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2015年3月23日(月)

歴オタがアプリ『戦魂-SENTAMA-』をレビュー。戦国好き必プレイのSRPG

文:うどん

 先日発表され、2015年春にDeNAがサービス開始を予定しているiOS/Android用アプリ『戦魂-SENTAMA-』。「すべての歴史ファンに贈る」とか言われちゃったら、もう黙っちゃいられない。重度の歴オタをこじらせている担当ライターが、さっそくDeNAに乗り込み大学・小田辺勝成! 気になるアレコレを触って、その魅力を紹介していきますよー!

『戦魂 -SENTAMA-』

 まず本作はなんぞや、と根本的なことから言いますと、一城主となって自領地や自軍を育て、物語を進めていくシミュレーションRPGです。

 現在公開されている物語は、織田信長の一生を追う全8章仕立ての“織田伝”。各章には複数の戦闘があり、クリアするごとに物語が徐々に進んでいきます。

『戦魂 -SENTAMA-』
▲各マップでは史実に沿った物語が展開。それぞれ異なるシチュエーションの戦いが楽しめます。“織田伝”というからには、今後“武田伝”とか“上杉伝”とか、あわよくば“姉小路伝”とか出るのかYO! と思っていたら、現在本当に“武田伝”を準備中とか。でかした!
『戦魂 -SENTAMA-』
▲物語以外では、期間限定の曜日限定クエストを楽しめます。“捕縛戦場”では、レアな武将を入手できるチャンスも!

■POINT1:『戦魂』の流れ。城主になって領地を豊かにしよう

 プレイヤーは物語を進めるために、内政で武将の訓練や部隊の編成を行い、戦場では部隊を動かして勝利条件の達成を目指します。なんだか文章で書いていても分かりにくいので、以下で画面を見せつつゲームの流れを紹介しちゃいましょう。まずはゲームの基本画面ともなる内政から。

『戦魂 -SENTAMA-』
▲これが自領地。なにげに木や水の表現がゴイス。うろうろしている民をタッチすると、こっちを向いて挨拶してくれます。

 画面に映っている土地が、自分の領地です。マス目っぽくなっているエリアには施設を建てられます。施設は建設を命令してから一定時間で設置完了。どんどん建てれば、領地の見た目も豪華になっていきます。

★主な施設

畑:兵糧がアップ
製材所:資源の生成量がアップ
商館:銅銭の獲得量がアップ

 このうち兵糧は、要するにスタミナのようなもの。クエストに挑む際に消費され、自動的に回復します。それぞれ資源は施設の建設に、銅銭は武将の育成に必要となります。3つとも大事な物資で、それぞれの残量は画面右上に表示されているやつですね。

 ちなみにトンカチマークは匠の数。現在は1なので、一度に1つの施設を建てることができます。施設のレベルが上がると、必要資材はもとより必要時間も増えてくるので、匠を複数雇う(課金要素)と、効率的な内政ができちゃいます。

『戦魂 -SENTAMA-』
▲チュートリアル画面より。主城のレベルアップは内政の大きなポイントになりそう!
『戦魂 -SENTAMA-』
▲川に木々が反射していて美しい……。

●武将を強化、それぞれの特長を生かして部隊を編成しよう!

 武将は無料で引ける金ガチャと、有料の宝玉ガチャの2種類の入手方法があります。それぞれ攻、防、知の3つの基本ステータスに加え、最大兵士数やコスト、運、特性、戦技など詳細なパラメータが用意されています。

 武将の訓練(強化)は、他の武将を合成で消費し、経験値をためてレベルを上げるというスタンダードなスタイル。レベルがマックスになると、特定のアイテムを使ってレアリティを上げる“覚醒”が可能になります。覚醒を行うと、基本ステータスや戦技が変化するほか、武将のグラフィックが変化することも!

『戦魂 -SENTAMA-』
▲訓練のチュートリアル画面より。不要な武将や姫(強化専用)を訓練に消費して、武将を強化します。どんな訓練をしているのか、想像するとちょっと怖い。
『戦魂 -SENTAMA-』
▲訓練以外にも、強さの上限を高める覚醒要素があります。覚醒に必要なアイテムは、戦で手に入るとのこと。

 次は育てた武将を編成していきましょう! コツは定められた最大コスト内で武将を組み込んでいくこと。当然、強い武将ほどコストが高く、弱い武将はコストが低めです。質で攻めるか量で攻めるか、プレイヤーの好みが問われるところですね!

『戦魂 -SENTAMA-』
▲編成のチュートリアル画面より。コスト大事。マジ大事。
『戦魂 -SENTAMA-』
▲部隊数は最大2つ。どんな編成にするか迷うところです。

 ちなみに各武将には“主家”というパラメータがあり、一部の武将は同一主家の武将の能力を上げる“主家結束”という特性を持っています。例えば武田信玄の“武田の結束”であれば、武田家武将の攻防能力を高めてくれるというわけです。

 1部隊は最大5人ですから、こりゃもう武田信玄に四名臣(馬場信春、山県昌景、内藤昌豊、高坂昌信)を組み合わせろというお達しですよ! 絶対にコストがあふれそうですが。ちなみに、各武将に設定された兵科は4すくみの関係になっています。

『戦魂 -SENTAMA-』

★兵科の相性

 強弱の順番は騎馬→弓→槍→鉄砲→騎馬。

 武田の結束で騎馬隊編成じゃー!→織田の鉄砲隊にフルボッコ。ここまでテンプレ。

●部隊を編成したらいざ合戦!

 合戦は大きくわけて、部隊を動かす戦場マップと部隊同士がぶつかり合うバトルがあります。

 戦場マップでは部隊を動かし、規定ターン以内での勝利条件を目指します。敵味方交互に部隊を動かすわけですが、とくに重要だと感じたのが、攻撃を仕掛けた側がバトルで先行を取れるということ。先攻か後攻かで、被ダメージは全然違うのです!

 あわてて敵陣に突っ込むよりも、敵が動きそうな時はあえてその場で止まる……といった状況判断も必要ですね。

『戦魂 -SENTAMA-』
▲単純そうに見えて、じつは奥深い戦場マップ。有利に戦いを進めるため、進んだり、止まったり、迂回したり……。

 一方、バトルでは敵味方の部隊が交互に攻撃し、どちらかの全滅まで戦いが続きます。ここで重要なのが、前述の兵科相性。相手が騎馬なら鉄砲、足軽なら弓、といった相性が有利な兵科を出撃させて、うまく敵を撃破していくとGOOD。

『戦魂 -SENTAMA-』
▲こっちは部隊同士が戦う戦術フェイズ。ちっちゃい兵士たちが、ワラワラ動いてなかなか楽しい塩梅です。それにしても、画面綺麗だなあ~。

 敵を攻撃して戦技のゲージがたまると、ゲージを消費(戦技によって消費量は異なります)して戦技を発動可能! 戦技の効果は、敵にダメージを与えるもの、兵力を回復するもの、状態異常を引き起こすものなどさまざま。

『戦魂 -SENTAMA-』
▲状態異常一覧。それぞれに耐性のある武将もいるので、うまく使ってあげましょう。

 戦技に[即]マークがついているものは、先行後攻に関係なくすぐさま発動するのでとーっても便利です。テストプレイの際、敵将の北畠具教の[即]発動全体攻撃に、ひどい目に会いましたとも……。さすがは剣豪大名。塚原卜伝から一の太刀を伝授された逸話は伊達ではありませんでしたね!

『戦魂 -SENTAMA-』
▲このように戦技に[即]がついているものは攻撃の順番にかかわらず、すぐに発動できます。特性の“徳川家キラー”にちょっと吹いた。
『戦魂 -SENTAMA-』
▲北畠具教さんにぶっ飛ばされた瞬間。これからプレイされる方は、ぜひご注意を。対応策としては、即時発動のバフデバフ戦技を使ったり、相手が戦技を使いそうなら(エフェクトが出ます)壊滅上等な囮を出したりとか……? こうやって攻略法を考えてる時期が一番楽しいかも!

■POINT2:『戦魂』の魅力。歴史好きにもゲーム好きにもオススメの硬派な作品

 テストプレイでは3時間ほど触らせていただきましたが、イチ歴史ファン、イチゲームファンとして正直けっこうグッときました。

 まずイチ歴史ファンとしては、真面目に歴史と向き合っていることが好感度ピンポロリン。“織田伝”では信長の初陣から、桶狭間、美濃侵攻、伊勢侵攻と、ねっとりたっぷり人生を追っていきます。

『戦魂 -SENTAMA-』

 初期武将に、桶狭間で戦死した武闘派宮司・千秋季忠がいたり、信長の乳兄弟・池田恒興がいたりという時点で、もうニヤニヤが止まりません。「そこかよ! だがそれがいい!」みたいな。

『戦魂 -SENTAMA-』
『戦魂 -SENTAMA-』
▲武将を手に入れると“武将列伝”で、その武将の生い立ちなどがわかります。戦国入門にもオススメ!

 歴史を題材にしたゲームって数多いんですが、真面目に戦国史を語っているゲームって案外希少種なんですよね。個人的には、分岐としてならIFルートがあってもいいと思ったりもしましたが。

 それと、現在の登場武将は130人(レアリティや異名違いを含めると300人)。“織田伝”に関係する武将以外にも、島津家、長宗我部家、毛利家、武田家、北条家、伊達家などさまざまな大名家から武将が登場しております。

 めっちゃ細かい話なんですが、投石部隊で有名な小山田モッコスこと小山田信茂が遠距離兵科の弓隊(さすがに投石部隊はない!)だったり、5人そろって竜造寺四天王! でおなじみの百武賢兼さんらが登場していたり、武将のラインナップやら能力を見ているだけでご飯三杯はいけそうな予感。

 あとあと、男女比が圧倒的に男多め。これに関しては賛否両論あると思うんですが、歴史に寄れば寄るほどそうなるのは当然の結果。戦後時代は男たちのロマン空間なんじゃい!

『戦魂 -SENTAMA-』
▲ザッとプレイした感じでは桜姫(強化素材)を除外すると、男女比9:1ということに。

 ねね、井伊直虎、お市といった超メジャーどころの女性はさすがに登場していますが、肌色成分かなり低め。書いていてアレなんですが、ちょっと心配になるほど硬派な作品ッスねこれ。だがそれがいい!(本日2度目)

『戦魂 -SENTAMA-』
▲列伝は全武将に完備されており、地味にうれしい。こちらは、たぶん本当の意味で日本史唯一の女性武将・井伊直虎さん。逃げた男が別の女に産ませた子を、立派に育て上げたできた人です。

 次に、イチゲームファンとしては、ちゃんと考えないとマジで全滅くらっちゃう歯ごたえ感が実に気持ちいいです。ええ、迂闊に突っ込んで名もなき足軽大将に痛い目にあいましたとも。北畠具教にぶった切られましたとも。

 戦場マップでちゃんと有利な先攻状態に持ち込んで、バトルで的確な指示を与えないと、被害はどんどん増大。クリア時の評価が高いほどクリア報酬もおいしいので、キッチリ考えてプレイする必要があります。

『戦魂 -SENTAMA-』

 コツとしては、やっぱり先攻を取ることが第一。次に、相性負けしないように、各部隊には複数の兵科をバランスよく編成しておくこと。事前に相手の編成がわかっているなら、合戦前に調整するとなおよし?

 3つ目としては、戦技の発動を惜しまない。ゲージがMAXになったままだともったいないので、惜しんで被害を出すくらいなら使っちゃいましょう。ちなみに戦場で兵を回復する手段は限られているので、兵力回復系の戦技はかなり貴重なようです!

『戦魂 -SENTAMA-』
▲強力であり、貴重な回復系の戦技。使える武将は限られています。

 まあ、テストプレイで苦労したのは、まだバランス調整中&担当ライターがあまり武将を育成していなかった……というのもあるかもしれませんが!

 クリアした戦場を繰り返し遊ぶこともできるので、物語で難易度的に詰まったら過去の戦場をやり直して自軍を鍛えたり、編成をいじってみたりするとよさそうですねねおねね。

『戦魂 -SENTAMA-』
▲ドラマ部分はフルボイスなので、まるで大河ドラマのようです。

 有料アイテムの話もちょっとしておくと、お金は“宝玉”を購入するのに使います。宝玉を使うと、レアリティの高い武将が必ず手に入るガチャを引ける他、兵糧の回復や建設時間の短縮ができます。

 いずれもマストの要素じゃないので、自分の財布に合わせたペースで自己判断すればいいのではないでしょうか。

 ちなみに無料で引ける金ガチャは、10回ごとにボーナスがあり、10回目は実質的に有料ガチャと同じ内容になります。生臭い話ですが、担当ライターは1アプリにつきだいたい月1,000円課金(貧乏)なので、こういうボーナスは、ほんとありがたいです……。

『戦魂 -SENTAMA-』
▲テストプレイ中にたまった金で金ガチャを回してみたところ、タイガーキラー・加藤清正をゲッツ。ヤング清正は、案外レアリティが普通でした。

 さて、そんなこんなで『戦魂』の流れと魅力をザックリ紹介してみましたが、いかがだったでしょうか。歴オタの担当ライター的には、結構本気で本サービスの開始が待ち遠しかったり。

 物語を進めるのも楽しみですが、武将をあれこれニヤニヤしながら育てるのも楽しそう。現在はβテストと事前登録が始まっているところなので、気になった方はぜひプレイ&登録してみてください!


■おまけ:ここはどうなるの? 開発陣一問一答

 テストプレイの際に開発の方も同席されていたので、もののついでに気になるところを聞いておきました。

Q:オンラインの協力/対戦要素の予定は?

A:リリース後にアップデートで実装予定です。フレンドの部隊を合戦に連れていくと、援軍として参戦するようになります。また対戦ではないのですが、自分の自慢の部隊を使って他のプレイヤーと競うシステムも考えています。

Q:難易度的に詰まった時のアドバイスを!

A:一番いいのは、武将の訓練です。1人を集中的に鍛えるのではなく、バランスよく育てるのがオススメです。曜日限定の戦場で兵科ごとの覚醒アイテムを集めて、☆1を☆2に進化させるなどしてみてください。

Q:武将には史実のイメージに合わせた兵科設定をされていますが、兵科に偏りがでませんか?

A:実は兵科のバランスは少し偏りがあります。弓は貴重です!

Q:訓練の際、同じ武将を合成することで何かメリットはありますか?

A:同じ武将を使うと、“運”のパラメータが上がります。運の初期値はどの武将も一律で1です。運が高くなると、ステージクリア時の報酬が美味しくなることがあります。

Q:今後、コンテンツの追加予定は?

A:“無限戦場”という新たなコンテンツを追加予定です。これは、徐々に難易度が上がっていく戦場を、どこまで進めるかユーザー同士が競うイメージになります。それと、“捕縛戦場”を増やして、☆4~☆5の武将も捕縛できるようにしたいですね。

(C)2015 DeNA Co.,Ltd.

データ

▼『戦魂 -SENTAMA-』
■メーカー:DeNA
■対応端末:iOS
■ジャンル:SRPG
■配信日:2015年春予定
■価格:基本無料/アイテム課金
▼『戦魂 -SENTAMA-』
■メーカー:DeNA
■対応端末:Android
■ジャンル:SRPG
■配信日:2015年春予定
■価格:基本無料/アイテム課金

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