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2014年10月12日(日)

マチ★アソビVol.13の『ナナシス』イベントをレポート! 最新情報のぽろりも

文:ゲゲン

 徳島県徳島市で開催された“マチ★アソビ Vol.13”で、Donutsが贈るスマートフォン用アプリ『Tokyo 7th シスターズ』のトークショーが開催された。コミックマーケット86に出展した際、ブースで小規模なイベントが行われたことはあるものの、ステージなどでのイベントは今回が初となる。

 出演者は、“Project 7th”を取り仕切るDonutsの総支配人こと茂木伸太郎総監督、シナリオ監修を務める“シナリオ工房 月光”所属の田沢大典さん、声優の篠田みなみさん(春日部ハル役)、高田憂希さん(天堂寺ムスビ役)、加隈亜衣さん(角森ロナ役)、司会は音響監督の納谷僚介さんとなっている。

 さらに当日、告知はされておらず冒頭の挨拶だけではあったが、マチ★アソビに別のイベント出演のために参加していた高井舞香さん(晴海カジカ役)も飛び入り参加するなど、台風の影響によりスケジュールが大幅に変わったものの、マチ★アソビらしさはここでも遺憾なく発揮されていた。

『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー
▲左より納谷さん、田沢さん、茂木さん、篠田さん、高田さん、加隈さん、高井さん。

 『Tokyo 7th シスターズ』はフルボイス仕様のアイドル育成リズム&アドベンチャーゲームで、プレイヤーはアイドル文化が衰退した近未来で、劇場の新米支配人として新たな時代を切り拓く新世代アイドルをプロデュースしていく。

 イベントはまず、茂木総監督がまだプレイしていない来場者やAndroidユーザーに向けて、どのようなコンテンツなのかを説明するところからスタート。ステージに立つのが初めてという茂木総監督は緊張のご様子だったが、会場の男性からも黄色い(?)声援が飛び出すなどして、イベントは和やかな雰囲気で進行していった。

 せっかくの機会なので、茂木総監督が出演声優が演じるキャラクターについて説明することになったが、最初の春日部ハルからして「周囲からよくテンプレと言われた」など、いきなりのぶっちゃけトークが飛び出して会場は大盛り上がり。決してそれだけのキャラクターではないのだが、作中とは逆にアイドルコンテンツが世の中にたくさん存在する現状で、新たな個性を生み出す難しさの裏返しとも言えるだろう。

『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー

 一方、演じる篠田さんもデビューしてまもないため、ステージ経験などがなく緊張している様子ではあったが、会場からの声援を受けてハルの印象を語る。一度はアイドルをやめたが、再びアイドルを目指すことになった明るく前向きなハルの様子を語ろうとしたが、最終的に「生きるのは大変です」と含蓄のあるコメントをして、初々しくてもキメるところではきちんとキメて、イベントを盛り上げていた。

『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー

 続いては天堂寺ムスビについてだが、茂木総監督はこちらもテンプレと言わたと話し、どれだけ言われているのかとツッコミを入れられる一幕も。クールビューティーなキャラと思われたが、実は歌声がすごく可愛くて、それにコンプレックスを持っているムスビとの類似点を問われた高田さんだが、会場から「かわいいところ」との声援が入り笑顔で応えて盛り上げていた。

 高田さんも初めて演じる大役であり、またイベント慣れしているわけでもないのだが、強烈なキャラクターを発揮して、事務所の代表である納谷さんすらも戸惑わせる活躍ぶりであった。

『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー
『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー

 最後は角森ロナだが、ここでも茂木総監督は「テンプレと言われた」と、場の雰囲気を完全に読んだ期待通りのコメントをして会場を沸かせる。演じた加隈さんは、あざといと言われるロナだが、あざとい気持ちを捨ててあざとさを出したという、演技の哲学すら感じさせる深いコメントを残していた。

『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー
『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー

 続くコーナーでは、ストーリーも好評な『ナナシス』だけに、その制作秘話を田沢さんに伺うこととなった。絵が先にあり、その魅力を損なうことがないように気をつけつつ、プロットを作って掘り下げていくなど、プロセス自体は一般的なシナリオ作成作業と大きくは変わらないとのこと。しかし、茂木総監督はハルに深い思い入れがあるらしく、シナリオが完成するまでには相当なやりとりがあったようだ。

『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー

 最近ではシナリオを売りにするゲームアプリが増えてきているものの、このタイプのゲームでボイス量がこれだけあり、シナリオへのこだわりがここまでのものは稀だという。リニューアルと同時に課金機能が実装されることは発表されているが、茂木総監督によればストーリー部分は無料なので、新規ユーザーや無課金ユーザーでも存分に楽しみ続けることができるコンテンツになるようだ。

 なお、世界設定でいうと冒頭に説明したように、『ナナシス』の世界ではアイドル文化は廃れているが、他のアーティストやミュージシャンなどはもちろん健在であり、先日もライバルユニットである“4U”が発表されたばかり。せっかくのイベントということもあり、ここではその4Uが歌う曲『ワタシ・愛・forU!!』が初披露された。さらに、詳細は明かされなかったもの、他のライバルユニットについても、一部は既に音声の収録が済んでいることが明らかになった。

『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー
▲当初は映像も大型モニターに映される予定だったが、機材の調子が悪く映らず。あまりの見たさに、出演者も席から飛び出して会場のファンと一緒にモニター前に待機していた。
『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー
▲イベントのワンシーン。会場の後ろを通り過ぎた船上の人と挨拶をしていたり、川縁のステージならではの光景も。

 『ワタシ・愛・forU!!』は、“WITCH NUMBER 4”“SiSH”“NI+CORA/ニコラ”“サンボンリボン”の初期ユニットに多く見られたポップやテクノといった感じの楽曲とは打って変わり、ギターやベースなどの主張が強めな、まさにガールズバンドのロック曲といったものだった。

『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー
▲主人公が支配人を務めるナナスタ所属アイドルのライバル、ガールズバンド“4U”のメンバー。

 ここで篠田さんと加隈さんがいるので、話はハル・ロナ・ヒメ・モモカのWITCH NUMBER 4が歌う『PRIZM♪RIZM』へ移る。印象や収録の様子を問われた篠田さんは、この曲が人生初のレコーディングで緊張したが、踊りたくなるような曲だとも語った。

『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー

 加隈さんは、篠田さんの初々しさを受けて同じ路線で会場にアピールを試みるも、会場からの芳しくない反応に対して、キレのある切り返しをしてステージを盛り上げる。なお、レコーディングは篠田さんに見られて行ったようで、むずがゆいものであったと語った。さらにロナの声は、自分の声の中でもかなり高い部分を使っているそうで、喉がはち切れるほどの負担があるとのこと。吐血してしまうのではないかと冗談交じりに語ったが、この話を聞いたステージ上では、あわやロナに新しい属性がついてしまう寸前であった。

 NI+CORA/ニコラとして歌う高田さんに対しては、曲の出だしにあるセリフ「ニ・コ・ラ」を生でやってという無茶振りも。しかし、ムスビとしてばっちり応えて見せると、会場の支配人(と支配人候補の方)は大いに沸き上がる。茂木総監督からは、NI+CORA/ニコラが歌う『オ・モ・イ アプローチ』はベースを大きめにして、あやうさを演出したという貴重な話があった。他にも田沢さんからは、WITCH NUMBER 4をメインにした近未来のデジタルハッカー物語の構想があることも明かされた。

『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー
『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー

 なお、近日に予定されているリニューアル後の注目要素については、従来から見て欲しい部分に変わりはないとしつつ、新しい部分としてリズムゲームの変更が挙げられ、その中でも動きのある背景については、見た目や演出に特に注目して欲しいそうだ。

 またリニューアル時には、キービジュアルとロゴが変更されることも発表された。“キービジュアル2”と新ロゴはより近未来的になり、スマートさが増したものとなっている。

『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー
『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー
『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー
『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー
▲あまりの見たさに即、出演者席から飛び出した加隈さんを見て、高田さんも「加隈さんはやっ!」と驚いていた。

 最後はそれぞれが挨拶をしてイベントは終了となるが、ここで茂木総監督が思わぬ情報をぽろり。近いうちに、生の歌を聴ける機会があることを示唆するなど、楽曲にも定評がありCDの発売が待たれる作品だけに、この発表には歓声があがっていた。今後も後悔させないコンテンツにするので期待して欲しいと話し、イベントは幕を閉じた。

『Tokyo 7th シスターズ』リニューアル記念トークショー

■“マチ★アソビ Vol.13”開催概要
【日時】
ファーストラン:2014年9月27日(土)~10月10日(金)
クライマックスラン:10月11日(土)~12日(日)
※クライマックスランは、台風19号の接近により3日間から2日間の開催へと変更。
【場所】徳島県徳島市
【料金】参加無料

(C)Donuts Co. Ltd.

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