2013年8月13日(火)
電撃Girl's Styleなどでライターをしております長雨と申します。私が夏休みやお盆にオススメしたい作品は、初代PSで発売された学園伝奇ジュヴナイルADV『東京魔人學園』シリーズ。愛あり、友情あり、オカルトもありな、本作の魅力を語らせていただこうと思います。
『東京魔人學園剣風帖』の物語は、主人公が新宿の真神学園に転校したところからスタート。彼はひょんなことから、クラスメートの美里葵や蓬莱寺京一たちとともに、新宿で起こっている数々の怪奇事件に挑むことになります。その中で、人ならざる特殊な能力を持つ高校生たちと出会い、時に対立、時に協力しながら事件の裏に隠された真相に迫っていくことに……。そして、主人公や美里の意外な宿命が明かされていきます。
▲戦闘はターン制。攻撃などのアクションを取ると経験値が入り、バトル中でもキャラクターが成長していきます。 |
こう書くと非日常がメインに描かれているように思うかもしれませんが、実は違うのです! 特殊能力を持っていても、主人公たちは青春ど真ん中の高校生。プールに泳ぎに行ったり、修学旅行で騒いだり、学生らしい生活を満喫しています。個人的に印象深かったイベントは、クリスマス。条件を満たせば女の子とデートすることができるのですが、予備知識なしにプレイした1周目は女の子の誰ともデートに行けませんでした……。
そんな私と一緒にクリスマスを過ごしてくれたのが、友人となった蓬莱寺。「持つべきものは親友だ!」と彼の優しさに、感涙したものです(決して、悔し涙ではない)。こういう楽しい学園モノならではのエピソードと、ジュヴナイルの王道をいくストーリーがうまく融合していて、どんどん物語の中に引き込まれていきますよ。
▲学校帰りにラーメンを食べに行ったり、力比べのためになぐり合ったり、そんなにぎやかな高校生活がプレイヤーを待っています。 |
『魔人學園』シリーズで特徴的なのが、“感情入力システム”。これはキャラからの問いかけに、“愛”や“喜”などプレイヤーの気持ちに合った感情を入力できるシステムです。プレイヤーの選んだ感情によって、キャラクターの好感度が上がったり、仲間に入れるためのフラグを立てたりできます。
つまり、大好きなキャラに“愛”を連打するなんてプレイもできてしまうのです!! しかし、それだけではうまくいかないのが人間関係。間違った行動に対しては怒ったり、時には冷たい態度を取ったりしないと仲間にならないキャラクターも……。相手の気持ちになって、感情を入力していくのが仲間との関係を円満にするコツです。
▲感情入力には制限時間があり、何のボタンも押さないと“無反応”という選択をしたことに! しかし、”無反応”が正解という場合もあるのだから、人間関係って奥深いです。 |
→『剣風帖』が気に入ったら『朧綺譚』と『外法帖』も!(2ページ目)
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