2016年7月28日(木)
『戦国BASARA2』10周年。こんな戦国時代見たことない! でもバサラだから問題ない!?【周年連載】
あの名作の発売から、5年、10年、20年……。そんな名作への感謝を込めた電撃オンライン独自のお祝い企画として、“周年連載”を展開中です。
今回は2006年7月27日にPS2用ソフトとしてCAPCOMから発売され、現在も多くのファンから支持を集める『戦国BASARA2』。発売10周年を記念した思い出コラムをお届けします。
スタイリッシュなバトルと、キャラの立ったイケメン戦国武将により、アクションゲームを好きなユーザーに加えて、普段はあまりゲームをプレイしない層から支持を得た『戦国BASARA』。その1年後に発売された本作『2』は、前作で要望の多かった要素を加えて、ゲームとしての完成度が大幅アップ。ゲームだけに収まらない魅力・人気により、TVアニメやドラマ、舞台などさまざまなメディアで展開されました。
▲『戦国BASARA』シリーズの顔として、人気をけん引してきた伊達政宗と真田幸村。 |
▲大河ドラマになり、有名な前田利家とまつ。人物の特徴をふまえつつ大胆にアレンジすることで、今まで戦国時代や歴史に興味がなかった人を引きつけた要因になっていると思います。 |
▲ボタンを連打で手軽に爽快なアクションを楽しめるという、敷居の低さもポイント。幅広いプレイヤー層から人気を集めました。 |
前作『戦国BASARA』よりストーリー面を補足することで、“BASARA”ならではの戦国時代をより綿密に描いた本作。それでは、本作から追加された要素を中心に、当時の思い出を振り返りたいと思います。
これがバサラの戦国時代。武将の魅力に酔いしれろ!
『戦国BASARA』シリーズの魅力と言えば、個性豊かすぎる武将たち。シリーズを重ね認知度も高まった今では当たり前に受け入れられていますが、横文字を多用する伊達政宗や、どこぞの世紀末からやって来たような豊臣秀吉など、当時はかなり衝撃を受けた記憶があります。
一部の設定や性格などは史実にもとずいているのですが、パッと見はかなり大胆にアレンジされたゲームになっています。
▲新武将としてパッケージを飾っている前田慶次。王道らしさが際立つカッコいい武将ですが、やや自由奔放な性格もある特徴的なキャラです。 |
▲両手にバズーカを持って愛を伝えにやって来たというザビー。シリーズでは、ザビー教に洗脳された武将が出てくるなど、後の作品にも影響を与えています。 |
▲機動しそうな戦士のような見た目の本多忠勝。バックパックによる武装変化で砲撃やオールレンジ攻撃、バリア展開など、人ならざるような能力を持ちます。 |
ちなみにザビーと本多忠勝は前作から登場している武将ですが、本作がシリーズを初めてプレイの自分はこの2人には特に衝撃を受けました。突飛な武将はまだまだいるのですが、この2人を前にすると普通に見えてしまうのが不思議!
▲豊臣秀吉 | ▲竹中半兵衛 |
▲長曾我部元親 | ▲毛利元就 |
そんな武将に愛着を持たせてくれたのが、本作から追加された“ストーリーモード”です。ストーリー中は武将の性格や考え方といった内面を掘り下げてくれる他、それぞれの思惑が交錯するといった戦国らしい物語が展開。全武将のストーリーをプレイするころには、史実の戦国時代とはまったく異なる“バサラワールド”に魅了されていることでしょう。
▲武将のシナリオは5~6章ほど。サクッと進めると1時間ほどでクリアできる気軽さも魅力の1つ。 |
▲戦闘中は武将ごとの会話が発生。プレイヤーのテンションを上げるものや笑わせてくれるものなど、内容もさまざまです。 |
ちなみに個人的にお気に入りの武将は“かすが”さんです。露出度の高いボディースーツ、くのいちとしては超一流の実力、上杉謙信と2人きりになると背景にバラ、しかし戦いそのものは好まない、など個性の総合商社といった彼女。
ネタっぽいキャラクターだと思われがちですが、戦いを通じて“主君のために死ぬ覚悟”から“主君のために生き抜く決意”をするなど、成長を感じられるストーリーも見どころです。
▲成長を経てたどり着いた彼女のエンディングがこちら。意中の上杉謙信と砂浜で追いかけっこ……というプレイヤー置いてきぼりの展開ですが、これがイイんです。 |
▲戦国時代の歴史背景を知らない人にはうれしい主要な戦についての解説。キャラクター性のぶっ飛び具合に比べると、この解説はいたって堅い内容になっています。 |
誰でもカンタンに楽しめる爽快アクション!
キャラクターの魅力と双璧を成すのがアクションの楽しさでしょう。作戦目標や敵の陣形など細かく覚える要素はありますが、“とりあえず敵を攻撃”しているとなんとなくクリアできるのが本シリーズのいいところ。
なんとなく通常攻撃と固有技をつなげていくと100コンボ、ゲージがたまったら“バサラ技”や“戦国ドライブ”で1,000コンボ、といったように複雑なコマンド操作なしで敵の大軍をなぎ倒せるのは爽快感が高く、素直におもしろいと感じました。
そのうえで、さらに上を目指すアクションゲームとしての魅力もしっかりあるのが、アクションゲーム好きな人から支持されている理由だと思いますね。
▲多彩な固有技を組み合わせて自分だけのコンボを追求していくのも本作ならではの楽しみ。 |
▲周囲の敵を一掃する“バサラ技”。本作から追加された“戦国ドライブ”で武将が強化した状態で使用すると、より強力な“究極バサラ技”にパワーアップ! |
もちろんゲームとしての戦略性もあります。あえて敵の体力を倍増させるアイテムを装備してコンボ数を増やす、ほら貝で敵兵を呼び出すザコを倒さずに立ち回ることで斬数を稼ぐなど、アイテムや装備を工夫することで遊びの幅を広げられるのが魅力です。
▲レベルアップによる成長の他、アイテムを使ったカスタマイズは見た目に影響を与えるものも。 |
▲フィールドのギミックや出現する敵も突飛なものばかり。特に印象に残っているのがロボット兵器の“滅騎”。本多忠勝で倒そうものなら、もう何時代のゲームをしているのか分からなくなります。 |
爽快な一騎当千のアクションゲームでとっつきやすく、魅力的な“バサラワールド”を世に広めた本作『戦国BASARA2』。正直なところ、発売当時は怖いもの見たさでプレイしたのですが、遊んでみると素直に楽しいと思える内容になっていました。
現在、PS2アーカイブスとして、PlayStation Storeで762円+税で配信されています。その他にはシリーズ3本をセットにし、美麗な画像で遊べる『戦国BASARA HDコレクション』がPS3用ソフトとして発売中です。
また、真田幸村の生涯をシリーズ初の長編ドラマで描く新作『戦国BASARA 真田幸村伝』の発売日、8月25日が近づいてきているので、まだプレイしていない人もぜひ遊んでみてください。
【周年連載 バックナンバー】
→第42回:『バハムートラグーン』20周年。おとなになるってかなしいことだと教えてくれたRPG
→第41回:太正桜に浪漫の嵐! 『サクラ大戦』生誕20周年の節目に数多のユーザーを熱狂させた、その魅力を振り返る
→第40回:『桃太郎電鉄16』発売から10周年。久しぶりに4人で遊んでみたらやっぱりおもしろかった!
→第39回:業界に激震が走った『ぎゃるがん』発売から5年。PS3版やDLCインタビューなど過去記事を一挙掲載
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