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2013年10月25日(金)

3DS『ブレイブリーデフォルト』複数人レビューPart.2! 新作『フォーザ・シークウェル』への期待を込めて、前作を主観で評価

文:ごえモンRusty

『ブレイブリーデフォルト』

 スクウェア・エニックスより、12月5日に発売が予定されている3DS用ソフト『ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル』

 本作は、2012年10月11日に発売された『ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー』の価格を下げた廉価版であり、さまざまな改善やイベントの追加などを施した完全版。さらに、続編に搭載される予定の新システム“ブレイブリーセカンド”をひと足先に採用した、『ブレイブリーデフォルト2(仮)』の体験版という側面も内包した作品です。

 本記事では、前回に引き続き『フォーザ・シークウェル』から始めようと考えているが、改めて前作の評価を確認しておきたいという方のために、『BDFF』の複数人レビューを掲載。今回のレビュアーは、編集のごえモンとRustyになります。

■サクサク進めてレベル上げが必要ないRPGにキュンキュンきました

『ブレイブリーデフォルト』

●編集:ごえモン
●評価点数:85点(感情的には95点を付けたい作品です)
●お気に入りのキャラ:アニエス・オブリージュ
●お気に入りのジョブ:海賊
●お気に入りのアビリティ:黄泉送り、暴走
●総プレイ時間:50時間
●真終章クリアまでに要した時間:33時間
●最終レベル:Lv.99(真終章クリア時Lv.63)


 基本的なレビューは前回のレビュアーの皆さんがしてくれましたので、僕は思いのまま『BDFF』への気持ちを吐露したいと思います(笑)。いろいろな記事で書いていることですが、僕は極度の面倒くさがりやです。なので、ストーリーの合間にレベル上げをしなくちゃいけなくなったりすると、イライラしてしまいます。

 その点『ブレイブリーデフォルト』は、エンカウント戦闘で一度も逃げたりせず、サブイベント以外で余計な寄り道をせずに進むと、ちょうどよい難易度で1度もレベル上げの時間を設けずに物語を進めることができるRPGです。(通常、RPGの戦闘では逃げてばっかりいる僕が、一度も逃げなかった稀有なRPGでもあります)

『ブレイブリーデフォルト』 『ブレイブリーデフォルト』
▲“クレセントムーン”と“天使の弓”には大変お世話になりました。大体のザコ敵を1ターン&ノーダメージで倒せるサクサク感が非常に気持ちよかったです。

 個人的にRPGで大事だと思うことが、ストーリーを進めたい時はストーリーを進めたいし、レベル上げをしたい時はレベル上げをしたいということ。そしてレベル上げをしたいタイミングというのは、大抵クリア後のやり込み時なんですよね、僕の場合。1周目はとにかくストーリーに集中して、どんどんと先へ進みたいタイプ。熱い気持ちのまま、没入感を得たまま次のイベントへと進みたいのです。レベル上げに時間をかけてしまうと、ストーリーの鮮度が落ちてしまう、というのが持論です。

 一体何が言いたいのかというと、『BDFF』は僕のプレイスタイルに非常にマッチしたRPGでした。上記のような考えでザコ敵はほとんど1ターンで倒したり、戦闘時に効率のいいジョブとアビリティを考えたり、ひたすらメインストーリーを進めていたおかげで、“かなりテンポのいいゲームだなぁ”と感じていたんです。

 実際、真終章クリアまで中だるみも感じず、クリア時には「あぁ、おもしろかった」と大満足したわけで。なので、発売から1年が経過しようというタイミングで、“真終章までクリアしたプレイヤーは全体の約2割”とか、“後半の間延び感が気になった”という感想を見て「……おや?」と感じました。個人的には、面倒くささよりも破滅へのカウントダウンかのように進むストーリーに、「これが終わった時、どうなるんだろう?」というワクワク・期待を強く感じていました。終章から真終章へ到達するまでに2時間弱くらいしかかかりませんでしたし、「自分の印象と全然違うな」と。

『ブレイブリーデフォルト』 『ブレイブリーデフォルト』
▲画像は先日のニコ生で明らかとなった終盤の追加イベント。個性的な敵キャラがそろっているだけに、彼らのエピソードが追加されるのは本当にうれしい!

■『ブレイブリーデフォルト』の真髄は真終章のラストバトルにあり!

 実際、後半の見なくてもいいサブイベントをスルーしないと、かなり時間がかかってしまい、さらにラスボスにたどり着くまでに99レベルになっちゃったりします。まったく苦労せずラスボスを倒したよ、なんて感想もチラホラみかけるほどですし。あと、後半のイベントにはもっと変化が欲しかった、という感想もよく理解できます。数々の○○○系ゲームを体験してきた僕としては、そんな展開がプレイヤーから不評を買うことももちろん知っていますし、僕自身、何度も煮え湯を飲まされた経験があります。

 とはいっても、真終章をクリアしないなんてやっぱりもったいない! 終章でプレイを止めても、『BDFF』がおもしろいRPGであることは間違いないと思っていますが、真終章には本当にいろいろなものが詰まっているので、ぜひプレイしてほしい! 今までただのシステムだと思っていたものが、最後の最後でシナリオに関わってきた時のカタルシス。これまでの物語を思い出して胸が熱くなる登場人物たちのセリフ。「これぞ王道RPGのラストバトルだ!」と心から思える最後の畳み掛け方が本当に本当に素晴らしいです。

『ブレイブリーデフォルト』 『ブレイブリーデフォルト』
▲まさかまさか、あのシステムがあんな風にかかわってくるとは……。突飛なかかわり方ではなく、「なるほど、みんなで遊ぶ1人用RPGとはこのことか!」と納得できるところもよかったです。

 個人的に本作で最高のBGMだと思っている『地平を喰らう蛇』(この曲は、コンサートでの生演奏もぜひ聴いていただきたい!!)が最終決戦をもう一段階盛り上げています。ただ単にストーリーがおもしろいだけでは、ただ単にバトルがおもしろいだけでは、ただ単に音楽がいいだけでは、ただ単にキャラがいいだけでは到達できない、物語とゲームシステムとBGMとキャラの思い、そしてプレイヤーの思いまでもがリンクした最高の最終決戦であり、『ブレイブリーデフォルト』の集大成であると個人的には思っています。

 真終章をクリアした当時、出社して真っ先に『BDFF』特集担当だったそみんの席に行き「真終章クリアしました? あれマジぱないっすよねっ!」「まさか○○が○○だったなんてー!」「だから召喚獣が~~」「あのシステムが~~」「エンディングで泣いちゃって~~」「ティズって実は~~」「最後のジョブは天使だと思っていたのに~~」なんて『BDFF』談義に花を咲かせました。その時は編集部が休日明けの教室みたいな雰囲気になっていましたよ。

 いい歳をしたおっさんが興奮して童心に返ってしまう、思わず誰かと共有したくなるような真終章。RPG屈指の名ラストバトルだと思いますので、途中でプレイを止めてしまった8割の人や新規の人にも、ぜひ『フォーザ・シークウェル』で体験してほしいところです。アニエスの頑張りも理解できると思いますし、ちょっとだけ変化するリングアベルのその後や、今までの思い出が脳裏によみがえる良曲『希望へ向う譚詩曲』もあって、エンディングで涙を流すはず!

『ブレイブリーデフォルト』 『ブレイブリーデフォルト』
▲真終章クリア時のリングアベルのその後はぜひ見てほしいです。彼のセリフと思いがまた泣けるんだ……。

 という感じで言いたいことを言っただけのレビューとなりました。皆さん、12月5日に遥か彼方の地平、ルクセンダルクですれちがいましょう! 『フォーザ・シークウェル』でせっかくデータを引き継げるようになったのですから、2章から終章に入れるといいなぁ、なんて『クロノ・トリガー』みたいな妄想をしていたりしますが、ないですかね?(笑)

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MAIN CHARACTER DESIGN:Akihiko Yoshida.

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データ

▼『ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル』前作所持者向け優待DL版
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:3DS
■ジャンル:RPG
■配信日:2013年12月5日
■価格:2,900円(税込)

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