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2014年4月22日(火)

『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』を発売に先駆けてレビュー! 壮大な冒険の感想をお届け【SAOトゥデイ】

文:ライターM

 人生の大半をほどよくゲーム漬けにしたおかげで、MMORPGの知識やら経験もそこそこと自負するライターMです。4月24日に発売されるPS Vita用RPG『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』の特集企画“ソードアート・トゥデイ”の第22回は、本作のレビューをお届けします。

『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』

 今回はどんな冒険が待っているのかな~と、ワクワク感を盛り上げるべく、あえて“ソードアート・トゥデイ”を見ずに、予備知識を仕入れることなくプレイ開始。いきなり見たこともないフィールドに放り出され、これまた見ず知らずの美少女に命を狙われるなど、開幕から待ったなしの勢いで物語が進んでいきます。

『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』 『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』
▲この美少女が新ヒロインのフィリア。いきなり好感度が高めだったのか、すごい勢いで近寄ってきて情熱的に迫られてしまいます(抜き身の真剣で襲われたとも言います)。

 紆余曲折を経てフィリアの誤解も解け、転移装置を使って《アインクラッド》の76層へと帰還するキリト。……76層!? はて? 私の脳みそがナーヴギアでチンされていなければ、このシチュエーションは前作そのもの。気になって担当編集さんに確認したところ、最新作には前作をベースにした《アインクラッド》編が含まれるとのことでした。

 と言っても、グラフィックは当然PS Vitaクオリティに引き上げられていますし、文字も見やすく進化! 文字が見やすくなっているのは、個人的にうれしいポイントです。さらにシステムなども、完全に『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』にあわせたものになっています。

 筆者のようにゲーム情報を一切仕入れていないという人にのために、誤解のないよう付記しておくと、本作『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』には、浮遊城《アインクラッド》76~100層の攻略に加えて、《アインクラッド》の未踏破地域《ホロウ・エリア》を舞台とした冒険が用意されています。

 タイトル画面で別シナリオを選択するわけではなく、76層の街《アークソフィア》にある転移装置を使って、ゲーム序盤からいつでも好きな時に新エリアの探索を楽しめるという仕組み。最終的に2つの物語がどのように絡み合うのかは、プレイしてからのお楽しみです。

『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』 『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』
▲76層のボス戦より。スキル周りの表示がスッキリ整理されたり、バトル時のログ表示がオフになったこともあり、HPなどの文字情報も視認性アップ! あ、設定を変えればログを表示できますので、前作の雰囲気が好きだった人も安心してください。

■ココが新生『ソードアート・オンライン』!

 ここで前作のユーザー向けに、リニューアルした主なポイントをまとめておきましょう。

【主観視点が追加された】
 主観視点(本作ではキリトの視点)に切り替えることで、作品世界をよりリアルに感じることができます。ただし、筆者のように3D酔いしやすい体質の人は、主観視点で長時間プレイしすぎないよう、途中に休憩をはさむことをオススメいたします。

『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』 『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』
▲街中で視点を切り替えてみるとこんな感じです。FPSに慣れているプレイヤーなら、主観視点の方が操作しやすいかも?

【フィールドマップがパワーアップ!】
 前作のフィールドマップは、敵と宝箱の位置、マップの出入り口のみが表示される、いわば“レーダー”に近いものでしたが。本作ではフィールドマップがパワーアップ! 前作のダンジョンマップと同様に、地形などもしっかりとわかるようになっています。これで、広大なフィールドでも迷わず探索を楽しめます。

 ちなみに、ダンジョンのマップ仕様は前作と同じ。自分で歩いたルートだけがオートマッピングされます。筆者個人としては、フィールドマップの改善が一番うれしいポイントだったりします。

【《BURSTゲージ》を使用したアクションの数々】
 本作より登場した《BURSTゲージ》とは、ゲージを消費することで、連続攻撃や回避ステップなどのアクションを任意で行えるというものです。簡単に言うと、ゲージさえあれば、○ボタンを押すことで好きなタイミングで攻撃を繰り出せます。

 これによって、ソードスキルやパートナーへの指示だけでなく、よりアクティブな戦い方ができるようになりました。連続攻撃を行うと“リスク”が上がってしまうといったデメリットもあるので、“どの場面でゲージを使って攻撃を繰り出すか?”、“いざという時にステップで回避できるように戦おう”など、戦略面での楽しみが広がっています。

●リスクとは……ソードスキルをキャンセルされたり、背後から攻撃を受けたりと、一定の条件を満たすことで上昇していきます。

 リスクのレベルは全部で5段階。リスクはプレイヤーや味方キャラクターだけでなく、モンスターたちにも設定されており、リスクレベルが上がっていくと、それに応じて攻撃間隔やスキル発動までの時間が延びてしまいます。

 レベル5を超え、さらに危険な状態を“リスクブレイク”と呼びます。

 また、《BURSTゲージ》やリスクをコントロールするうえで欠かせないのが《スイッチ》になります。《スイッチ》を使いこなせるかどうかで戦闘の難易度は大きく変化します。《スイッチ》がどういうものなのかは、こちらの動画で確認してください。

【動画:スイッチの使い方】

【コミュアタック】
 本作の戦闘では、パートナーがスタン技やスイッチなど、状況に応じてさまざまなお願いをしてきます。お願いに応じるとソードスキル(必殺技)を同時に放ってくれたり、友好度が上がったりといいことずくめなのです。

『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』 『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』
▲アスナの求めに応じてソードスキルを放ったところ、キレイに技を合わせてくれました。こうしたパートナーとの一体感も、バトルを盛り上げてくれます。

【手つなぎ&お姫様抱っこが可能に!】
 あるんですよ、本当に。パートナーに対してアクションメニューを開くとこの通り。残念ながらそれなりに友好度を上げないと実行できないアクションです。せっかくなので、メーカーさんからの証拠写真(!?)を掲載しておきましょう。もちろん、前作同様、パートナーと一緒にキリトの部屋で……(※倫理コードに触れるため、削除!)といったシチュエーションも楽しめますよ。

『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』
『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』 『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』 『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』
▲実際にプレイした際には、街での会話を経て、キリトの部屋にアスナさんを招くことができました。アスナさんの表情が破壊力高すぎです!!
『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』 『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』
▲こちらはバンダイナムコゲームスさんにいただいた画像です。仲よく手をつないだり、そのまま寝室へ!! 発売されたら、あせらずじっくりとアスナさんとの関係を深めていきたいと思います。

【最初からヒロインが出そろっている】
 前作ではそれなりに冒険を進めないとヒロインがそろわなかったところが、今回は最初から誰でもパートナーとして選べるようになっています。前作ではこの点にテンポの悪さを感じていた方もいるようですが、本作では思う存分、お気に入りのキャラと攻略を楽しめます。

『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』
『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』 『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』
▲こちらは、キリトが初めて《ホロウ・エリア》から戻った時のシーンです。アスナさん、心配かけてすみませんでした。

 他にも、探索を進めることでオリジナルのソードスキルを作れるようになったりと、魅力的な新要素が用意されているのですが、寄り道できる部分がとても多く、またそれが実に楽しいため、物語が進まず確認できておりません。

■《ホロウ・エリア》に足を踏み入れてみました!

 さて、本作の目玉とも言うべき《ホロウ・エリア》にも挑戦してみましたので、その感触をお伝えしたいと思います。

『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』 『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』
▲こんな感じでフィリアにお願いされて、《ホロウ・エリア》での冒険をスタート! こんな顔でお願いされたら手伝わずにいられるわけないじゃないですか!

 従来のエリアと比較すると、《ホロウ・エリア》には序盤からレベルの高いモンスターが配置されています。ゲーム開始時のキリトのレベルが100、パートナーたちのレベルが90後半なのに対して、《ホロウ・エリア》序盤の高レベルモンスターは110~120程度。しかし、無闇に密集しているわけではなく、生息域ごとにまとまっています。戦闘を避けようと思えば避けることも可能です。

 フィールドマップにはモンスターがマーキング表示されるので、よほどのうっかりさんでもない限りは、いきなり危険域に迷い込むこともないでしょう。そんな《ホロウ・エリア》では、専用のミッションが自動生成されます。エリア内をうろついていたら、普通の敵よりも強いNM(ネームドモンスター)の《Wood Squeezer》と戦闘するミッションが起こりましたので、その戦闘の模様を動画でご覧いただきたいと思います。

【動画:《ホロウ・エリア》でのバトル】

 この他にも、“エリア最奥にあるお墓まで、モンスターに見つかることなくたどり着け”というミッションが発生。早速試してみたところ……ゴール直前であえなく失敗。失意のまま高レベルモンスターの生息域に迷い込み、泣きながら拠点まで逃げ帰ったというのはここだけの話です。ちなみに、ミッションは自動生成が基本となっているようですので、再度生成された折には、リベンジを果たしたいと思います!

 上にも書きましたが、《ホロウ・エリア》に出現する敵は基本的に強力で、それゆえにミッションも難易度が高いようです。前作をプレイしていた人はともかく、『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』からプレイを始める人は、最初のうちは《アインクラッド》の攻略を優先するといいでしょう。

『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』 『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』
▲こちらの高レベルモンスターとは、76層のBOSS戦前に戦うこともできますが……。引き継ぎをしていないプレイヤーではまず勝てない強さです。
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▲結局4回殺されて、先に《アインクラッド》の攻略を進めたほうがいいとわからされました(笑)。

■気になったポイントは……

 基本的には前作を踏襲しているので、「他人とのコミュニケーションが苦手でもMMORPG気分を楽しめる」とか「キャラゲーかと思いきや、作りがガチのスルメゲーでした!」的なところは変わりません。……一体どれくらいの時間を持っていかれるのかと思うと、今から楽しみではありますが、恐ろしくもあります(笑)。そのあたりは前作のレビュー記事をご覧ください。

 前作の不満点はあらかた解消されていて、あとはもう個人の好みというしかないレベルです。細部まで実にていねいに作られています。

『ソードアート・オンライン ―ホロウ・フラグメント―』
▲本作ではパートナーと添い寝まで楽しめちゃいます。手つなぎ&お姫様抱っこもまだまだ経験できずにいますが、早くこのシーンで交わされる会話を楽しみたいものです!

■生き残りのコツなどは?

 本作を遊んでみて、生死を分けるポイントになりそうだな、と思ったのは、新システムでもある“BURSTゲージの使いどころ”。ここがキモになりそうです。

 連続攻撃からソードスキルにつなげる“BURSTスキル(○ボタン連打)”は便利すぎてついつい頼りにしてしまいがちですが、ひと振りごとにこちらのリスクレベルがモリモリと上昇し、敵に狙われやすくなってしまうデメリットもあります。フィールド上のザコであればともかく、ボス戦などでは致命的な反撃ダメージを食らうこともしばしば。

 使いどころとしては、パートナーにソードスキルを求められたタイミングで○ボタンを連打して“BURSTスキル”でソードスキルを放ち、パートナーとの同時発動を狙うというもの。高確率で敵を“リスクブレイク”に持ち込めます。リスクブレイク状態になると、敵の攻撃間隔やスキル発動までの時間が非常に伸びるため、反撃の確率も減らせます。

 また、《アインクラッド》の階層攻略で手詰まりを感じた時は、より強力な装備やアイテムを求めて《ホロウ・エリア》を集中的に攻略するのもアリだと思います。

(C)川原 礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project (C)BANDAI NAMCO Games Inc.
※『ソードアート・オンライン -ホロウ・フラグメント-』の内容・仕様は予告無く一部変更になる場合がある。
※『ソードアート・オンライン -ホロウ・フラグメント-』の画像は開発中のもの。

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