぱふ”も立体的に表現!? すべてがグラフィカルに表現されたバトルの裏話

――バトル面でのバランスや遊びやすさは、どう変化しているのでしょうか。

藤本:PS版を振り返ると、とにかくストーリー自体にボリュームがあったので、レベルアップするペースが他のナンバリングタイトルよりも比較的遅かったと思います。それを踏まえて3DS版は、かなりレベルアップのペースを上げる形で調整していて、体感的には他のナンバリングタイトルと同じくらいに感じると思います。

 その要因の1つは、PS版がランダムエンカウントだったのに対して、3DS版はシンボルエンカウントになったことです。ユーザーがバトルをしたい時にできるようになったので、バトルに対するストレスがすごく少なくなっています。

 また、シンボルエンカウントにするとバトルの回数が少なくなりやすいので、その分、1回のバトルで獲得できる経験値やゴールドもすべて見直して、PS版よりも多く獲得できるようにしました。

『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』
▲PS版とは違い、3DS版はフィールド上を徘徊するモンスターに触れるとバトルに突入するシンボルエンカウント式となっている。

――それは、バトルの難易度が下がったということでしょうか?

藤本:簡単になったというより、遊びやすくなった感じですね。単純に簡単になっているのかと言うとそうではなく、トントントンとテンポよく進めるように調整したイメージです。強敵は、ちゃんと強いですよ。

 テンポについて他に例をあげると、PS版よりも“はがねのつるぎ”が買いやすいとか、“リレミト”を覚えやすいとか、進行がスムーズになった感覚が出ることを意識しました。かなりダイナミックにアレンジしたので、本当に遊びやすくなりました。

眞島:転職の仕方や熟練度が上がる戦闘の回数なども大きく変更をして、遊びやすいようにしています。全般的に今風のバランスになっているので、楽しく遊べると思いますよ。

 ちなみに、バランスもそうですけど、バトルそのもののテンポにもこだわっています。演出のテンポがいいので、バトルがサクサクと楽しめると思います。ただ、演出の速さや時間をテンポアップしつつも、“何が起こったのか”という情報は読み取りやすくしています。そこはずっと積み重ねてきたものが生きていると思いますので、ぜひ体感していただきたいところですね。

――公式サイトのプロモーション映像を見ると、バトルがテンポよくサクサク進むのに加えて、キャラクターごとのアクションがすごくてビックリしました。

藤本:しかも、キャラクターごとにモーションが違うのはもちろん、その時の職業でも見た目が変化しますからね。『ドラゴンクエストVII』は職業の数が50種類以上もあるんですが、そうなると当然のごとく呪文や特技の数も膨大な数になるんですよ。その1つ1つに、モーションとエフェクトをきちんと用意しました。

 “へんてこ斬り”とか“ひゃくれつなめ”とか、特殊な特技を初めて見た時は「こんな特技だったんだ!」と驚き、新しいものを覚えると「どんな風に動くんだろう?」とわくわくしながら使ってもらえると思います。

杉村:バトルのアクションを作るのは大変でしたが、とにかく作り込みましたので、ぜひすべての呪文・特技をユーザーの目で確認してほしいですね。

眞島:1からすべて作っていきましたからね。今まではエフェクトやテキストでシンボリックに描いていたものが、画面上にキャラクターが登場して動くとなると、また別物になりますから。完全に頭を入れ替えてアイデアを出し合いました。

藤本:“ぱふぱふ”とか、見たいですもんね(笑)。特にメルビンの“ぱふぱふ”とか、絶対に見てみたくなりますよ(笑)。

――ちなみに、仲間のキャラクターごとに体格が違いますが、モーションを流用する際の工夫などはありましたか?

杉村:流用は無理なので、あきらめました(苦笑)。モンスターもキャラクターも、基本的にそれぞれ独自のモーションとして作っていきました。

 キャラクターごとのアクションのおもしろさを出したい、というのもありつつ、それに加えて最大4人を画面に入れた時の見た目のバランスも考えて、ガボはオオカミに乗ることにしたんです。開発サイドでそのことを話し合った時に「オオカミに乗せるのって大変だよね…でも、おもしろいからやろう!」ということで提案し、進めていった結果、本当に大変でしたね(笑)。

藤本:ガボが転職すると、オオカミも着替えますしね。どう考えても、大変じゃなかったわけがない(笑)。

『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』 『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』
▲職業、さらに呪文・特技すべてに専用のモーションとエフェクトがある。職業を能力的なところだけで判断せずに、“モーションが見たい!”という楽しみから、育成のモチベーションもアップ!!

――職業の話題が出ましたが、今回は職業の衣装にすごく特徴がありますよね(公式サイトでは、職業ごとのイラストが掲載されている)

藤本:おそらく、真っ先になれる“戦士”や“僧侶”という定番の職業は、皆さんもためらいなく転職してくれると思うんですよ。でも、なにせ本作の職業の数は膨大なので、“笑わせ師”や“羊飼い”となると、どんな職業なのかイメージできなくて、転職を躊躇(ちゅうちょ)してしまうのではないかと。

 なので、まずは見た目で「お、なんかコレすごいぞ! ちょっとやってみよう」と思ってもらえるように、ユニークな職業に関しては、ものすごくハジけたデザインにしてほしいとお願いしました。

眞島:カッコイイものはカッコよく、変な職業は変な風に、という感じですね。

――では、皆さんのオススメの職業はありますか?

『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』
▲転職をするとグラフィックも変化。もちろん、キャラクターごとにグラフィックが異なり、バトル中の攻撃アクションにも影響する。

眞島:ガボの“羊飼い”です! ガボとオオカミの見た目も変わりますから、初めて見た時に「どうしたんだ、お前は!?」と驚愕すると思います(笑)。それと、モンスター職に転職するとモンスターの格好になりますから、今までこんなに小さかった人がこんなに大きくなっちゃった、という変身をしつつ、全身を見せながらフィールドを移動して、さらにバトルもするので、もうすごいことになりますよ。

藤本:4人ともモンスターの姿でフィールドを歩いていると、どれが敵でどれが味方がわからなくなりますからね(笑)。大型モンスターでそろえると、画面の半分以上を占めてしまうという、とんでもないバランスになります。

杉村:パーティがぞろぞろ歩くのは、『ドラゴンクエスト』シリーズのお約束として外せませんから。キャラクター同士の距離なども、いろいろと考えて調整する必要があるので大変でした。

藤本:自分としては、ぜひ定番ではない職業を楽しんでほしいと思います。モンスター職なら、僕のオススメは“ばくだん岩”ですね。移動する時はちゃんと転がりながら移動するのですが、あのゴロゴロ感がいいんですよ。それとモンスター職にはモンスター職だけのメリットもありますから、ぜひ育ててみてください。

杉村:私は、主人公の“ゴッドハンド”ですね。それと、マリベルは“海賊”とか“盗賊”になるとストレートにカッコイイのでオススメしたいです。ユニークな外見も楽しいですけど、かっこいいデザインもたくさん用意してますので、いろいろなキャラクターと職業の組み合わせを試してみてください。

→すべてが3D&グラフィカルになった3DS版の見どころとは?(3ページ目へ)

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