2015年4月27日(月)

中学生は最高だぜ! 新たな伝説が生まれた『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』第2回全国大会決勝レポート

文:kbj

 4月26日に東京のヒューリックホールでイベント“D-1 ULTIMATE CLIMAX BLADE”が行われた。その中で『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』の第2回全国決勝大会が開催された。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』

 “D-1 ULTIMATE CLIMAX BLADE”は、セガとコーエーテクモゲームス、スタジオ最前線が共催する合同公式全国大会。アーケード用対戦格闘ゲーム『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』および『ブレードアークス from シャイニング』、『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate: Arcade』の全国決勝大会が行われた。

 速報でお届けしたように、『ブレードアークス フロム シャイニング』の新キャラ追加『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate』世界大会の開催『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』の新たな展開について発表がされた。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』
▲選手入場に続いて、今回参加できなかったが前回優勝者であるはま~選手の名前がコールされた。

 会場には、開発を手掛けた寺田貴治ディレクター、芹沢鴨音バトルプランナーに加えて、声優の大亀あすかさんと日高里菜さんが会場に姿を見せた。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』
▲決勝に向けてあいさつを行う寺田ディレクター。

 決勝戦の前には、第1回決勝でも行われたように控室からの中継が行われた。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』 『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』
『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』 『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』

 ごしょ選手は、前回のはま~選手同様に“電撃FIGHTINGガールズ”である十束祐梨子さん(御坂美琴)、芦澤佳純さん(シャナ)、髙橋百合子さん(キリト)、高田亜鈴さん(アスナ)をはべらせるという展開。対するししど選手は、コスプレ部門で参加したコスプレイヤー(男性)をはべらせるという状況に、会場から大きな笑いが上がっていた……が、ししど選手は苦笑いであった。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』
▲ししど選手(左)とごしょ選手(右)。

 試合前に、ごしょ選手は「ここまで来られるとは思わなかったです。でも、ししどさんならいけると思う!」と意気込みを語る。対するししど選手も「ごしょさんに胸を借りるつもりでやります! 決勝は楽しんでやりたいです」と一歩も引かない。ついに、第2回全国大会決勝が始まった。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』

 決勝戦もこれまで同様に目の離せない展開が続く。攻めるキリトに対して、美琴はガードを固める。しかし、一方通行(アクセラレータ)の攻撃から切り札“ちぇいさー!”を当てるなど、攻撃のチャンスは逃さない。

 攻め込んできたキリトが打ち止め(ラストオーダー)を攻撃して、一方通行(アクセラレータ)が反撃した瞬間に“超電磁砲-レールガン-”を刺してごしょ選手がまずは先取する。

 2本目は、ししど選手の“二刀流”からスタート。まずは1本取り返そうとがむしゃらに攻めて取り返したが、ゲージをすべてはいてしまう。

 泣いても笑っても最後のファイナルラウンド。“ちぇいさー!”をうまくガードしたことで波に乗りたいししど選手であったが、なかなか美琴に近づけない。お互いに投げから攻撃するが、一方通行(アクセラレータ)のアシストに“ちぇいさー!”を当て、ごしょ選手がリードを奪う。

 対するししど選手は、“二刀流”になり“ストームストライク”から“ジ・イクリプス”でブラストを回収しつつ攻撃。お互いの体力は残り少なく、ワンコンボで持っていく可能性があり、会場全体は緊張に包まれた。徐々にタイムがなくなる中、“電磁機動-マグネティブムーブ-”で自分のペースを保ちつつ、2Cからダウンを奪い“電震脚打-ビリビリアース-”で締めたごしょ選手が勝利。優勝を手にした!

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』 『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』
『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』

 優勝したごしょ選手にはトロフィーや『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』グッズなどが贈呈された。なお、完売していた『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』グッズは、電撃屋で期間限定で再販されているので、アクセスしてほしい。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』

 しばらく放心状態であったごしょ選手であるが、ゲストの声優陣や“電撃FIGHTINGガールズ”との握手後にマイクを向けられて「生きていてよかったです!」と笑顔を見せる。続けて「やっぱり小学生は最高だな……小学生も最高なんですが、中学生が最高です!!」と、前回大会の優勝者であるはま~選手を意識したようなコメントで会場を沸かせた。

 ゲストの大亀さんは、熱い試合で興奮したことを告白。ただ、演じているエリオを見られなかったのはショックだったようで、次の大会があれば大亀さんがエリオを使って出場するために、「エリオを強くしてください!」とコメント。第1回決勝に続いて今回も駆けつけた日高さんは、次の大会があればまた応援に来たいと話した。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』

 大会を見守ってきた寺田ディレクターは、最高の大会であったことについて謝辞を述べた後、「『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』は今年、次やりますよ。具体的に何をやるかは、もうちょっと待ってください。エリオが強くなっちゃうかもしれないし、キャラが増えたり、システムもなんかあったりするかもしれない」と台本にないことをいろいろと暴露。さらに「追加されるキャラの1人は赤い髪で、来月に何か情報を出すかもしれない」と発言した。

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』

 大会終了後、見事優勝をはたしたごしょ選手、野中竜太郎プロデューサーと寺田貴治ディレクター、芹沢鴨音バトルプランナーにお話を伺ったので以下で掲載する。なお、インタビュー中は敬称略。

――大会優勝おめでとうございます! この大会を振り返っていかがですか?

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』

ごしょ:右ブロックに関東と関西の強豪が固まっていました。自分の1回戦が“ゆきてる”さん(安原絵麻選手)でお互いに美琴使い。正直やりたくなかったんですが、勝てたら流れに乗れるかなと思って集中できました。続く2回戦が、前回負けた“七音却本作り”さんだったんですが、1回戦に勝って流れに乗れて、いい感じでやれました。

――やはり大会だと、1回戦が緊張するために厳しいのでしょうか?

ごしょ:『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』は少しのミスが命取りになるので、大会前に負けてもいいので練習するようにしています。今日は秋葉原で野試合をやってきたんですが、その時は負けていたんですよ(笑)。逆に、割り切って自分のやることを決めていたのがよかったのかもしれません。

――トーナメント全体で一番苦しかったのは?

ごしょ:美琴は蓮太郎に対して苦手意識がありましたので、準決勝です。相手の“ハナ”さんが対戦したことがない人で、むこうも自分の美琴のペースがつかめなかったようです。あの対戦が気持ち的には一番きつかったですね。

――決勝戦はかなり間合いを取る戦いを意識されていたように見えました。もし近寄られていたら勝敗は変わっていたのでしょうか?

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』

ごしょ:近寄らせない戦いは強いんですが、接近されると弱いキャラ。間合いをしっかりとりつつ、自分がいけるタイミング……2Cの足払いからいける時にいくのを徹底しようと。

――キリトが二刀流になった時も、近寄らせずに相手のゲージを減らせるかという立ち回りをされていましたね。

 実はガードはしっかりしていたんですが、投げについてはほぼ捨てていました。一方通行(アクセラレータ)の当て身を置くと時間を稼げるので、それでチャンスを狙いつつ、時間を使わせる。あとは切り札の“ちぇいさー!”をどこで吐くかを意識しましたね。

――最後に『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』についてコメントをいただけますか?

ごしょ:よく言われることですが、『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』は初心者から上級者まで入りやすいゲームだと思います。見ている方も展開が早いので楽しい。上級者でも、悪かったところがわかりやすく反省しやすい。キャラが前に出ているのですが、食わず嫌いしないでやっていただければおもしろさがわかると思うので、ぜひプレイしてみてください。

――開発メンバーにお聞きします。本日の大会を振り返っていかがでしたか?

『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』

野中:本当にすばらしかったです。アーケードが稼働して1年、家庭用が発売され5カ月、どれくらい盛り上がるかわからなかったんですが、前回以上に盛り上がったので驚きました。

寺田:1回目はいろいろとやりました。コスプレ枠もやって、コメントも拾っていき、丁寧にやって盛り上がったんですが、今回のほうが盛り上がったと思いますね。それはユーザーの方がゲームをやり込んで、より好きになってくれたことで一体感が出たためだと先ほど話していました。もし次の大会をやるなら、さらに上を目指したいですね。

芹沢:すごいいい試合ばかりでした。アーケードが稼働し、家庭用が発売され、大きなキャラクターの調整はしていないんですが、ユーザーの方が研究して、よりいろいろなテクニックを発見して、ゲームを盛り上げてくださっている。結果的に大会もすごく盛り上がってうれしいです、

野中:プレイヤーの攻防レベルが全体的に上がっていました。簡単な攻撃は食らわないし、投げをからめた崩しもすごい。さらに会場の皆さんもそれがわかっている。派手な逆転勝ちだけでなく、ちょっとした攻防でも沸いて、目が越えているのがすごいですね。

寺田:アーケード稼働開始から1年を経た今でも、新しい戦術がドンドン生み出されているのはすごいことだと個人的に思います。

――戦いだけでなく、コスプレのレベルがさらに高くなっているという印象を受けました。

寺田:ある人は、朝4時に起きて長くお風呂に入って、肌を整えてから来たと言っていました。格闘ゲームユーザーって中途半端をよしとしない人が多いんですよね。

芹沢:それはあると思います。特に大会に出るような強い人は妥協を許さなくて、コンボも難しい最大のものを狙っていく。だから、コスプレも最高のものを狙うんじゃないでしょうか? コスプレ予選であれば、やりやすい男性キャラにすれば簡単なわけですよ。

 にもかかわらずコスプレしやすい男キャラではなく、自分で使っているキャラ、自分が好きなキャラのコスプレをする。でも、もともとコスプレってそういうものですからね。キャラになりきりつつ、大会に出てくるのはこのゲームならではですし、格闘ゲーマーの性かなと思います。

――皆さん、キャリーケースに衣装を入れて来場し、普通のコスプレイヤーでしたからね。

寺田:そうなんですよね。僕と同じくらいの智花の方もいらっしゃいました。遠くから歩いてきて、近くで見たら「小学生なのに、結構大きい!」って。

芹沢:ただ、コスプレ予選の人はゲームもしっかりうまい人が多かったんです。ゲームも仕上がっているんですが、コスプレも仕上がっている。ゲームが好きで、かつ電撃文庫のキャラが好きという方が多かったんだと思います。

寺田:そこはこのゲームならではだと思いますね。ゲームとして楽しんでいる人に加えて、キャラ人気がベースにあって、キャラを楽しんでいる人もいる。

野中:聞いた話ですが、コスプレについて「時間が足りないから早めに入場させてほしい」と問い合わせがあったらしいんですね。一般のコスプレイヤーの方かと思ったら出場する選手で、さらに全国でも屈指の人だった。コスプレにも甘えがないんですよね。

――最後に寺田さんが今後の展開についてポロリしていましたが……あれ以上は言えないのでしょうか?

寺田:言えません! あれでも言い過ぎだと思います。

野中:会場の後ろで見ていたんですが、大会が終わりに近づくにつれて別の緊張が沸いてきました。「寺田はちょっと口走るかな?」と思っていたんですが……完全に予定以上でした。

寺田:「新しいバージョンをやって、追加キャラもいますよ」という程度のはずだったんですが……ちょっと気持ちよくなりすぎてしまいまして……。

野中:ゲストの大亀あすかさんにあおられてか、エリオの使い勝手がよくなるかもとか言っていたし。

寺田:ああ……言いましたね。あとは新キャラが赤い髪とか。

野中:とにかくいろいろと驚きました。

寺田:今後、いろいろと情報を出していくので、期待してください。

――記事を読まれている方に、メッセージをお願いします。

芹沢:プレイヤーの方に助けられ、今回の大会も成功に終わりました。この熱い輪に加わってほしいので、記事を読まれている方はぜひプレイしてください。

寺田:これで一区切りついたと思われがちなタイミングでの大会でしたが、まだまだ新しい展開を行い盛り上げていきます! まだ遊ばれていない人も、ぜひプレイしていただければと思います!! 今回の大会を見て、熱い気持ちになった方の参戦、待っています!

野中:これだけの熱いユーザーに支えられて、まだまだ盛り上がっています。ゲームとして気にいっていただいた人、キャラが好きな人など、いろいろな層がいて、独特な楽しみ方やファンの熱が生まれています。まだ遊ばれていない人もぜひ遊んでいただき、一緒に『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』を楽しみましょう!

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