2014年11月18日(火)
オリジナルキャスト4人が挑戦したドラマCD『仮面ライダー剣』インタビュー! 10年後のメンバーはどうなった!?
1月23日に発売されるドラマCD『仮面ライダー剣(ブレイド)』。本作に出演するキャスト4人へのインタビューを掲載する。
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『仮面ライダー剣(ブレイド)』は、2004年に放送された特撮テレビドラマ。ドラマCDは、運命と戦い続ける男たちの後日談を描いた完全新作で、当時のテレビドラマと同じメンバーが出演する。さらに、『仮面ライダー電王』のリュウタロス役にして、大の特撮好きで知られる鈴村健一さんが登場するのもポイントだ。発売が発表されるや大きな話題となった。
ドラマCDの収録を終えた椿隆之さん(剣崎一真役)、森本亮治さん(相川始役)、天野浩成さん(橘朔也役)、北条隆博さん(上城睦月役)に、今回の作品での役どころや現在の心境、今後の展望などを語ってもらった。なお、インタビュー中は敬称略。
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▲左から北条さん、椿さん、森本さん、天野さん。普段から連絡を取り合っているということで、なごやかな現場だったという。 |
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▲剣崎一真が変身するブレイド。 | ▲相川始が変身するカリス。 |
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▲橘朔也が変身するギャレン。 | ▲上城睦月が変身するレンゲル。 |
――つい先ほど録り終えたということですが、10年振りに4人が結集し、収録された感想をお願いします。
北条:『剣(ブレイド)』という作品をやるのは10年振り。ずっとやっていなかったことなので、睦月をやらせていただいたことが幸せですし、感謝の気持ちでいっぱいです。皆と並んで収録してみて、他の3人が変わっていなかったので、安心できる環境に戻ってきた感じがしました。すごく楽しかったですね。
天野:10年振りに橘朔也を演じさせていただいたのですが、昔、話したようなセリフがあれば、10年経った今、話すようなセリフもありました。聞いてくれる人が、10年前と今の自分がやる橘の違いをわかってくれればうれしいですね。ドラマCDが初めてのことだったので、純粋に楽しかったこともありつつ、難しさもありました。
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森本:放送から10年経ち、今だに『剣(ブレイド)』を愛してくださる皆さんのおかげで、このような企画が決まりました。感謝していますし、奇跡のようなことだと感じています。10年が経ち、役のことを忘れているかと思い、収録前に不安を感じることもあったのですが、スタジオに入ってみたら、1年間撮影していたこともあり、体が覚えていました。むしろ始が憑依していたというか……『剣(ブレイド)』という作品が自分の中でこんなにも大きいものであったということを改めて再認識できました。今日、このような機会をいただけて、本当に幸せでした。
椿:4人が役として向き合ったのですが、普段から連絡はとっていたので、10年振りの再会という雰囲気はありせんでした。何か構えるわけではなく、プライベートから一歩踏み出したら『剣(ブレイド)』という作品に入ったというくらいの感覚で溶け込めましたね。そして、案の定、最初の一言で噛みました。
(一同笑)
椿:難しかったな(笑)。そんな感じです。
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▲放送当時の椿隆之さん。 | ▲放送当時の森本亮治さん。 |
――収録に際して心構えや準備したことはありましたか?
北条:このメンバー内でドラマCD決定の連絡があったので、自分がどんな睦月を演じていたのか、どんなキャラだったのかを確認するためにDVDを見直しました。見直したのは最初に登場したシーンと、僕が一番好きなカテゴリーキングを封印するところのシーンです。キングを封印するところは、自分で言うのはなんですがカッコいいと思いました!
10年が経過して睦月はサラリーマンになっているけど、当時の面影はどこかに残したいと思いました。収録が楽しみでワクワクしすぎたので、一睡もできずにスタジオに入りましたね(苦笑)。
天野:僕は今、カテゴリーキングの窪寺昭君と一緒に仕事をしているんです。なので、昭君と当時の思い出話をしました。寒かったこととか、撮影のつらいことが話題に出ましたね。
(一同笑)
天野:昭君は相手役だったので、話をしていると当時のことを思い出せるんですよ。あとは、いただいた台本を読みました。今回のお話が本当にいい話なんですね。本編の『剣(ブレイド)』はハッピーエンドではないし、ちょっとさみしい終わり方だったと思います。エンディング後にいろいろな現場で「あの後、どうなったの?」と聞かれたんですが、よくわからなかったので「空を飛んでいたカモメが椿らしいよ」と適当に答えていました(笑)。ファンの中には「あれからどうなったのだろう?」という気持ちの方もいらっしゃると思うのですが、その方々がちょっと安心して、かつスッキリしてくれるような物語だと思います。それでいて、僕たちが前に進めるような内容なので、収録を楽しみにしていました。
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森本:僕は1話から全部見直しました。4人のライダーがそれぞれ運命を背負って戦っていく物語で、全部を見終わった時、普通に泣いていましたね。実はいただいた台本を読んだ際にも、ただただ泣いてしまったんですよ。始は人ではないんですが、ドラマCDの中で“ある意味”人として一段階成長する……これ以上言うとネタバレかな? 始もそうですし、4人の変わったところが見られると思います。
他には準備としてジムに行きました。アンデットは老けないので、体作りは大事だろうと。スタジオに入って僕が太っていたら、他の人が役に入れないじゃないですか? 形から入りました。
椿:僕はこの話が本格的に固まるまで、皆に意思を聞いていました。役作りについては、これまでも『仮面ライダー』のゲームでボイス収録をしているので、あまり気にしていませんでした。録り終わってしまったので言うのですが、自分のシーンしか台本を読んでいなかったので、他のメンバーの動向を収録時に知り、新鮮な感じでしたね。
森本:役作りについて補足すると、先ほども話したのですが僕の中に相川始が生きているので、現場に来てもすぐに対応できるんですよ。皆もそうだと思うんですが。
天野:そうですね。今の橘のセリフだけでなく、昔言ったようなセリフもあると言ったのですが、昔言ったセリフのほうがしゃべりやすかったです! 10年経った自分をイメージするのは難しいんですが、10年前の自分だとすっと入れる感じはありました。
北条:僕も付け足すと、10年経っても橘さんは怖かったです。
(一同笑)
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▲放送当時の天野浩成さん。 | ▲放送当時の北条隆博さん。 |
――ストーリーが気になっているファンが多いと思うのですが、ネタバレをさけつつ、聞きどころについて教えていただけますか?
北条:睦月は10年経って、イベント会社に勤める3年目のサラリーマン。後輩もいます。以前の橘さんのような立場になり、自立した男になったと思います。ただ、他のメンバーに会うと昔の感覚が戻るのか、以前のままの睦月がいるようなイメージを受けました。
天野:僕は未確認生物の研究所の所長です。今も人類を守っています。ドラマCDは声でしか伝えることができないメディア。オンドゥル語(※)と言われていた僕たちが10年経って、どれだけ成長したのか、はたまた全然成長していないのかを聞いていただければと思います。この答え……どう思う?
森本:……そう思います!
(一同苦笑)
※オンドゥル語……「本当に裏切ったんですか?」というセリフが「オンドゥルルラギッタンディスカ?」と聞こえたことから生まれたスラングで、かつぜつが悪い人の言葉を指す。
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天野:当時のことを知っている人たちは、「よくドラマCDをやる気になったな」と考えるじゃないですか? かつぜつについてあれだけ言われていた4人が、10年経ってドラマCDですよ!?
森本:“短所”と言われているところであえて勝負するわけですからね。
天野:そう! それってすごくない? チャレンジですよね!? だから、大人の人たちがチャレンジさせてくれたことに僕は感謝しています。そこが聞きどころではないでしょうか!?
森本:始は10年経って、いまだに喫茶ハカランダにいるんですが、アンデッドなので見た目が変わらないため、「このままいていいのか?」という葛藤を抱きながら生きています。あとは剣崎がどこにいるのかを考えています。その2つが始の根底にあります。
ドラマCDなので始の考えていることを声だけで表現する必要がある。僕らは俳優なので、そこをふまえて声優の鈴村健一さんに入っていただいたのかなと思いました。ただ、録りながら鈴村さんから細かくご指導いただけたので、本当に助かりましたし、楽しくやれたと思います。あとは出来上がりがどうなるのか、気になります。ファンの方は最終回以降について気になっていると思うので、10年後どうなっているのか、はたまたその続きがあるのかなど、いろいろと想像していただけるのではないでしょうか?
椿:剣崎はあれから世界各地を転々として、人助けなどをしています。……それだけです。ジョーカー化することで始に会えなくなったことを踏まえて、ドラマCDを楽しんでいただけるとうれしいです。
――鈴村さんと一番絡みがあったのが椿さんであるとお聞きしているのですが……。
椿:あれはなんだったのでしょうね。いや、すごく勉強になったのですが……収録する前は演技がうまい人とヘタな人ですごく差が出てしまうのではないかと心配していました。まだ、聞いていないので出来上がりについてはわからないのですが、いい刺激になりました。
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――10年を経てドラマCDが生まれましたが、もし皆さんの中で今後『剣(ブレイド)』でやってみたいことはありますか?
森本:映像化について、“したい”という希望を抱いています。
天野:ぜひしたいですね。
森本:このドラマCDの売上次第ではあるのではないでしょうか?
椿:S.I.C.シリーズでレンゲルのジャックフォームが最近になって商品化されましたしね。
北条:あれはうれしかったですね。僕はそれをぜひ映像化してほしいです。
森本:椿君と話していたのは、ブレイドとカリスが合体して“ワイルドキング”みたいになっちゃおうかって(笑)。それで具現化した統制者を倒す物語。電話でしゃべっている時、この話題でいきなりテンション上がったもんね。必殺技は“ロイヤルストレートサイクロン”みたいな。それでギャレンとレンゲルも師弟コンビで合体して戦う。
椿:商品化のことも考えた作りになっています。
(一同笑)
森本:皆万々歳な枠組みです。そして皆が死んで終わるという。
天野:え? 死ぬの?
椿:もしくは『ディケイド』になる。
森本:え? 『ディケイド』!? すみません。わけが分からなくなってきました。
(一同笑)
――本日はありがとうございました。
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▲ドラマCDに変身シーンはないが、当時を思い出しつつ、ラウズカードを持ってポーズをとってもらった。 |
■ドラマCD『仮面ライダー剣(ブレイド)』概要
【発売日】2015年1月23日(アニメイトでは同年1月17日に先行販売)
【価格】3,000円+税
【発売元】東映
【販売元】ムービック
【出演】(以下、敬称略)
剣崎一真:椿隆之
相川始:森本亮治
橘朔也:天野浩成
上城睦月:北条隆博
修理工の青年:鈴村健一
他
【アニメイト予約特典】スペシャル座談会CD(出演:椿隆之、森本亮治、天野浩成、北条隆博、鈴村健一)
(C)石森プロ・東映
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