2013年10月26日(土)
電撃文庫で活躍する作家陣のメールインタビューをお届けする“Spot the 電撃文庫”。第93回となる今回は、『鮎原夜波はよく濡れる』を執筆した水瀬葉月先生のインタビューを掲載する。
▲白井鋭利先生が描く『鮎原夜波はよく濡れる』の表紙イラスト。 |
本作は、世界を災厄から守るために戦う“濡れれば濡れるほど強くなる少女たち”と少年の出会いを描いた“濡れ透けアクション”。真夜中のプールで溺れた少年・渚野陽平が気が付くと、そこは辺り一面が海に沈んだ学校の屋上――異世界だった。
その世界で陽平が出会ったのは、どこかふわふわぼんやりした、海を漂うクラゲのような雰囲気の少女・鮎原夜波。彼女は、水に濡れれば濡れるほど強大な力を得ることができる戦闘魔法装束《クローク》を纏い、怪物たちと戦いを繰り広げる“ウンディーネの戦士”だった……。
水瀬先生には、本作のセールスポイントや小説を書く時にこだわっているところなどを語っていただいた。また、電撃文庫 新作紹介ページでは、本作の内容を少しだけ立ち読みできるようになっている。まだ読んでいない人はこちらもあわせてご覧あれ。
――この作品を書いたキッカケを教えてください。
“濡れれば濡れるほど強くなる”というフレーズを思いついたのが第一です。あとはそこからの連想で。あとがきにも書きましたが、昔ボツった短編連作の舞台を一部組み込んだりもしています。
――作品の特徴やセールスポイントはどんな部分ですか?
わりとストレートなボーイミーツガールに乗せて、特殊なエロスを送り届けますというかなんというか。そんな感じのを。
――作品を書くうえで悩んだところは?
やっぱり最初なのでヒロインの性格とか。
――執筆にかかった期間はどれくらいですか?
よく覚えてないのですが、本文を最初に書くのにかけた期間は1カ月ぐらい……? プロットとか直しとかも含めると数カ月です。
――執筆中に起きた印象的な出来事はありますか?
リアルな体験を文字に込めるべく海に行ったぜ! と言えればいいのですが、現実は海の写真集を眺めて「旅に出たいなあ」と虚ろな目でつぶやいてたりしてたぐらいです。
――主人公やヒロインについて、生まれた経緯や思うところをお聞かせください。
よく濡れる女の子であり、私の作品のヒロインとしては珍しくぼんやり系です。新鮮な気持ちでどうぞ。
――小説を書く時に、特にこだわっているところはどこですか?
こだわるどころかいろんなものをまだまだ勉強している最中です。
――アイデアを出したり、集中力を高めたりするためにやっていることは?
自宅の仕事部屋or外の喫茶店(ファミレス)で昔から原稿を書いているのですが、詰まったらサッと場所を変えたほうがいいということに最近気付きました。しかし変えすぎても集中できなかったりするのが難しいところ。
――高校生くらいのころに影響を受けた人物・作品は?
秋田禎信さんの『魔術士オーフェン』シリーズと、神坂一さんの『スレイヤーズ』シリーズです。
――ゲームで熱中しているものがあれば教えてください。
いきなり遊びの質問ですがいいんですかね! いやあ最近はずっと原稿ばかりですよと言いつつ『FF14』です。
――それでは最後に、電撃オンライン読者へメッセージをお願いします。
わりとストレートなボーイミーツガール(ただしよく濡れる)に仕上がったと思います。
アクションとハレンチといういつもの成分がふんだんに詰まっていますので、『C3』を読んでくれていた人も初めての人も、ぜひ読んでみていただけると幸いです!
(C)水瀬葉月/KADOKAWA CORPORATION 2013
イラスト:白井鋭利
データ