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2013年8月30日(金)

『エスカ&ロジー』や『ロロナ』から『イリス』まで3時間半で23曲を披露! “ガストプレミアムライブ~黄昏の世界の音楽会~”レポート

文:皐月誠

 ガストは、ライブイベント“ガストプレミアムライブ~黄昏の世界の音楽会~”を、8月29日に東京都・渋谷クラブクアトロにて開催した。

 このイベントは、第2回となる同社の単独ライブ。『エスカ&ロジーのアトリエ ~黄昏の空の錬金術士~』や『アーシャのアトリエ ~黄昏の大地の錬金術士~』を中心に、新旧『アトリエ』シリーズに楽曲を提供したさまざまなアーティストが出演した。

“ガストプレミアムライブ~黄昏の世界の音楽会~” “ガストプレミアムライブ~黄昏の世界の音楽会~”
▲会場には物販コーナーも設営され、『アトリエ』関連グッズや各出演アーティストたちのCDなどが販売されていた。

●チリヌルヲワカ

 一番手は、『エスカ&ロジーのアトリエ』オープニング曲の『ミルク色の峠』を歌うチリヌルヲワカ。『アーシャのアトリエ』挿入歌の『宵の星』、『エスカ&ロジーのアトリエ』EDの『甘いご褒美』と続き、メロウなボーカルで綴られる独特の音楽世界で開幕を飾っていた。また、チリヌルヲワカは9月末から関東3会場のワンマンツアーを行うとのこと。興味のある人は、チリヌルヲワカの公式サイトを参照してほしい。

“ガストプレミアムライブ~黄昏の世界の音楽会~”

●トークショーパート

 舞台転換に挟まれたのが、『アトリエ』シリーズの岡村佳人ディレクターと、『エスカ&ロジーのアトリエ』にてフラメウを演じた阿久津加菜さんの出演によるトークショーパート。ここでは、さまざまな裏事情が語られた。

“ガストプレミアムライブ~黄昏の世界の音楽会~”

 多彩なアーティストの楽曲によって織りなされる『アトリエ』シリーズの世界観だが、楽曲を発注する際には特にオーダーをせず、各アーティストのセンスに任せているとのこと。各楽曲がゲームの雰囲気とマッチしているだけに、阿久津さんは非常に意外そうな顔を見せていた。

 先日ニコニコ生放送にて配信された『エスカ&ロジーのアトリエ』発売記念の特番にて、エスカを使用してメインストーリーのクリアに挑んだ岡村ディレクター。徹夜によってタバスコを飲用するほどのテンションに陥った同氏だが、41時間かけてクリアした時には本当に感動して涙を流したとのこと。番組スタッフからは、「ここまでタイトルに付き合うゲーム開発者は初めて」と言われたという。

 ただ、思いのほか長かった舞台の転換に話題が尽きてしまった様子で、パート終盤には観客から質問を募集することに。最初に客席から上がった質問は、“『マリーのアトリエ』や『エリーのアトリエ』などのシリーズ初期作品について、リメイク案はあるのか?”という内容のもの。岡村ディレクターは返答に困りながらも、PlayStation Storeにて配信されているゲームアーカイブス版について言及した。

 『マリー』や『エリー』は現在から見ればシンプルなシステムながら、数万ダウンロードを記録しており、いまだに強い人気を持つとのこと。また、岡村ディレクターは「できるだけユーザーの意見をフィードバックしたい」と語り、「そういった意見は続けて出していただけたら、もしかしたらもしかするかも」とコメントしていた。

 次に出た質問が、“『エスカ&ロジーのアトリエ』に、ソール・グラマンがパーティメンバーとなるダウンロードコンテンツは配信されるか?”という内容のもの。これにもやはり困り顔の岡村ディレクターだったが、「ソールはいいキャラクターなので、なんとか陽の目を当ててあげたい」と回答。なお、フライトユニットが手がけるキャラクターモデルは手の込んだ作りになっていて、ひとつのキャラクターを戦闘で使えるようにするにも非常に時間と労力がかかるとのことだ。

●野見山睦未

 Local busのボーカルとして活躍する野見山さんは、『アーシャのアトリエ』オープニングの『花標』、『メルルのアトリエ』挿入歌の『Little Crown』を披露。トークの中では、「田園で小さいネズミが逃げていくのを追いかけるような子どもだったのに、舞台上で歌っているのが不思議」だとコメントしていた。

“ガストプレミアムライブ~黄昏の世界の音楽会~”

●Annabel

 現在『エスカ&ロジーのアトリエ』をプレイしているが、主人公が選べなくてエスカとロジーの両方を並行してプレイしているというAnnabelさん。同作のエンディングテーマ『Altair』から始まり、さらに人気のTVアニメ『RDG レッドデータガール』のオープニングテーマである『スモールワールドロップ』も熱唱。そしてアップテンポな『空の傷跡』で、会場を大きく盛り上げていた。

“ガストプレミアムライブ~黄昏の世界の音楽会~”

●いとうかなこ

 今までのアーティスト陣の曲調から一転して、ハードロックテイストのバトル曲『Sky of Twilight』で登場したいとうかなこさん。同氏が『アトリエ』シリーズに提供している楽曲は今のところこの1曲だが、さらに東日本大震災の際にチャリティーソングとして作った『虹がでるまで』を披露。硬軟ともに独自の世界を描く、いとうさんらしいステージを見せてくれた。

“ガストプレミアムライブ~黄昏の世界の音楽会~”

●南壽あさ子

 ピアノ弾き語りで、しっとりと『エスカ&ロジーのアトリエ』ワールドトラベルテーマの『回遊魚の原風景』、そしてオリジナル曲の『歌うことだけ』を歌った南壽あさ子さん。繊細な旋律とたおやかなボーカルで描かれる南壽さんの世界に、大勢の観客もじっと聞き入っていた。

“ガストプレミアムライブ~黄昏の世界の音楽会~”

●トークショーパート2

 再び挿入されたトークパートで話題になったのは、11月21日に発売されるPS3/PS Vita用ソフト『新・ロロナのアトリエ』について。

 『ロロナのアトリエ』は同社初のPS3用タイトルだったが、それゆえ満足のいく完成度には至らず、内外ともにリメイクを望む声があったという。そこで『新・ロロナのアトリエ』は、“遊んでほしかったロロナのアトリエ”を目指して開発されているとのことだ。3Dモデルやゲームシステムが刷新されている他、楽曲もオリジナル版のものに加え、アレンジ楽曲や新曲が収録されるようだ。

 『新・ロロナのアトリエ』といえばやっぱり気になるのが、詳細の明かされていない追加キャラクター。阿久津さんがそこに突っ込むと、岡村ディレクターは「緘口令がひかれている」と言いながら、「皆大好きなあの人が仲間になるかもしれない」とだけコメントした。

山本美禰子さんや霜月はるかさんが登場のライブ後半を紹介!
セットリストもこちら(2ページ目へ)

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