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2014年12月7日(日)

『Bloodborne』の“聖杯ダンジョン”について詳細が語られる。苦難を求める者にとって嬉しい知らせも?

文:皐月誠

 本日12月6日(現地時間)に開催されている“PlayStation Experience”初日の『Bloodborne(ブラッドボーン)』パネルセッションにて、フロム・ソフトウェアの宮崎英高ディレクターより“聖杯ダンジョン”の詳細が語られた。

『Bloodborne』

■聖杯ダンジョンの詳細

 『Bloodborne』自体は異なるシチュエーションを持つ10以上のマップで構成されているが、自動生成や構造変化といった要素を持つのは“聖杯ダンジョン”のみ。聖杯を用いた儀式によって各所の封印を解くことで、ダンジョンの構成が変化していく。

 聖杯ダンジョンは上下3階層の多段構造が基本となっていて、それを生かした攻略法やショートカットルートが存在する。これは、ローグライクゲームにありがちなゲームプレイの単調化を避けるため。

 また、フロム・ソフトウェア的なじっくりとしたハック&スラッシュを実現するため、生成されたダンジョンは固定化され、何度でも挑戦できる。また、固定化されているからこそ通用する、死亡時メッセージなど非同期コミュニケーションによる“新鮮な攻略の共有”も醍醐味の1つとなっている。

 自動生成されたダンジョンは他プレイヤーと共有できるが、共有範囲は全プレイヤーから特定コミュニティ、限られた数人まで、いくつかの設定を選択できる模様だ。これについては今までにない攻略コミュニティの発足やSHARE使用法の変化への期待など、“実験的なニュアンスを含んでいる”らしい。

■実機プレイへ

 百聞は一見にしかずと、実機プレイが披露された。ホスト側の黒いハンターとクライアント側の白いハンターが協力してダンジョンを進む……という内容は、マップ構成も含めて“Keynote”で披露されたものと同様だったが、時間があるため詳細なポイントについても解説が行われた。

 地下遺跡においてメインで登場する敵は、白い肌と退化した眼を持つ“守り人”たち。その他デモプレイでは、ワーム状のクリーチャーや水死体のような人型の生物、死体をつなぎ合わせて作られた“沼の巨人”などが、エリアに応じて登場していた。敵キャラクターはそれぞれ個性的だが、それに応じた弱点も備わっているので、いかにそこを突くがが重要となる。なお、ボスの多くは体力が減るとパワーアップする傾向がある模様だ。

『Bloodborne』
▲触手や粘液で攻撃してくる、ワーム状のクリーチャー。口頭では「クトゥルフ(神話)のような」と語られた。
『Bloodborne』
『Bloodborne』
▲古い炎の番犬。高速移動や周囲への火炎噴出など、数々の厄介なアクションを持つ。

 ダンジョンと言えば狭い空間を想像しがちだが、『Bloodborne』の聖杯ダンジョンには広大な空間が開けている場合がある。広い空間と狭い通路によるメリハリある構造も聖杯ダンジョンの特徴の1つとなっている。

 聖杯ダンジョンは、ストーリー本編の進行とは関係ない要素になっているらしい。そのため、ゲームプレイに必須なダンジョンとしてはふさわしくない“極端な高難度”でも実現できるとのこと。苦難を求める者たちにとっては嬉しい知らせだろう。

■Q&Aコーナー

 最後に、宮崎氏と来場者によるQ&Aコーナーが設けられた。ここにおける質疑応答の内容をかいつまんで紹介する。


Q.キャラクターカスタマイズのボリュームは?

A.詳細は明かせないが、少なくとも『ダークソウル2』と同程度のボリュームは実現する。フェイスパターンや衣装、パラメータなど、基本的なカスタマズ要素を揃えている他、旧作とは異なるカスタマイズ可能なポイントもある。


Q.フレームレートは30fpsのみ?

A.技術的な誓約の中で取捨選択をした結果として、フレームレートは30fps固定となっている。残念ながら、現状では60fpsの要望には応えられない。

 なお、この回答に際して「すごく正直に言うとね、あんまりいじめないでほしいな」というコメントも冗談交じりに語られた。


Q.旧作から哲学的な部分に変更はあった?

A.聖杯ダンジョンに限って言えば、旧作における“発売直後の新鮮な攻略の共有”を、擬似的ながら継続的に提供するということが最初のアプローチとしてあった。また、困難を克服した時の達成感を高めるため、バトルを旧作よりもエモーショナルに演出している。


Q.PvP要素はある?

A.あまり語れないが、PvPは存在する。


Q.“強力なボスの前で他プレイヤーが参戦する”というようなマルチプレイスタイルは存在する?

A.存在する模様(笑いながら「あると思います」と返答)。


Q.“死んだら亡者になる”という要素も存在する?

A.存在する模様(笑いながら再び「あると思います」と返答)。本作の開発コンセプトには“旧作の縛りをなくそう”という部分があったが、しかし旧作と似た要素の実装は恐れていないとのこと。


Q.今回のデモプレイではダンジョンが狭いように見えたが、本当はもっと広い?

A.今回はプレゼン用なので短いが、本番ではもっと複雑なダンジョンが生成される。


Q.ボス自体も自動生成部分に含まれる?

A.ボスも自動的に生成される。


Q.これ(太陽万歳のポーズ)はある?

A.個人的にはこだわりのポーズだが、そのまま入れるとバンダイナムコゲームスに怒られそうなので入れていない。ただし、変なモーションは入っているので期待してほしい。


Q?.『デモンズソウル』の難易度について語り合ったことで恋人との仲が深まり、今では結婚してすごく幸せな暮らしを送っています。これはゲームのお陰です!

A?.おめでとう!

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