2013年9月21日(土)
千葉・幕張メッセで開催されている東京ゲームショウ2013内“ゲームの電撃ブース”で、“『新・ロロナのアトリエ』~アーランドスペシャルステージ~”が行われた。出演はロロナ役・門脇舞以さん、岸田メルさん、岡村佳人ディレクターの3名で、『新・ロロナのアトリエ』を中心としたトークで、ステージはおおいに盛り上がりをみせた。
本作は、2009年に発売されたPS3用ソフト『ロロナのアトリエ ~アーランドの錬金術士~』に、やりこみマップや完全新規シナリオ、新たな参戦キャラやコスチュームなど、多くの追加要素を盛り込んだリニューアルタイトル。新米錬金術士のロロライナ・フリクセル(=ロロナ)が、営業停止に追い込まれたアトリエを再建していく。さらに岸田メルさんのイラストに近付いたグラフィックスやシステムの再検証により、新しい『ロロナのアトリエ』が描かれている。
ステージでは最初にムービーが流され、岡村ディレクターによって『トトリのアトリエ Plus』や『メルルのアトリエ Plus』と違い、なぜ『Plus』ではなく『新』となった理由について簡単に説明された。その後、ゲストの門脇さんと岸田さんを迎えて、トークはさらにヒートアップ。
岡村ディレクターが『新・ロロナのアトリエ』のさらに詳しい内容を紹介するコーナー“教えて~岡村さん。新しいロロナの ひ・み・つ”は、門脇さんによってロロナの声でタイトルコールが行われた。とてもかわいらしいタイトルコールで、あっさり気前よく応じてしまった岡村ディレクターだったが、これを責められる人はいないだろう。
岡村ディレクターが本作の3大ポイントとして挙げたのは、「3Dモデルの一新」「トトリ、メルルが参戦」「追加要素もりだくさん」という部分。特に最後のポイントは、多すぎて「もりだくさん」とまとまる形になったが、「ずいぶんざっくり」というツッコミも入っていた。
▲一新された3Dモデル。こだわりのポイントなどは、岸田さんが監修されたとのこと。 | ▲続編で登場した弟子のトトリと、さらにその弟子のメルルが参戦! 最後に出る作品なので、お祭り的に盛り上げたい思いもあったとのこと。 | ▲多すぎて1つ1つ紹介するのが大変な追加要素は、ざっくりひとつのポイントとしてまとめられてしまった。 |
さらに踏み込んだ話題になると、ロロナが生足だったのは岡村ディレクターの要望だったということが発覚。また、門脇さんが岸田さんの“ひざ”の描写について指摘すると、岸田さんも「ひざ萌えです」と応じ、タイツが透けているなど、こだわりポイントについてのトークも弾んだ。
また、トトリとメルルが参戦するのは、追加で遊べるようになった1年の部分だと解説がなされた。この部分には岸田さんの新規イラストも使われており、門脇さんも5時間ほど音声を追加で収録するなど、『Plus』では収まらずに『新』となるに足る理由が多く明かされた。
しかし、言葉だけでは伝わらないのではということで、ステージのために特別に用意された実機映像を使って説明することに。かわいいながらも過激な衣装を見た岸田さんからは、自身が監修に携わっていないところで実装された衣装に対して「岡村さんの趣味ですか!?」と質問が飛ぶシーンも。なお、一部の衣装についてはガスト側から「過激な衣装にしてください」というオーダーがあったことも語られた。
トトリ&メルルの参戦については、まさにドリームパーティーという様相をていしており、『メルルのアトリエ Plus』をベースにして再構築された戦闘シーンの説明では、若かりしころのステルケンブルク・クラナッハ(通称ステルク、スケさん)が活躍するシーンなども見られた。
続くコーナー“ロロナの歴史はアーランドの歴史! ロロナ徹底解剖”では、アーランド3部作を通して登場したロロナについて、イラストを見つつ、開発や収録時の秘話だけでなく、絵柄やキャラクターの変化についても語られた。
門脇さんによれば、イラストの印象とは違い真面目で清楚なキャラではなく、普段あまりしない演技にも手を出したような不思議なテンションのキャラになったようだ。岡村ディレクターとしても声優=キャラクターとなるように考えていたようで、門脇さんのクセなどがそのままが収録されていたりするなど、岸田さんいわく“贅沢”なキャラクターとなったようだ。
他にも、14歳から22歳までに5cmしか身長が伸びなかったことについて質問があると、岡村ディレクターは「(ユーザーを含む)我々の夢を壊さない」とコメントした。なお、続いて表示された“??”歳の明らかに幼いロロナについては、門脇さんから「これも(岡村さんたちの)夢なんですか?」と鋭い質問が飛びだしたが、これに対して岡村ディレクターは「私のではないということだけはお伝えしておきます」と華麗な回答を披露した。
岸田さんは『トトリのアトリエ』、そして『メルルのアトリエ』と後半になるほど、デザインが被らないようになど考慮し、またガストのスタッフやシナリオライターの持つキャラクターイメージなどとのすりあわせも含め、しっかりとキャラクターについて議論したとのことで、かなり難産だったと話した。
さらなる秘話として、岸田さんの名前(=メル)と『メルルのアトリエ』で被り気味だったことについて、ガスト側でもそれは認識していたそうだが「まあ、いいんじゃないの」という結論に達したとのこと。これについて特に他意はなかったそうだが、このあたりの対応について岸田さんは、ガストを「すごく丁寧にユーザーの意見を汲み取るわりにはアクセルを踏み抜く」と評し、岡村ディレクターも「たまにブレーキをかけまちがえる」と応えた。しかしそれでも、ユーザーが楽しんでくれるなら本望であると締めくくった。
最後のコーナーでは、なんとかステージ当日までに間に合ったプレミアムボックスのパッケージイラストが初公開となった。また、アーランド3部作ではおなじみとなった特典“ミニクリスタルペーパーウェイト”のサンプルもお目見えとなった。
▲クリスタルペーパーウェイトは一部ユーザーの間で人気を博しており、通称“文鎮”と親しみを込めて呼ばれる。アーランドシリーズではお馴染みの特典。『Plus』以降はひとまわり小さいミニサイズとなった。 |
さらにファンへ向けて、「ロロナが一番描き下ろしイラストが多いので、頑張ったなと思って欲しいですな!」(岸田さん)、「『マリーのアトリエ』が大好きな子どもで、『ロロナ』で夢が叶い、みなさんの心に残るシリーズになってうれしい。これからもアーランドシリーズを愛してください」(門脇さん)、「みなさんに待ち望んでいただいた『ロロナ』をようやくリメイクできました。これもみなさんのおかげです」(岡村さん)とメッセージが送られた。また、ガストが20周年を迎えてアトリエシリーズも含めて様々な展開を考えているので、今後の動向に注目して欲しいとも語られ、ステージは幕を閉じた。
■東京ゲームショウ2013 開催概要
【開催期間】
ビジネスデイ……2013年9月19日~20日 各日10:00~17:00
一般公開日……2013年9月21日~22日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料
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