2014年10月24日(金)

『GRID Autosport』の新DLCが配信開始! 80~90年代の名車の走り心地は?

文:ヒビキタケル

 さまざまなタイプのマシンを使って多彩なレースを楽しめるPS3/Xbox 360用レースゲーム『GRID Autosport(グリッド オートスポーツ)』。今回は10月23日より配信されている最新DLC“Touring Car Legends Pack”を、担当ライターのヒビキタケルが体験。その感想をお届けします。

『GRID Autosport』

 “Touring Car Legends Pack”には80~90年代に活躍した5台のマシンが追加される他、F1でも使用されているシルバーストーン・サーキット、イギリスの名門サーキットと呼ばれるドニントン・パークでレースが可能になります。さらに“エキストラ・チャンピオンシップ”に“TOURING LEGENDS INTERNATIONAL CHAMPIONSHIP”も追加。まずは収録されている5台のマシンから紹介しましょう。

『GRID Autosport』
▲今見ると80~90年代のマシンは無骨さを感じさせるデザインですが、そこがまたグッときます。走りの面では現在のマシンに見劣りしないスペックを持っていますよ!

■伝説的な活躍をした5車種が使用可能に

 “Touring Car Legends Pack”で追加されるマシンは、FORD SIERRA RS500 COSWORTHやBMW E30といった、ツーリングカーとして名を馳せた5台。DLCを適用すると、マシンクラスに“TOURING LEGENDS”のカテゴリが追加され、そこから選べるようになります。

・FORD SIERRA RS500 COSWORTH TOURING CAR

 後にルノーのチーフデザイナーとなるパトリック・ルケマンや、GMの副会長にもなったボブ・ラッツらが開発に携わったシエラに、ターボ付き16バルブDOHCエンジンを搭載したスポーツモデルです。日本では全日本ツーリングカー選手権のクラス1に登場し、1987年と1988年はドライバーズタイトルを獲得しています。

 実際に使用してみると、ターボ車らしい加速音と「キュイイイン!」というギアチェンジの音が気持ちいいです。後輪駆動なこともあり、最高速度と加速性能は5台の中で2位と、直線でかなり実力を発揮できそうです。

『GRID Autosport』
『GRID Autosport』
『GRID Autosport』
▲当時はかなり斬新だったスポーティなフォルムが特徴。重量は5台中もっとも重い設定ですが、ターボのおかげでそれを感じさせません。

・BMW E30 TOURING CAR

 1991年当時のBMWの主力モデルです。日本ではちょうどバブル景気の時期にあたり、数多く輸入されていたので「見たことがある!」という人も多いのでは? 5車種の中で最高速度が最も高いです。実際の操作では、ターボが効いたパワフルな走りが魅力で、シエラと性能が近いこともあって操作感覚が似ています。外見の好みでどちらを選んでもいい感じですね。

『GRID Autosport』
『GRID Autosport』
『GRID Autosport』
▲BMWの特徴である4つのヘッドライトが標準装備されるようになったのもこの頃から。外国産のマシンらしい、力強い走りが楽しめます。

・AUDI A4 QUATTRO TOURING CAR

 日本でも1995年から導入されたアウディの主力セダンで“クワトロ”の名は“四輪駆動”からきています。このマシンはアウディ・スポーツが1996年にツーリングカーレースのために開発したもの。5車種の中では加速性能が抜きん出ていて、唯一の四輪駆動ということもあって比較的操作しやすい印象のマシンです。

『GRID Autosport』
『GRID Autosport』
『GRID Autosport』
▲アウディのロゴが大胆にあしらわれたペイントは、実際のレースで使われたものを見事に再現。加速性能が高いおかげで、スタートダッシュやコーナーから相手を抜きやすかったです。

・VOLVO 850 ESTATE TOURING CAR

 ボルボのエステート(ステーションワゴン)は、日本でのステーションワゴンブームの火付け役になったマシン。本作では1994年のモデルを採用、イギリスのツーリングカー選手権にも参加したターボ車で、ステーションワゴンとは思えない最高速度をたたき出すことができます。

『GRID Autosport』
『GRID Autosport』
『GRID Autosport』
▲ステーションワゴンであるので、加速性能では他の5車種にかないませんが最高速度は肉薄するレベル。鮮やかな黄色のペイントも好きなところですね。

・ALFA ROMEO 155 TS

 1994年のイタリアやイギリスのツーリングカー選手権で使用され、さまざまな選手権を制覇した実績を持つマシンです。5車種の中では唯一の前輪駆動(FWD)なので、他のマシンよりもカーブを曲がりやすい印象を受けました。全体的にクセが少なくて扱いやすく、迷ったらこのマシンにしてみるというのもアリです。

『GRID Autosport』
『GRID Autosport』
『GRID Autosport』
▲真っ赤なボディと、ボンネットにアルファロメオのロゴを大胆にあしらったペイントも特徴。マシンのデザインが好きな人もかなり多いのでは?

■F1でも使用された2つのサーキットを収録

 “Touring Car Legends Pack”には、シルバーストーン・サーキットとドニントン・パークの2つのサーキットを収録しています。

 シルバーストーン・サーキットは、かつてはイギリス空軍の飛行場として使われていたものをサーキットにしたもので、F1のイギリスGPの開催地として有名。以前は五角形に近いレイアウトの超高速コースでしたが、現在では複合コーナーが配置されたことにより、高速テクニカルコースとなっています。イギリスツーリングカー選手権も行われているので、前述した5種のマシンでレースをすると当時を再現したようなレースが楽しめますよ!

『GRID Autosport』
▲道幅が比較的広くて長いストレートが多いことと、高速シケインやヘアピンもあることからマシンの性能とテクニックの両方が求められるコースです。

 ドニントン・パークは1931年にオープンしたイギリスの名門サーキット。1993年には1度だけですが、F1ヨーロッパGPの開催地になったこともあります。イギリスツーリングカー選手権もこのサーキットで行われており、DLCに収録されているマシンだけでなく最新のツーリングカーでこのサーキットを走るのもオススメです!

『GRID Autosport』
『GRID Autosport』
▲丘陵地にあるこのサーキットの近くにはイーストミッドランド航空があり、上空を低空飛行する飛行機の姿も本作では再現。シルバーストーン・サーキットとはまた違うテクニカルなコーナーも存在しています。

■新たなチャンピオンシップが追加!

 さらに“エキストラ・チャンピオンシップ”に“TOURING LEGENDS”というチャンピオンシップが加わります。DLCのマシンを使用して、マウント・パノラマやモントランブラン・サーキットなど、さまざまなサーキットでグランプリを行うモードです。好きなマシンを見つけたら、このモードでチャンピオンを目指してみましょう!

『GRID Autosport』
『GRID Autosport』
▲80~90年代のレースシーンを思わせる熱い戦いが展開! 難易度は自由に変更できるので、自分の腕にあわせて遊べるのもうれしいですね。

 以上、DLC“Touring Car Legends Pack”のレポートをお届けしました。実際にプレイした感じでは、このDLCだけでもかなり遊べる印象です。ぜひみなさんも80~90年代のツーリングカー選手権で輝いたマシンたちの息吹を感じてみてください!

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