2013年8月8日(木)
ここまで物語や演出に関して触れてきましたが、ゲームシステム自体は意外とオーソドックスなRPGです。ロボットと生身を使い分けて戦うという特徴や、弱、中、強の攻撃ボタンを押す順番で出せる必殺技が変わるといった要素はありますが、基本的にはわかりやすいコマンドバトルだと考えてもらえれば大丈夫です。
ジャンプして高いところに登るというアクション要素はありますが、バベルタワーという場所を除いて、それほど難しい操作はしないので、アクションは苦手だという人でも楽しめると思います。当時は難しいと言われていたバベルタワーも、今の3Dゲームに慣れているユーザーならすぐに慣れることでしょう……たぶん。バトル部分も、とりあえず初見の敵にはバルトの“ワイルドスマイル”を使うことと、シタン先生を使うことを意識していれば詰まることもないと思います。
▲よし、今ここでジャンプだ!→(CDを読み込むシーク音)→CDの読み込み中でジャンプできない→うわああああ! なんてミスは、PS版のユーザーならおなじみ。ジャンプする時は、1度エンカウントし終わってから、着地できる場所をよく確認して落ち着いて飛びましょう。 |
余談ですが、この作品は当時のスクウェアらしく、カードゲームやロボットバトルといったミニゲームが多数収録されています。特にゲーム後半で自由に遊べる“バトリング”は、本編そっちのけで遊べるほどよくできたミニゲーム。劇中に登場する機体を使って対戦ゲームができるという仕様で、物語がシリアス一直線で進行しているのに、これが楽しすぎて、しばらくの間バトリングばかり遊んでいた記憶がよみがえりました。
▲当時のスクウェア作品らしい豪華なミニゲーム。ロボットを操作して戦う“バトリング”は、本編そっちのけでハマり込んでしまうほど! |
ゲームアーカイブス版の配信により、たったの600円で気軽に『ゼノギアス』が遊べるいい時代になりました。今のゲームからすると、障害物で見づらくなるカメラ視点や、ドット絵で描かれたキャラなどに少し古さを感じるかもしれません。ですが、それらは『ゼノギアス』の本質的なおもしろさを損なうところでなく、むしろ、ゲームアーカイブス版を改めてプレイして、その完成度の高さを再確認したくらいです。
話題を呼んだディスク2枚目の演出も含め、いろいろな部分で挑戦的な表現が見られる本作。RPGが好きでロボットが嫌いではないなら、ぜひ1度プレイしていただきたい珠玉の名作です。オフラインのRPGで初代PSの作品とはいえ、意外とプレイに時間がかかるゲームなので、十分な時間が取れる夏休みの間に、ぜひじっくりと腰を据えてプレイしてみてください。きっと、お気に入りのRPGになると思いますから。
【思い出よみがえりゲーム特集『ゼノギアス』アンケート】
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