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2013年10月9日(水)

【ほぼ毎日特集 ♯52】『DEAD OR ALIVE』&『閃乱カグラ』プロデューサー対談! 2作品のおっぱい以外の熱い共通点とは?(kbj)

文:kbj

■DLCダウンロード数で国内と海外で意外な結果が!?

――どちらのメーカーもここ数年で合併がありましたが、合併前後を比べて、変わったところはありますか?

早矢仕:会社ごとにいろいろな個性があって、違うところは違うと思いました。私としては、せっかく合併したので両方のよさを兼ね備えたチームに育てていきたいと思っています。今もいろいろと勉強させてもらうことは多いのですが、開発チーム同士で仲よく刺激を受けながら日々ゲーム開発に打ち込んでいます。

――本作でもコラボがありましたね。

早矢仕:9月26日に発売されたPS3/PS Vita『無双OROCHI2 Ultimate』にキャラを提供する一方で、こちらではコスチュームを使用しています。互いに盛り上げていく施策は、今後もあると思います。

――高木さんは?

高木:マーベラスはもともとそこまで大きいメーカーではないんですが、AQインタラクティブは『ラストストーリー』や『ドラッグ オン ドラグーン』など大きなタイトルを担当していました。ゲームの開発の規模も違いますし考え方がまったく違うので、そこは勉強になります。

 悪かったところは……あってもここでは言えないです(苦笑)。よくも悪くも、文化が違うところがあるんだと思います。

早矢仕:会社の個性と人の個性って、本来は別のもののはずなのに、会社の個性とその会社の人の個性は似てくる部分が出てきますね。

高木:ありますね(笑)。

――どちらのタイトルもアクションゲームでありながら、物語にかなり力を入れていると感じました。『DOA5』で、ストーリーを群像劇にしたのはなぜですか?

早矢仕:先日、アーケード版を発表したのですが、当初は家庭用だけの展開を考えていました。そのため、コンシューマでしかできないような描き方にしたかったんです。あとは、ストーリーモードのように、1人で遊べるわかりやすいモードが欲しかったという2つです。

 もちろん格闘ゲームのツールの部分はしっかり作ります。ただ、よくある8戦してエンディングがあるというだけより、1人で遊べるというところをしっかり描くのであれば、群像劇のほうがわかりやすいのがいいと思ったんです。

――『閃乱カグラ』も物語には力を入れていますね。

高木:単純にアクションだけでも楽しいんですが、2人が戦っている理由、なぜこの戦いに至ったかを描いたほうが熱くなるし、盛り上がるので重視しています。

――『バーチャファイター』のキャラを使えるだけでなく、物語にも登場し、ムービーまで用意されていることには驚きました。

早矢仕:プロジェクトの初期段階から、コラボについてはセガさんと相談させていただきました。格闘ゲームって登場して敗北という大きなルールがありますが、それ以外にはキャラが演技できる隙がないんです。せっかく『バーチャファイター』のキャラに来てもらっているのに、戦う以外の顔を一切見られないのはもったいない。なので、そういうシーンを描きたいと思ったのが理由です。

 ただ、アキラやサラが言ったことのないセリフをドンドンしゃべったら、違和感があります。だからセリフというよりは、シチュエーションだけでこの世界にいることを表現したいと思い、セガさんに相談して出させていただきました。戦いではないところを描いた貴重な作品だと思います。ファンの皆さんにも好評だったので、よかったです。

――『DOA』の世界なので日本語でも違和感がないはずなのに、オリジナルボイスを起用したのもそういう理由があったんですね。

早矢仕:『バーチャファイター』は音も重要な要素だと考えていました。SEやボイスの印象が強烈なので、我々もそこにこだわりました。なので、殴る音も『バーチャファイター』のキャラは、『DOA』のものとはあえて変えました。

高木:SEで「ガキン」って言わなかったら、残念な気持ちになりますしね。

早矢仕:そうなんです! 旋風系の技なら「ブオーー」っていうSEだったり。あの印象はプレイした皆さんなら絶対にありますよね。

――キャラについては、なぜアキラ、サラ、パイだったのでしょうか?

早矢仕:キャラ選定については、『バーチャファイター』の歴史を背負ったキャラクターたちに出てもらいたかったんです。だから全員1作目から選ばせてもらいました。

 『DOA5U』での追加キャラのジャッキーは、『バーチャファイター』といえばアキラという印象を抱いていても、アキラを使えないという人も多いと思うんですよ。そういう人は、まずはジャッキーを通るだろうと。メインキャラでなくても、少なからず通ってきているだろうと考えたため、ぜひ出したかったんです。

――なるほど。ジャッキーと似た名前ですが、ジェフリーではダメだったと。

高木:ワハハハハ。スプラッシュマウンテンを決めるわけですか?

早矢仕:ええっと、ジェフリーですか……次の機会があったら検討しましょうか。

――ぜひ! ダウンロードコンテンツ(DLC)を豊富に用意されていましたが、いかがでしたか?

早矢仕:『DOA5』では、長期間に渡って展開させていただきましたが、好評でした。やっている最中にもさまざまな意見をいただき、それらを反映させつつ進めていきましたね。

――具体的にはどんな意見があったんですか?

早矢仕:「女性キャラの衣装ばかりだけど、男性キャラを差別するな」とか「男性プレイヤーの衣装がなぜないんだ?」という意見がたくさん来るんですね。「わかりました。用意します!」ということで販売したんですが……あまり買われないんですよ。

高木:アハハハハハ。

――結局、女性キャラの衣装が出ると。

早矢仕:明らかに、要望から受けるイメージよりもダウンロード数が少ない。本シリーズは海外で同時に展開していて、DLCも同時配信しました。海外では「日本らしいゲームで、女の子の表現もジャパニーズゲームらしい」とよく言われるんですね。「日本人は女性キャラを使うだろうが、我々は男キャラを使う。だから男性コスチュームを用意してくれ」という英語のメールも来るわけですよ。

――ほうほう。すると、海外では男性キャラの衣装はソコソコ落とされたんですか?

早矢仕:ワールドワイドでダウンロード数を見たんですが……結局日本と変わらなかったですね。

(一同爆笑)

早矢仕:『DOA』シリーズは、独自の認識が築きあげられている格闘ゲームで、その認識がワールドワイドで一緒だったんです。今回の『DOA5U』でもダウンロードコンテンツも展開する予定で、女性キャラの衣装も多くありますが、ちゃんと男性キャラのファンのために男性用の衣装も作ります。……ただ、硬派な人の声だけを聞くのはファンの方の総意ではないんだろうと思いました(笑)。

――『閃乱カグラ』のDLCはどうでした?

高木:うちは女性しかいないので、そういう意見はありませんでしたね(笑)。でも、やはり色気のあるもの、平たく言うとエッチなものが人気でしたね。コスチュームだけでなく、アクセサリもあったのですが、予想以上に人気でした。ネタになるようなものを用意したので、楽しんでいただけたと思います。

日本のおっぱい事情は3ページ目で!

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