2014年3月21日(金)
美しくも狂おしい超常の力を持つ存在・ウタウタイと、そのパートナーである使徒、さらには絶大な力を持つ竜が織り成す物語を描き、ユーザーに好評を博しているPS3用ARPG『ドラッグ オン ドラグーン3』。その追加シナリオDLC第4弾が、つい先日配信されましたので、そのレビューをお届けします。
今回お届けするのは、本編では優等生的な人物として描かれていたウタウタイ六姉妹の五女・フォウのシナリオ。性に奔放なウタウタイでありながら、姉妹の中で唯一の処女という、不自然なほどの潔癖さを見せるフォウ。その本質は、いったいどんな人物なのか?
本編の前日譚を描く、この追加シナリオDLCのプレイを通して、いろいろと見え隠れする彼女という人物像が描かれていきます。今回のシナリオも、ある意味めちゃくちゃ『DOD』らしさ全開なので、ファンも納得の内容になっていますよ!
まずはシナリオの概要についてですが、フォウのシナリオの名称は“肆(よん)の書”。ウタウタイの長女・ワンの手による世界統治を正義と考える彼女は、かつての支配者である領主をあがめ、各地で抵抗を続ける残党たちを討伐するべく、使徒のデカートとともに戦いへと赴きます。
▲領主の残党の兵士やモンスターたちを相手に、勇ましく戦うフォウ。ワンのための戦いを“聖戦”と位置づけ、立ちはだかる敵には容赦なくその拳を打ちつけます。 |
フォウの使徒であるマゾヒストのデカートは、この追加シナリオでも本編同様に、性癖丸出しの通常運転。フォウのさげすみの言葉を“プレイ”という名のご褒美に変換し、悦に浸っています。プレイのパターンは本編以上に多彩なので、会話を聞いているだけでも楽しめますよ。うぅ、うぅっ!
▲どんな苦痛や逆境も“プレイ”ととらえるデカート。ある意味、めっちゃポジティブシンキングととらえることもできますが……ぶっちゃけ真似できない!!(笑) |
なお、フォウのシナリオでは、最初のステージの後半からワンと行動をともにするオネエな竜・ガブリエラが参戦。以降はかなりの頻度で一緒に戦ってくれるため、兵士の大群や大型のモンスターが相手でも安心です。フォウがガブリエラの背に乗って戦う上空戦もあり、スリリングな戦いを楽しめますよ!
▲オネエな竜種・ガブリエラが、ワンとスリイのシナリオに続いて三度参戦。戦闘で頼りになることはもちろん、フォウとの会話で、彼女の本質を赤裸々に語ってくれます。 |
▲このフォウのシナリオで、ガブリエラに乗っての上空戦もついに実現!! 難易度はなかなか高めですが、腕に自信があるプレイヤーは、ぜひコンプリートボーナスに挑戦してみてください。 |
そんなフォウのシナリオの一番の注目ポイントは、随所で見られる彼女の本音。フォウは一見、姉のワンのために戦う健気な妹のように見えますが、物語を進めれば進めるほど、その姿に違和感を覚えることが多くなると思います。
詳細はネタバレになるので自重しますが、優等生であろう、正義を貫こうとするその裏には、隠しきれない悪意というか、自分の都合がいいようにキレイごとを口にする、独特の胡散臭さがついて回るのです。
▲フォウの会話をちょっと聞くだけでも、彼女の胡散臭さが感じられるかと。ここに掲載しているのはその一部に過ぎません。というか、この程度ならぶっちゃけ序の口。 |
個人的には、その狂気が目に見えてわかりやすいスリイの所業よりも気分が悪くなる側面もあります。正直、プレイしていて強烈な怒りを覚え、最後まで遊んだあとには憐れみさえ感じるようになりました。本編で主人公のゼロが「仲よくできない」と言っていたのもうなづけます。
このシナリオをクリアしたプレイヤーさんなら、このぐつぐつとした感情の動きを察してもらえるのではないかと。本当、『DOD』シリーズのシナリオは、一筋縄ではいきませんね……。
さて、話題を変えてフォウのアクションについて語りましょう。彼女の武器は、デカートと同じ格闘装具で、名前は“フォウの爪”。リーチは短いものの、攻撃速度に優れる使い勝手のいい武器です。
特筆すべきは、SP攻撃の威力と、攻撃判定が出るまでの速さ。SP攻撃の溜め撃ちは△ボタンでタメることで威力を上げられますが、タメ時間なしでも十分威力が高いうえに、出るまでの時間も短いため、攻撃のメインとして使えます。大型の敵の体勢を崩す効果まであるなど、至れり尽くせり。ザコの掃討はもちろん、巨大な敵とのバトルでもオススメですよ!
▲タメなしのSP攻撃は正拳突きの動作。威力が高いので、2発当てれば大抵の敵は倒せちゃいます。最大までタメると出せるキックはリーチも長く、さらに強力な攻撃に! |
▲他にも、通常コンボからの派生で繰り出せる空中での3連続で行う蹴りや、前方の敵に連続でダメージを与える連撃球などが優秀。ぶっちゃけ、本編ではほとんど格闘装具を使っていなかったことを後悔しちゃいました。 |
以上、フォウのシナリオとアクションの概要についてお伝えしました。プレイを終えた正直な感想としては、フォウの外面と内面のギャップに驚き、彼女に対する印象がだいぶ変わりましたね。DLCのシナリオ1本だけで、ここまで人の心を揺さぶるあたり、これぞまさしく『DOD』といった印象です。
シナリオの難易度は、ガブリエラがいるおかげでさほど高くないように思えますが、大型モンスターが複数同時に出現する山場もあるので楽しいですよ。では最後に、恒例の“ウタウタイの記憶”とフォウの武器のウェポンストーリーをちょっとだけ紹介しつつ、今回のレビューはこのへんで。
次のレビューはウタウタイの末妹・ファイブの追加シナリオ。欲望に燃える彼女の物語で何が語られるのか? 期待しながら次週をお待ちください!
【1.00秒】
さて。みんなに伝えたい事は沢山あるけど、とりあえず最初はゼロ姉様ね。最初に言いたいのはあの目に咲いた花について。わざとでしょ。長女で特別ですぅ~って感じを出す為にちょっと変わった風を気取ったのよね? 私には判るんだから。
でもそれ似合ってないと思うわ。いくらなんでもちょっとやり過ぎよ。それに何でもかんでも判った風な口を聞くじゃない。ゼロ姉様はいつもそう。自分だけが全部知ってて他の妹達は全員バカだと思ってるでしょ。そんな訳ないじゃない。剣ばっかり振ってるから頭の中まで筋肉になっちゃってるんじゃないの?
フォウ、とワン姉様が呼ぶ。
私の名前はワンでもゼロでもない。
→DLCレビュー:ワン篇&トウ篇はこちら!
→DLCレビュー:スリイ篇はこちら!
→DLCレビュー:ファイブ篇はこちら!
→DLCレビュー:ゼロ篇はこちら!
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