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2014年3月31日(月)

スタートに失敗した『ジーククローネ』はどう生まれ変わったか? ――原田プロデューサーにロングインタビューを敢行

文:ファイ

 グリーエンタテインメントプロダクツが展開するトレーディングカードゲーム(TCG)『ジーククローネ』の、カードショップ向け新商品説明会が開催された。発表会の内容にあった“ゴールドサポーターショップ”の導入や、『はたらく魔王さま!』などの新規参戦タイトルといったプレイヤー向けの内容は、前回の記事を参照してほしい。

 発表会の後、『ジーククローネ』を手掛ける原田考多プロデューサーにインタビューする機会を設けてもらった。これまでの展開や今後の方針など多岐にわたってお話をうかがったので、ぜひご覧いただきたい。

■スタートは失敗だった。これは目をそらしてはいけない事実

『SiegKrone』

――これまで『ジーククローネ』を展開してきての感想をお願いします。

 初めてのTCG事業ということもあって、うまくいかなかった点がたくさんありました。第1弾の『聖戦ケルベロス』のスターターデッキやブースターパックを購入してくれたお客様のうち、現在『ジーククローネ』をプレイしていただけていないお客様がたくさんいらっしゃると認識しています。その方々を前に「スタートは成功しました」と言うわけにはいきませんよね。

――スタートは失敗だったと?

 はい、そうです。これはもう事実ですし、そこでウソをついて誤魔化してはいけないと思っています。失敗があったからこそ気付けたこともあります。

 僕はグリーという会社の強みは、失敗した時に何が問題でどうすればうまくいくのかをしっかりと分析したら、次の手を素早く打てるところだと思っています。カードゲーム事業に関してもその点を意識して進めています。

 うまくいかなかったが故にさまざまな問題が見えて、それを1つ1つ改善してきました。まだ全部を改善できたわけではありませんが、その成果がある程度見えてきたかなと感じています。

――改善してきた点について、具体的に教えてください。

 まずはお客様からももっとも多くご指摘いただいた封入率ですね。『聖戦ケルベロス』で多くのお客様からご指摘された点で、『ジーククローネ』のスタートがうまくいかなかった一番の原因ではないかと思っています。その次に発売された『進撃の巨人』では大幅に封入率を変更しまして、実戦的なプレイ用のカードとコレクション用のカードの封入率をしっかりとわけてあります。

 サポートの面では、Q&Aの公開が遅かったことが問題でした。「ルールがわからないから公式サイトを見たのに解決できない」ということが、今後は起きないようにしっかりと改善していきます。

 そして、もう1つ課題がゲームのおもしろさをうまく伝えられていなかった点です。ルールを覚えてもらうためのイベントを何度も開催したのですが、なんとしてもルールをガッチリ覚えてもらおうと思いすぎて、学校の授業みたいになってしまったと思っています。

 ルールを覚えてもらい、楽しい気持ちで帰ってもらうことが、初心者向けイベントの本来のゴールのはずです。そういったイベント内容の改善という点では、発売前後の7月や8月で失敗したところを、年末ぐらいまでかけてリカバリーできたかなと思っています。

■新規参戦タイトルは当初から方針を転換

――これまでの参戦タイトルは、ファンタジーものや戦うヒロインものという印象でしたが、新規タイトルには女性向けのものや萌え要素が入ったものも含まれています。この理由を教えてください。

『SiegKrone』

 第1弾の『聖戦ケルベロス』は王道のダークファンタジーもので、最初はTCGの題材にぴったりのタイトルだと思って決めました。

 最近のTCGは、“カジュアルに遊べて、萌え要素のあるもの”か“本格派のファンタジーもの”のどちらかに分類されることが多いと思います。『ジーククローネ』は当初から“カジュアルに遊べるファンタジーもの”を狙っていたのですが、同時期に発売した他社さんのタイトルや、イメージカラーを黒にしたことも相まって、“固めの本格派”のイメージが強く“カジュアルさ”や“手軽さ”を伝えられなかったと反省しています。

 より多くの人にプレイしてもらいたいので、今後は『進撃の巨人』のように男女ともに人気があるタイトルは当然ですが、男性に多く支持されているタイトル、女性に多く支持されているタイトルと幅広く扱っていきたいと思っています。思い切ってごちゃごちゃといろいろなタイトルを詰め込んだTCGが1つくらいあってもいいのかなと思い、当初から若干の方向転換をしました。

――あえて方向性は決めていないということでしょうか?

『SiegKrone』 『SiegKrone』

 決めていないというわけではありません。たとえば『そにアニ ‐SUPER SONICO THE ANIMATION‐』は比較的男性向けのタイトルだと思うのですが、まったく対極になるのが女性向けのタイトルの『幻想記セフィロト~時の世界樹~』ですね。

 最近では女性のTCGプレイヤーの方も多くなってきましたが、完全な女性向けのTCGは正直なところコミュニティを作るという面からまだ厳しいかなと思っています。ですので、男性向け、女性向けのタイトルをバランスよく入れていくことで、幅広くお客様が手に取りやすいようにしたいと思っています。

『SiegKrone』 『SiegKrone』

 ファンタジー要素があるものでは、『悪魔のリドル』『極黒のブリュンヒルデ』と、日常ラブコメ寄りの『はたらく魔王さま!』も同じような関係です。複数の人気タイトルを投入することでより幅広い方にリーチしていければと思います。

 ですので、『ジーククローネ』の方向性は、“カジュアルに幅広く”というスタンスだと思ってください。節操がないとか言われてしまいそうですけどね(笑)。

■盤面で原作シーンを再現する楽しみを感じてほしい

――第4弾『ガリレイドンナ』では新要素が加わるとのことですが、具体的にはどのようなものでしょうか。

『SiegKrone』

 第4弾に先駆けて、すでに発売中の第3弾『絶対防衛 レヴィアタン』で“キーワード効果”という効果を追加しました。これは特定のカード名を参照して発動する効果なのですが、条件が厳しいのでそれなりに強力な効果があり、今後の軸の1つにする予定です。『ガリレイドンナ』では“置けるスキルカード”と“ダメージ回復”という2つの新しい要素を追加します。

――まず“置けるスキルカード”について教えてください。

 名前の通り、スキルカードをベースエリアに置くというものです。スキルカードはこれまで手札から使用して、効果が発動して終了でした。これにベースエリアに置くことで発動するような効果を持たせています。詳細は追って情報公開していくので楽しみに待っていてください。

――“ダメージ回復”についてはどうなるのでしょうか?

 これは要望が多いのは知っているのですが、以前から導入を悩んでおりました。何度もお話ししていますが、『ジーククローネ』はカジュアルに楽しむゲームを目指しています。毎回真剣勝負をするのもいいのですが、「負けたー。よしもう1回やろう!」という感じを大事にしていきたいなと。ですので、1試合の対戦時間が延びてしまうことを懸念して、これまで導入を躊躇していました。

 今回、発動条件をかなり厳しめに設定したものの“ダメージ回復”という要素を追加しましたので、ダメージを回復しながら戦ったほうがいいのか、速攻で攻め落としたほうがいいのかをじっくり研究してもらえればと思います。

――それ以降では新要素の追加はないのでしょうか?

 すぐにという予定はありません。原作があるカードゲームの魅力の1つに“原作再現性”があると思いますが、原作の魅力的なシーンを盤面で再現するのに必要なギミックはそろったかなと考えています。

 ただ、永遠にこのままかというとそのつもりもありません。どこかで今までとは全然違う要素を追加する可能性はあります。よくお問合せいただくものでは、デッキからカードを持ってくるサーチ系のカードが『ジーククローネ』にはありませんので、そういう要素などもいつか追加するかもしれません。

――原作再現の方法は具体的にどのようなやり方になるのでしょうか?

『SiegKrone』

 第5弾の『ノラガミ』だと、神と神器のシナジーで発動する効果を持つカードを収録しました。また、ベースエリア(キャラクターを登場させるエリア)とリーブエリア(使用したカードを置くエリア)を、此岸(この世)と彼岸(あの世)に見立ててカードをやりとりするなど、原作再現性を追求しております。

 第6弾の『そにアニ』は、そに子がバンドメンバーと一緒にライブをするシーンを、特定のカードを組み合わせた状態でベースエリアから“ライブステージ”=ステージエリア(バトルをするエリア)に出すことで効果を発揮するといったように再現する予定です。お気に入りの名シーンもきっと再現できるはずです。

――作品ごとに特色のある動きをしそうですね。

 新しい能力や効果、エリアなどを作れば原作再現をしやすくなると思うのですが、ルールが難しくなってしまいますよね。それに新ギミックのカードが追加されると、能力値がアッパーされやすくなってしまう傾向もあるかと思います。

 今はカジュアルにいろいろな方にプレイをしてもらいたいと思っているところなので、ルールに大掛かりな手を加える予定はありません。今のうちにルールを覚えておけば、これから出る新しいタイトルも、無理なく原作を再現しながら遊べると思います。

■半年以上は同じデッキでも十分に戦える環境にする

『SiegKrone』

――第5弾の『ノラガミ』と第6弾の『そにアニ』が同時発売になりますが、ユーザーは片方を買うだろうという想定で設定されたのでしょうか?

 それも多少はあると思っていますが、タイトルを2つ同時に展開することで『ジーククローネ』に触れる機会を広げて、いろいろな場所でいろいろな人と対戦してほしいという意図があります。まずはいろいろなお店の大会に足を運んでみて、「この地域の大会でこの人とたまに会うよなぁ」という人をたくさん作ってもらえるようにしたいなと思っています。

 お店の公認大会でも、1タイトルの限定戦にすると、そのタイトルのデッキを持っていないから参加できないという事態になってしまうと思います。それよりは対戦を楽しむ機会を増やしていくことが、今の『ジーククローネ』には必要じゃないかなと考えています。

――弾を重ねていくと、新しいカードが強くなりがちですが、それについてはどのようにお考えでしょうか。

 まず、『進撃の巨人 スペシャルパック』でカードプールがシリーズ最多になるため当然なのですが、多少パワーラインが上がります。

――それ以降の『レヴィアタン』や『ノラガミ』、『そにアニ』についてはどうなるのでしょうか?

 『レヴィアタン』以降のカードは、『進撃の巨人 スペシャルパック』が加わった環境を考慮して設計しています。メインで使っている方には申し訳ないのですが、第1弾の『聖戦ケルベロス』は少し補強が必要かなと思っています。ですので『聖戦ケルベロス』に追加でエクスパンションを発売させていただくことで、第1弾から最新弾までのタイトル間のバランスをとっていきます。

――カードのパワーラインが徐々に上がっていくと、勝つために好きなデッキをあきらめるか、好きなデッキを使うために勝つことをあきらめるかを選ばなければならない時が来るかもしれないという不安があるのですが、その点についてはいかがですか?

 先ほどお話ししましたが、しばらくの間は新しい要素を加えるより、ルール内でタイトルによってさまざまな原作再現をするようにします。最新のカードを魅力的にするためには強くするのが一番簡単ですが、勝つために好きなタイトルをあきらめてしまうのは『ジーククローネ』が目指す方向ではありません。

 これは感覚的な話でしかないのですが、最低でも半年、できれば1年ぐらいは同じタイトルで戦えないといけないかなと思っています。やはりデッキを組んで勝ちにいくにはそれなりの量を購入していただくことにはなりますので、気に入ったデッキを長く使い続けてもらいたいと考えています。

■スターターデッキを破格の500円に設定した意図とは?

『SiegKrone』

――『進撃の巨人』の構築済みデッキ2種以降は、スターターデッキが500円(税抜)になりますが、この狙いを教えてください。

 単純にプレイするまでの敷居を下げるためですね。これから始める人には『ジーククローネ』に触れてもらいやすくなりますし、経験者の人には「新しいタイトルがどんな感じか気になるからスターターデッキを買ってみるか」という思いに応えられる金額かなと思います。

 2013年の4月に冊子の無料体験版を出しましたが、同じことを他のメーカーさんも先行してやっていますよね。お店さんも、後々の売り上げにつながるかもしれませんが、冊子を置いておく場所にも商品を置いたほうがお店の利益になると思います。そこで『ジーククローネ』は最低限のお金をきちんともらって、500円で買えるスターターの中ではもっともクオリティが高いものを目指す方針にしました。

 500円だからといって実際のデッキではあまり使えないカードの詰め合わせでいいとは考えていません。たとえば今度の『進撃の巨人』の構築済みデッキだと、過去に配布された人気のPRカードやスターターのカード、キラカード(加工付きのカード)も収録しています。

――構築済みデッキのリストを見ると、すべてのカードが2枚か4枚封入になっていますね。

 今回は構築済みのデッキですから、開封してそのまま対戦できる商品にしようとしてこうなりました。デッキに4枚入れたい強いカードがスターター限定で収録されているけど、1枚しか収録されてないから4つ買って……という仕様で最初は始めましたが『ジーククローネ』には合わないかなと思って今回からやめました。

 一方で、全部のカードを4枚収録してしまうと、今度はデッキを構築する楽しみがなくなってしまうので、バランスよく2枚または4枚を収録しました。同じデッキを2つ買ってもらえれば、すべてのパターンでデッキを作れますので、『ジーククローネ』の楽しさをしっかりと味わえると思います。

――サイドデッキ(入れ替え用のカード)があるゲームではないのに、スターターデッキにサイドデッキを収録したのはなぜでしょうか?

 やってみたかったからという理由もありますが、構築済みデッキを1個だけ購入していただいた方にも、“デッキの調整”というTCGの醍醐味を感じてほしいという思いがありました。特に『進撃の巨人』が好きで、これからそれを題材にしたカードゲームを始めてみようという人にうってつけではないかと思っています。さらにデッキを調整したいと思ったら、ぜひもう1つ購入してみてください。

――今後のスターターデッキはどうなるのでしょうか?

 金額は500円のままにします。『ジーククローネ』は「500円で始められるから気楽にやってみてもいいよね」と思ってもらいたいですね。そして、タイトルごとにスターターデッキの特徴を変えていければいいなと考えています。

――一般的なTCGのスターターデッキのカードは、ブースターパックが出るとパワー負けしてしまう印象がありますが、その点についてはいかがでしょうか?

 スターターデッキはブースターパックが出るまでの話題作りだったり、ブースターパックが出たらスターターデッキのカードで使えるのは1枚か2枚くらいだったりということにならないようにしていきます。スターターデッキは、ブースターパックが出てからも十分に戦えるデッキタイプの1つにします。

 たとえば、あるタイトルでデッキタイプが大きくわけて5個とか10個あったとして、スターターデッキはそのうちの1種類といったイメージです。とはいえカードプールの都合上、ブースターパックのカードも入れたデッキには当然劣りはします。ですので、あくまでスターターデッキのカードをメインにしつつ、補強するためのカードをブースターパックで用意という形にはなります。

■今後の公式イベントは最新弾をメインに展開

『SiegKrone』

――現在の公式イベント(大交流祭など)は、『進撃の巨人』を全面に押し出していますが、この先はどうなるのでしょうか?

 4月6日、13日、20日の3週に渡って開催される大交流祭では、おっしゃる通り『進撃の巨人』がメインになっていますが、これは直近に出ているタイトルが『進撃の巨人 スペシャルパック』だからです。今後も、直近のタイトルをメインにイベントを開催していきますので、ずっと『進撃の巨人』というわけではありません。

 『進撃の巨人』の商品が出る時には『進撃の巨人』のファンの方にもアピールしたいですし、超人気タイトルを取り扱えているという強みも最大限活かそうとも思っています。今後の話になりますと、大交流祭では発売直前の『ガリレイドンナ』のカードを先行体験できるコーナーも用意しようと思っています。納品の都合もあるので、もし間に合わなかったら許してください。

――『ジーククローネ』のイベントには、公式のコスプレイヤーさんが来るという特徴がありますが、今後も続くのでしょうか?

 『進撃の巨人』では、公式のコスプレイヤーさんに会場に来てもらったりしましたが、『レヴィアタン』でもコスプレイヤーさんに来てもらっています。コスプレイヤーさんとそのタイトルのカードゲームをするというのは、なかなかない試みだと思っています。きっかけを多く用意することで、たくさんの人に『ジーククローネ』を触ってもらいたいんです。個人的には、すーぱーそに子さんを呼びたいのですが……(笑)。

――“ティーチングキャラバン”が“SiegKroneコネクトパーティ”になって変更された部分はどこでしょうか?

 名前や内容を一新しても、“初心者体験会”であることは変わっていません。ただ、そこでルールを覚えたとしても、次は一気にショップでの公認大会に参加することになりますよね。これは敷居が急に上がりすぎではないかと思っているんです。そこで、初心者体験会と公認大会をつなぐ、つまりコネクトするのが“SiegKroneコネクトパーティ”でありたいと思っています。

 具体的には、“初心者体験会”を、初心者と経験者が一緒にプレイする場にします。ただ、それだとデッキの差が出ますよね。そこでデッキはこちらで用意して、ガンスリンガーを体験してもらうことにしました。経験者と同じ環境で対戦してもらうことで、デッキ差はなくなるはずです。経験による実力差は出ると思いますが、それは逆に経験者にうまいプレイングを教えてもらうなどして、交流のきっかけになればと思っています。

――経験者にとっての魅力はどのような点になるのでしょうか?

 イベントの開催時期にもよりますが、“SiegKroneコネクトパーティ”では発売前のタイトルのデッキを用意する予定ですので、経験者の方にも最新のカードをいち早く触れてもらえるようにします。しかも、スタッフがきっちり組んだ、赤デッキ、緑デッキ、青デッキを各タイトルごとに用意します。気に入った色を何度も回してみてもいいですし、いろいろ試してもらってもいいです。

 初心者体験会の中で基本的なルールは教えますが、やはり「習うより慣れろ」という言葉の通り、対戦を通じて覚えたほうが楽しいイベントになります。何より「ルールはなんとなくわかったけど、対戦経験がない」という公認ショップ大会への参加を躊躇する原因の1つを取り除くことができるのではないかと考えています。

 『ジーククローネ』を始めたその日の対戦ではさすがに勝てないかもしれませんが、対戦するごとに腕が上がっていくのが実感できて、自分がどんどん強くなっていると感じられるようにしたいです。その一歩を踏み出す最初のイベントが“SiegKroneコネクトパーティ”だったら素敵だなと思います。

――“SiegKroneコネクトパーティ”は、店舗開催のイベントとしては長時間のイベントになっていますが、これはなぜでしょうか?

 まず、“SiegKroneコネクトパーティ”は「大きな会場でみんな集まれ!」というイベントではありません。いつも商品を買ったり、大会に出たりするお店で開催される時に、「ちょうどいいし顔を出してみよう」ぐらいの気持ちで参加してもらいたいイベントです。

 カードショップで講習会だけではないイベントがあってもいいのかなと思っています。大人数でにぎやかなイベントも楽しいですが、少人数で濃い時間を過ごせるイベントというアプローチの仕方もアリなんじゃないかと思います。

――原田さんも積極的に参加しているようですね。

 かなり参加していますよ。さすがに他のスタッフほどというわけにはいきませんが、時間が許す限り参加しようと思っています。自分が行けないところでも、社員スタッフが参加していますので、直接いろいろとお話しさせていただければと思っています。

――プレイヤーと対戦してみて、勝率などはどうですか?

 さすがにそこは勝たないとですよね(笑)。「コネクトパーティでプロデューサーと対戦したけど、大したことなかったよ」とか言われたらくやしいじゃないですか。

 『ジーククローネ』はカジュアルなゲームなのですが、勝敗のすべてを運で決めるということにはあまりしたくありません。勝敗が決まる要素のうちある程度は運でもいいのですが、8割ぐらいは構築とプレイングスキルで決まるゲームになっていると思っています。

――大交流祭で、3人のチーム戦を行う予定などはないのでしょうか?

 実は3on3のようなイベントをできないかなと考えているところです。『ジーククローネ』は総攻撃&総防御のゲームなので、その特長を生かしておもしろい対戦ができないかなといろいろ企画しています。そういう意味では、3人チームだけでなく2対2とかもありかなと思っています。今後のイベントでは、お試し企画のような感じでちょっとやってみようかと考えています。

――公式イベントで、日本一強いプレイヤーを決めたりするのでしょうか?

 勝ちを狙いにいくモチベーションも、カードゲームのとても大事な楽しみの1つだと思ってますので、そういう機会は作っていきたいです。ただ、やたらと豪華な景品を用意したりせず、あくまでも楽しく競って名誉を得るというようなものにしたいと思っています。大交流祭の入賞賞品も“スワロフスキーバッチ”ですし、今後も換金性が高過ぎるようなものは避けたいと思ってます。

 景品を豪華なものにしてしまうと、取り合いになってギスギスしてしまうのではないかと思います。そういう風には絶対にしたくないですね。「勝ってバッジをもらった! やったー!」で終わるぐらいがちょうどいいかなと。

 でもトッププレイヤーってすごく大切だと思っています。トッププレイヤーの人と対戦したいという思いが、実際に対戦するモチベーションにつながり、さらにはゲームを続けていく意欲につながるのかなって。ですので、将来的には『ジーククローネ』のスタープレイヤーを生み出したいなと思います。

■“今”の『ジーククローネ』をもう1回だけ試してほしい

――では最後にユーザーへ向けてのメッセージをお願いします。

 まず、10カ月前に『ジーククローネ』に触れてみて、購入したものの「これはダメだな」と思ってしまった方へ。さまざまな反省から得た経験できっちり改善してきました。今の『ジーククローネ』を、もう1回ぜひとも試してもらいたいです。

 そして、このような状況の中でも『ジーククローネ』をプレイしてくれている皆さん。お付き合いいただき本当にありがとうございます。いろいろなことがあったけどプレイしてきてよかったなと思ってもらえるように、1周年を迎えてさらに盛り上げていきますので、引き続きよろしくお願いします。

 今は『ジーククローネ』をプレイしてくれる方をきっちり増やしていくことが最優先課題だと思っています。既存のお客様も、新しく『ジーククローネ』を手に取ってくださるお客様にも、魅力的な商品と気軽に遊んでいただける環境作りを、ショップ様にご協力いただきながら全力で進めていきますので、よろしくお願いします。

『SiegKrone』

(c) GREE Entertainment Products, Inc.

データ

▼『ジーククローネ 構築済デッキ 「進撃の巨人」 人類の絆 Ver.』
■メーカー:グリーエンタテインメントプロダクツ
■発売日:2014年3月20日
■希望小売価格:500円(税抜)
 
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▼『ジーククローネ 構築済デッキ 「進撃の巨人」 巨人駆逐 Ver.』
■メーカー:グリーエンタテインメントプロダクツ
■発売日:2014年3月20日
■希望小売価格:500円(税抜)
 
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▼『ジーククローネ スペシャルパック 「進撃の巨人」 リヴァイ&エルヴィン』
■メーカー:グリーエンタテインメントプロダクツ
■発売日:2014年3月20日
■希望小売価格:3,000円(税抜)
 
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▼『ジーククローネ スペシャルパック 「進撃の巨人」 人類の脅威』
■メーカー:グリーエンタテインメントプロダクツ
■発売日:2014年3月20日
■希望小売価格:3,000円(税抜)
 
■『ジーククローネ スペシャルパック 「進撃の巨人」 人類の脅威』の購入はこちら
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