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2013年12月4日(水)

『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』超大型アップデート・パッチ2.1目前! これまでの軌跡と今後の展望を吉田直樹氏にインタビュー

文:ほっちゃん♂

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■新コンテンツによって“プレイの選択肢”が拡大

『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』

――クリスタルタワーは、アイテムレベル制限である50程度の装備であれば踏破できるのでしょうか?

 戦術がちゃんとそろえば……。クリスタルタワーは1つの巨大なダンジョンを24人で進みます。IDには必ずザコのグループがいて、それをせん滅しながら中ボスやボスまで進む流れでしたが、クリスタルタワーは中ボスにあたる部分も全部ボス戦になっていて、それが4体いると思っていただければわかりやすいと思います。先日のプロデューサーレターLIVEでのプレイ画面で、エレメンタルの集団がチラッと映りましたが、あれはザコモンスターの塊です。ザコといってもそれなりにハードで、全滅させないと次に進めません。24人ならではのギミックも多いので、初見の時は「つっこめー!」と大騒ぎしつつ楽しんでいただきたいと思います。

――単純なアイテムレベル制限では予測できない難易度になっていそうですね。

 そうですね、だからこそ得られるものはアイテムレベル80の装備にしました。ただ、アイテムを入手すると一定期間はロット権がなくなるので、本当に欲しいものに絞ってロットをしたほうがいいと思います。何度でも挑戦できるので、欲しいものを取れるまでやれますし、コツコツ通っていればいずれ全種そろいます。

『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』

――PvPですが、吉田さんはどういったところにおもしろさがあると思いますか?

 終わりがないこと、同じ戦いが二度とないことです。PvPのおもしろさは、格闘ゲームとまったく同じだと思っていて、あのジャンルが好きな人は、たとえ世界一になったとしても対戦し続けます。なぜなら2度と同じ内容の戦いがないからです。モンスターとの戦いは、いくら難しくても一度ギミックが解けてしまえばそれまでです。あとは反復練習。ところが、プレイヤー同士の戦いにはアルゴリズムがないので、予想できないような出来事が多数発生します。

――モンスターとの戦いで学んだことが通用しないわけですね。

 例えばモンクがカッコよく背面や側面に回りこんでコンボをつなげようと思っても、相手は黙ってやらせてくれないですからね……。相手が動くことを見越したうえで立ち回らないといけないので、アクションのいくつかは、有効性が格段に変わって感じられると思います。

――PvPをプレイして初めて各クラスやジョブが持つ特性のすべてが見えそうですね。ちなみにモラルというステータスはPvPにどう影響するのでしょうか?

 攻撃力や防御力にパーセンテージで影響するので、モンスターと戦うPvE装備と対人戦用のPvP装備では、アイテムレベルが同じ場合には、圧倒的にPvP装備のほうが強くなります。ウルヴズジェイルの報酬で得られるトークンと交換できる装備品に付与されているので、それらを集めてみてください。

――吉田さんもプライベートで参加される予定ですか?

 はい。楽しみです!

――フロントラインはコンテンツファインダーを使わず、同じワールド内での戦闘ということになるんでしょうか?

 そうなります。ウルヴズジェイルは間口を広げてカジュアルに楽しめるようにしたので、フロントラインの前に、まずはウルヴズジェイルの戦闘をできるだけたくさんの方に触れていただきたいです。βテストのデータをもとに、かなり調整を入れたので、手触り感はものすごくよくなったと思います。何より本格的なPvPをやったことのない人に味わってもらいたいのは、相手のプレイヤーがこっちに向かって走ってくる時の“手に汗握る”感覚です。ものすごくドキドキするはずなので(笑)。

――ちなみに公式大会を開催される予定はありますか?

 一応、計画はあります。Eスポーツという考え方もずいぶん浸透してきましたし、きっちり考えたいと思います。

『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』
▲画像はβテストフェーズ3で実施されたPvPのテスト風景。

――次にハウジングですが、庭具や家具を製作するには膨大な量の素材が必要になるのでしょうか?

 ものによります。大きいものは大量に必要という、そのままのイメージで大丈夫です。小さいものに関しては中間素材のパーツが複数必要なので、複数のクラフターが作る中間素材が取引されるようになるでしょうね。

――蛮神戦などのコンテンツで入手した素材や、それを使って作るものはマーケットで売れるのでしょうか?

 出せますが、設置してしまったらマーケットには売れなくなります。素材も基本的に出品できますが、売れないものも、わずかですがあるかもしれません。ちなみに各地のIDからハウジング用の素材がドロップするようになって、いますのでIDへ行く際には、ドロップにもご注目ください。もし家具と庭具をコンプリートするなら、フリーカンパニー総動員で各コンテンツへ行くことになると思います。

――コンテンツに行くための動機付けにもなっているのは驚きです。ちなみに土地の価格のほうは……?

 本当にまだ決めていないんです(苦笑)。全ワールドの経済情報ログと“にらめっこ”しているところなので、このインタビューが掲載されるころには、開発内では決まっていると思います。

――まだ詳細が明かされていないトレジャーハントと蛮族デイリークエストはどういった内容になるのでしょうか?

 トレジャーハントは、ギャザラーが発見してきた宝の地図を解読して、宝が埋まっている場所を探します。見事発見して、宝箱を開けようとするとトラップモンスターが出てくるので、モンスターを倒して中身をゲットするというシンプルなものです。報酬には、経験値やギルはもちろん、装備アイテム、レアなHQ素材やハウジング素材、アラガントームストーン:哲学と交換できる素材、アラガントームストーンそのものなどが用意されています。

 また、宝の地図にはグレードがあって、基本はソロで遊べますがグレード5のものはパーティで挑まないときついくらいの強力なモンスターが出てきます。もちろん、グレードの高いものほど報酬がよくなっていきます。

――ギャザラーが地図を探す、というのは採掘や採取をしていると地図が入手できるということでしょうか?

 はい。

――戦闘になると仰っていましたが、襲われた時にジョブを変えることはできませんよね?

 はい。ですので宝箱を開けられるのはバトル系クラスのみです。地図はギャザラーだけしか発見できないので、自分で使わない、もしくは挑戦できないようなグレードのものは未解読のままにしてマーケットで売れます。

――このコンテンツはフィールドでの活動を活発化させたいという意図があるのでしょうか?

 いえ、単純に1人でも遊べるものを用意したかったのが最大です。もちろんフィールドを走る冒険者が多くなるのは、うれしいことではあります。僕の友だちで今回初めてMMORPGをプレイしている人が何人かいますが、皆さんと同じでやっぱり「毎日パーティは疲れる」と。でもコツコツ繰り返すのは得意な人たちなので、まずはそういったニーズに早く、たくさん応えたいという素直な気持ちからです。

――コツコツやっていればアイテムを集められるということですね。

 そうです。レアなHQ素材も入れてあるので、1クラスだけバトルクラスをカンストしているギャザラーやクラフターの人たちに遊んでもらいたいです。もし、グレード5の地図が取れたら、週末にフリーカンパニーのみんなとまとめて複数の地図を周るのも楽しいかと思います。

――パーティで開けた場合はロットが発生するんでしょうか?

 エーテリアル装備が出たりもするので、その手のものはロットが発生し、それ以外は全員に分配されます。

――蛮族デイリークエストについてお聞かせください。

 今はまだ、蛮族は他のモンスターと違って知性がありそうだよね、ぐらいにしか表現できていません。彼らにも彼らの生活圏や文化、宗教があって、そこに踏み込んでいくのがこのコンテンツです。パッチ2.1では2種族のデイリークエストが用意されますが、将来的にはすべての蛮族に対してエピソードがつきます。彼らの一部と毎日接触して困っていることを解決してあげることで、彼らと冒険者の間にだけ友好関係が生まれていき、やがてそれに見合った見返りを得られます。たぶん、蛮族問題って相当根が深いんだなというのを感じていただけたら幸いです。

――世界観を広げるためのコンテンツでもあると?

 はい。専用のキャラ、エピソードもあります。それと同時に毎日のプレイで遊ぶものの選択肢に加えてもらいたいという思いもあります。コツコツ派の方は、これでもアラガントームストーンを入手できますので、コツコツためて装備に変えるというのもありですね。レベル40前半くらいからのクエストもあるので、経験値稼ぎにも活用できると思います。

――では最後に、パッチ2.1を期待している読者に向けてメッセージをお願いします。

 前回のプロデューサーレターLIVEと、このインタビュー記事を読んでいただければ、“プレイの選択肢が広がる”ということを感じてもらえると思います。すべてのコンテンツに導線となるクエストがあり、それを経験してもらえれば迷うことはないと思いますので、ひと通りお好きなものからプレイして、お気に入りや、当面の目標を定めていただけるとうれしいです。

 パッチ後には星芒祭も始まるので、スノーマンの格好をしてクルザス地方で“雪合戦”をして遊んだりと、どうぞご自身のペースで『新生FFXIV』漬けの年末年始を送っていただければと思います!

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ILLUSTRATION: (C)2013 YOSHITAKA AMANO

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