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2013年4月24日(水)

『ドラッグ オン ドラグーン』シリーズ座談会は終始ヨコオタロウ節が炸裂。ラストオーダー直前に語られる『DOD3』のボツネタとは

文:タダツグ

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■「クソ」と「死ね」と「焼肉」と……求められるキャッチコピーセンスと『DOD3』愛

松下:……ということで、ラストオーダーらしいですよ。ヨコオさんはどうされますか?

ヨコオ:貧乏人だから頼みますよ。梅マッコリの冷やしロック。

松下:僕はジンバック。ジンジャエールは甘口で。

野村:クソが。

松下:そういうキャラじゃないですか、僕。

野村:まあいいや。

松下:安井さんは大丈夫ですか。

安井:僕はもうけっこうです。大丈夫。

松下:だいぶ気が抜けちゃってません? そのビール。

安井:いや、ほんと大丈夫です。

ヨコオ:飲んでないもんね、それ。口に含んで戻してるから。飲んでる振りをして、俺今酔っ払ってんねんで~みたいなフリをするだけ。で、人間観察をしている。

安井:人聞きが悪い。本当に。

佐々木:染谷さん、全然お話してないけど。

染谷:ごめんなさい、寡黙なんで。

ヨコオ:最後までそのキャラを貫かれましたね。

野村:すごいいい文章を書くんだけど、コミュニケーションがちょっとね。松下とさ、ちゃんと話できてるの?

松下:最近、だいぶ意思の疎通がとれるようになってきた気がします。

ヨコオ:最近なんだ!

野村:まぁ、君たちは真逆だから別にいいんだよ。

松下:真逆。伝わることがないってことでしょうか。

野村:もっと、お互い使い倒せってことだよ。

染谷:ちなみに今日の会。お店の仕込みは松下さんなんですけど、僕だったら東京タワーとかが見えるロケーションでやってましたね。

松下:あぁ、あそこにアンヘルがぶっ刺さったんですねぇ~みたいな会話のために?

染谷:そう。まぁ、新宿が聖地だっていうのもよくわかりますし、実際にそんなところでやっていたらみなさんに怒られたんでしょうけどね。

ヨコオ:いや別に怒りはしないですよ。その気づかいにたぶん気づかないだけで。なんか集合場所遠いですね~みたいな(笑)。

佐々木:新宿だったら楽だったのにね~くらいのものだよ。

ヨコオ:たぶん、松下さんは今回、これをまとめるのにすっご~く苦労されると思うんですけど、がんばって書いてください。

松下:もちろん。たぶん、めっちゃ時間かかるけど、染谷さん、すみませんね。

ヨコオ:染谷さんは何をされるんですか?

野村:さぁ、何をするのか知らない(笑)。

松下:いやいや、いろいろ動いてくれているじゃないですか。

染谷:今回は松下さんに任せつつ。

松下:おーい、投げっぱなしとかやめましょうよ。

染谷:最後にこんなところでぶっちゃけるとですね。記事を書いていて難しいなと思うのは、『DOD』だからちょっと斜に構えた言葉を使っちゃおうみたいな、あざといことを考えることがあったりしているのが、反省だったりします。闇とか狂気みたいなネガティブイメージな単語も、あえて記事中に放り込むみたいなのが、逆にパターンになっちゃってるというか。

松下:それ、僕に遠回しにダメ出ししてるってことですよね。

ヨコオ:なんだろう。僕もダメ出しされた感。

佐々木:わかります。俺もダメ出しされてる。

染谷:くぁwせdrftgyふじこlp(焦って“そういう意味ではない”ことを伝えるも、何を言っているのかよく聞き取れず)。

野村:もういいよ。染谷は話なげーんだよ。

佐々木:今ちょっと饒舌になってきたのに(笑)。

松下:だいぶいい感じでしたよ。

野村:どうせあと5分くらい話してると、前の彼女の話とか、カツアゲされた話とかになると思うんで。話が長くてオチが遠いんですよ。

染谷:いや別に落とそうとはしてないんですが……。

松下:ひとまず、すみません。次から言葉のチョイスは気をつけますから。

佐々木:でも、オフィシャルもそうなんですけど、別に狂気とか闇とかって言葉を使うのは、スタンダードでいいと思うんですよね。

ヨコオ:僕、今回宣伝さんが闇とかっていう単語じゃなくて、“今回は焼肉だ”とかいうコピーを出してきたら、ほんと心の底からシビレますけど。

佐々木:ゲームにまったく紐づいてませんけど(笑)。どうやってとおすんですか、それ。

ヨコオ:いや、ドラゴンが火を吐くだろ~みたいな。だから人が焼けるだろ~みたいなところから、なんとかそのキャッチコピーをとおすため、めちゃくちゃ暴れ始めますよ。

松下:で、ダメなら「辞める!」と。

佐々木:さすがにその境地までは、たどりつけないなあ。いやでも、僕が最終的にみんなに見せる前の落書き帳には、焼肉まではいかないけど変な単語もちょいちょいあったかな。

松下:あの“ほろび”のコピーにはシビれましたけどね。

佐々木:あれ、実はほろびって読まないよ。あれは醜美(※)。

※醜美:しゅうび。醜いことと美しいこと。また、醜女と美女。美醜(デジタル大辞泉より)。

松下:ガーン……素で間違っていたわけですが。誰にも何もツッコまれなかった。

ヨコオ:確かにほろびって読めますね。

佐々木:うん。あれはあれでアリだって思えたから、あえて直しませんでした。

松下:しゅうび。僕もしゅうびって読みましたけどね。

野村:そういうわざとらしい脊髄反射的なのはいらないんだよ。

佐々木:いやでもほんと、間違いではないし、いい感じに書いてくれてるなと思ったので。

松下:ありがとうございます。

『ドラッグ オン ドラグーン3』
▲あえて“公式とは角度を変えたキャッチコピー”を押し出してみた(ということにした)『電撃PlayStation』の『DOD3』の初報。お手元にある方も、“どれどれ、漢字のルビは間違っていないかな”みたいに確認することだけは絶対に避けてほしい。

ヨコオ:宣伝さんがそういうスタンダードな、王道メインを出してきたなら、言葉づかいのプロである電撃さんは、よほどその上をいくコピーを考えてくれるのかな。

松下:焼肉。

野村:わかってねぇな。“焼肉”みたいな変化球とは違うんだよ。基本のスタンダードに対して、より心に響く言葉を使いこなすってこと。変化球は5回に1回じゃないと効果がうすい。

ヨコオ:たとえば、記事中に“乱交”って言葉を8カ所くらい使用して、一番最後に「今回、スクエニさんの指示で乱交っていう言葉を8回だけ使っています」みたいなことを言われたら、みんなもう1回読み直して探すじゃないですか。そういうエンタテイメント性を期待したいです(笑)。

松下:乱交かぁ……。

野村:そういうフックは5回の記事のうち1回だからな。多用するのは逃げに等しい。

松下:メディア論になってきましたね。

野村:そうだよ。それをわかってないヤツはクソなんだよ。

ヨコオ:野村さん、すぐに「クソ」と「死ね」を口にされますね。

野村:あ、ごめんなさい(笑)。

ヨコオ:なんかわかります。僕もシナリオ書いてて困ると、すぐに「クソ」と「死ね」を連発しちゃうんです。ボキャブラリーが少なくて、とりあえず「クソっ」て言う。今回、ゼロが「クソ!」って言う回数をカウントしてもらえれば、僕はその何倍もその単語を口にしているってことが透けて見えてくるかもしれない。

佐々木:しかし、今回の記事……まとめられます?

野村:いやー大丈夫ですよ。それができなかったら松下&電撃はクソだってだけの話なんで。

松下:きたなプレッシャー!!

ヨコオ:安井さんにもっと話を聞きたかった。

安井:ヨコオさんのひどい話をもっといっぱいしたかった(笑)。実は学生時代にね……ゴニョゴニョ。

ヨコオ:ああ、やるか? 今? ここで?(真顔)

佐々木:この企画、続くんだろうね。

野村:そんな気がします。こういうのがいいんですって。

ヨコオ:僕もこういうのは楽しいです。

佐々木:柴はそれを一番心配してるんでしょうけどね。

野村:こうなったらさ、柴さんと岩崎さんの対談もやろうぜ。

松下:いやそれほんと恐いんですけど。

ヨコオ:すごいやってほしい(笑)。岩崎さんと柴さんはたぶん、お互いに本音なんかちっとも話すわけないんだから。取材力が問われますよ(笑顔)。

野村:その壁を、お前の無邪気さが破壊する可能性がある。

松下:マジすか。意味わかんね。

野村:期待している。

佐々木:プレッシャーだね(笑)。

ヨコオ:あと、安井さんの話が今日あまり出てないから、もうちょっと濃い話をしていきますと……。

安井:いやいや、十分ほじくられただろ。

ヨコオ:僕、昔安井さんからAVを借りたことがあって。

安井:!!

松下:いや、ちょっと待ってヨコオさん(笑)。

ヨコオ:それには、最初から最後までSM系のやつが入ってて。まぁでもライトSMなんですけどね。まだVHSの時代ですよ、当時は。3倍でびっちり入れたやつを借りたことがあります。

『ドラッグ オン ドラグーン3』
▲一応、止めようと試みた安井さんを襲う、無慈悲な鉄拳。

松下:安井さん、顔をそむけてますね……。

安井:ノーコメントで。

ヨコオ:当時、何か僕も貸した気がするんだけど、そんなに僕のコレクションはとがっていなくて、バラエティ豊かなものだった記憶があるんですよね。

松下:使いどころ満載だったと。

ヨコオ:そうですね。当時はすごいAVを見てたんで。1日に3本くらい。

野村:もうね、記事としては間違いなく締まってないので、今から松下におもしろいことでも言ってもらうしかない。

松下:おもしろいことというか。これ1回で終わらせるのはもったいないなとは思ったので、今後も続けていきましょう、ほんとに。

ヨコオ:ほとんどゲームの話してませんけど。

松下:まあ大丈夫じゃないですかね。ゲームの話はカンペに書いてありますし。

佐々木:電撃さんならではの切り口でいいんじゃないかと。まあ読者さんが本当に楽しんでいただけるのであれば、ですけど。

松下:……と、おっしゃっていただけてますし。次は柴さん、岩崎さんですね。

ヨコオ:柴さんは、ピンで聞くのがいいと思います。ピンが一番おもしろいと思うんですよね。岩崎さんとの対談もいいですけど。ちなみに柴さんは、全然しゃべらない“カッコつけモード”とかもありますよ。

松下:そんなモードがあるんですか?

ヨコオ:「はい。はい。はい」っていう静かなモードです。

佐々木:あのモードの時、どうしたらいいの?

ヨコオ:殴ればいいんじゃないですか? ひとまず、柴さんが来るんだったら、僕を呼ぶかどうかは佐々木さんの判断に任せますんで。あと、佐々木さんと柴さんが永遠に警戒しあって終わるのもいいかなって(笑)。

佐々木:別に警戒しあってないし(笑)。

松下:そう言わず、またみんなで集まりましょうよ。電撃オンラインで募集している、好きなキャラのアンケートの結果発表会とかで。

ヨコオ:たしかに、それは参加したいなと思うんですよ。結果を見たい。普通に、イチ開発者として。そもそも『DOD』の何が好きかとか、すごい興味があるんで。ぜひ呼んでください。

松下:むしろヨコオさんは、たぶん自分でアンケートに投稿すると思ってる。

ヨコオ:とりあえず松下さんは原稿をがんばってください。なんだろ。『DOD3』をおもしろくしてほしいっていうよりは、おもしろい電撃さんであってほしいと思ってる。ゲームを買わなくても楽しめる記事が好きです。

野村:真理だよ。今の超真理だよ。鼻血出そうだよ、ほんとに。

松下:ヨコオさんと飲むと、いつもこうやってハードルが上がっていくんですよね。

ヨコオ:ハードル、上げていきましょうよ!

松下:……本日はお集まりいただきましてありがとうございました!!

最後になりますが、6万文字を超える長い記事を最後までお読みいただきまして、
本当に、本当にありがとうございました。


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データ

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