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2014年6月12日(木)

PS4『The Order: 1886』開発者インタビュー。アクションは日本のアニメや映画からインスピレーションを受けている!?【E3 2014】

文:電撃オンライン

 2015年2月20日の全世界同時発売が決定し、“E3 2014”で新作のトレーラーが公開されてユーザーの期待がますます高まる『The Order: 1886』。そんな本作の開発を担当するReady at Dawnスタジオの2人のキーマンへのインタビューをお届けしよう。

『The Order: 1886』
▲アートディレクターのNATHAN PHAIL-LIFF氏とゲームディレクターのDANA JAN氏。

■『The Order: 1886』は単純な勧善懲悪の物語ではない

『The Order: 1886』

――発売時期が発表されましたが、今の心境を教えてください。

 世界同時で発売されるということでうれしく思います。

――ビクトリア時代が舞台ですが、世界観や空気感で力の入っているところはどこですか?

 すごく長い時間をかけて、実際にロンドンなどの街に行って研究しました。現実味のある世界を目指しましたが、単にリアルなだけではなく、ゲームデザインの観点からも工夫をしました。

――そもそもの話になりますが、『The Order: 1886』の制作はどういった形でスタートしたんですか?

 チームとして新しいゲームのコンセプトを考えていた時に、ビクトリア時代に興味を持ったんです。ビクトリア時代は、昔からの伝統的なものを残しつつも、産業革命によって新しい変化を迎えていった時代です。そういった時代背景は、ゲームに落とし込みやすいと考えました。

――サンタモニカスタジオとの共同制作になりますが、感触はいかがですか?

 サンタモニカスタジオは優秀ですし、非常にいい関係でゲームを制作できています。

――開発チームは日本のアニメや文化などに影響を受けたと聞いていますが、ゲームのどのあたりにそれは現れていますか?

 特定するのは難しいですが、『AKIRA』など有名なアニメを見て育ってきているので、ゲーム中のアクションなどでインスピレーションを受けていると思います。また、三船敏郎の映画からも影響を受けています。侍と騎士は共通点が多いので、騎士団にはそういうところが出ているかもしれません。

――公開されたトレーラーの見どころを教えてください。

 カメラワークや、シネマシーンとアクションシーンの切り替えとか、そういった部分はうまく組み合わさっているので見てほしいと思います。

――ゲームとしてはアクション寄りというより、サバイバルホラー的な感じになりますか?

 ホラー要素とシューティング要素、その両方ともあります。ストーリー的にはダークなところもあるし、アクションもうまく入れています。ゲームプレイのバランスも重要視していて、カットシーンなどもプレイヤーにわかりやすくなるように気を付けています。

『The Order: 1886』

――ライカン(※半獣の種族名)という敵キャラクターは知性も感じるようなモンスターですが、このコンセプトは?

 ただの怪物では怖さは出せない、知性と動物的なものが組み合わさったものが怖いという結論になり、ライカンが生まれました。じっくり見ると、より怖さが増すようなキャラクターです。

――ガラハットがダメージを受けた後に何か飲んでいましたね?

 ガラハットが飲んでいたのはブラックウォーターという液体で、それを飲むと傷を回復したり、時間の進みがゆっくりになったりします。もちろん、これはゲームシステムに関連したものです。

――『The Order: 1886』はどんなストーリーになるのでしょうか?

 物語の根幹には、騎士と反乱軍とライカンの三つ巴の戦いがあります。騎士は政府を守る側で、ライカンは騎士におさえられています。ただ、物語が進むと勢力は移り変わっていきます。大きなテーマとして、ストーリーを現実に近づけたいと思っているので、そういった複雑さをゲームでも表現したいと考えています。

『The Order: 1886』

――勧善懲悪のようなわかりやすいものではない?

 すごくグレーな感じです。本作では、敵と味方がはっきりしていません。敵と味方がハッキリわかれているゲームが多いですが、考えてプレイしてほしいということで複雑にしています。プレイを進めていくと、騎士団の目的をプレイヤーが考えるようになるはずです。

――今年のE3のトレンドでは、Co-op(協力)プレイが多いですが、そのあたりはどう思っていますか?

 今作に関してはシングルプレイに注力しますが、将来的にはそういう部分にも興味がありますね。

――最後に、本作を楽しみにしている日本のユーザーにひと言お願いします。

 全世界のユーザーの皆さんに同時にプレイしていただけるのは、とてもエキサイトだと感じています。今、開発していてとても楽しいですし、その楽しさがゲームにも伝わっていくとありがたいですね。

 自分たちは日本の文化にとても親しんできたので、日本の人に『The Order: 1886』に関心を持っていただくのが光栄です。また、このゲームでエンタテインメントに貢献できるのがうれしいですね。

(C)Sony Computer Entertainment America LLC. Created and developed by Ready At Dawn Studios LLC.

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