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2015年12月3日(木)

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』の感想をシルフィン成分多めでお送りします

文:カワカミ雁々

 皆さん、こんにちは。ライターのカワカミ雁々です。ここでは、12月3日にフリューより発売される『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』のレビューをお届けします。

 本作は、TVアニメ『干物妹!うまるちゃん』を原作とするシミュレーションです。容姿端麗、学力優秀、スポーツ万能で性格も完璧だけど、家ではゴロゴロしながらジャンクフードをむさぼり漫画、アニメ、ゲーム三昧の生活を送る干物妹(ひもうと)“うまる”のダラケぐせを治すべく、プレイヤーは、彼女の兄“タイヘイ”となって奮闘していきます。

 本作の大きな特徴としては、アニメでは、うまるやタイヘイをはじめ、うまるの友人たちやタイヘイの同僚などの日常をコミカルに描いていたのに対し、ここにTVアニメでは描かれなかったエピソードを取り入れることで、より登場人物1人1人を掘り下げたものになっていることが挙げられます。

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲ゲームでも美味しそうにご飯を食べる海老名ちゃん。方言、イイですよね……。

 つまり、妹のうまるはもちろん、海老名や切絵、シルフィンたちヒロインの新しい 素顔を見られる作品になっているわけです。うまるをはじめとするヒロインたちがそれぞれ新しい一歩を踏み出すために、タイヘイは“人生の先輩”として手助けしていくというのが、各ヒロインの物語に共通した流れとなります。

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲こういう雰囲気の切絵の笑顔はホントかわいいですね。

 しかも当然、アニメ準拠の声優さんを採用したフルボイス仕様なわけで、これはもうアニメの第2クールと言っても過言ではありません!(※ライター談)

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲電信柱の影から何かを追うシルフィン。これで隠れているつもりなのが、またイイ!

 もっともっと動いて、しゃべるうまるや海老名たちを見たい! 本作はそういうファンの期待にこたえる作品になっています。ここから、実際に本作をプレイしたレビューをのせていくので、購入を迷っている方の参考になればと思います。

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲アニメで人気急上昇の叶課長もバッチリ登場します! ただし、まことに残念ながら攻略はできません。この辺りは次回作(?)に期待ですね!

育成はストレスフリー、ヒロインとの交流をたっぷり楽しもう

 最初に本作のゲームフローを紹介します。本作では夏の1か月がゲームの舞台で、ゲーム内の1日は各ヒロインとの交流ができるアドベンチャーパートと、うまるに勉強やゲーム、家事などをさせることでうまるのパラメータを上げる育成パートの2つに分かれています。

 どの部分を成長させるかによって、登場するヒロインが変わり、かつエンディングでうまるが将来どういった職業につくかが決まるので、しっかりうまるを育成してあげましょう。

 とは言っても、育成パートはとてもシンプルかつ簡単な内容で、基本的には、うまるの部屋に伸ばしたいパラメータに対応したアイテム――たとえば学力を伸ばすなら勉強机や参考書、運動を伸ばすならルームランナーなどを設置するだけで大丈夫です。

 これらのアイテムを使用するとうまるの行動力が減り、行動力が0になると育成パートは終了、次の日のアドベンチャーパートに移行、それが終わるとまた育成パートという流れになります。

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲勉強などをさせてうまるの機嫌が悪くなったら、コーラやお菓子を与えたり、なでなでしてあげることで機嫌を直してあげましょう。

 アドベンチャーパートも、特に迷わず遊べるようなつくりになっています。学校やゲームセンターなどの行き先を選び、そこにいるヒロインと交流する中で、時おり選択肢が出現。選んだ内容によってはタイヘイとヒロインの新密度が上下します。他ヒロインとの新密度のバランスなどは気にする必要はありません。交流したいヒロインにどんどん会っていきましょう!

ゲーム本編から、いくつかのイベントシーンを公開!

 では続いて、アドベンチャーパートの中から、いくつかのシーンを紹介していきます。今回は、橘・シルフィンフォードとのシーンを中心にお見せしていきますね。

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲シュバフィーン!

 なぜシルフィンを選んだのかですが、まず第一に筆者の僕がシルフィンが大好きだから。そしてアニメでは、ほとんどタイヘイとの絡みがなかったことも理由です。

 このように、ゲームならではの組み合わせで繰り広げられるやり取りが楽しめるのも、本作の大きなポイントなのです。

シルフィンとのイベントその1:ゲームセンターでの出会い

 タイヘイとシルフィンは、タイヘイがうまるに連れられて行ったゲームセンターではじめて顔を合わせます。さっそくゲームで勝負を挑んでくるシルフィンですが、外でのうまるはゲームなどしない設定なので、何とかごまかし、代わりに3人でプリクラを撮ることに。

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲いつも元気いっぱいのシルフィンは、うまるちゃんの登場人物の中でも特に表情が豊かです。驚いた時の、口を△にしている顔がとてもかわいい……!

 友達と一緒にプリクラを撮るのが夢だったと言うシルフィンの言葉を受けて「ともだち」と書きこんで撮影。このプリクラをシルフィンは宝物にすると言うのでした。

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲ちょっと照れくさくなってしまうようなことも、サラッと言えてしまうストレートさが、彼女の大きな魅力ですよね。

シルフィンとのイベントその2:最高のライバルの兄・タイヘイ

 ある日、タイヘイは定期試験を前に一向に勉強しようとしないうまるを心配しつつ、買い物にショッピングモールへとやってきます。そこで偶然シルフィンとばったり。

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲アドベンチャーパートではこのように、外出先とそこにいるヒロインが表示されます。

 シルフィンはうまるがすごい存在で、それゆえに自分の最高のライバルであり、彼女を超えるために頑張れると言います。そのまっすぐな姿勢にタイヘイは、シルフィンを応援しようと思い始めます。

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲決まった目的のためなら大変なことでもがんばれるのは、タイヘイとシルフィンの共通点かもしれません。僕はこのシーンで2人の意外な接点に気づかされました。うーん、奥が深い。

シルフィンとのイベントその3:シルフィンのあくなき好奇心

 ある日の夕方、会社から帰ってきたタイヘイは、アパートの前でシルフィンと顔を合わせます。学校では完璧女子高生として通っているうまるを通じて、日本の料理を知りたいというシルフィンを、タイヘイは家に招き入れるのでした。

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲当然、うまるは料理ができませんから、代わりに教えるのはもちろんタイヘイです。
『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲表現の仕方に違いはあれど、目標に向かってまっすぐ進む性格と勉強熱心なところが共通している2人は、何だかんだで似たものなのかもしれませんね。

他のヒロインたちにもイベントシーンが盛りだくさん

 ここまでシルフィンがらみのイベントをいくつか紹介してきましたがいかがでしたでしょうか? もちろん、この後もストーリーは進み、詳しくは秘密にしておきますが、うまるとシルフィンの関係において1つのキーとなる“うまるとU・M・Rが同一人物であること”を、シルフィンに伝えるべきかという、ちょっと踏みこんだ話が展開されます。

 U・M・Rとシルフィンのファンの方は、ぜひご自身でプレイして、その結末を確かめてくださいね。

 続いて、うまるや海老名、切絵たちのイベントシーンを少しだけご覧いただきましょう。

『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲心からだらける、家うまる。このウザかわいさときたら、たまりませんね。
『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲一緒に登校するうまる&海老名。いったいどんな話をしているのでしょうか?
『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲こまるに癒される切絵。アニメでは海に一緒に行けなくて残念でしたね。
『干物妹!うまるちゃん ~干物妹!育成計画~』
▲夏が舞台なので海に行くのは当然です。各ヒロインの水着姿は本編をプレイしてご堪能ください。

アニメ『うまるちゃん』の世界に足を踏み入れられる作品です!

 アニメでは、あくまで視聴者は傍観者で、そこで展開される場面を見ているだけでした。もちろん、それはそれでおもしろく、十分にかわいかったのですが、逆に「お預け」されている感覚があり、もっと各キャラクターについて深く知りたいとは思わなかったでしょうか?

 本作は、そんなユーザーの希望にこたえるアイテムになっています。『うまるちゃん』の世界に入り込んだプレイヤーを「お兄ちゃん/お兄さん/お兄様」と慕ってくれるうまるとその友人たちはとてもかわいく、プレイ後はより一層『うまるちゃん』が好きになれると思います。また、声優さんたちの演技も、アニメのままでバッチリでした。『うまるちゃん』ファンの方には、ぜひともプレイしてほしい作品です。

(C)2015 サンカクヘッド/集英社・「干物妹!うまるちゃん」製作委員会
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