2013年4月12日(金)
スクウェア・エニックスがサービスを展開するカードバトルRPG『拡散性ミリオンアーサー』。スマートフォン版の登場から丸1年がたち、昨日4月11日にはPS Vita版の配信も始まった。
電撃オンラインは、PS Vita版プロデューサーの古川雄樹氏と、PS Vita版の開発を担当するビサイドのディレクター田坂浩治氏に独占インタビューを敢行。さらにスマートフォン版プロデューサーの岩野弘明氏にも、いろいろとお話を伺った。
昨日公開したインタビュー前編では、PS Vita版の仕様やコラボレーションなどについて伺った。本日公開する後編では、スマートフォン版の現状や今後の展開についてお話いただいたので、本作をプレイしている人はぜひチェックしてほしい。(※インタビュー中は敬称略)
▲左から、田坂浩治氏、岩野弘明氏、古川雄樹氏。 |
――まずは先日の電撃オンラインのコラボイベントですが、なぜスワンボートレースという内容になったのでしょうか?
岩野:【電撃型フェンリル】と【電撃型ヴォルヴァ】を“電撃ミリオンアーサー”の企画で作っていただいたのですが、よりコラボレーション感を出していくため、イベント化しました。スワンボートのネタについては、奥へ進んでいくという探索の見せ方をおもしろく使おうという話を前からしていて、何かに乗ってレースをするというアイデアが出ました。ちょうどその時にコラボ企画があったので、ああいう見せ方になりました。なぜスワンボートなのかということには、あまり意味はありません(笑)。
▲電撃オンラインとのコラボ企画。スワンボートに深い意味はないらしい……。 |
――そこが一番の謎だったのですが(笑)。もう1つ、騎士団の仕様を今後どうするかという話がゲーム内でも出ています。これについて説明をいただけますか?
岩野:今までの『ミリオンアーサー』は1人で十分楽しめるというところが魅力の1つにあったので、騎士団でそことの違いが出ることは最初からわかっていました。しかしそれでも、新しい遊びを積極的に仕掛けていきたかったのです。実際には、他のフレンドと緩くつながって協力していくというのが、『ミリオンアーサー』にはちょうどよかった……ということが騎士団をリリースしてみて改めてわかりました。騎士団というアップデートは、うまくいったとは思っていません。お客様の求めるものを届けていくのが運営なので、今後は元の魅力を軸にしたアップデートをしていきたいと思っています。
――個人的には騎士団も楽しいと思っていますが、もう少しゆっくり遊びたい人にとっては、他の人と頑張らなければいけないという感覚があるのは気になるでしょうね。
岩野:お客様の騎士団に対しての興味は、とても強いと感じています。ただ、思い描いていた騎士団とは違ったという声がとても多いのです。そこは素直に謝罪するしかありません。ただ、他のユーザーとパーティを組んで攻撃するという遊び自体はおもしろいので、それが緩く遊んでいるうえに乗った時にもおもしろくなる形を模索中です。
――現状は遊びといえば騎士団ということになっていますが、騎士団もありつつ以前のものもあるという、両立したイメージでしょうか。
岩野:今は騎士団を強制していますが、お客様には各々自由に遊んでいただき、緩いつながりが一番心地いいという形にはしたいです。騎士団は残しても、それは遊びの選択肢の1つとしておきたいですね。騎士団の自動でマッチングから来る強制感が、『ミリオンアーサー』のお客様というか、スマートフォンのお客様には合わないのかなと感じています。お客様が嫌だとおっしゃられていることは止めて、欲しいとおっしゃるものを提供するという形にしていきたいと思っています。
▲新鮮ではあったが課題を残している騎士団。今後は以前の緩さとの共存が図られるようだ。 |
→次のページでは、スマートフォン版の今後について伺いました。(2ページ目へ)
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