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2016年8月8日(月)

『ポケモン GO』世界初のポケモンマスター、ニック・ジョンソン氏来日。大変だったのはバリヤードとガルーラ

文:あべくん

 Niantic, Inc.とポケモンより配信中のiOS/Android用アプリ『ポケモン GO』。8月8日、世界初のポケモンマスターとなったニック・ジョンソン氏への記者会見が、エクスペディアにて行われました。本記事では、その内容をお届けします。

 ニック・ジョンソン氏は、7月21日時点でアメリカに出現するポケモン全142匹を世界最速でコンプリート。

 その後、エクスペディアのスポンサーのもと、7月31日にパリでヨーロッパ限定のバリヤード、8月3日に香港でアジア限定のカモネギ、8月5日にオーストラリアでオセアニア限定のガルーラをゲットし、世界初のポケモンマスターになりました。

 そして8月8日、『ポケットモンスター』発祥の地である日本を世界旅行の終着点にすべく、来日したとのことです。

『ポケモン GO』
▲Applicoでプラットフォーム部門のヘッドを務めるニック・ジョンソン氏。

――世界初となる全ポケモンコンプリート。現在、どういったお気持ちですか?

 このような偉業を達成できるなんて、とても信じられないです。エクスペディアのスポンサーシップでいろいろなところに行きました。2度は足を運ばないようなところにも行くことができましたし、私にとっても大変貴重な体験ができました。

――そもそも、なぜすべてのポケモンをゲットしようと思ったのでしょう?

 私自身、長年『ポケモン』のファンで、子どものころから遊んでいました。その時もゲームですべてのポケモンを集めていました。また新しい『ポケモン』が出てきたということで、全部ゲットしたいなと思いまして。

――ニックさんは1週間のうちに4カ国を回りましたね。どういった旅になりましたか?

 一言で言うとアメージング。信じられない経験でしたね。いろんな場所に旅行ができました。パリ、香港、オーストラリア、日本……とてもすばらしい旅になりました。

――『ポケモン GO』を目的とする旅は、いつもの旅と違いはありましたか?

 オシャレな意味で、旅行の仕方が変わりましたね。旅行って、素性も何も知らない人々と出会うのが普通だと思うのですが、『ポケモン GO』ブームでしたので地域にコミュニティができあがっていました。1つの街で数百人の人々と出会うことができた。そういう意味でも違った体験ができました。

――いつもは行かないけれど『ポケモン GO』をしていて行きついた場所はありましたか?

 今回の旅行では、大変オシャレな場所に連れていっていただきました。パリではエッフェル塔の下にある芝生で寝そべってポケモンを捕まえました。シドニーではオペラハウスに。日本では皇居の庭の近辺で、人々がポケモンをつかまえてる光景を目撃できました。

 あとは、お祭りで子どもたちがたくさんのピカチュウと交流しているのを目撃しましたね。

――これからの旅行のスタイルは『ポケモン GO』を通じて変わると思いますか?

 答えはイエスです。すでにはっきりと変わってきていると思います。1つには、私がこうしたことを行ったことで、人々が前よりも積極的に旅に出て、知らない街を探検してみよう、と考えるようになったのではないかと思います。

 もう1つには、初めて行った場所にも『ポケモン』好きな人がコミュニティを作っていますよね。自分は1人ではないという帰属意識が生まれて、そうしたことも旅の在り方を変えていくと思います。

――コミュニティはどのように探したのですか? また、世界中に友だちはできましたか?

 旅に出る前、飛行機のなかでフェイスブックなどのSNSを利用し、どの国のどこにコミュニティがあるか調べました。そこに行って彼らからの情報提供を受けましたね。愛好者に実際に会い、助けていただいた。コミュニティのおかげで、世界中にたくさんの友人を作ることができました。

――ちなみにニックさんはこれまでに日本に来たことはありましたか?

 12歳の頃に数日ですね。大人になってから来たら、また違っていました。どのように変化したかを観て歩くのは、とても楽しい経験になりました。

――2日間の滞在で、日本のどんなところが気に入りましたか?

 日本は『ポケモン』を愛する人々が多いですよね。愛着が深いというか、いろんな人が家族全員で楽しんでいる。定年退職の人が運動しながらとか、家族が一緒になって同じような活動をする。そしてポケモンへの愛着が深くてそれが根付いている。家族で協力し、楽しんでいる姿を見るのは嬉しいですね。

――旅の最後の地が日本になったことについて、何か思いはありますか?

 わざと日本を最後の目的地にしました。日本は『ポケモン』の発祥地。20年の歴史があり、世界中で楽しまれている。最後の地が日本になったことは、大変理に適っていると思いますね。

――ニックさんは、世界中のメディアから注目されていますよね。アメリカに帰ったら何をしますか?

 考え中です。目標の1つは、ニューヨークのマンハッタンに行き、ジャスティン・ビーバーさんと『ポケモン GO』をやることですね。偶然出会った彼から「もうやらないなんて、言わないでね」と言われたので(笑)。

――次の旅では、どんなところに行きたいですか?

 南アフリカで『ポケモン』をリリースしたという情報を聞きました。未知の『ポケモン』がいるのであれば、ぜひ南アフリカにも行ってみたいです。

――『ポケモン GO』をはじめて、今までと変わったことはありますか?

 始めたことにより、体重が10ポンド落ちました。いい運動になっています。また、いろんな人と出会えて、そうした人が友人になったりもしました。

――1番捕まえるのが難しかったポケモンは何でしょう?

 パリで捕まえたバリヤードと、シドニーで捕まえたガルーラですね。シドニーは雨が降っていましたし、そういう意味でも大変でした。

『ポケモン GO』
『ポケモン GO』

――『ポケモンGO』は、日本のゲームやアニメに影響を与えたと思いますか?

 『ポケモン』が日本の文化やエンタメを発信する働きを持つのではないかと考えています。『ポケモン』はグローバルで普遍的なものになってきている。

 そのおかげで『ファイナルファンタジー』などにも、さらに関心が向くのではないでしょうか。文化や娯楽に対する理解を深めるというのが『ポケモン GO』の最大の特徴かなと思います。

 そしてユニークなのは、大人にとっても魅力的なコンテンツであることですね。さらなる日本文化の探求のきっかけになると思っています。

――ゲームで1番使ったアイテムは何でしょう?

 1番はモンスターボール。それ以外だと“ふかそうち”という、ポケモンを育てるアイテムです。

――今後、どのような機能が追加されてほしいですか。

 グローバルに一体化できるような、相互にインタラクティブに連絡が取れるような機能がほしいですね。伝説のポケモンを捕まえるために、みんなで協力できるような。トレーディングなども実装してほしいです。

――アメリカでは142匹を2週間でゲットしたそうですが、1日にどのくらいプレイしましたか?

 夕方、ディナーの後に彼女と歩き回って遊んでいました。だいたい平均して1日に6~8時間でしょうか。達成が見えてきた時は、もう少し多くの時間を費やしました。

――今後、日本を訪れる予定はありますか?

 日本にはぜひ来たいです。東京以外の都市にもぜひ行きたいですね。今回は滞在が短かったので、次回はもう少し長く過ごせればいいなと思います。

(C)2016 Niantic, Inc.
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