2013年9月26日(木)
――封入率をはじめ、スターターもブースターも大幅に改善されているのはよくわかりました。他に、ユーザーからはどういった意見がありましたか?
よくいただくご意見として、“遊び方の提案”が少ないというものがあります。デッキの組み方や、コンボの紹介などが少ないということですね。これについては、今後デッキレシピや対戦動画などを公式サイトから発信していこうと思っております。
――ゲームそのものについての意見はどうですか?
頭を使って戦略を練りつつ、気軽に楽しめるゲームと言ってくださる方がいらっしゃいます。やり込んでくると、1つのデッキが強いという状況になりにくい部分も評価していただいていますね。ただ一方で、プレイングにもうちょっと工夫できる部分がほしいというご意見もあります。
――その2つを両立させるのは難しい問題ですね……。
そうですね。初心者の方を意識していたので、『ジーククローネ』は無料体験版やスターターデッキでルールを覚えてもらおうと考えてわかりやすいカードを多く入れていました。デッキのバリエーションや工夫については、そのイメージに引きずられている部分もあるかなと思っています。このあたりも、先ほどの“遊び方の提案”が弱かったのが、一番の課題かなと思っています。
ブースターパックのカードを使えば、デッキの自由度や構築のバリエーションも十分楽しんでいただけると思っていますが、先ほどの封入率の件もあり……。結果的にお客さまにお伝えしきれていないと思っています。
――ブースターパックのカードが行き渡らなかったかなということですね……。今後は、プレイングの幅をもっと広げるようなカードも登場させていく予定はあるのでしょうか。
『ジーククローネ』は、ルールは簡単・シンプルにしつつ、カードの能力で奥深さを出していくデザインにしていますので、カードの効果をより多彩にすることで対応していきたいです。
――その他、今後改善していきたい課題などはありますか?
BOX特典としてソーシャルゲームのシリアルナンバーを付けたのですが、最初は、“シリアルナンバーは付けない”とアナウンスしていたこともあり、情報を解禁するタイミングが遅れ、きちんとお店様、お客様にご説明できず、結果的に、方針のブレというように捉えられてしまった点も反省材料だと思っています。
――最初はなぜ付けないとアナウンスしていたのでしょうか。
ソーシャルゲームのネット課金をリアルな商品に置き換えたモノが多く登場していたこともあり、『ジーククローネ』は、そういうものではなくTCGとしてきちんと楽しんでいただける商品だというところをアピールしたかったからです。ソーシャルゲームを遊ぶための補助商品、といった勘違いをされないように、切り分けようと思っていました。ただ、カードショップ様にご説明にまわって、商品性をご理解をいただき、取り扱っていただけるとなった段階で、少しでも売れる施策を加えて、仕入れてくださったカードショップ様の販売につなげたいと思い、最終的にシリアルナンバーの同梱を決めました。シリアルナンバー自体は今後の商品にも可能な限り付けていきたいと思っていますが、あくまで特典であると考えていただければ幸いです。
――興味があったら遊んでみてね、というぐらいの特典だということですね。話は変わって、9月29日にも公式イベントがありますが、こういった催しはこれからも開催されていくのでしょうか。
今後も開催していきます。地方のお店についても、“体験会 兼 交流会”という形で、10月の中旬ごろから各地をめぐっていく予定です。
――体験会と交流会がワンセットになっているんですね。
体験会だけですと、すでに遊んでくださっている方にとっては楽しくないと思うんです。従って、すでに遊んでくださっている方も、新しく始めたお客様も一緒に、楽しく遊べる場にしたいなと。一般的に体験会でルールを覚えたら、次はもう大会という流れをセッティングしているケースが多いと思うのですが、それは新しく始めた方にとってはすごくハードルが高いと思います。従って、体験会と店舗大会の間をつなぐ交流会を、メーカーとしてもやっていきたいと考えています。それによって、店舗大会に足を運んでいただけるお客さまを増やしていきたいです。
――それでは、インタビュー前半の締めくくりとして、今後の『ジーククローネ』が目指していくものについて、コメントをいただけますか?
『ジーククローネ』は、みんなで楽しくワイワイ遊べるTCGにしていきたいと思っています。戦略性は残しつつも、簡単に始めることができて、短い時間でダイナミックなバトルが楽しめるようにしています。
そして、第2弾の『進撃の巨人』が出るにあたって、TCG未経験の方や昔遊んでいたけど今はやっていないという方に、とにかく気軽に遊んでもらいやすいようなものにしていきたいですね。第2弾以降は、『聖戦ケルベロス』と『進撃の巨人』を混ぜて遊べるようになりますが、こういったドリームチームで戦える楽しさというのも続けていこうと思っています。また、お客様同士で遊ぶ場もしっかり提供していきますので、我々もお客様と一緒に楽しんで『ジーククローネ』を展開していきたいです。
――ありがとうございました。インタビュー後半では、第2弾『進撃の巨人』をはじめとする、『ジーククローネ』の今後の展開についてお話をうかがいます。引き続きよろしくお願いします。(続く)
(C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
(C) GREE
(C) GREE Entertainment Products, Inc.
データ