2013年11月25日(月)
ゲームは鬼に支配された日本各地の霊場を解放し、鬼を退治するというのが大きな目的になっています。都道府県ごとに分かれたマップで、東京、埼玉、千葉といった順で、エリアを1つずつ奪い返していきます。途中にはボスとなる鬼の他にも雑魚も登場し、カードバトルで撃退します。
本作の監督・脚本を手掛けるのは今井秋芳氏。ということは当然ストーリーも用意されており、読み物としても十分楽しめる要素があります。これはただ読むだけでなく、主人公の感情を選ぶことによって展開が変化する仕掛けも盛り込まれています。
キャラクターデザインは金崎泰輔氏が担当。カードデザインには多くのイラストレーターが参加していて、レアリティの低いカードにもかなり力が入っています。カードは『サムライソウルイクサ』というタイトルに反して、日本人ばかりではなく、世界各地のヒーローや偉人が時代を超えて登場するのもなかなかユニーク。
音楽はACEが作編曲し、植松伸夫氏が監修を務めています。システムの土台はソーシャルゲームではありますが、アプリとしてもよく作りこまれています。操作性やビジュアル面の演出と並んで、音楽も力が入っているので、ぜひ味わいながら聞いていただきたいところです。
他にもソーシャル性のある遊びや毎日のお題のようなものなど、そして多彩なシステムが組み込まれています。幅広い遊び方に対応できる懐の深さを持った、完成度の高いゲームに仕上がっていると感じました。これだけ豪華なのに基本無料で始められるゲームだというのだから、いい時代になったものです。
▲日本中に現れた鬼を、主人公が符の力を借りて撃退していきます。 |
▲今井秋芳氏による和風ファンタジーのストーリーも展開。プレイヤーの選択肢も現れます。 |
▲日本の偉人ばかりかと思いきや、意外なところからもカード化されています。 |
高コストで強力なカードはすぐに使いたくなりますが、序盤はあまり得策ではありません。デッキの総コストを圧迫して他のカードが弱くなりやすい上、序盤に高コストのカードを引いても、もう1枚が低コストを引きやすく、高コストなカードでチャージせざるを得なくなります。序盤はある程度低めで近いコストのカードでそろえておく方が無難に戦えます。強化するカードも、低コストのものを優先したほうが使い勝手がいいでしょう。
▲コストが低めのカードを強化しておくと、後々まで使い勝手がいいのでオススメ。 |
●石田賀津男’s profile
電撃文庫で和風ファンタジーなら『七姫物語』は必読。7つの国が姫を擁して争う戦争モノですが、戦いそのものより日々の移り変わりを美しく描いています。謀略に翻弄される姫、自ら先頭に立って戦う姫、知恵で国を統一しようとする姫……7人の個性的な姫と、その周囲にいる人々が何を思い、どう行動するのかが、朴訥な文章でつづられています。内容もさることながら、雰囲気を楽しんでほしい作品です。(Twitter:@wis_Arle/ブログ:ougi.net)
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