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2013年2月2日(土)

実機プレイでゆるふわ世界を体感! PS Vita『Tearaway』が目指すのはゲームとリアルの融合

文:電撃オンライン

 2月1日の“The PlayStation Asia Media Session at Taipei Gameshow”にて、SCEのPS Vita『Tearaway』のメディアセッションが開催された。

『Tearaway』

 セッションには『リトルビッグプラネット』の開発スタジオとして知られるMedia MoleculeのJames Spafford氏、WWS Xdiv StudioのRobert Karp氏が登場。本作はタッチスクリーン機能を生かし、“手”で遊んでいる感覚が得られるゲームであることを述べ、今回のハンズオンでその感覚を体験してほしいと語った。

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▲WWS Xdiv StudioのRobert Karp氏(左)とMedia MoleculeのJames Spafford氏(右)。

 まずはアジアでは最速となる実機のプレイレポートをお届けしよう。

■一切のインターフェイスを排除した、感覚的な体験

 最初にプレイできたのは、主人公のメッセンジャー・イオタ(iota)が“ウェンディゴ”という紙でできたモンスターの追跡をかわしながら進んでいく、ゲームの序盤エリアだ。ウェンディゴはイオタを視界に入れると猛スピードで迫ってくるので、高いところに登ったり、物を投げて気を引いたりしながら追跡をかわして先に進んでいく。

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▲本作の主人公・メッセンジャーのイオタとアトイ。
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▲今回のハンズオンに登場したモンスター・ウェンディゴ。

 イオタは自由に移動できるが、ステージには道しるべがあり、制限時間もない。もしウェンディゴにつかまってもゲームオーバーの概念はなく、近くのチェックポイントに戻されてすぐゲームを再開できる仕組みだ。そのようなこともあり、ゲームとしてはいかに効率よく進むかということよりも、「こんな操作をしたらウェンディゴはどういう反応を示すんだろう?」とか「どうやったらワナにはめられるんだろう?」などと試したくなり、子どもの頃のような純粋な好奇心を刺激された。

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 そして次のステージでは、PS Vitaの背面タッチパッドを使い、指でゲーム内の紙を突き破る機能も体験できた。突き破った指で敵を退けるなど、『Tearaway』が目指すゲームとリアル世界の融合を感じることができた。

 続いて、SIXAXISを利用した、ちょっと頭を使う必要のあるステージ。PS Vita本体を傾けながらピンボールを操作し、イオタの行動と同期させながら数々の仕掛けを解いていく。見ればわかる直感的な仕掛けから、少し考えないと答えが出ない仕掛けまで、アタマと本体をひねりながら先へ進むのがおもしろい。

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■手で遊び、目で癒され、童心に帰る

 今回のハンズオンを通してまず目を引いたのが、すべてがペーパークラフトで構成された世界の美しさ。あっちには何があるのか、高いところに上がって全景を見てみよう、ここの裏はどうなっているのかと、とにかく冒険心をくすぐられた。もちろん、イオタを含めすべてが紙であるからこそ、のりが付いた斜面では下に落ちない(垂直にも登れる)など、その素材感を生かし、しっかりとその世界観をゲームのプレイに落とし込んでいる。

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 Spafford氏とKarp氏は、メッセンジャーとプレイヤーは友だちだと語った。プレイしていて、たしかにコントローラで操作をしているが、イオタの手を引くような感覚で、その行動を見守っているような印象があった。

 ちなみに今回のプレイではイオタを操作したが、女の子の主人公アトイ(atoi)を選んでも、見た目が変わるだけで動きに違いはないそうだ。

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■ゲームの中にペーパークラフトを取り込むソーシャル機能を検討

 気になるのは、『リトルビッグプラネット』のステージクリエイトのようなソーシャル機能が本作にも実装されるかどうか。ハンズオン後のインタビューセッションでSpafford氏は、カメラで取り込んだデザインをゲーム内のペーパークラフトに反映させ、それを共有する構想を語った。PDFなどでアップされたデザインをプリントし、実際にペーパークラフトを作ることができるということだ。

 もちろんまだ検討段階だが、理想はそのペーパークラフトを現実でカスタマイズして、それをさらにゲームに取り込み……というサイクルを実現させることだ。ゲームとリアルの融合を掲げる本作ならではのチャレンジに期待したい。

Tearaway (C) 2012 Sony Computer Entertainment Europe. Published by Sony Computer Entertainment Europe. Developed by Media Molecule.
“Tearaway” is a trademark of Sony Computer Entertainment Europe. All rights reserved.

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