2013年8月29日(木)
電撃マオウで好評連載中の『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』公式コミック(作画/藍屋球 原作/ATLUS)。その連載をまとめたコミックスの第2巻が、ついに発売された。アイギスVS.巽完二、花村陽介VS.里中千枝、鳴上悠VS.真田明彦の3つの対決が収録された、読み応え十分の1冊になっているので、ぜひチェックしてほしい。
なお、第2巻の続きとなる第11話が、発売中の『電撃マオウ 10月号』に掲載されているので、コミックスを読んで続きが気になるという人はそちらも必見だ。
そして、コミック版『P4U』特設サイトには、最新話の直前回となる第10話が期間限定公開中。こちらは無料で読めるので、最近コミック版の存在を知ったという方は、まずそちらで本作の魅力を味わってほしい。
▲特設サイトで無料公開中の第10話では、鳴上悠と真田明彦の対決に決着が!! 一方、陽介の前に現れたのは……!? |
▲『P4U』第2巻は陽介が表紙! | ▲ワンダーグー各店では、コミックス第2巻の購入特典として藍屋球先生描き下ろしのポストカードをプレゼント!(詳しくはワンダーグー各店にお問い合わせください) |
▲藍屋球(あいやきゅう)。“あいやーぼーる”名義でも活動中。コミックの代表作は『アンティマギア』、『モフ男子』(いずれもメディアファクトリー刊)など。 |
――ついに『P4U』の第2巻が発売されましたが、ここまで連載してきていかがですか?
藍屋球先生(以下、敬称略):あっという間に2巻ですね……。5月に1巻を出してから、2巻が出るまで間が短かったのもありますけど。連載を約1年やってきて、最初の頃よりは慣れてきたので、感じもつかめてきたかなと思います。
途中、スケジュールが大変なところもありましたが、アシスタントさんにいっぱい手伝ってもらって、順調に連載を続けてこられたのがよかったです。第2巻になると、物語の舞台がテレビの中の学校なので、ずっと校舎内なんですね。なので、描いているほうも慣れてくるので、そういう意味では最近はちょっと楽になったところもあります。
――第2巻を読みなおしてみると、テレビが多いですよね(笑)
藍屋球:そうですね(笑)。こんなテレビがいっぱい描かれているコミックは、そんなにないですよね。コミック中だと、テレビが映ってなくて、“砂嵐”になっていることが多いのですが、もしかしたら最近の若い人には「砂嵐って何?」って人もいるかもしれないなって思います。
――原作ゲームとなる『P4U』は格闘ゲームですが、普段、藍屋球先生は格闘ゲームをプレイされますか?
藍屋球:このお仕事をするまで、あまりプレイしたことがなくて……。妹は格闘ゲームが好きなので、遊んでいるのを横で見ていることが多かったですね。だから『P4U』をプレイすると、必殺技のコマンドがちゃんと入力できなくて困ることもあります……。ただ、『P4U』はキャラクターのアニメーションがすごく奇麗なので、見ていて楽しいですよね。
――『P4U』に登場するキャラクターで、藍屋球先生がお好きなのは?
藍屋球:コミックで出番が多い陽介は、感情表現が豊かなので描いていて楽しいというのはあるのですが、やっぱり鳴上悠が一番好きというか、自分で描いていても「悠はかっこいいなー」って思いますね(笑)。
それと、ビジュアル的には美鶴さんも描いていて楽しいですね。まだ毛皮を脱いでいるシーンはないのですが、美鶴さんはスタイルもいいので、かっこよく描けたらいいなと。
――逆に描くのが難しいキャラクターはいますか?
藍屋球:アイギスは、描くのは好きなのですが、原作のキャラクターデザインをされている副島成記さんのバランスに近づけるのが難しいなと思っています。陽介も、自分の好みに寄りがちなので気をつけないといけないなと。
――それでは、ペルソナの中ではどれがお好きですか?
藍屋球:ペルソナはどれもデザインがかっこいいなーと思うのですが、コミック第11話でやっと登場したコノハナサクヤは、すごくキレイで好きです。フィギュアとか見てもすごく立体映えしますよね。羽とか描くのは大変なんですけど(笑)。
――連載中、どんなシーンを描くのが楽しいですか?
藍屋球:原作が格闘ゲームということで、バトルシーンはやっぱり描いていて楽しいですね。バトルシーンといえば、第2巻にも収録されている第10話の鳴上悠と真田明彦の対決が、少し構成に悩みしました。どっちも負けそうにないキャラクターだったので……(笑)。それと、『P4U』はキャラがけっこうキツイ顔をするので、そういうシーンが描けるのもいいですね。
――バトルシーンの話が出ましたが、アクションシーンが多いコミックということで、とくに執筆時に注意していることはありますか?
藍屋球:読みやすいコミックになるよう、とくにテンポや流れについては気にしていますね。流れるように読めるのが理想です。
――第2巻のカバーは陽介が登場ですね。
藍屋球:第2巻は、陽介をバーンと描けたのがうれしかったですね。個人的に陽介は元気よく描きたいなって思っていたので、ちょっとハッスルした感じになっちゃいましたけど(笑)。裏側は第2巻でおもに戦うキャラクターということで、アイギス、完二、千枝、明彦を描きました。
――ここからは、藍屋球先生個人についていくつかお聞きしたいのですが、マンガ家になってよかったこと、ヤダなということはありますか?
藍屋球:よかったのは、マンガが描けるってことですね(笑)。ヤダな……ってことは……なんだろう? ちょっと思いつかないですね。まだ血ヘド吐くような修羅場も経験したことないですし、アシスタントさんにもいろいろ助けられて、そんなに苦しい思いもしていないので。
――マンガ以外の趣味はありますか?
藍屋球:昔からゲームは好きなのですが、最近はあまりプレイできてなくて……。あとは、音楽というかサントラを聴くのが好きですね。ゲームだったりドラマだったり映画だったりいろいろですが、作業中によく聴いています。最近は、遊びたいと思ったゲームのサントラを買って満足するってことが多いです(笑)。
――くだらない質問ですが、無人島に1つだけ持っていくとしたら何を持っていきますか?
藍屋球:うーん……、無人島で焼肉食べたいので、焼肉セットがいいですね(笑)。
――では最後に、読者に向けて一言お願いします。
藍屋球:第2巻は、本格的にバトルがはじまって『P4U』らしい展開になっています。戦っているところのシーンは、コミックオリジナルの展開が多いので、そのあたりを楽しんでいただければうれしいです。
――ありがとうございました。
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