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2014年2月7日(金)

『World of Tanks』の次期アップデート8.11をテストサーバーで先行体験! 搭乗員のスキル解説も【めざせ! 戦車道免許皆伝 第18回】

文:田中尚道

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■取得したところからが本番! 搭乗員のスキルを解説

 ここまでの連載で、搭乗員のスキルについて詳しく紹介する機会がなかったので、ここであらためて解説しておきたいと思います。戦車の性能以上に、戦況の変化に大きく影響を与える要素となっているので、ぜひその詳細を把握しておいてください。

『World of Tanks』

 バトルを繰り返すことで成長していく搭乗員のプライマリスキルは、その戦車の性能をどれだけ引き出せるかの指標となります。操縦手であれば戦車の装甲性能が、装填手であれば砲弾の装填速度などがアップするといった具合です。

 そして、プライマリスキルが100%になると、その時点から選択できるようになるのがセカンダリスキル。ベテラン戦車兵としての貫録を表すものでもあります。セカンダリスキルによって発生する効果は、戦車に搭載した拡張パーツの比ではなく、さまざまな状況を有利に進めることができるようになります。

 セカンダリスキルには、装着時から効果を発揮して、その後は習得の度合い(%)によって効果が向上する【スキル】と、習得率が100%になって初めて効果を発揮する【パーク】の2種類があります。また、誰でも習得できる【共通スキル】と、搭乗員の役割によって習得できる【個別スキル】という区分も存在します。

 ちなみにセカンダリスキルは、クレジットやゴールドを払うことで、スキルの経験値を残したままリセットすることが可能です。つまり、いらなくなったセカンダリスキルを捨てて、別のセカンダリスキルをいきなり使えるようにすることもできる、ということです。もちろん、1つのセカンダリスキルをいったん100%にした後、追加で別のスキルを1から習得することもできます。

●共通スキル

 共通スキルはすべて、搭乗員全員の平均%で効果を発揮するタイプのものです。パッと見では地味ながら、基本性能の劇的な向上など、あるとないとで大違いとなるものがほとんど。この共通スキルの弱点としては、効果を体感するためには搭乗者全員で習得する必要があることと、負傷した搭乗員はスキル0として扱われてしまうことが挙げられます。

・修理(スキル)

 車両のモジュールが破壊された際、損傷状態からの回復するまでの時間を減少させます(完全修理は不可能)。減少する時間は搭乗員が持つスキル値の平均になるので、1人だけ持っていてもあまり意味がありません。100%の搭乗員1人だけの時、5人乗りの戦車では修理時間が100÷5×0.5で10%減少します。また全員が100%まで習得していると、修理時間は50%も減ります。工具箱や修理キットとも効果が重複するので、いいことだらけ。モジュールを破壊されやすい重戦車の搭乗員は、取っておいて損のないスキルです。

・カモフラージュ(スキル)

 車両の隠蔽率を向上させます。こちらも搭乗員の平均値で隠蔽率が変化。平均スキル値×0.375の割合で効果がアップし、最大で37.5%も隠蔽率が向上します。スキルなしの場合に比べて、1.75倍という圧倒的な発見されづらさにつながります。特に待ち伏せが多い駆逐戦車で有用です。カモフラージュの能力とも重複しますが、どんなに隠蔽率が向上しても、発見限界距離である50m以内に接近されると敵から見えてしまいます。

・消火能力(スキル)

 火災発生時、鎮火までの時間短縮と、火災ダメージの減少に役立ちます。消火能力は、搭乗員の平均値で決定。火災のダメージは車両の耐久度に対しての比率で決まるため、高い耐久度を持つ上位Tierの重戦車ほど、その恩恵にあずかるることができます。

・戦友(パーク)

 すべての搭乗員がこのスキルを100%習得している時のみ発動します。発動すると、搭乗員のプライマリスキル(視界、砲の精度、照準収束速度、砲塔旋回速度、旋回速度、加速度、装填速度)がすべて5%加算され、さらに共通スキル3種(修理、カモフラージュ、消火能力)、車長の固有スキル【教官】も5%アップします。この効果は、【改良型換気装置】の他、【コーラ】や【紅茶とプディング】などの能力向上アイテムとの重複が可能。特に自走砲は露天式の車体が多く、改良型換気装置を装備できないことも多いので、ぜひとも欲しいスキルと言えるでしょう。

●個別スキル

 共通スキルと違ってすべての搭乗員が習得する必要がなく、各搭乗員の職責に応じた効果を得られます。

【車長】 車長は主に偵察系のスキルを習得できます。乗員の数が少ない戦車の場合、兼務する職種のスキルも習得できる点が、ほかの搭乗員の場合と異なります。

・教官(スキル)

 車長を除く乗員すべての獲得経験値を、スキル値×0.1%増加させます(最大10%)。このスキルの特徴として、車長が負傷しても、車両が撃破されても、その効果が維持される点が挙げられます。つまり、【教官】が100%なら、車両が撃破されても習得ペナルティを食らうことががなくなるのです。

・偵察(スキル)

 視認範囲を向上させます。スキル値×0.02%で、最大でも2%の向上と、あまり効果がない気もします。しかし、このスキルの最大の特徴は、視認装置が故障した時のペナルティが軽減されること。視認装置故障した時でも、20%(スキル値×0.2%)分の視認範囲アップが期待できます。視認範囲の向上には、遠くの敵を発見できるだけでなく、隠蔽率の高い敵戦車を発見しやすくなる効果もあります。

・なんでも屋(スキル)

 戦闘不能になった搭乗員のプライマリスキルを、スキル値×0.5÷戦闘不能人数の割合で補完します(最大50%)。搭乗員が戦闘不能になると移動が遅くなったり、照準が遅くなったりと、さまざまなペナルティを受けますが、これを軽減できるスキルです。ただし、負傷した乗員のセカンダリスキルは無効のままです。

・鋭い視力(パーク)

 相手の車両をサイトでとらえてから4秒後に、その車両の破損モジュールが表示されます。切れた履帯などはこのスキルがなくてもわかりますが、負傷している搭乗員の情報が分かるのが、大きな利点でしょうか。直接自分で見ている敵車両のみが表示され、仲間が観測中の敵や、自走砲の俯瞰視点では機能しません。

・第六感(パーク)

 敵に自分が発見された3秒後に、それを知らせるインジケーターが点灯します。敵戦車のレティクル収束には3秒以上掛かる場合が多く、生存性が飛躍的に高まります。どの車両に乗っていても、敵に発見されたことが分かるというのは非常に重要であり、車長のスキルとしては最も効果のあるものと言っても過言ではありません。

【砲手】 当たり前ですが、射撃に関するものがメインです。

・指定された目標(パーク)

 敵車両の発見状態を、見失った後もわずかだけ維持します。自分から見えている車両にのみ効果を発揮。偵察車両など、敵戦車を偵察することが役割の車両に求められるスキルです。

・兵器工(スキル)

 主砲が損傷した場合に、その精度の低下をスキル値×0.2%(最大20%)だけ軽減します。高Tierの重戦車など、前線で撃ち合う高耐久力の戦車でもないと、あまり効果を体感することはないかもしれません。

・射撃の名手(パーク)

 徹甲弾の使用時に、敵車両のモジュールや乗員にダメージを与える確率を3%向上させます。榴弾系では効果がないので、注意が必要です。自走砲全般と、アメリカ軍の低Tier駆逐戦車などではほとんど意味がないスキルと言えます。

・速射(スキル)

 砲塔旋回時のレティクル拡散を軽減します。無砲塔戦車(自走砲や駆逐戦車など)の砲を左右に振る場合にも適応されますが、車体を動かしてしまうと効果は無効になってしまいます。

【操縦手】 戦車の機動性能に関するスキルがメイン。機動だけでなく、攻撃や防御に作用するものがあるのが面白いところ。

・衝突の制御(スキル)

 体当たりによる敵車両へのダメージをアップし、自車両へのダメージを軽減する。車重が重く、かつ速度の高い車両で使用すると効果的です。スキル値×0.15%(最大15%)の効果アップが見込めます。ラミング(衝突攻撃)が大好きなあなたにオススメ!

・オフロード走行(スキル)

 機動性を向上させる。と書くと、大したことはない気がしますが、通常路面でスキル値×0.025%(最大2.5%)、軟弱路面でスキル値×0.1%(最大10%)が向上します。もともとの機動力が低い戦車はもちろん、高機動戦車はもとから高い機動力がさらに向上するという、戦車の種類を選ばない、とても汎用性の高いスキルです。

・スムーズな運転(スキル)

 車両の前後移動によるレティクル拡散を、スキル値×0.04%(最大4%)だけ軽減します。このスキルが効果を発揮するのは、車両を前後に移動させた時だけ。旋回時には軽減されないので、注意してください。障害物の陰に隠れつつ飛び出し撃ちなどをする際に、効果を発揮します。

・こまめな手入れ(パーク)

 エンジン損傷時に、火災が発生する確率を25%低減します。エンジンやギアが車両前面にある戦車では有効と思われますが、【消火器】でこと足りる気もします。

・クラッチの名手(スキル)

 車体の旋回速度をスキル値×0.05%(最大5%)だけ上昇させる。このスキルの注目点は、履帯に設定されている旋回性能の上限を超えられることです。

【無線手】 発見した敵を通報するにしても、通報されるにしても、無線はとても重要。そんな無線手の能力を向上させます。

・状況判断力(スキル)

 視界範囲をスキル値×0.03%(最大3%)だけ向上させます。車長の【偵察】と同様ですが、こちらの方が効果が大きいのです。

・報復要請(パーク)

 自車両が発見される時点まで無線手が生存していた場合、自分から味方へ発信する視界情報の送信時間を、2秒間延長できます。パークであるうえ、送信時間の延長もわずか2秒と、なかなか使いどころの難しいスキルです。

・信号の増強(スキル)

 無線の通信範囲をスキル値×0.2%(最大20%)だけ増大させます。低Tier戦車などの無線の性能が低い車両や、単騎駆けで敵陣深くに浸透する軽戦車が持っていると便利です。

・通信中継(スキル)

 通信範囲内の味方の通信性能を向上させます。効果はスキル値×0.1%(最大10%)。このスキルは自分には効果を及ぼさないので、自分の無線機の性能が低いと、味方が有効範囲から外れて死にスキルになってしまいます。

【装填手】 装填時間の早さは、上位Tierになればなるほど生死を分けるファクターになるものです。とはいえ、使用条件に制限が多く(すべてパークスキル)、いずれも使いどころが難しいのが悩ましいところです。

・直感(パーク)

 弾薬の装填が完了している状態から別の弾種に変更する際、17%の確率で装填を即座に完了させます。装填中に発動すると、その状態を保持したまま別の弾種を装填(例えば、装填完了まで10秒残した状態で徹甲弾から榴弾に切り替えると、榴弾の装填まで残り10秒になる)。このパークスキルのみ、2名の所持で発動確率が倍になります。

・アドレナリンラッシュ(パーク)

 耐久力が10%未満の時、装填速度を9.1%向上させます。自分が瀕死になった時は、装填時間が特に長く感じるもの。それを解消してくれるわけですが、狙って発動させるのが難しいので、使いどころを選ぶスキルと言えます。

・弾薬庫保護(パーク)

 弾薬庫の耐久値を12.5%向上させます。湿式弾薬庫と重複して効果を発揮するため、弾薬庫が頻繁に壊れるなら取っておきたいスキルです。

 まとめると、自走砲以外の戦車では、優先させるスキルは概ね同じです。車長なら【第六感】、砲手なら【速射】、操縦手なら【オフロード走行】、無線手なら【状況判断力】か【信号の増強】、装填手なら【弾薬庫保護】がセオリーでしょうか。むろん、共通スキルを搭乗員全員で取るのもアリです。特に自走砲の場合、通信範囲が十分なら【カモフラージュ】をまず押さえておくのがオススメです。


■ビバ! 旧正月

 中国や韓国で盛大に祝われる旧正月を記念して、スペシャルイベントが現在開催中。ガレージで爆竹が鳴っていたり、プレミアムアカウントのディスカウントなどが行われたりしています。本日2月7日までとなっているので、お見逃しなく!

『World of Tanks』

(C) Wargaming.net

データ

▼『World of Tanks(ワールド オブ タンクス)』
■メーカー:ウォーゲーミングジャパン
■対応機種:PC
■ジャンル:ACT
■配信日:2013年9月5日
■価格:無料(アイテム課金)

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