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2015年1月21日(水)

3DS『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』を制作キーマンが語る!

文:電撃オンライン

 任天堂×ガンホーの究極タッグから生まれた、ニンテンドー3DS用ソフト『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』。その制作キーマンであるガンホーの森下一喜代表取締役社長CEO兼エグゼクティブプロデューサーと山本大介プロデューサーに、ゲームの見どころや今後の展開などをうかがいました(※インタビュー中は敬称略)。

『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』
『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』 『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』
▲世界観は『スーパーマリオ』で、パズルアクションは『パズル&ドラゴンズ』。人気シリーズのまさかの融合に、今や多くの注目が集まっている。

 本作は、『スーパーマリオブラザーズ』シリーズの世界を舞台にした、新しい『パズル&ドラゴンズ』です。キノコ王国にあるいくつものワールドを冒険し、同じ色(属性)のドロップを3つ以上消すパズルアクションを駆使して敵と戦いながら、ピーチ姫を救出するための物語を進めていきます。

→『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』レビュー記事

■当初はドロップが全部キノコだった!? 森下社長&山本Pが語る開発裏話

――ニンテンドー3DSの『パズドラ』としては2作目になりますが、そもそも1作目の『パズドラZ』を出した時の感触はどうでしたか?

森下:企画当時(2011年の夏ごろ)はスマートフォンを持っている子どもがまだ少なく、『パズル&ドラゴンズ』を小さい子どもたちにも遊んでもらいたいという気持ちから、ニンテンドー3DSで出すことにしました。発売以降、メチャクチャ上手な子を見かけるようになったので、狙い通りのところに落ち着いた感はあります。販売本数も150万本を突破して『パズドラ』人口の拡大につながったと思いますし、期待以上の成果があったのではないかと。

『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』
▲森下一喜代表取締役社長CEO(左)と、山本大介プロデューサー(右)。

――今回のコラボは、『パズドラZ』開発時のそういった思いも込めて踏み切ったということでしょうか?

山本:そうですね。子どもたちがターゲットというだけでなく、『パズドラ』を世界に広めたい思いはあります。ただ、マリオという万人が知るキャラクターを使わせていただく以上、相当なプレッシャーを感じています。

森下:やっぱりマリオはスーパーヒーローですし、生みの親である宮本さん(任天堂の宮本茂氏)は自分たちにとって伝説です。私がマリオと出会ったのは小学4年生の時で、『スーパーマリオ』シリーズと言ったら神の領域ですよ。なので、相当な気合いを入れて取り組んでいます。

 『パズドラ』を遊んでいただいているユーザーさんにとっても、これまでに培ってきたパズルアクションの腕をそのまま生かせるものにしますし、『スーパーマリオ』シリーズが好きな人に新しい体験をもたらす相乗効果が生まれれば最高ですね。

『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』

――2人にとってマリオも宮本さんも神クラスとのことですが、そんなプレッシャーを受けながらも制作で苦労した点はどこになりますか?

山本:苦労したというより、とにかく緊張したのが宮本さんに本作の説明をしている時です。マリオを使ってゲームを作っているわけじゃないですか。それをなぜ自分が宮本さんに……と思うと、おそれ多くて。

森下:私も任天堂のゲームで育ってきているので、宮本さんへのプレゼンは緊張しました。隣で『パズドラ』の遊び方を説明をしている時に、ドロップを動かす手が思わず震えてしまって(笑)。

――『パズドラ』と言えば進化ですが、本作ではマリオやピーチが進化するのでしょうか?

山本:『スーパーマリオ』シリーズのキャラは、“進化”ではなく、どちらかというと“変身”じゃないですか。マリオならたぬきマリオ、ノコノコならパタパタ、クリボーならタワークリボーといったように。宮本さんからいろいろとアイデアをいただき、『スーパーマリオ』らしさが損なわれないように作っています。

『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』

――『スーパーマリオ』シリーズのキャラがメインとのことですが、『パズドラ』のキャラは一切出てこないのでしょうか?

森下:そこは宮本さんにお願いして、“たまドラ”だけはゲスト出演させていただけることになりました! マリオたちといっしょにバトルはしませんが、覚醒する際のキーキャラクターとして登場します。

『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』
『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』
▲『マリオ』作品に他作品のキャラが出ること自体が極めて異例。2人の“たまドラ”に対する思い入れの強さと、宮本さんの懐の広さがうかがえる。

――パズルアクション周りのシステムはスマートフォン版『パズル&ドラゴンズ』寄りですか? それとも3DS用ソフト『パズドラZ』寄りですか?

山本:今作では『スーパーマリオ』でおなじみの“1UPキノコ”がコンテニューの役割を果たすこともあって、全体的にスマホ版に近い方向性で開発を進めています。スキルについてもキャラクターごとにゲージがたまる『パズル&ドラゴンズ』仕様で、覚醒は『パズドラZ』よりも要素を多く導入しています。

『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』 『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』

森下:『パズドラZ』の特徴である“Zドロップ”と似たシステムもありまして、『スーパーマリオ』らしく“スター”の花火があがるような演出にしています。ちなみに、このスーパードロップをボス戦まで温存する戦略は今作でも効果的です。

『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』

――なるほど。スマホ版と3DS版のよさを取り入れた『パズドラ』の決定版というイメージですね。

山本:キャラクター総数はこれまでよりも少なめですが、少ないからボリュームがないのではなく、おもしろさを凝縮したものにチューニングしています。

森下:好きなキャラを成長させながらマップ上にあるいくつものステージを突破していくという、今までの『パズドラ』にない遊び方も注目のポイントです。

『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』 『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』
▲多く消した色の方角へ進む“分かれ道”や課題をクリアするとご褒美がもらえる“ハテナブロック”など、コース(ダンジョン)内はギミックが盛りだくさん。

――ステージのボリュームはどれくらいになるのでしょうか?

山本:『スーパーマリオブラザーズ』のように“1-1 → 1-2”と進めていく形ではありますが、皆さんの想像よりもかなりのボリュームがあります。スコアアタックステージ以外のものも用意してありますので、期待していてください。

――効果音にも相当こだわっているような印象を受けましたが。

森下:1UPした時や土管に入る時など、皆さんの耳に残っているキャッチーな効果音を散りばめているので、『スーパーマリオ』らしさを感じていただけると思います。

山本:ジャンプ音にかんしては作品によって違うので、若い世代のクリエイターとどっちにするかで悩みました。まあ、自分がファミコン世代なので、初代『スーパーマリオブラザーズ』の効果音で納得してもらいましたけどね(笑)。

――ドロップのデザインは、どのようにして決めたのでしょうか?

山本:当初は全ドロップがキノコの色違いだったのですが、パッと見でわかりにくかったので、各属性で『スーパーマリオ』のアイテムを使うことにしました。火ドロップはファイアフラワー、闇ドロップは毒キノコといったように属性ごとにデザインが異なるので、わかりやすいと思います。

森下:体力を回復する“ハートドロップ”だけは『パズドラ』のものを使っています。

『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』 『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』 『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』
▲火ドロップ▲水ドロップ▲木ドロップ
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▲光ドロップ▲闇ドロップ▲ハートドロップ

――発売後に追加コンテンツの配信は予定していますか?

森下:1本買えば全部遊べるものとして制作しているので、DLCを販売する予定はないです。発売後の展開にかんしては、“ガンホーフェスティバル”といったイベントでスコアアタックステージを使った大会を実施したいと思っています。

山本:目指すは世界大会ですね。

――最後に本作を期待しているユーザーへひと言ずつメッセージをお願いします。

山本:『スーパーマリオ』シリーズが好きな方は、これを機会にぜひ『パズドラ』のパズルアクションの楽しさを体験してほしいです。完全新作としてゼロから楽しめるものに仕上げるので、『パズドラ』経験者の方もご期待ください。

森下:音をよく聴いてプレイしてほしいです。きっと『スーパーマリオ』シリーズを遊んでいるような感覚で、『パズドラ』が楽しめると思います。

『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』

(C)GungHo Online Entertainment, Inc. (C)Nintendo
※本作に課金要素は一切ございません。
※ニンテンドー3DSのロゴ・ニンテンドー3DSは任天堂の商標です。

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