2013年9月26日(木)
おっさん世代の『ブレイブリーデフォルト FTS』発表記念座談会――新システムにある“SP”はCEROの限界を突破するセクシーポイント……か?
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スクウェア・エニックスより、12月5日に発売される3DS用RPG『ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル』。
本作は、昨年10月に発売された『ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー』(以下、『BDFF』)の価格を下げ、さまざまな改善を施したうえで、続編に搭載される予定の新システムを採用したもの。すなわち『フォーザ・シークウェル』は、『BDFF』の廉価版・完全版であると同時に、現在開発が進められている『ブレイブリーデフォルト2(仮)』の体験版でもあるのだ。
この記事では、『フォーザ・シークウェル』発売の知らせを聞いて、これは黙っちゃいられないという『BDFF』好きの編集者による座談会をお届け! 本音をさらけ出していこうということで、飲むとついつい饒舌になってしまう魔法の麦ジュースを摂取しながら語り合ってみた。
■「ダメですよ、そんな簡単に満点なんてつけちゃ」(ごえモン)
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ごえモン:さて、『フォーザ・シークウェル』発表記念座談会を始めましょうか! 最初のテーマは……率直に、『BDFF』ってぶっちゃけ何点のゲームでした?
TDB:最初から飛ばしますね(笑)。いろいろと気に入ってはいるんですけど、100点じゃないんですよね。でも90点とは言っちゃってもいいかな。雰囲気とか、BGMとかすごく気に入ってるし、僕らおっさん世代が好きなRPGだと思うんですよ。
ごえモン:僕は、ネタバレインタビューの際に、浅野さん(『BDFF』プロデューサーの浅野智也さん)に点数を聞かれて「感情論だと95点、冷静に考えると85点」という答え方をしていましたね。
TDB:その心は?
ごえモン:いや、TDBとまったく同じですよ。好きなんだけど、ゲームとしての改善の余地はあるし、『2』できっと95点、100点と言えるゲームになってくるだろうという思いがあって。でも、「何点?」て聞かれて何も考えずに「95点!」って即答できるような感覚がある作品ではありました……って、こんなことを言っていると、そみんが100点とか言い出すんでしょうね。
そみん:僕は基本的に100点しか付けないんで。
ごえモン:ダメですよ、そんな簡単に満点なんてつけちゃ。未来永劫、これより上はないってことですからね、満点をつけるって。
そみん:システマチックに点数を付けると減点法になるんで、どうしても100点をつけられないじゃないですか。だから僕は、“楽しかったら100点”なんです。
TDB:100点のゲームがゴロゴロあるってことですか?
そみん:うん、ゴロゴロある。もちろん、『BDFF』にも、微妙だと思ったところや、絶対に改善したほうがいいと思ったところもあるけれど、それはそれじゃないですか。例えば、ダッシュができず、移動速度が遅かった時代のRPGも、あれはあれで好きでした。ないものをねだるんじゃなくて、あるものを享受するのが楽しい。逆に、あまり思い通りになりすぎちゃうと、“楽しい”ゲームじゃなくて“楽”なゲームになってしまう。
ごえモン:なるほど、そみんは勇気を持ってデフォルトしないタイプの人なんですね(笑)。でも、その意見には共感できます。
TDB:僕としては結構珍しいケースなんですけど、電撃オンラインの記事を見て『BDFF』を買ったんですよ。
ごえモン:ありがとうございます(笑)。ちなみに、どの記事を見て買う気になったんですか?
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TDB:どの記事だったかまでは明確に覚えていないんですが、確か発売日近辺の記事だったと思います。ジョブ系の話をしている座談会記事だったかな?
そみん:僕と、Rustyさんと、MAC佐藤さんのジョブレビュー座談会ですかね。
TDB:あれも含めて、電撃オンラインの座談会記事って、みんなが楽しんでる感じが出ていたじゃないですか。
ごえモン:『FF』とか『DQ』とか『サガ』の話ばっかりしたり(笑)。
TDB:そうそう。でも、僕もその辺りのゲームが好きな世代なんで、これはおもしろそうだなと思ったわけですよ。『BDFF』って、スクウェア・エニックスというか、スクウェアのゲームって感じがしませんか? もっと言ってしまうと、僕が子どものころに大好きだったスクウェアの臭いがする。
そみん:旧スクウェアぽいって話は、発表初期から僕も含めて周りの人間もそう感じている雰囲気はありましたね。まあ、浅野さんは旧エニックスの人なんだけど(笑)。
ごえモン:浅野さんって、初めてクリアしたRPGの『FFIII』が超好きなんですよね?
そみん:確か、そうだったはず。リメイクも担当されていますし。
ごえモン:僕も『FFIII』が超好きなので、電撃オンラインの記事で『BDFF』を知った時は、「コレだ!」と感じましたよ。
■「それってボス戦だとメチャクチャ強そうですね」(TDB)
TDB:『BDFF』って、DSの『光の4戦士』と同じ制作陣なんでしたっけ?
そみん:開発会社は違いますけど、プロデューサーは浅野さんで同じですね。
TDB:なんで唐突に『光の4戦士』の話をし出したのかと言うと、あの時はいろいろと足りていない部分もあったと個人的には思うんですよ。“4戦士”と謳っているのに、いつになったら4人がそろうんだよとか。
そみん:いや、そんなことはないよ。第1部が4人そろうまでのバラエティに富んだ展開で、第2部からはちゃんと4人スタートじゃないですか。
ごえモン:『BDFF』は早い段階で4人そろいますからね。
そみん:第2部からが結構おもしろいんだけどな~。『光の4戦士』って、『DQ』的な作りのゲームだったじゃないですか。操作キャラがほとんどしゃべらなくて、シナリオの行間を読むような。それに対して、『BDFF』は『FF』的な作りで。
TDB:主人公のキャラが立ってますしね。話を戻すと、個人的に『光の4戦士』にハマれなかったから、『BDFF』を買うかどうかのハードルが上がっていたんです。でも、それを見事にポーンと飛び越えてきて、おもしろかった。去年、3DSで一番遊んだゲームというと、『BDFF』か『ファイアーエムブレム 覚醒』ですかね。
ごえモン:僕もその2本。『BDFF』は2012年No.1RPGだったと思っていますし。そみんも同じなんじゃないですか?
そみん:確かに『覚醒』もやってましたね。
ごえモン:この座談会、ものすごく客層がかぶってるんですけど(笑)。
そみん:いや、でも意外と3DSでRPGの選択肢って少ない気がします。『真・女神転生IV』や『新・世界樹の迷宮』のような3DダンジョンRPGはそこそこあるけれど、トータルで見ると意外と少ない。
TDB:そもそも、生粋のJRPG自体が最近なかなかないですよね。そんな状況下にあって、『BDFF』は古きよき日本のRPGだった気がします。
ごえモン:昔を思い出すゲームでしたね。かと言って、古臭いわけでもなく、ちゃんと新しい部分もありますし。
TDB:“ブレイブ→ブレイブ→ブレイブ”はどうかとは思いました。
そみん:体験版の時は、どうなんだろうと思いましたけどね。製品版になってから遊んでみたら、これがザコ戦とボス戦でかなり違いが出るのがわかって。
ごえモン:ザコ戦は、“ブレイブ”多用のワンターンキルが基本の世界になっていて、ボス戦は、“デフォルト”多用が基本になるという。
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そみん:導師のアビリティ“節制”がなければ、もっとよかったと思います。あれですべて解決してしまいますから、それがすごく残念でならない。
TDB:僕は導師をあんまり使ってなかったのでわからないですけど、“節制”はどう強いんですか?
そみん:“節制”は、BPが1以上あると下げて、-1以下であれば上げるという敵味方全体に有効なアビリティなんですけど、こっちのBPを-3まで前借りして、その後に節制を3回使えば、いったんBPが0に戻っちゃうわけですよ。そして逆に、相手のBPはどんどん0に近づいていく。
TDB:それってボス戦だとメチャクチャ強そうですね。でもゲームバランスを言い出したら、黒魔法が弱すぎでしょう。なんなのコレ? って思うくらい。
ごえモン:そう言う人は多かった印象ですね。でも、スクエニの高橋さん(『BDFF』アシスタントプロデューサーの高橋真志さん)は「黒魔法は強い」って言ってましたよね。
そみん:突き詰めていくとダメージ限界値の9999は簡単に出せるので、他のアビリティと比べてエフェクトが短い黒魔法がよくなってくるんですよ。ちゃんと弱点を狙えば強いですし。
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ごえモン:その弱点を狙うのがめんどうなんですよ。だったら、“倍々撃”で9999出して終わりでいいかなって。あとはひたすら“ものまね”。
TDB:僕も、よく“クレセントムーン→ものまね”を使ってたなぁ。……しかし、いざ挙げつらっていくと、結構不満点はあるんですよね。
ごえモン:でも、それを忘れさせるほどの魅力がありましたよ。
→『純愛十字砲火』の英語バージョンはどうなる?(2ページ目)
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MAIN CHARACTER DESIGN:Akihiko Yoshida.
データ
- ▼『ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル』前作所持者向け優待DL版
- ■メーカー:スクウェア・エニックス
- ■対応機種:3DS
- ■ジャンル:RPG
- ■配信日:2013年12月5日
- ■価格:2,900円(税込)