2013年10月26日(土)
▲とっても色白なまんきゅう監督近影。監督としての代表作は、『ぷちます!』以外にも『殿といっしょ』『カッコカワイイ宣言!』『どーにゃつ』などがあります。 |
――『ぷちます!』アニメ2期、おめでとうございます、ありがとうございます、という感じで始めさせていただきます(笑)。まずは今の心境を。
まんきゅう監督(以下、まんきゅう):2期になって、監督を降ろされなくてよかったなぁ、よくある話だったりもするので(汗)。
――なるほど(笑)。では第1期制作時の話からうかがっていきたいのですが、フロンティアワークスさんとのお仕事は『ぷちます!』が初めてというわけでは……?
まんきゅう:5年前ぐらいに今のギャザリングという会社を立ちあげて、その第1号タイトルとして『殿といっしょ』という4コマのアニメ化を担当させていただいたのが最初です。原作が大好きだったので、「やらせてください!」とこちらからお願いして実現しました。OVAがあって、TVシリーズがあって、コミックスの特装版など4回ぐらい担当して、原作の先生とは一緒に温泉まで行かせていただくような仲になったり(笑)。
――『ぷちます!』の制作、監督をやりませんかとフロンティアワークスさんに言われた時、どう思われましたか?
まんきゅう:とにかくビビりましたよね。『アイマス』というコンテンツは、当時は名前ぐらいしか知らなかったんですけど「ありがたいなぁ」という気持ちと一緒に「ヤバイ! デカイ案件だ!!」という気持ちが半々……ハーフ・アンド・ハーフみたいな(笑)。本当にタイトルだけしか知らない状態で、キャラも歴史も何も知らなかったので、とにかく原作のゲームに触れようと思って『アイマスSP』をプレイしたんです。最初に伊織を選んだんですが、すっごく怒られるんですよね(苦笑)。レッスンのミニゲームが難しくて何度も失敗して……。怒られる度に結構落ち込んでしまったり。それから『ぷちます!』の原作を読んだり、ネットで情報を集めたりして、ノートにキャラクターの関係図や簡単な履歴書みたいなのを自分で書いて。時間をかけて勉強しました。
▲まんきゅう監督が初めてプレイした『アイドルマスターSP』。伊織に怒られるのは、ある意味ごほうびかと! |
――『アイマス』と『ぷちます!』で異なる部分などもありますが、そこに戸惑われたりはしましたか?
まんきゅう:間違いなく貴音ですね。アニメとかの貴音と『ぷちます!』の貴音は違う魅力があって。『ぷちます!』のアイドルたちは、明音さんならではの不思議な感じですね。ぷちどるのほうが、それぞれのアイドルの個性をギュッと凝縮したイメージがあります。
――ぷちアニメということで、1話が約1分半という長さになり、月~金曜毎日新作配信というスタイルで第1期は制作しましたが、その感想は?
まんきゅう:しんどかったですね(苦笑)。90秒だとドラマにしづらいので、とにかくシンプルにしないと「何を見せたいのかわからない」お話になってしまうんです。原作の1話(6~8ページ、4コマ約10本)を3日に分けて、前回のあらすじなどを入れたりしてわかりやすくしました。毎日配信だったんですが、毎日追えないという人もいると思ったので、その日パッと見てパッとおもしろい作品にしたくて。そうすると90秒しかない中で、あらすじやタイトル入れると、もう20秒も使ってしまって(苦笑)。残った70秒で何をやるんだ!」という。2分あると、ちょっとしたドラマができるんですよ。この30秒差が大きくて。その長さなら、ギャグに振った時も「天丼(繰り返し)」が3回までできて、よりおもしろくできるんです。1話が約1分半という尺は、非常に難しかったですね。
▲明音先生によって生み出されたぷちどるたちは、アイドルの個性をギュッと凝縮した性格・生態に。 |
▲『ぷちます!』のアイドルは、原作よりもいろんな方向に個性を発揮!? 大丈夫、『ぷちます!』ですから! |
――登場キャラが多いところは苦労されましたか?
まんきゅう:そこもめちゃめちゃ苦労しました(苦笑)。アイドルがいて、ぷちどるがいて、小鳥さんとプロデューサーがいて……約30キャラ、学校の1クラス分ぐらいの登場キャラがいるんですよね。なるべくバランスよく登場させたいと思いつつ、1期はコミックス1巻の流れを追ったので、雪歩が出てきたのは40話近い時だったり。原作をそのままできたうれしさもありつつ、均等に出せなかった悔しさというようなのも同時にあります。
→ぷちどるの動きは、どう作られた……!? まだまだインタビューは続きます。(3ページ目へ)
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