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2013年11月20日(水)

【ほぼ毎日特集 ♯62】海外ドラマのドキドキ感をゲームの中で体験! シネマティックホラーADV『ウォーキング・デッド』を遊んでみた(チョロ松)

文:チョロ松

■アドベンチャーなのに一瞬の判断が求められる緊張感!

 ゲーム版『ウォーキング・デッド』は、他のキャラクターとの会話やギミックを解き明かすための行動の繰り返しで物語が進んでいく、オーソドックスなアドベンチャーとなっています。PS3版の場合、基本的な操作は左スティックで移動しつつ、右スティックで視点を動かし、○・×・□・△の各ボタンで見る・調べる・話す・取る・動かすといった行動を指定していきます。わずかなタイミングしかコマンドを受け付けないという、一瞬の判断が求められる場面もあり、ヒリヒリとした緊張感が味わえます。

『ウォーキング・デッド』 『ウォーキング・デッド』

 プレイを開始してすぐに気づいたのは、独特な表現手法を採用したグラフィック。キャラクターや画面内のオブジェクトはすべて3Dモデルとなっているのですが、グラフィックノベルさながらの手描きのタッチを生かしたトゥーンレンダリングが採用されています。

『ウォーキング・デッド』

 登場するキャラクターは、それぞれの特徴を強調した顔立ちや姿となっており、どんな人物なのかがその外見からなんとなく想像することができます。また表情が多彩に変化するので、彼らの感情やセリフの内容も、こちらにひしひしと伝わってきます。性格や職業、背景などの違いによって、彼らの行動指針が違ってくるのも興味深いところです。

『ウォーキング・デッド』 『ウォーキング・デッド』

 また、物語の中でしばしば登場する“ウォーカー”、つまりゾンビは、非常に恐ろしい姿をしていますし、彼らと戦うシーンでは体液が飛び散ったりすることもあるのですが、このグラフィックのおかげで演出がちょっぴりマイルドに。グロテスクな表現が苦手な女性の方も、ちょっと安心です。

『ウォーキング・デッド』 『ウォーキング・デッド』

 でも、死者がいたるところにうごめくホラーだけあって、ショッキングな恐怖の演出もなかなかのもの。バックに流れる音楽が非常に計算されており、ドラマ版と同じように各シーンをじわじわと盛り上げてくれます。できれば、ヘッドホンを使って遊んでみてもらいたいですね。

『ウォーキング・デッド』 『ウォーキング・デッド』

■波乱に富んだストーリーは5つのエピソードで構成

 ストーリーは全部で5つのエピソードに分かれています。1つのエピソードを終わらせて、次のエピソードへと進む形式で、そのたびにいくらかの時間が経過して、各キャラクターを取り巻く環境の変化が起こります。その間に何が起こったのかを想像するのも、楽しいですね。

●エピソード1:新たな夜明け
●エピソード2:飢えとの戦い
●エピソード3:遠き道のり
●エピソード4:追い詰められて
●エピソード5:タイムリミット

 エピソード1は、主人公のリーがパトカーで護送されるシーンから始まります。警官との会話から、リーはどうやら殺人を犯した様子。でも、その裏には何か特別な事情があるようです。この時点では、プレイヤー自身もその背景を知ることはできません。うーん、気になる!

『ウォーキング・デッド』 『ウォーキング・デッド』

 やがてパトカーの無線から、何やら騒然とした様子が伝わってくるようになります。大きな事件? と、その瞬間。パトカーはハイウェイを横切っていたヒトのようなものに激突し、大クラッシュ! ここから、リーの悪夢が始まるわけです。

『ウォーキング・デッド』

 序盤の展開の軸となるのは、ウォーカーの集団から逃れた先で出会った少女、クレメンタインとの関係。まだ幼い彼女は、いっさいの偏見を持たずにリーに接してきます。しかし、彼女から信頼を得るには、言葉や行動でこちらの気持ちを示していく必要があるのです。

【リー】【クレメンタイン】
『ウォーキング・デッド』 『ウォーキング・デッド』
▲本作の主人公で、元大学教授。妻の浮気相手を殺害した罪で刑務所へ移送中、ウォーカーと遭遇する。▲誰もいない家で両親を待ち続けていた少女。口数が少なく、内気なところがある。
『ウォーキング・デッド』

 会話の選択肢が表示された時、微妙なセリフが多いので、どれを選ぶかは非常に迷ってしまいます。セリフを選んだ後、時には「クレメンタインはこのことを忘れないだろう」と、システムメッセージが表示されることがあります。しかし、それがいいことなのか悪いことなのか、まったくわからない! このあたり、現実でのやり取りと似た感覚があります。

『ウォーキング・デッド』
『ウォーキング・デッド』 『ウォーキング・デッド』

→選んだ行動によって新たな展開が!(3ページ目へ)

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