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2013年3月7日(木)

“原点回帰”と“没入感”に重点を! 『ロスト プラネット 3』の魅力をプロデューサーとディレクターが語る

文:電撃オンライン

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■原初のEDN-3rdに存在したエイクリッドは、より凶暴だった!?

――人類の敵となるエイクリッド(以下、AK)は、過去のシリーズにおいて、節足動物のようなデザインに統一されてましたが、今作では狼のようなものも見られますね。

アンドリュー:過去のEDN-3rdでは、惑星もその生物の活動もより活発だったのではないかと考えました。後の時代では絶滅していたAKも、当時は存在していただろうという設定でいろいろなAKを作りました。狼のようなAKはグンロと呼ばれているのですが、お察しのとおり哺乳類からヒントを得ています。

大黒:これまでのシリーズでは、生物というより敵というイメージで作っていたこともあり、AKの生態系が語られていなかったので、今作ではその辺をしっかり描こうということになりました。グンロに関しては、狼のように群れを成して行動し、得物を見つけたら一気に襲い掛からずに、円を描くようにじっくりと追い詰める。デザインだけでなく生態にも説得力を持たせてあります。

『ロスト プラネット 3』
▲逃げる獲物を背後から追い詰めるグンロ! 狼に似た習性を持つようだ。

――AKに襲われた際にナイフで反撃するという、ストラグルモードについて教えていただけますか?

大黒:緊迫した戦闘中に、横にいた小型のAKにちょこっと攻撃されて倒されてしまう。やられた側としては、ちょっと納得できない倒され方ですよね(笑)。そういったところをなんとかしたいなと思った時に思いついたのが、このストラグルモードになります。

アンドリュー:近接攻撃もあるのですが、それだけじゃ少し物足りない。AKの脅威を魅せるため、ジムが弱っている時に小型のAKに襲われると発生するようになっています。

 また、単なるQTE(クイックタイムイベント)のような、タイミングよくボタンを押したり、連打したりするものではありません。『ロスト プラネット』はシューティングということもあり、銃を撃つときだけでなくナイフで刺す場所を狙うことで、よりインタラクティビティを持たせてあります。また、ストラグルモードに成功すれば、かなり体力が回復するので、一発逆転のチャンスにもなっています。

――大型のAKではストラグルモードはおきないということでしょうか?

大黒:そうですね。身の丈の何倍もある敵に対してナイフで対抗するのはさすがに説得力がありませんし(笑)。大型のAKは一撃も大きいので、そういったところで戦いのメリハリがつくと思います。

『ロスト プラネット 3』
▲瀕死のジムに襲い掛かる小型のAK。うまく弱点を狙って、ストラグルモードに成功すれば、体力が回復する。

■頼れる相棒となるユーティリティ・リグ

――本作で初登場となるユーティリティ・リグ(以下、UR)について教えてください。

大黒:過去の世界の話なので、シリーズに登場したバイタルスーツ(以下、VS)の前身を作ろうということになりました。開拓期なので兵器ではなく、ブルドーザーのように大型で、重たい鉄の塊のような工業機械だったのではないか。そういった無骨な建設機械のほうがカッコイイし、ロボットアニメ好きの年配プレイヤーにはウケがいいだろうと(笑)。

 もちろんそれだけではなく、工業機械ならではの新しい戦い方が生み出せて、これが新たな楽しさになるのではないかということで動いていきました。

アンドリュー:工業用の重機ということで、自分で操作しているような演出にするため、乗り込んだ際は一人称視点に変化します。同時に、ジムでは大きいと感じていたオブジェクトも見下ろせる形になるので、自分が強くなったような感覚も生まれます。

 URに乗ったら操作を最初から覚えなおさないといけないというわけではなく、ジムを操作している状態と近いものにしてあるので、すんなり受け入れられるかと思います。

――クローやドリルといった工事や工業用の装備が目立ちますが、対AK用に銃火器などの機能が拡張されるのでしょうか?

アンドリュー:アームの拡張はありますが、あくまで工業作業用のものになります。穴掘りに使うドリルや、荷物を動かすためのクローを、AKと戦う際にどうやって使用すればいいのか。どうすれば効果的にダメージが与えられるのか。URを使った戦闘では、そういった試行錯誤も楽しんでいただければと思います。

『ロスト プラネット 3』
▲ジムが財産をつぎ込んで購入したUR。巨大な体で、コクピットはちょっとした居住スペースになっており、過酷な環境下での作業のキャンプとしても使われる。
『ロスト プラネット 3』
▲URに乗り込むと一人称視点になる。10メートルを越える巨体のため、ジムからは巨大に見える相手も、小さく見える。

■マルチプレイや今後の展望など

――マルチプレイに関して、現在言える範囲のことをお聞かせください。

アンドリュー:『ロスト プラネット』といえばマルチプレイをイメージされるファンの方も多いと思いますし、我々もそうであると思っています。今はまだ詳しく言えませんが、近日中にマルチプレイの情報をどんどん公開していく予定です。

――URを使ったマルチプレイなどもあるのでしょうか?

アンドリュー:メカは用意してある……とだけ言っておきます(笑)。続報に期待して下さい。

――最後に最新作を待ち望むファン、読者へのメッセージをお願いします。

大黒:シリーズの最新作として、皆様が思い描く『ロスト プラネット』のイメージに近いものにできあがってきております。過去の“極寒の世界”で新たな体験ができるものと自信を持っておりますので、期待して待っていてください。

アンドリュー:いよいよ発売日も決定して、皆様にお届けする日が近づいてまりました。物語の時系列的に一番最初のものになるので、シリーズファンの方ならおもわずニヤリとしたり、納得できることも多いはずです。また、シリーズ未プレイの方も予備知識なく楽しむことができるでしょう。SF映画が好きな方、探索系のゲームが好きな方は、これを機会にプレイしていただけるとうれしいです。

『ロスト プラネット 3』
▲シリーズへの思いと本作への意気込みを語る両氏。今後公開される続報やマルチプレイの情報からも目を離さないように!

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