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2013年10月28日(月)

『星霜のアマゾネス』クリア後レビュー。美少女ボスが1ターンに全体攻撃×3してくるガチ難易度は3DダンジョンRPG好きとして高評価

文:そみん

■連携がカギとなる、本作独自のAP&EN(デンチ)のリソース管理バトルが熱い!

 順番が後先になってしまいましたが、『星霜のアマゾネス』を良ゲー足らしめている大きな要素は、本作独自のバトルシステムです。ちょっと特殊ルールが多いので、まずは基本的な話から。

『星霜のアマゾネス』 『星霜のアマゾネス』

[ポイント1]敵味方とも、バトル中の行動にはAP(行動力)が必要
[ポイント2]味方のバトル中の行動にはEN(デンチ)が必要

 大前提となるのが、このAPとENの存在です。いずれも、強力なスキルであるほど必要量が増え、最大でAP、ENともに3くらい使います。

 APは基本的にバトル開始時に3で始まり、1ターンごとに3増加、最大は9です。ENは各キャラ3で始まり、回復方法はいくつかあります。その回復方法は後回しにして、まずはポイント3をご覧ください。

[ポイント3]APさえあれば、1ターンに最大6人が行動できる。敵の場合は、APが続く限り行動できる

 はい。ここが本作ならではの特殊なポイントです。うまく立ち回ってAPを確保すれば、1ターンに最大6人が行動できるわけです。ちょっと思い出してほしいのは、バトル開始時のAPが3ということ。1ターン目から3人まで行動できるわけですが、ここでAPを使わない=誰も行動しないという選択をすると、2ターン目にはAPが3増えて6となり、6人で総攻撃をかけられるわけです。

 もっとも、強力な攻撃はAPを2以上使うので、最大ダメージを狙う時は、APを最大値の9までためることが必要ですけどね。

『星霜のアマゾネス』 『星霜のアマゾネス』

 一方、敵は敵でAPが設定されており、これはプレイヤーが見ることができます。敵のAPが多いターンには複数回の行動=猛攻撃が予想できるので、そんな時には守りを固めるという対応ができるわけです。

 このようにAPは行動回数に影響する非常に重要な要素ですが、一部のスキルを使えば比較的簡単に増減できます。基本的にAPの増減については、確率によるものだったり、特定の条件を満たす必要があったりします。ゲーム好きにとって、“確率”と聞くと運ゲーっぽく聞こえてイヤですよね。でも、ここでも本作ならではのギミックが用意されています。それが、“連携”の存在です。

[ポイント4]“連携”を使えば、さまざまな特殊効果を付与できる

 本作における連携は、主にスキルの属性(射撃・衝撃・斬撃・治療)と関係します。たとえば、ガンタイのスキル“エッジショット RANK1”には“連:【衝撃】の威力が25%上昇”という効果があります。これは、“エッジショット”の次に衝撃属性のスキルを使うと、その威力が25%上昇するという仕組みです。“クリティカルが出たらAP+1”というスキルがある場合、普通に戦うと運頼みですが、“クリティカル率を上げる連携”を使えば、ほぼ確実にAPアップを狙えるわけです。

 もう1点、連携において重要となるのが、連携数です。たとえば、ヒメの“どっか~んじゃ RANK2”は、“敵の耐性を無視する。連携数2以上なら、APを1取得する”という効果があります。このように、連携を意識することで、より有利に戦えるわけです。

 ちなみに、本作のスキルには熟練度のようなものが設定されており、同じスキルを何度も使うことでRANKが上がり、効果が強化されていきます。厳密には、1バトル中に得られる熟練度は1スキルにつき1までなので、バトルのたびにできるだけたくさんのスキルを使うことが効率的です。

 便利だからといって、同じスキルばかりを使っていると、結果的には他のスキルが成長せずに後々苦労するかもしれません。こういうゲームバランスって、嫌いじゃないです!

『星霜のアマゾネス』 『星霜のアマゾネス』

[ポイント5]ENはバトルに参加しないと1回復、スキル“―デンチ補充―”を使うと3回復する他、スキルの効果でも回復できる

 さて、それでは説明を後回しにしていたENの回復手段に関する説明です。

 このENは、そのターンに何もしないと1回復するというのがポイントです。本作は最大6人パーティですが、1ターンに6人全員が行動できるチャンスは意外と少ないです。基本的には1ターンに2~3人が行動することになります。つまり、ENを使うキャラクターと回復するキャラクターと、うまくローテーションを考えることが必要になるわけです。

 このローテーションを考えつつ、うまくAPを増やしていき、チャンスを見つけたら6人で一気に総攻撃をするという、AP&ENのリソースを管理しながら戦う感覚が、本作ならではの大きな魅力になっています。これに加えて、連携を考える必要もあるので、慣れるまではちょっと複雑に感じる部分があるかもしれませんが、逆に慣れてくると、いろいろな戦術を楽しめる本作のおもしろさにハマっちゃいますね!

 ちなみにENですが、キャラクターごとに保有するEN(デンチ)の最大値は3、パーティ全体で保有するEN(バッテリー)の最大値は100となります。これもちょっと特殊な感覚ですが、各キャラクターのデンチはバッテリーから補給される仕組み=パーティ全体のENも有限となるので、ちゃんと残量を考えながらプレイしないと、ダンジョンの奥深くでバッテリーがなくなったり、ボス戦の途中でバッテリーがなくなったりと、いわゆる“詰み”になってしまう危険があります。

『星霜のアマゾネス』 『星霜のアマゾネス』

 と脅してみましたが、実際にプレイした感覚では、ダンジョン内にENの回復ポイントは複数用意されていますし、ショップや宝箱などでバッテリーの最大値を増やしていけるので、そこまで不安に感じる必要はありませんけどね。

 最後に、あと2つほどポイントを説明します。

[ポイント6]ターンは必ず、味方フェイズ→敵フェイズの順番で行われる
[ポイント7]敵の攻撃対象となるのは、行動を行った味方キャラクターのみ。ただし、全員行動しなかった場合は、全員が敵の攻撃対象となる

 この2つのポイントは、実はかなり重要です。味方フェイズ→敵フェイズの行動の大きなメリットは、確実にHP回復を行えること。素早さ依存などで、敵味方が入り混じるバトルの場合、回復のタイミングに失敗してピンチになることがありますが、本作ではそういう運ゲー要素はありません。

 また、敵の攻撃対象となるのが、バトルに参加したキャラクターのみとなることも重要です。HPが低くて危険なキャラクターはバトルに参加させず、安全に回復をできるわけですから。また、敵の攻撃を引き付ける、いわゆる“オトリ”系のスキルも、うまく使うと非常に効果的です。本作は敵のAPや予備動作で、次のターンに強力な攻撃が来るかどうかが判別しやすい部分があるので、それを踏まえて、誰をバトルに参加させるかも大事になるんです。

『星霜のアマゾネス』 『星霜のアマゾネス』

 ちなみに敵の全体攻撃は、攻撃を受ける人数が多いほどダメージが分散する=ダメージ量を減らせます。敵が強力な全体攻撃を使いそうな時は、あえて大人数をバトルに参加させて、ダメージを減らすほうが無難なことも多々あります。……逆に、そんな時に1人だけバトルに参加させると、思わぬ大ダメージを受けて戦闘不能になることも。

 このように、バトルの参加人数1つをとっても、さまざまな戦術と結びつく部分が、『星霜のアマゾネス』のおもしろいところなんです!

→美少女たちの特殊スキルを先行公開!(3ページ目へ)

(C) ARC SYSTEM WORKS

データ

▼『アークシステムワークス25周年記念 公式キャラクターコレクション』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2013年10月24日
■定価:3,360円(税込)
※B5判256ページ(フルカラー)
 
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