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2014年3月7日(金)

『MGSV: GZ』をシリーズのファンがプレイして感じた新しさと懐かしさとは? 電撃PS編集者による『MGSV: GZ』座談会をお届け

文:電撃オンライン

 2月16日に行われたメディア向け先行体験会にて、PS4版『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES(メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ)』を体験した4人のプレイヤーによる座談会をお届けする。

『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』

 本作は、同じくマルチプラットフォームでの発売が予定されている『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN(メタルギア ソリッド V ファントムペイン)』のプロローグにあたる作品。シリーズの生みの親である同社の小島秀夫さんが、監督・脚本・ゲームデザイン・プロデュースを務める。

 座談会の内容は、第一印象や敵兵の挙動など、テーマを5つに分けて掲載している。参加メンバーは電撃PlayStationスタッフの4人。『メタルギア』シリーズをこよなく愛する彼らの目に、『グラウンド・ゼロズ』はどのように映ったのか?

【座談会メンバー】

おしょう……1作目以降、すべてのシリーズをプレイ。好きなシリーズ作品は『MGS』『MGS3』『MGS PW』。
Z佐藤……シリーズ全作品をプレイ。『MGS3』は本誌増刊でお笑い系の動画も作成。
ハム彦……全シリーズをプレイした中でも、『MGS3』『MGS PW』が特にお気に入り。好きなキャラは当然BIG BOSS。
アツゴロウ……『MGS4』の攻略班入りをきっかけに、全シリーズをプレイ。好きなシリーズ作品は『MGS』と『MGS4』。

【プレイの第一印象】潜入のリアリティと操作の快適さがGOOD!

おしょう:まずはグラフィックの進化に驚いた。単にグラフィックがよくなっているだけじゃなくて、それが戦略に影響しているところがスゴイ! 兵士が何人いて今何をしているかっていう観察力に加えて、次にどちらへ顔を向けそうかといった洞察力が必要だよね。

Z佐藤:潜入の臨場感がとにかく凄くて、これまでのシリーズよりリアリティが格段にアップしているよ。

ハム彦:プレイして最初に思ったんだけど、初代『メタルギア ソリッド』の潜水艦で発射後に敵地に放り出されて「さあ、お好きにどうぞ」的な雰囲気がありましたね。

おしょう:どちらかというと、最初にヘリポートに着いた後じゃない?

アツゴロウ:たしかに、初っ端から好きな潜入ルートを選べるという点では初代『メタルギア ソリッド』のイメージに近いね。『3』や『4』の序盤は、ある程度ルートが一定だったイメージがあったし。

Z佐藤:あと、昔は双眼鏡を使うにしても、敵地を少し見まわす程度で形式的だったのが、『グラウンド・ゼロズ』では、見たうえで兵士をマーキングできるからかなり実用的になっている。

『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』

おしょう:基本すべてにおいて、目で見た情報を感覚的にとらえて、その都度判断して動くことが重要になってる。今までのシリーズと一番違うところはそこかな。

ハム彦:その双眼鏡で“見る”っていう重要なファクターを、ボタン1つで行えるってのも親切ですよね。

おしょう:言われてみると、特筆すべきは操作が快適なところかも。

Z佐藤:うんうん。プレイしていてスゴイしっくりきた。

アツゴロウ:PS4コントローラのタッチパッドの使い方もよく練り込まれているな~、って。

ハム彦:左下を押すとポーズメニューで、右下を押すと“iDROID”でしたよね。

Z佐藤:“iDROID”って結構頻繁に使うんだけど、途中からはもう無意識に開けるようになった。タッチパッドの範囲が広いから、いちいちコントローラを見なくても押せるし。

おしょう:そう考えると、『グラウンド・ゼロズ』はPS4でやるのが一番快適かもしれないね。グラフィックもしかり、操作性もしかり。

『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』


【ミッション】プレイヤーの数だけ潜入・脱出ルートがある!

おしょう:どんなプレイスタイルでも、ミッションを遂行できるところがイイ。兵士の目を盗んで移動するのが怖いなら、延々と端っこを通ってもいいわけだし。

ハム彦:序盤から結構見つかっちゃって「自分だけクリアできなかったらどうしよう」って、不安になりました。途中からはもう怯えて、敵が見えたら常にほふく前進でしたよ(笑)。

Z佐藤:そうそう、崖のほうまで逃げて「早く通常警備態勢に戻れ~」ってね。でも、なんだかんだでみんなクリアはできてたし。

『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』

おしょう:ただ、潜入や脱出のルートがみんな違ったよね。ミッションと関係のない捕虜を助けた人っている?

ハム彦:見つけられたのは全員助けましたよ。

おしょう:おお、スゴイな。俺なんか薄情者だからターゲット以外全員無視!

アツゴロウ:自分は「後は自力で逃げて」って感じで、鍵だけ開けて放置した(笑)。

Z佐藤:捕虜を助けることによって、『ファントムペイン』へデータを引き継いだ時に本編でマザーベースのスタッフとして登場するみたいね。捕虜が全部で何人いるのかも気になる。

おしょう:ヘリを呼ぶ時に使うランディングポイントも、各自がバラバラでおもしろかった。

Z佐藤:安全なランディングポイントを探すために、ターゲットを担いだまま「あっちはダメ」「こっちもダメ」と、敵地を右往左往していた記憶が……。

ハム彦:敵兵が多いところに呼び出すと、ヘリが撃墜されちゃいますからね。

『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』


【敵の挙動】敵兵はより人間臭く――今までのセオリーは通じない!?

おしょう:敵兵に見つかる人が多かったと思うけど、うまく逃げられた? 意外としつこくて、通常警備態勢に戻すのがたいへんだったような。

アツゴロウ:違和感があった場所に兵士が探しにくるから、隠れている間が結構ドキドキするよね。

Z佐藤:銃撃戦になった時も、カバーリングしたり、回り込んできたりしてチームで連携をとってくるからやっかいだった。倒しても増援がどんどん来くるし。

ハム彦:今回の敵兵っていろいろな動作をしますよね。警備中も急にターンしたりして結構動くから、ヘッドショットがうまく決まらなくて。

おしょう:ヘッドショットをしようと思った時に限って、その兵士がくしゃみをするんだよ(笑)。

一同:あるある(笑)。

Z佐藤:1人1人がとても人間臭かった。過去シリーズの手強いところとおもしろいところを踏まえて作られている感じがする。

『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』

おしょう:あと、今までのセオリーが通じないと思ったのが監視カメラ。銃で壊せばいいと思って撃ったら、「監視カメラの映像に異常が発生。至急向かってくれ」ってなって、かなり焦ったよ。

Z佐藤:銃声がしただけで警戒されるからサプレッサー付きの銃で倒したんだけど、倒した敵兵が見つかっちゃって、「相手はサプレッサーを使っている模様。周囲を警戒せよ」っていうパターンもあったよ。

ハム彦:こっちがしたことに対して、細かく反応しますよね。

おしょう:しかし、リフレックス・モード(※)にはだいぶ助けられたかな。あのおかげで騒ぎになる前に対処できた場面が結構あった。

アツゴロウ:敵に発見された時にスローモーションになってくれるのがうれしいよね。意外と時間に余裕があるから、慎重に対処できるし。

ハム彦:プレイが極まってきたらリフレックスモードとかマーキングとかを全部OFFにして、臨場感を高めるのもアリですよね。

※リフレックス・モード:敵に存在を知られていない状態で発見された時に、映像がスロー(ハイスピードカメラ)になる状態。リフレックス・モードが終わる前に発見者を無力化すれば、見つかったことが他の敵に伝わるのを防げる。


【iDOROID】ゲームと連動したコンパニオンアプリの使い勝手

おしょう:“iDOROID”の機能が使えるコンパニオンアプリも使ってみたんだけど、予想以上に使い勝手がよかった。まず、マップを常に開いていられるのがイイ。

『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』

ハム彦:自分の移動ルートや眠らせた兵士の場所などがマークされるから便利ですよね。

アツゴロウ:敵兵への尋問で情報を得てマップが更新された時に、更新場所がその場で分かるのもポイントでしょ。さりげなく、英語のアナウンスも入るし。

『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』 『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』

Z佐藤:“iDOROID”は、やっぱりマザーベースで開発したものなのかな。

おしょう:1975年であれはヤバい。マザーベースの科学力はオーバーテクノロジー!

アツゴロウ:まあ、ステルス迷彩とか、メタルギア・ジークとかを作っているぐらいだから(笑)。

『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』 『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』


【総評】『グラウンド・ゼロズ』をひと通りプレイしてみて

おしょう:個人としては、能動的にゲームをプレイする人は間違いなく楽しめるゲームだと思う。少なくとも、受け身でストーリーを楽しむだけのゲームじゃない。

アツゴロウ:潜入ルートの模索にしても、部隊章の収集にしても、遊ぼうと思えばいくらでも遊べる。1回クリアしてストーリーを見ただけじゃ絶対に物足りない。

Z佐藤:PS4なら自分のプレイ動画をシェアできるから、潜入・脱出ルートも含めて、いろんなプレイスタイルが見られそうで楽しみ。

ハム彦:発売後はタイムアタック動画も流行りそうですよね。

Z佐藤:あと、SIDE OPS(サブミッション)も同じフィールドとは思えないシチュエーションが楽しめるし、これも「1回クリアして終わりじゃないな」って思った。

『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』 『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』 『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』

おしょう:全体でいったら、もちろん本篇の『ファントムペイン』より短いんだろうけど、このゲームの攻略記事を作るとなったら気が遠い作業になりそう(笑)。

アツゴロウ:『ファントムペイン』はこの200倍近い広さのオープンワールドで、さらに昼夜の概念も加わるわけだから、シリーズをプレイしてきた人でも少し戸惑うと思う。そう考えると、事前にプレイ感覚を身に着けられるのはうれしいかな。

ハム彦:『メタルギア』初心者への入門編としても、凄くいいソフトですよね。

『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』

(C)Konami Digital Entertainment

データ

▼『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ プレミアムパッケージ』
■メーカー:KONAMI
■対応機種:PS4
■ジャンル:ACT
■発売日:2014年3月20日
■希望小売価格:8,480円(税込)
 
■『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ プレミアムパッケージ』の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ プレミアムパッケージ』
■メーカー:KONAMI
■対応機種:PS3
■ジャンル:ACT
■発売日:2014年3月20日
■希望小売価格:8,480円(税込)
 
■『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ プレミアムパッケージ』の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ プレミアムパッケージ』
■メーカー:KONAMI
■対応機種:Xbox 360
■ジャンル:ACT
■発売日:2014年3月20日
■希望小売価格:8,480円(税込)
 
■『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ プレミアムパッケージ』の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ』ダウンロード版
■メーカー:KONAMI
■対応機種:PS4
■ジャンル:ACT
■配信日:2014年3月20日
■価格:2,480円(税込)
※2014年3月20日~6月30日の期間は、PS3版からのアップグレードプログラムに対応
▼『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ』ダウンロード版
■メーカー:KONAMI
■対応機種:PS3
■ジャンル:ACT
■配信日:2014年3月20日
■価格:2,480円(税込)
▼『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ』ダウンロード版
■メーカー:KONAMI
■対応機種:Xbox 360
■ジャンル:ACT
■配信日:2014年春
■価格:2,477円(税抜)

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