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2014年7月21日(月)

『相州戦神館學園 八命陣』バトルのカギをにぎる異能力を紹介! イメージが力になる“邯鄲ノ夢”などの設定も解説

文:ごえモン

 lightから、7月24日に発売されるPS Vita用ADV『相州戦神館學園 八命陣 天之刻(そうしゅうせんしんかんがくえん はちみょうじん てんのとき)』の世界観設定と主人公たちの特殊能力を紹介する。

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

 本作は、美少女ゲームブランド・lightから2014年2月28日に発売されたWindows PC用ソフト『相州戦神館學園 八命陣』のPS Vita移植作。『Dies irae』『神咒神威神楽』を手掛けた正田崇氏(シナリオ)、Gユウスケ氏(原画)、与猶啓至氏(音楽)ら開発チームが贈る新たな異能バトルアドベンチャーゲームだ。

 『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』には、これまでに発売された正田崇氏の作品と同じく、特殊な世界観や登場キャラクターたちに異能力が設定されている。この記事では、そんな本作のキーとなる“夢界”や“邯鄲ノ夢”などの設定と各キャラの超常能力を紹介していく。

■イメージを力にする“邯鄲ノ夢”や夢の世界“夢界”などの世界観設定を紹介

●千信館學園(せんしんかんがくえん)

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

 主人公・柊四四八(ひいらぎ よしや)らの母校である神奈川県鎌倉市の私立校。創立百年以上の歴史を持ち、当初は軍学校として“戦真館”の名で呼ばれていた。今でも校舎の一部は当時のもので、校風も現代においてはやや時代錯誤と言えるような大和魂を重んじるものが残っている。

●夢界(カナン)

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

 四四八が長年見続け、彼の仲間たちも入り込むことになる不可思議な夢の世界。全部で8つの階層からなっており、その最深部まで降りることで諸々の謎が明かされると思われている。

 文字通り夢であるため眠ることによってこの世界に入るのだが、ただの夢と異なっているのは以下の点。

【夢界内の特殊ルール】

(1)夢界に存在する者たちは、誰かの妄想によって生み出されたキャラクターではない。実際に自我と命を持った人間である。

(2)4層以降は世界観が明治・大正期の日本に固定されており、ここで死ぬと現実でも死ぬ。

(3)一度でも四層以降に降りてしまえば、3層以上の安全区域に戻ることはできないので逃げられない。

(4)4層以降の世界では、四四八らのとった行動が現実の歴史に影響を及ぼす。つまり、タイムスリップのような現象が起こる。

 以上4点、細かいところは他にもあるが、この4つがもっともわかりやすく重要な異常として四四八らの前に立ちはだかる。謎の男・神野明影(しんの あきかげ)はこの世界のことを“カナン”と呼んでいる。彼が語る夢界の構成は以下の通り。

【夢界の構成】

・第1層/モーゼ

 普通の人間が一般に見る夢世界。要するにジャンク。

・第2層/ヨルダン

 明晰夢、かつ連続夢の世界。昨日見た夢の続きを今日見られるといった類。四四八がデフォルトでいる階層。

・第3層/エリコ

 基本は2層と同じだが、それプラス他人と夢を共有できる世界。栄光曰く、「まるでネトゲ」とのこと。

・第4層/ギルガル

 ここからなぜか明治時代になり、以降は夢で死ぬと現実でも死ぬ。ただし、死にさえしなければ問題はない。どれだけの負傷をしても生きて夢から覚めれば現実に影響はなく、再度夢界に入った時はその負傷も消えている。

・第5層/ガザ

 日露戦争直下。

・第6層/ギベオン

 大正時代初期。第一次大戦。

・第7層/ハツォル

 不明。

・第8層/イェホーシュア

 不明。

●夢界六勢力

 4層以降の世界は、6人の人物とその配下が対立し、戦争状態となっている。彼らは四四八と異なり明治・大正期の人間のため、現実の現代日本には現れない。しかし、4~7層の間を自由に行き来しているうえ、それに際して老いも若返りもしないため、根本的には四四八と同じ、外の世界から夢界という領域に侵入してきた者たちであろうと思われる。

 その彼らが、なぜ争っているのかは不明。現状、最深層の第8に誰も達していないことから、その座を競っているのではないかと推察できる。が、それはあくまで四四八たちの目線であるため、真実のところは分からない。

 確かなのは、それぞれが人知を超えた力を持つうえ、1人の例外を除いて皆が強力な配下を率いた組織の長であるということ。ゆえに、事態は軍勢同士のぶつかり合いとも言える様相を呈している。

 神祇省、裏勾陳、鋼牙、逆十字、貴族院辰宮、べんぼう。四四八らは、これに第7の勢力“戦真館”として加わっていくことになるのだが……。

→各勢力と所属している人物の紹介はこちら!

【相関図】

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』 『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』
▲神祇省 相関図▲逆十字 相関図
『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』 『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』
▲鋼牙 相関図▲貴族院辰宮 相関図
『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』 『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』
▲べんぼう 相関図▲裏勾陳 相関図

●邯鄲ノ夢(かんたんのゆめ)

 夢界では、明晰夢の特性としてイメージの力が現実ではありえない超常能力を発現させる。“邯鄲”とはそれを操る技術のことで、大別すると5種、細分化して10種の夢に分類される。その得手不得手によって人物ごとの個性が出るが、これらはあくまで基礎技能にすぎないため、誰でも10種(1つは例外)の夢を使用可能。

 邯鄲の真髄とは、その中から特定の夢を選び、複数を組み合わせて独自の力を生み出すという創造性――すなわち夢を見る強さを問うものである。そして当然、これは夢界限定の力であるため、現実では使えない。

・戟法(げきほう)

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

 身体能力を強化する夢で、パワー型の“剛”(ごう)とスピード型の“迅”(じん)の2つに分かれる。

 自らの運動神経や筋力という、もっともなじみの深い感覚に干渉する力のため、現実でのスペックと比例しやすい。つまり、運動音痴な者がアクロバティックなアクションをイメージして実行するのは、たとえ夢でも難しいということ。戟法を得手とする者は、現実でも高い身体能力を有していることが多い。

 上記のように、基本となる5種の夢はどれも2つのタイプに分けられているが、それは片方が必ず不得手だというわけではない。剛を得手する者でも、熟練していれば並の迅タイプより動きは速いと思っていい。が、稀にどちらかへ偏重した特化型も存在するし、どちらも極めている者も存在する。

・楯法(じゅんほう)

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

 体力、スタミナ、耐久性を強化する夢で、防御型の“堅”(けん)と回復型の“活”(かつ)の2つに分かれる。

 前者は硬いという意味であり、後者は負傷や疲労に対する治癒能力が高いということ。戦闘では戟法と並ぶ必須技能だが、扱いが難しい。それはひとえに、死や痛みの恐怖に弱い高等生物の必然であり、致死レベルの負荷を耐えたり癒したりというイメージが非常に困難だからである。

 そのため楯法の達者は、精神面で非常に強いか生物としてどこか壊れているかのどちらか――あるいは両方と言える。

・咒法(じゅほう)

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

 イメージを放つ夢で、矢のように飛ばす“射”(しゃ)と爆発のように広げる“散”(さん)の2つに分かれる。

 どちらにせよ間合いを伸ばすという、言わば魔法のような飛び道具のため、他技能と組み合わせた際の有効度は折り紙つき。たとえば他者を癒すといった真似は、楯法と咒法を組み合わせなければ実現できない。

 高資質であるほどより遠くに、より速く、より強い力のまま飛ばすことができるので、咒法の達者は攻・防・補助のあらゆる面で重要な存在。

・解法(かいほう)

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

 他者の力や感覚、場の状況などを解析・解体する夢で、すり抜ける“透”(とう)と破壊する“崩”(ほう)の2つに分かれる。

 前者は防なら回避、攻なら斬撃に有利。後者は防ならカウンター、攻なら打撃に適している。以上のことから、解放の達者は攻防力に有利な補正が働く他、敵の力量や技の正体を見抜くことが可能。そして逆に、自らの戦力を偽装・隠蔽することができる。

 なお、夢界から出る――眠りから目を覚ますという行為には解法の資質が重要。基本的に戦闘中などの状態では相手の妨害もあるため逃走は困難だが、高レベルの者ならば絶体絶命の窮地から脱出することも不可能ではない。

・創法(そうほう)

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

 イメージを具現化する夢で、物質の創造や操作を成す“形”(ぎょう)と、環境の創造や操作を成す“界”(かい)の2つに分かれる。

 前者は武器や防具といった物質を具現化し、後者は天候や季節、その他特殊な状況を具現化する。ただし界は一種の上位スキルなので、その資質を有する者の、さらにひと握りが後天的に化けることで初めて使用可能になる。つまり、最初は誰でも形に限定。

 イメージが明確で愛着のある物ほど具現化した際の精度は高いが、これは必ずしもプラスにならない。たとえば銃を具現する際、その構造や仕組みを知りすぎていると、現実的な性能限界を設定してしまうため、超常の力を持った魔銃のようなものは創れない。大事なのは適度に夢を持つことで、まさに夢界を象徴するような力と言える。

●五常・顕象(ごじょう・けんしょう)

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

 複数の夢を掛け合わせることで行う高等技。たとえば“楯法×咒法”の他者回復や他者防御、“戟法×解法”の破壊力向上や飛翔能力などがあり、これを成すことで基礎能力が何倍にも膨れ上がる。

 得意な夢同士を組み合わせたほうが効率はよく、このルールを外れた場合は精度が極度に劣化する。だが稀に、マイナスの掛け合わせがプラスに転じるという例外もあるため、必ずしも得手だけの複合が強いとは言えない。基本として熟練者ほど一度に展開できる夢の数が増え、威力も掛け算的に増していく。

 また、ここで言う夢の複合とは基礎となる五大系統を指しているため、同系統の分派――すなわち剛と迅などは大枠において共に戟法の扱いとなり、これらを同時に使用する際の制約はない。ただし、咒法の射と散は例外であり、両立させるには通常の複合技より高度な技能を必要とする。

■登場キャラクターたちの能力資質を紹介

●主人公:柊 四四八(ひいらぎ よしや) 声:佐藤拓也

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 全方位、十種隙なしの万能。あらゆる応用が可能でどんな局面にも対応できるが、本人曰く器用貧乏で裏を返せば個性に欠ける。しかし、全人物中で四四八のみ、原則として不変なはずの資質適性が変動する可能性を秘めている。なぜ、彼にだけそんなことができるのかは不明。

●世良 水希(せら みずき) 声:山村響

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 解法の透と創法の界。その適性上、トリッキーなスタイルになるが、戟法の迅もそれなりに高資質なので前線でも戦える。楯法の資質が低いのが難点だが、そこは解法で相殺可能。

●真奈瀬 晶(まなせ あきら) 声:行成とあ

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 楯法の活と咒法の散。仲間全員の回復という非常に重要な資質を持つうえ、戟法の資質も平均レベルには達しているため、自身の打たれ強さと合わせて大抵の危機は自力で対処できる。

●我堂 鈴子(がどう りんこ) 声:小野涼子

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 戟法の迅と創法の形。高精度の武器を具現化し、それを手に戦うという白兵スタイル。ただしあまり打たれ強くはないうえに、水希と違って解法の資質も低いので最前線は危険。速さを頼みにしたヒット&アウェイが主体になる。

●龍辺 歩美(たつのべ あゆみ) 声:中村繪里子

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 咒法の射と解法の崩。肉体的に脆弱なので仲間のフォローは必須だが、砲台として非常に強力なので切り札になりえる後衛。

●大杉 栄光(おおすぎ はるみつ) 声:藤原祐規

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 全般的に平均以下だが、こと解法の資質においては郡を抜いており、全人物中最大の適性を持っている。透・崩の両面を差異なく使いこなせる天賦の才を有しているが、その同時展開はなぜか苦手らしい。

●鳴滝 淳士(なるたき あつし) 声:鶴岡聡

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 戟法の剛と楯法の堅。どちらもその適性に偏重した特化型であり、機動力と治癒力は低いものの、膂力と頑強さはずば抜けている。そうした特性に加え、咒法を始めとした他の資質はおしなべて低いという尖った性能。完全な白兵、肉弾を突き詰めたスタイルと言える。

●神野 明影(しんの あきかげ) 声:一条和矢

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 楯法の活と解法の崩。一見して相反するその資質が合わさった時、どのような不条理が具現するのかはわからない。確かなのは、神野に迂闊な攻撃を仕掛けるのは危険極まりないということである。

●柊 聖十郎(ひいらぎ せいじゅうろう) 声:遠近孝一

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 端的に、四四八の上位互換。偽りなく万能な資質を持つため穴が一切存在しない。同時に、何が得意なのかもわからないため、その固有技がどういうものかを想像することもできない。

●壇 狩摩(だん かるま) 声:増田俊樹

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 創法の界、及び咒法の射と散を共に極めた最上の空間支配者。いずれも邯鄲法における上級技、難度が高いとされるものを得手としている点に狩摩の特殊性が現れている。また、それと並行して彼はだまし討ちの名手(結果的にそうなる)であるため、表面上の戦力はむしろ相手の目をあざむくことであるという可能性も無視はできない。

●怪士(あやかし) 声:???

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 戟法の迅に一点特化。おそらくは最上クラスの速度を誇り、そこに武術家として完成された体捌きも加わるため、攻防両面で怪士を捉えることは非常に困難。剛の戟法はあまり得意としないようだが、その攻撃には魔的な域の急所狙いと異常なまでの速さが乗るので、決定力の不足という事態も期待はできない。

●夜叉(やしゃ) 声:???

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 戟法の迅と創法の形。おおかたにおいて鈴子と似た資質だが、夜叉の真骨頂は無数の武器を差異なく、かつ同時に操るという面にある。言わば歩く武器庫であり、阿修羅のごとき“手”の持ち主。

●泥眼(でいがん) 声:???

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 解法の透に一点特化。視覚はもちろん、あらゆる感覚器官に捉えられない自己隠蔽を維持したまま、どのような防壁をもすり抜けてくる無色無音の殺人影。それに加えて、さらなる切り札を有しているらしいがその正体は不明。

●百鬼 空亡(なきり くうぼう) 声:青山穰/大橋歩夕

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 あらゆる面において破壊的な強さを持つ暴虐の権化。万能と言うよりも反則であり、正面切って対抗するのは愚の骨頂とされている。

●キーラ・ゲオルギエヴナ・グルジェワ 声:氷青

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 戟法の剛と楯法の活。その資質は華奢な外見を裏切る完全な武闘派のものであり、白兵では無類の強さを発揮する。彼女のスタイルは技巧よりも芳醇な生命力に重きを置くため、獣の強さと言い換えてもいい。

●ロムルス&レムス 声:???

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 彼らは二身一体であるため、互いの欠点をつねに補い合っていることから、全体的にこれといった穴がない。その結果として、戟法と咒法を高レベルで両立させるという稀有な特性を有している。

●辰宮 百合香(たつみや ゆりか) 声:山本希望

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 肉体的には脆弱な非暴力主義者だが他の三資質は極まっており、戦闘力云々という土俵では量れない。また、神野や狩摩という作中屈指の曲者たちに一目置かれていることからも、夢界における混沌状況の中心人物的な立場を持っているようだ。

●幽雫 宗冬(くらな むねふゆ) 声:古河徹人

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 力と速さの双方を兼ね備えた稀有なタイプの戟法を操り、同時に解法の透と創法の形も高資質であるため、剣術家として非常に優秀なバランスと言える。基本は技巧を重視する合理的なタイプだが、必要なら蛮性も発揮できる二面性を有している。

●伊藤野枝(いとう のえ) 声:小笠原早紀

『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』

【能力資質】

 不明。四四八らの前ではまったく荒事に類する動きをしないうえ、解法に長けた水希や栄光の目をもってしても平凡な少女としか映らないため、非戦闘員であろうと思われるのだが……。

(C)2014 light

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