2013年5月1日（水）

“ゲーム屋さんがえらんだ良作！”4月は『朧村正』！

　全国のゲーム屋さんが毎月1本、実際に遊んでみて「これはおもしろい」というゲームを選ぶ「ゲーム屋さんが選んだ良作！」。4月の良作に選ばれたのは、PS Vitaで表現された美麗＆緻密な2Dグラフィックが魅力の和風アクションRPG『朧村正』でした。今回も本作について、ライター・田下広夢氏が語ります。

●PS Vitaの本領発揮
　どこまでも美しい妖怪活劇絵巻

　PS Vitaを買ったらぜひ遊んでほしいゲームというのがいくつかあります。例えば、重力アクションが魅力の『GRAVITY DAZE 重力的眩暈：上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動』、マルチプレイが盛り上がる『ソウル・サクリファイス』、先月良作に選ばれた『デモンゲイズ』ももちろんオススメです。そしてこの『朧村正』もはずすことはできません。もともと『朧村正』はWiiで発売された2D横スクロールアクションRPGです。Wiiで発売された頃から、和風の手描きタッチで描かれた世界が大変に美しいゲームでしたが、PS Vita版ではさらにさらに美しく表現されています。より生き生きと動くプレイヤーキャラクター、よりおどろおどろしくなった妖怪たち、より美味しそうになった食べ物。PS Vitaの有機ELディスプレイの本領発揮といったところで、PS Vitaを持っているならぜひ遊んでほしい作品です。

●やればやるほど手に馴染む
　上達の実感が嬉しいアクション

　もちろん、画面が美しいだけのゲームかと言えばそんなことはありません。とりあえずは適当にボタンを押していても連続斬りやダッシュ斬りなどなど、多彩なアクションを見せてくれます。難易度を「無双」に設定していれば、それだけでもそれなりにサクサクと進めるでしょう。しかしさらに難しい「修羅」を選択すれば、ただ適当に斬りかかるだけでは返り討ちにあうようになります。
　時には防御姿勢で猛攻をしのぎ、溜めからの回転斬りで敵の刃ごとへし折り、手裏剣がくれば弾き返して、その隙を見逃さずに奥義で突っ込みます。最後は居合一閃で、画面中の敵をズバッとやれば気分も壮快。
　最初のうちは適当にボタンを押すだけだったのが、敵の攻撃が見えるようになり、的確に回避や防御を使い分けて、画面を縦横無尽に走りぬけつつ、妖怪たちを一網打尽にできる頃には、まるでキャラクターと一心同体になったような心持ちで敵がでてくるのが待ち遠しくさえなってきます。そうなれば、一撃でこちらの刀を折ってくるような強力なボスでさえ、その戦いが楽しくて仕方がありません。

●妖刀村正に導かれる
　2人の数奇な運命

　また、ぜひ堪能してほしいのは、その物語です。ゲームの物語は、悪霊に取り憑かれ、体の自由を奪われ戦いに巻き込まれていった美濃国鳴神藩のお姫様・百姫が主人公となる『百姫伝朧剣百鬼夜行』と、気がついたら抜け忍として追われているが、記憶が抜け落ちて自分がなぜ抜け忍となったかもわからないまま、不思議な衝動にかられて刀を集める忍者の鬼助が主人公の『鬼助伝妖刀村正忍法帳』の2つがあり、どちらから先にプレイすることもできますし、途中で片方を中断したままもう片方をプレイすることもできます。
　ままならない大きな運命を、自分と刀の力で切り開いていく2人の物語。その最後の最後がどうなるかは、108本全ての妖刀を集めなければわかりません。もちろんここでは、その結末をお話することはできませんが、ぜひとも2人の物語を両方遊んで、その運命を体験して欲しいところです。
　手描きタッチの美しいグラフィック、やればやるほどに味の出てくるアクション、そして刀に翻弄される2人の物語。さらには、和を奏でる音楽や、台詞の一言一言、食べ物を食べるちょっとしたシーンに至るまで、とにかく細部に渡ってこだわりが感じられる本作。PS Vitaを買ったなら、ぜひ遊んでみていただきたい良作です。

実際の販売店での“良作ゲーム”コーナー例

　販売店での展開の一例。各お店の写真は3月の良作『デモンゲイズ』の店頭展開のもの。


▲【愛知県／ふぁみーず西尾シャオ店】ハック＆スラッシュの醍醐味が味わえることをアピール！		▲【愛知県／お宝倉庫知多店】宝箱を開けたら良作ソフトがっ！


▲【岡山県／メディオ！西市店】初心者でも遊びやすい点を強調！		▲【愛知県／お宝創庫大府店】とにかくたくさんのキャラクターポップで、キャラメイキングの楽しさを表現したとのこと。

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