2013年2月8日(金)
浅田:ケイブのこれまでのシューティングゲームですと、基本的にストーリーは置いてきぼりだったと思うんですよ。でも今回は、自分が何かを達成する、そういう達成感を味わえることを大切に取り掛かっています。まだ制作段階の途中ではあるんですけどね。
――ちなみにストーリーはすべてシューティングステージの中だけで進んでいくんですか? ステージの合間にアドベンチャーパートがあるとかは?
浅田:いえ、すべてシューティング中に進んでいく形になります。リザルト画面でいくつか会話をするという場面もありますが、基本的にはステージとステージの合間に別の何かが挟まることはないですね。ゲームの妨げにはならないように、そこは細心の注意を払って作っています。ですので、リザルト画面もボタンですぐに飛ばせるようになっています。
ただ単にキャラクターのしゃべりがついただけに思われるかもしれないんですが、それによって演出の幅がずいぶん広がったと私は思っています。繰り返しになってしまいますが、うちはこういった物語の部分をないがしろにしてきた部分が少なからずあるので、そういったところも楽しんでもらえるように、チャレンジして作っています。
――ゲームとしての見え方も少し変わりますよね。
浅田:シューティングゲームってどうしても、黙々とプレイする人が多いと思いますし、その気持ちもわかります。とはいえ、舞台背景や主人公がどういう心情で戦闘に出ているのか、そういったことも伝えたかったんですね。
ただ、シューティングゲームの中で物語を語るというのは、非常に難しいことでした。ステージの尺も決まっていますし、画面内に文字を出すわけにもいかない。どうしても声だけで進めるしかないんですね。的確な言葉で伝えないといけませんし、どういった言葉が印象に残るかという部分についても、シナリオ担当ががんばって作ってくれました。
本作の制作が決まってから、このシナリオ担当と凪良さんがずっと打ち合わせをしているんですが、凪良さんのほうからもいろいろな提案などをいただいているんですね。
そこをどう生かしつつ味付けをしていくか、何気にプレッシャーに感じているところです(笑)。自分が作り上げたものなら手を加えることは楽なんですが、他のスタッフが作り上げたものの仕上げをするというのは難しいんですよ。とはいえ、自分はプロデューサーですから自分の責任でやらないといけませんし、さじ加減も難しい。でも期限は迫ってきますから、右往左往はできませんしね。
――ちなみに現在の進行度はどれくらいでしょうか?
浅田:そうですね、まだ65%くらいというところですね。アーケードのほうはほぼ終わって、今は処理落ちを調整しているところです。現時点でその処理落ちの調整もステージ1~2くらいまでは終わっていますので、近いうちにすべて終わると思います。また、アーケードについては画面写真を見ていただくと、もとのアーケード版よりもだいぶ綺麗になっていることがわかるかと思います。
▲HD画質に調整されたアーケードHDモードの画面写真。 |
ただ、これからXbox 360モードの制作&調整がありますからね。これからが一番の山場ですよ。ただ、このXbox 360モードはうちにいるシューティングゲーム制作のエース級をすべて投入して作るので、いいものが作れるのではないかと期待しています。仕様はもうできているので、あとはゲームとしておもしろいものに仕上がるかどうかですね。なんとか3月末にはすべての作業を終わらせておきたいなと。
――Xbox 360モードの難易度はどれくらいになるのでしょうか?
浅田:エキスパートと呼ばれる高難度コスチューム以外は、基本的にゆるくしようと思っています。誰でも簡単にクリアできるというレベルではないのですが、練習をすればクリアできるくらいにしようかなと。この難易度については、かなりの時間をさいて調整する予定です。このXbox 360モードについては、ぜひ最後までプレイをしてほしいですね。
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