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2014年6月23日(月)

『仮面ライダー バトライド・ウォー2』をレビュー! 全プレイアブルライダーの操作感に加えて前作からの変更点や新システムをレポ

文:kbj

 バンダイナムコゲームスから、6月26日に発売されるPS3/Wii U用ソフト『仮面ライダー バトライド・ウォーII』。本作のレビューを、kbjがお届けします。

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 どうも、電車の自動改札を通るたびに「フルチャージ!」と心の中でつぶやいているkbjです。自動販売機で飲み物を買う時は、セルメダルを投入している気持ちです。バカなことをしていると笑う人も多いでしょうが、許してください。『仮面ライダー バトライド・ウォーII』のサンプルロムが編集部に到着して、テンションを振り切っているんです。ああ、もう私は私を抑えることができない!

 というわけで、ライダーのネタをやりたいのか怪人のネタをやりたいのか、わからなくなる前に、本作を遊んでみてのレビューをお届けしたいと思います。本作『仮面ライダー バトライド・ウォーII』は、歴代の平成仮面ライダーが登場する“バイク&ヒーローアクションゲーム”の第2弾。最新ライダーである仮面ライダー鎧武が参戦している他、究極フォームや映画にスポットを当てたストーリーなど、多数の新要素が用意されています。

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 まずは、ネタバレは避けつつストーリーを軽く紹介。映画館にいる謎の人物・シネマによって呼び出された平成ライダーは、子どもたちが喜ぶ映画を作ることに。その過程で、映画をモチーフにしたステージやオリジナルステージを進めていくことになります。同じく映画館にいた少年レイト、少女レイナとともにさまざまな映画の舞台を進んでいく中で、ストーリーは驚きの展開へと向かっていきます。

 正直、ストーリーは実際にプレイした時に見てもらうのがいいと思うのでここらへんにしておいて、まずは前作から改善、追加されたシステムについて語っていくけどいいよね? 答えは聞かないけど。

■本当に進化しているんですか? さまざまなシステムでライダーが覚醒!

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 今作のアクションを大きく進化させたのが“ライダーキャンセル”です。これは、攻撃や行動のスキをキャンセルできるというもの。威力は大きいけど隙がある攻撃や必殺技を出した後にライダーキャンセルを使えば、回転移動などのアクションを行い、その隙をキャンセルできるのです。前作でいうところの“ジャンプキャンセル”が名称と行動を少し変えて、全ライダーに搭載されたと思っていただけるとわかりやすいかと。

 このライダーキャンセルですが、モーションによっては“仮面ライダーっぽくない動き”をするライダーがいるのも確かです。「こんなにクルクル回転するのは邪道よ! あれは存在してはならないシステムだ!!」という小沢澄子さんのような人は、使わなければいいと思います。ただ、一度使ってみると攻撃がドンドンつながる気持ちよさに、「あ~~、スッキリした~」となるはずです。

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 もう1つ、一部のライダーに加わった“モーションキャンセル”もアクションを爽快にしている要素です。具体的には、龍騎のベントインモーションやオーズのスキャニングチャージモーションなどを指します。必殺技単発で使うと以前のように固有モーションがあるのですが、通常攻撃に続いて必殺技を発動させるとモーションを省略してすぐに必殺技が発動。これによって、モーションはカッコいいけどコンボが途切れるので使いにくいと思っていた一部の必殺技を活用できるように。これで「イライラがすっかり止まった」となるはずです(2回目)。

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 あと、個人的にはアシストキャラクターも外せません。前作は敵から攻撃を受けている際に切り返せるシステムが“ライダーグライド”だけだったので、超必殺ゲージがない時は一方的にやられるだけでした。今回は、アシストライダーを呼び出すという選択もできます。まあ、横に出ることが多いので攻撃をすでに受けている時は有効でないこともあるのですが……攻撃を受けそうになったら発動しておくと、結構なんとかしてくれます! あとは敵集団を攻撃させておいて、自分はアイテムをとったり移動したりしつつ、コンボを継続するということにも使えます。

 他にも、トドメをどの必殺技でも刺せるようになったり、バイクアクションがパワーアップしていたり、フィギュアの育成ができるようになったり、前作でユーザーから上がったいろいろな要素が改善されているかと。ここらへんについては、これまでの記事をぜひ確認してみてください。

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』
▲フィギュアはレベルを上げる以外にも、“フィギュア変化”させて性能をさらにアップさせることができます。やり込みがハンパないです!

 あとは、余談ですがメモリーポッドを破壊するゲームシステムも本作では“か~な~り”減っています。そのために、「いつも砂時計を壊しているなあ」と感じることは少なくなりました。

■全プレイアブルキャラの操作感をレポート!
 すべてのライダーと上様は俺が遊ぼう!!

 ここからは、各ライダーを実際に動かしてみた感想を掲載していきたいと思います。なお、今回のレビューでは進化、変化しているところを主に記載していきます。前作を遊んだ人に向けた内容になってしまうのですが、ご容赦いただければと思います。

●クウガ

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 もともとバランスがいいクウガにライダーキャンセルが加わったことで、さらに使いやすくなりました。個人的には前作で一瞬のみだった、アメイジングマイティのプレイアブル化はかなりうれしかったですね。ぜひ、夜の森のステージで“あのグロンギ”とアメイジングマイティの激闘のような雰囲気を味わってください。

 “ダブルライジングカラミティタイタン”は“ゴ・ジャーザ・ギ”との戦いで披露され必殺技。かなり広範囲を攻撃できるので、頼りになりそうです。どうでもいい話なのですが、グロンギの女性怪人は印象的な人が多いんですよね。彼女もその1人です。

 話を元に戻して……アルティメットフォームの攻撃方法が変更されているのもポイント高いです。スペックでは破格の強さを誇るアルティメットフォームなので、究極状態も活用して敵をドンドン倒して、皆(とプレイヤー)の顔を笑顔にしましょう。

●アギト

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 アギトは、今回の新要素によって大幅に強化されたライダーの1人だと思います。ライダーキャンセルは肩から突進するというタックルのような技で、移動しつつ攻撃を繰り出します。前作でのダッシュ攻撃を想像してください。これによって、他の技のスキをキャンセルしつつ攻撃を当てて、移動まですることが可能になったのです。なお、このライダーキャンセルは倒れている怪人を起こすという凶悪な性能です。北條さんなら机を叩きながら、「認めませんよ、私は!」と言いそうなくらいに強力です。

 他にも、“バーニングライダーパンチ”がよりテレビらしくなり、シャイニングカリバーを使った“バーニングボンバー”も追加。時間限定ではあるものの、バーニングフォームがかなり強化されたと言えるでしょう。皆の居場所を守るべく戦う、翔一君の戦いをその手で再現できると思います。

●龍騎

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 何と言ってもソードベントの追加は外せません。「っしゃあ!」と喜んだ人も多いのでは? 通常攻撃をためると、ドラグセイバーを出し入れできます。素手での攻撃は、迷いつつも全力で他のライダーやミラーモンスターにぶつかっていった、城戸真司の荒々しい戦いを思い出しますね。

 あとは、ベントインのモーションが短縮されるようになったことで、コンボが飛躍的につながりやすくなりました。前作で攻撃中の“アドベント”は、ノータイムでドラグレッダーを召喚できましたが、それに近い印象です。“ストライクベント”を溜めて使う場合でも、コンボが切れにくいです。

 また、サバイブでの必殺技の変更もうれしいですね。前作で超必殺だった“シュートベント”は必殺技となり、超必殺はドラグランザー・バイクモードに乗っての火炎弾発射に。龍騎サバイブのファイナルベントにより近くなりました。ぜひプレイする時は『Revolution』をカスタムサウンドトラックで登録してほしいですね。あとは、ガードベントが追加されたので、龍騎サバイブのアドベントカードを使った技は、ほぼ網羅されたのではないでしょうか。

●ファイズ

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 アクションではないのですが、夜のステージでは目やフォトンストリームのライン、ファイズエッジなどが発光するようになったのは、“夢”だったのでかなりうれしいです。さらに、本作ではオートバジンとの共闘も可能に。力強い味方になってくれるはずです。

 アクション面では、新必殺技“ポインターセット”が追加されたことで“クリムゾンスマッシュ”を見る機会が増えました。こちらは、木場君がファイズになった時に使っていたという印象の技で、右脚でキックすると同時に、ファイズポインターから円錐状のコーンを出して、そのまま“クリムゾンスマッシュ”を発動させるというもの。前作にもあったジャンプしてから“クリムゾンスマッシュ”は、ものすごく番組らしい動きなのですが、敵怪人がこちらに押し寄せていると当たりにくくて、そのまま着地してしまうことも多かったので、この追加は純粋にうれしいです。何より動きがカッコいいですし!

●ブレイド

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 ブレイドは、“ライトニングブラスト”や“ライトニングソニック”など、一部の必殺技にカメラ演出が入るように。これらは通常攻撃から使っても、ラウズする演出はカットされません……が、演出中は無敵なのでまあ問題はないかなと。あとは、ジャックフォーム時に必殺技が追加。突進して空中に飛び上がるというもので、そのまま空中必殺技を放つことで空中戦を得意とするジャックフォームらしさをより味わえます。

 あとは、キングフォーム時の空中での“ロイヤルストレートフラッシュ”もアツいです。個人的には、4人のライダーの力をあわせて放つ“フォーカード”が好きなんですが、空中からズバババと斬り込んでいくのはたまりません。超必殺発動以外に、“ロイヤルストレートフラッシュ”を使える点もいいですね。

 ブレイドは、レベルアップすることで“ラウズカード”を使用する際に必要なAPが減少するうえに、獲得するAP量が増えるという調整がされています。これによって、よりラウズしやすくなっています。さすがに、大技をバンバン放っていくとすぐになくなってしまいますが、前作以上に使いやすくなっているのは間違いないかと。

●響鬼

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 響鬼さんですが、なくなっちゃったんですよ。え? 何がって死角です。前作では烈火弾の連射性能&攻撃判定が優れているうえに、ジャンプキャンセルや滑空、さらに多彩な攻撃とかなりの強いライダーだったのですが、今作では多数を相手にする必殺技が追加されました。もはや、死角なしです。

 追加されたのは“灼熱真紅の型”と“烈火剣”で、どちらも響鬼紅(くれない)および装甲(アームド)響鬼時に使えます。特に、溜めた“烈火剣”は威力、攻撃範囲に優れていてかなり爽快です。あとは、これによって劇中で出ていた音撃はほぼ操作できるようになりました。

 ライダーキャンセルによる恩恵は受けていませんが、もともとポテンシャルが高いライダーなので、本作でもしっかり敵と渡り合えるかと。

●カブト

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 キャストオフにプットオン、“クロックアップ”にライダーキックと、前作のカブトはこれまでのライダーゲームの中でも屈指の再現度でした。そのカブトがさらに使いやすくなっています。

 前作の“クロックアップ”は突進突きをした後に、スローモーションになっていました。突進突きは敵を巻き込むので強力なのですが、「カブトクナイガンを使わない素のクロックアップを使いたい」という人もいたのではないでしょうか? 自分もその1人です。

 そんな人たちのために、クロックアップして敵の後ろに回り込みつつ攻撃を繰り出して敵を浮かせるという、“もう1つのクロックアップ”が追加されたのです。……俺はこの時を待っていた! その他の細かい仕様は同じで、クロックアップ中に敵を攻撃するとクロックアップ時間が延長されます。もちろん、ここからライダーキックを出すことも!

 その他には、空中攻撃が使いやすいように調整されたり、マスクドフォーム時の必殺技“アバランチシュート”が扱いやすくなったりしています。あと、ライダーキャンセルによって重くて使いにくかったマスクドフォームの操作性がかなり向上していました。望みさえすれば、運命が絶えず味方する男……さすがですね。

●電王

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 電王にウイングフォームが追加! これによって電王に憑依するイマジンがすべて揃いました。さらに究極フォームに超クライマックスフォームが追加され、徹底的にクライマックスとなりました。いくぜ、いくぜ、いくぜ!

 ウイングフォームは、だいたいが手を腰に当てつつ行動します。ウイングフォームは他のフォームと比べて出番が少なかったので、デンガッシャーのブーメランモード&ハンドアックスモードを自分で使えるのはうれしいです。あとは、他のフォーム同様に“挑発”もあるので、ぜひチェックしてください。

 超クライマックスフォームになると、背中に“ビラビラ”が付きます。空中で必殺技を使うと、『劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦』のクライマックスシーンのようにド派手に光を発しながら、キックを出します。ベースとなっているのはクライマックスフォームなんですが、滑空も使えるうえにさらなる強さが出ているかと。操作しない時に、イマジンたちの独特の動きがランダムで出てぴょんぴょん動いたら、さらにそれっぽいと思ったので、ぜひ次の作品があれば取り入れてほしいですね。まあ、究極フォームになって、動かさないという人も少ないと思うのですが(笑)。

●キバ

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 番組『仮面ライダーキバ』を見た人は、きっとこう思ったでしょう。「エンペラーフォーム時にガルルとドッガのフィーバー技はあるのに、バッシャーはないの?」と。そんな“エンペラーアクアトルネード”がゲームで初登場です。バックジャンプすると同時に「バッシャーフィーバー」というタツロットの掛け声が響き、空中から緑色のエネルギー弾を発射します。もうこれを操作できるだけで本作は買いでしょう!

 他にも、エンペラーフォームの必殺技“ファイナルザンバット斬”の仕様が変更されています。一度発動すると攻撃力がアップし、再度入力するとカッコいい演出が入るのです。番組でも、刀身が赤くなってから、シャコシャコーンと研ぐシーンがありましたから、これはいいですね。演出時の最後のアップもたまらないです。

 あとは、ライダーアシストでイクサやイクサ(音也)、ダークキバと共演できるのもいいですね。特に音也とダークキバは協力できた機会が少ないので。作中でも描かれた“家族の絆”を感じられるのでは?

●ディケイド

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 カメンライドが楽しくて、前作はディケイドを結構使っていたような気がします。本作でのポイントとしては、ライダーキャンセルを発動させることで、“アタックライド インビジブル”を使用するということ。大きく後退してしまうため、攻撃を当てるために使うのではなく、やや距離をとるために使うという印象です。

 なので、敵に近寄りたい時や攻撃をその後当てたい時は、敵に背を向けて発動させることで近寄れます。劇場版『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』の技を早くも収録しているのはうれしいのですが、攻撃には少し使いにくい印象ですので、使いこなすのには時間がかかるかもしれません。

●ディケイド 激情態

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 今回追加されたライダーで驚いた&うれしかったライダーの1人ですね。ディケイドとの違いは、カメンライドしなくても、平成仮面ライダーの必殺技を使えるということです。

 ディケイドは“アタックライド スラッシュ”、“アタックライド ブラスト”、“ディメンションキック”に加えて、カメンライド時に2つ×3ライダーの必殺技、合計9個を使えました。ディケイド 激情態は、自身が使える“アタックライド ギガント”、“アタックライド スラッシュ”、“インビジブル”に加えて、選択したライダーカードのアタックライドを発動可能。クウガからキバまで9個あるので、合計12種の必殺技を持っています。

 カメンライドしないで、サクサクと必殺技を使えるので実に爽快です。個人的には、乗り物がサイドバッシャーでエグザップバスターとフォトンバルカンを撃ちまくれたら激しくテンションが上がったのですが、マシンディケイダーでも十分に楽しいです。さまざまな攻撃を繰り出して“世界の破壊者”気分を満喫してください。

●W

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 Wに、『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』で初登場したサイクロンジョーカーゴールドエクストリームが追加されました。本作で追加された風都タワーステージ、松岡充さんが演じる仮面ライダーエターナルに加えて、期間限定生産版『プレミアムTV&MOVIEサウンドエディション』では名曲『W(ダブル)』が流れます。正直、これだけでもう泣きそうです。

 アクションは、オリジナルのモーション&必殺技で作り込まれています。少し浮いているのですが、地雷はかわせないので注意を! ジャンプ中に滑空が使える他、必殺技の“回転上昇”と“ゴールデンエクストリーム”で、集団戦だろうと個人戦だろうと選ばずに活躍できます。ファンは“ゾクゾクする”仕様になっているので、ぜひプレイしてほしいですね。

●W ファングジョーカー

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 W ファングジョーカーは、使っていて相変わらず気持ちいいライダーです。もともとかなり攻撃的なうえに、防御力を犠牲にして攻撃力と機動力を上げられる“牙の記憶”も使えて、本作でもその凶暴さは健在です。

 今作では他のライダーがライダーキャンセルを会得したために、前作ほどぶっ飛んだ印象はないのですが、使い勝手は変わらずいいかと。究極状態にもなれて攻撃力は底上げされているので、フィリップ同様に思いっきりいきましょう。

●オーズ

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 コンボ追加、スキャニングチャージのキャンセル可能、モーション調整と、さまざまな要素がパワーアップして、「素晴らしい!!!」と断言できるオーズ。なんと言っても、ブラカワニ コンボの追加はうれしいです。ブラカワニ コンボは必殺技の“ワーニングライド”はもちろん、キックやコブラヘッドのコブラでの攻撃もあり、かなり再現度が高いです。あとは、吉宗との共演がたまりませんね!

 他にもタジャドル コンボが調整されて、“プロミネンスドロップ”や空中からの一方的な攻撃はそのままに、地上でも戦えるように。さらに無数のメダルエネルギーを放出して攻撃する“フラッシュフェザー”まで追加されました。この技、かなり広範囲を攻撃できて強力です。さすが、タジャドル コンボ!

 これらに加えて、スキャニングチャージのキャンセルやプトティラ コンボのアッパー調整もあり、スーパータトバ コンボまで加わっているわけです。さすがオーズ! ユーザーからのはてしない欲望を受け入れてくれるライダーですね。

●フォーゼ

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 前作では先輩ライダーと友だちになるべく、熱い会話を連呼していたフォーゼ。『バトライド・ウォーII』では、撫子(なでしこ)とメテオの力を借りて、最強フォームと究極フォームがキターッ!

 まずはコズミックステイツと並んで最強フォームに加わったロケットステイツです。こちらは、撫子の残したロケットスイッチスーパーワンで変身するステイツ。劇中でも、両手のロケットをフル活用して動き回りましたが、ゲームでももちろん動き回ります。画面から飛び出して帰ってくるところなどは、まさにロケットステイツといった動きになっています。

 そして、そこから究極フォームになると、メテオなでしこフュージョンステイツとなります。両手にあるロケットモジュール、足にあるスキー板のようなホバリングリフターを使い、遠距離攻撃と機動力を備えたステイツに進化するのです。特にロケット噴射の勢いを使ったホバリングリフターでの攻撃はかなりのスピードで移動しつつ攻撃するため、まさに映画の最終決戦のようです。坂でないと動きにくいかと思ったのですが、心・配・無・用でした。

 コズミックステイツから進化するのは、フォーゼとメテオと力を融合させてキョーダインに立ち向かった時に披露したメテオフュージョンステイツです。このステイツでは、メテオの拳法を取り入れた攻撃やメテオギャラクシーを使えるのです。拳でガシガシ攻撃していき、必殺技をビシビシ決められる。超気持ちよくて熱いですね。“ライダーフュージョンドリルキック”では、フォーゼ ベースステイツとメテオの幻影が出るのもいいです。

●ウィザード

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 前作『バトライド・ウォー』では、放送中の最新ライダーということで物語の中心となっていたウィザード。アクションの再現度もかなり力が入っていました……が、魔法を唱えるシーンでは指輪をベルトにかざすモーションがあったため、攻撃が発生するのがやや遅く、近寄られると潰されてしまったり、コンボに組み込みにくかったりという欠点がありました。

 しかし、今作では攻撃中は魔法詠唱の演出が短縮され、素早く発動するようになったのです。これによって、「ビッグの魔法は強いけど、距離をとれる時しか使えないなあ」などの不満が解消されています。テレビのように、どんどん魔法を使っていけるのはエキサイティングですね。

 なお、ウィザードラゴンの力を使う攻撃、具体的にはスペシャルを使う攻撃は、魔法詠唱を省略することができないようです。ウィザードラゴンだけは特別ということでしょうか。

 ウィザードはライダーキャンセルも強力です。テレビをほうふつとさせるクルクル回転しながらのキックをお見舞いします。前作でダッシュ攻撃時に使えたあの動きです。移動しながら攻撃するため、コンボがつながる! つながる!! 正直、この2点だけでかなり強いライダーとなっているかと。ポテンシャルは高かったんですね。さすが魔法使い!

 他にも大きな変更点は、前作で無料ダウンロードコンテンツ(DLC)として配信されたインフィニティースタイルが、最強フォームとして使用できるようになったことでしょう。より番組のように自然な流れでパワーアップできるのはいいですね。前作をプレイした人で気になっているのは、ポイント稼ぎに大活躍した必殺技の“光速斬り”ではないでしょうか? 安心してください。今回はインフィニティースタイルが最強フォーム扱いなのでさすがに前作ほどの猛威は振るえないのですが、それでも性能は据え置きです!

●鎧武

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 放送中の『仮面ライダー鎧武/ガイム』から、鎧武が『バトライド・ウォー』に参戦です。頭からフルーツが降ってくる演出や、無双セイバーと大橙丸を合体させたナギナタモードでの攻撃など、テレビの中で見られたさまざまな要素を自分の手で操作できるのです。

 鎧武はとにかく操作しやすいライダーです。大きく分類すると、オレンジアームズはバランス系、パインアームズはパワー系、イチゴアームズはスピード系、ジンバーレモンアームズは遠距離攻撃系なのですが、どの形態も大きな欠点がなく使いやすいと感じました。パインアームズでは力強い攻撃をドンドン繰り出せますし、ジンバーレモンアームズではソニックアローを使った近距離攻撃で距離を選ばずに戦えます。必殺技は周りを巻き込みつつ攻撃するタイプが多いので、コンボ数も伸びやすく爽快ですね。

 さらには、カチドキアームズも操作可能。劇中でも活躍しているこのアームズは、パワー系であるにもかかわらず遠距離攻撃が可能というかなりの強さのライダーです。遠距離攻撃時に使う火縄大橙DJ銃は、ピッチを変えることで攻撃が変化するのをしっかり落としこんでいますし、無双セイバーを合体させた火縄大橙DJ銃 大剣モードでの強烈な一撃も収録。強くて、しっかり作り込まれていてカッコいいので大・大・大・大・大満足! ですね。

 おっと、ちょっと先走ってしまったのですが、テレビで最近アームズチェンジできるようになった“極アームズ”はダウンロードコンテンツとして無料配信されるので、配信されたら忘れずにプレイしてみてください。

●アクセル

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 敵わないと思われる強大なドーパントにも立ち向かい、振り切り続けた男・照井竜。そんな彼が変身するアクセルは、『バトライド・ウォーII』においても彼同様に振り切ってしまい、かなりの強さを手に入れています。

 本作での変更点は、主に2つ。攻撃を強化する“パワースロットル”中、全身に攻撃判定が追加されていることと、アクセルブースターの回避が強化されたことです。パワースロットルをひねっている間、不用意に近寄ってきた怪人を吹き飛ばします。残念ながら飛び道具を弾くことはできないので、もし遠くから攻撃をしてきたら、回避行動でかわしましょう。

 計算外だったのは、ライダーキャンセルです。アクセルのライダーキャンセルは、回転しつつエンジンブレードで周囲を斬り付けるというもの。前作の通常攻撃の最後に見せたアクションで、『仮面ライダーW RETURNS 仮面ライダーアクセル』の序盤で見せたあの攻撃ですね。それがなぜ強いのかというと……これまでのテキストを読んできた人ならばわかると思うのですが、移動しながら攻撃するからです。え? それだけで本当に強いのかって? ……俺に質問をするなっ!!

 ちなみに、アクセルトライアルのライダーキャンセルは、高速移動キックのようなイメージで、前方にすばやく移動します。攻撃判定はないのですが、かなり使い勝手がいいです。

●バース

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 セルメダルを消費して、“バース・CLAWs”で攻撃するバース。本作において進化したのは、モーションのキャンセルです。前作ではセルメダルを使った必殺技を出す際に、ハンドルレバーを回転させるモーションがあったのですが、本作では通常攻撃を行っている時に使った場合は、それがなくなります。他のライダーでも書きましたが、コンボが途切れずに攻撃できるので、操作していてより気持ちよくなっているのです。

 なお、ブレストキャノンの場合、ハンドルレバーのモーションなくバース・CLAWsを装着するのですが、装備した後にセルメダルを入れてエネルギーをためる演出が入ります。他のCLAWsでは省略しているのに、この時はあえてずらして入れるモーションにこだわりを感じました。

 バースのライダーキャンセルは、ずば抜けて優れているわけではないのですが、バースは攻撃後にややスキがあるアクションが多いため、かなり恩恵を受けていると思います。ジャーマンスープレックスを出した後はキャンセルができないので、ドロップキック後にライダーキャンセルをしてふっ飛ばした相手を追いかけて攻撃するのがいいかと。他にも、ジャンプ攻撃後にもキャンセルがかかるので、使いやすくなりました。

 前作では、バース・デイで超必殺技発動させた後、ライドベンダーに乗ってバースに戻る人も多かったと思うのですが、本作ではライダーキャンセルがあるので、バース・デイもかなり扱いやすくなっています。あとは、どの必殺技でもボスを倒せるようになったので、バースバスターを連射しているとそのまま「お仕事、完了!」となるのも、本作ならではですね。

●メテオ

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 メテオも、モーションのキャンセルが起用されています。具体的にはメテオギャラクシーを使って発動させる必殺技を通常攻撃中に使うと、素早く必殺技が発動します。

 ただ、メテオの変更点は個人的にはそこではないと思っています。□ボタンを溜めた時に出る“スターライトフィニッシュ”の調整です。画像ではわかりにくいので先日の動画を見ていただきたいのですが、この技は発動後に後退してから攻撃するようになりました。カッコいいだけでなくいろいろな通常攻撃から発生できるので、自分の好きなタイミングで使えてとにかくキモチいいのです!

 変更・追加されたシステムを活用すると、通常攻撃⇒メテオギャラクシーをともなう必殺技⇒ライダーキャンセル⇒空中攻撃⇒通常攻撃⇒スターライトフィニッシュ⇒好きな攻撃というように、攻撃がとにかくつながっていきます。あと、ガードできるポイントもいろいろなところにちりばめられているので、よりさわっていて気持ちいいライダーになっています。ホワチャー!!

●ビースト

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 ややシリアスな展開が多かったウィザードに対して、つねにユニークなキャラだったビースト。しかし、ゲームではまじめに強化されています。前作ではウィザード同様に、最強フォームであるビーストハイパーがダウンロードコンテンツでの配信でした。みなまで言うな! 本作では融合してそのまま最強フォームになることができます。それだけではなく、アクションとしてより進化しているところもあるのです。

 ビーストハイパーといえば、ミラージュマグナムによる銃撃が印象的ですが、あの腕から伸びた光るひも。あれが密かに脳裏に焼き付いている人、いませんか? 本作ではあのひも状のフリンジスリンガーを使った使った攻撃も加わっています。クルクル回りながら攻撃すると、ひもも派手に動きます。

 他には、通常攻撃を長押しすることで、“ストライクビースト”が出るようになっています。この攻撃はいろいろなモーション中から発動できるので、コンボを伸ばしたり、追撃したりできてかなり気持ちいいです。ごっそさん! ちなみにこれは必殺技扱いなのでトドメにも使えますよ。

 あと、ビーストはバッファマントのタックル⇒ライダーキャンセル⇒タックルを出すことで、倒れた敵を起こすことができ……あれ、デジャブですかね(笑)。アギトに比べるとややタイミングが難しいのですが、ボス戦では選択肢に入るのではないでしょうか?

●バロン

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 力を求める駆紋戒斗(くもんかいと)が変身するアーマードライダー・バロン。番組では自ら強敵に挑んでいき、苦戦する姿もありましたが、ゲームでは最強クラスのライダーに仕上がっています。

 そう、これまでのテキストにも何度も出てきたのですが、彼は移動しながら攻撃するライダーキャンセルの持ち主だったのです。具体的には、行動をキャンセルしながらバナスピアーを前に出して短距離を突進するというもの。起きあがりに攻撃を重ねられたとしても、これで切り返すことができますし、通常攻撃をキャンセルしつつコンボをつなぐ際に活用することもできます。

 バロンは通常攻撃、必殺技ともに、攻撃範囲が広いかつ、コンボ数をかせぎやすいものが多く、なんとなくボタンを連打してライダーキャンセルしているだけでも、かなり攻撃がつながり気持ちいいです。あと、攻撃しているとバナナが、バナナが、バナナが出てくるのも絵としておもしろいんですよ。

 マンゴーアームズは、バナナアームズに比べると力強いです。ただ、その分やや重いので、ライダーキャンセルやダッシュ、バイクなどをうまく使っていきましょう。

●徳田新之助

 『劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル』でオーズとともに江戸の町を守った徳田新之助こと、徳川吉宗がまさかのプレイアブル参戦。正直、「そんなに凝っていないのかもなあ」と思っていたのですが、まさかのオリジナルシステムまで用意されているというこだわり。まあ、将軍様が参戦するのに手を抜くことなんて、できませんよね。

『仮面ライダー バトライド・ウォーII』 『仮面ライダー バトライド・ウォーII』

 というわけで、吉宗を使う際にポイントとなるのは“家紋”です。必殺技“葵の御紋”をヒットさせると左下にある“家紋ゲージ”が上昇するのですが、その際にカットインがはさまるのが毎回おもしろいです。アクションゲームとして考えると、この演出はないほうが爽快なのかもしれませんが、これはあっていいと思います。むしろ、あるべきですよ。家紋が最大になり、光っていると攻撃範囲が拡大するので、この状態をキープするようにコマめに“葵の家紋”を当てていきましょう!

 あとは、カウンター攻撃を繰り出す“無行の位”があります。これは通常攻撃からキャンセルして繰り出すことができ、発動中に攻撃を受ければカウンターになり、攻撃を受けなくても隙なく通常攻撃を繰り出せます。うまく攻撃に混ぜていくと、攻撃⇒“無行の位”でカウンターの準備をしつつ移動⇒そのまま通常攻撃という流れができると、優雅で吉宗のような雰囲気のある攻撃を再現できます。

 必殺技の“成敗!”も外せません。この攻撃中には、周りにいる怪人をひるませるひるみの演出も用意されています。「ええい、ひるむな! ひるむな!!」という悪人お決まりのセリフが聞こえてきそうでした。

 この吉宗を使う時に、切っても切り離せないのは“音楽”です。他のライダーでも音楽は重要な要素なのですが、『将軍様&オーズ ~吉宗評判記暴れん坊将軍BGMより~』が流れた時のインパクトは別格です。ぜひ、『プレミアムTV&MOVIEサウンドエディション』を購入するか、音楽データを用意してプレイしてほしいですね。


 はい、全ライダーの感想をお届けしました。ここまで読んだ方はわかるかと思うのですが、すべてのライダーに調整が入り、再現度が増したり、扱いやすくなったりしています。前作では強弱にややばらつきがあったように思えたのですが、全体的に強くしつつ足並みを揃えた調整という印象ですね。

 とはいえ、ばらつきがなくなったわけではありません。何度も書いているのですが、ライダーキャンセルに攻撃判定があるライダーは特に強いイメージです。具体的には、アギト、ウィザード、バロンはアクションゲーム初心者にもかなりオススメです。さわっていて楽しいという意味では、バース、メテオ、徳田新之助ですね。個人的にボタン長押しで攻撃が派生するのが好きだということがわかりました。特にメテオは気付いたら2時間近くずっとプレイしていたほど、爽快になったと感じました。

 システムだけでなく、最新ライダーや新システムも加わっている『バトライド・ウォーII』。無料のダウンロードコンテンツもあり、斬月・真が7月10日に、鎧武 極アームズが7月24日に配信予定です。『劇場版 仮面ライダー鎧武(ガイム) サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!』は7月19日に公開されるので、本作をプレイしつつDLCと劇場版を待ちましょう!(kbj)

(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映 (C)石森プロ・東映 (C)BANDAI NAMCO Games Inc.
※画面は開発中のもの。

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