2016年11月29日(火)
『スターオーシャン:アナムネシス』を『SO』ファンがレビュー。ハイスピードバトルはシリーズ屈指の爽快感
スクウェア・エニックスが2016年に配信を予定しているiOS/Android用アプリ『スターオーシャン:アナムネシス』のカウントダウン企画5日目は、『SO』シリーズ担当ライターのタダツグがレビューをお送りします。
『SOA』はシリーズ生誕20周年を迎えた『スターオーシャン』の最新作であり、シリーズ初のアプリゲームとして注目を集めています。
配信を控えた本作をプレイしたので、ゲームの全容やその魅力について、全力でレポートしていきたいと思います。
バトル:シリーズでもっとも気持ちいい!? これまででは味わえぬ爽快感
本作に対しては期待だけでなく、不安も入り混じりながら配信を待っている人もいるのではないでしょうか。イチファンとして“しっかり『スターオーシャン』しているのか?”と、シリーズを愛しているがゆえに抱くその気持ち、すごくよくわかります。
アプリゲームになってゲーム性が大きく変化したり、物語性が希薄になったりした作品も、残念ながら少なくないためです。その心配はもっともではありますが、皆さんどうか安心してください。『SOA』はしっかりと『スターオーシャン』していました。
まずお伝えしておきたいのは、戦闘の爽快感について。本作で味わえる恐ろしいまでのスピード感は、シリーズ屈指の気持ちよさと言っても過言ではありません。
1回のバトルにかかる時間はアプリゲームということで、コンシューマ版よりシェイプアップされています。本作ではそのシェイプアップの方向性を、“一度に出現する敵の数を減らす”とか“戦闘の頻度を減らす”といったベクトルではなく、“バトルをよりスピーディにする”という部分に特化させていて、個人的に超気に入っています。
▲同レベル帯の敵とのバトルでも、ほんの十数秒で決着がつくことも! 戦闘のスピード感にかんしては、まったくストレスを感じません。 |
バトル中はスワイプ操作でフィールドを自由に移動しつつ、タップ操作で敵を攻撃していきます。フリックでステップを繰り出せるので、とってもスピーディ!
行動には“AP(アクションポイント)”を消費するのですが、少し立ち止まっているだけですぐに回復するので、もたつきを覚えることはほとんどありませんでした。
▲キュッキュととにかく機敏に動いてくれます。グラフィックがとことん美しいのもポイント高し! |
バトルの根幹となっているのは、スキルボタンの長押しで繰り出せる独自要素“チャージアサルト”でしょう。これはスキルボタンを長押しして離すことで、近距離技なら敵にダッシュしながら、逆に遠距離技であれば敵から距離を離しながらスキルを繰り出すという斬新なシステム。その使い勝手たるや……。
▲ガンガン敵を攻撃していくと、演出がド派手なぶん一瞬キャラが見えづらくなるのも、ある意味でシリーズならでは!(笑) |
ザコとの戦闘であればこれを使っているだけでゴリ押しできてしまうほど。スキ間時間に遊ぶ人も多いであろう『SOA』だけに、僕個人としてはこのスピード感は大歓迎です。本当にストレスがない!
攻撃モーションをスキルなどでキャンセルすることで、攻撃力を上昇させられるシリーズおなじみの要素“コンボキャンセル”の存在も絶妙。チャージアサルトで敵との距離を適正にし、コンボキャンセルでスキルをつないで一気に大ダメージ! これなら強敵だって怖くありませんよ!
▲アクションゲームが苦手な人でも安心! 機敏に動きながら大ダメージを狙っていけるわけですからね。気持ちいいってこういうこと。 |
とはいえ、中には硬い強敵だって存在するわけです。上記2つの要素は、APの消費が激しいぶん、長期戦におちいったら不利になるという側面は否定できません。そんな時に使いたいのが、各キャラの必殺技をたたきこむ“ラッシュコンボ”なわけです。
パーティキャラは、ラッシュゲージをためることで固有のラッシュ技を繰り出すことができます。これは必殺技のようなもので、いずれも効果は絶大! ただでさえ強力なこのラッシュ技を、仲間同士で簡単につなぐことができるのが“ラッシュコンボ”。一気に大ダメージを狙えるので、強敵に使っていくのがセオリーになりそう。
▲ラッシュゲージがたまるのはバトル終盤になるので、強敵で使用することになるかと。 |
ストーリー:謎めいた物語が展開していく……星の海を渡る冒険譚
今回の物語の舞台は宇宙歴539年。銀河連邦に所属する主人公が、宇宙海賊とおぼしき敵からの攻撃で不時着した惑星で、“さまざまな戦士を召喚する”謎の紋章術を使いこなす美女・イヴリーシュと出会ったところから、新たな冒険の幕が上がります。
セクシーさと高貴さが共存する謎の美女、イヴリーシュは上坂すみれさんが演じます。彼女がなぜさまざまな戦士を召喚できるのか? ミステリアスで気になります。
銀河連邦の力がおよばない未開惑星、記憶喪失の女性、損傷によって航行能力を失った宇宙戦艦と、これでもかってくらいスペースオペラの王道をいく本作の物語は、いくつもの星々を渡る壮大な冒険譚へと発展していくことに。
まだその触りの部分しか遊べていないので、リリース後はガンガン進めていきたいところ。過去シリーズの物語とのつながりがあるのかなどにも興味深々です。
▲“未開惑星保護条約”など、シリーズおなじみの単語が登場するとワクワクしちゃいますよね! |
キャラクター:シリーズキャラが登場! 『VP』キャラ参戦にも期待大
ガチャ要素に関しても、ファンが気になる要素の1つでしょう。本作には、キャラガチャと武器ガチャの2つが用意されており、キャラガチャからは本作オリジナルキャラとシリーズキャラが登場し、プレイヤーの心強い仲間となってくれます。これがイヴリーシュの“戦士を召喚する力”なわけです。
シリーズキャラの中には「こんなヤツまで登場するの?」とツッコミを入れたくなる、マニアックなキャラが存在するのも本作のだいご味!
例えば、人類史上初の有人ワープ航行に成功した英雄スティーブ・D・ケニーや、そのスティーブの功績を我がものとして権力を手に入れたシマダなど、ファンが思わずニヤリとしてしまうキャラが登場するのです。登場するうえに彼らを操作してバトルまでできてしまうんですから、そりゃ楽しいに決まってますよね!
キャラには固有の能力である“タレント”が存在。これが過去作におけるその人物の性格を再現していて、実にいい味を出しています。シマダの“ステーキもう1枚”のタレントを見ると、月面基地でよく火が通っていないステーキを食べていた彼を思い出すってものですよ……(遠い目)。
ちなみに、キャラガチャでは★5の“ギャラクシーレア”が最高ランクになっています。配信前のテストプレイでの結果ではありますが、10連ガチャを引けばけっこうな頻度で出現したので、キャラクターをコンプリートしたいという方はひとまずご安心ください。
▲ギャラクシーレアは、シリーズのパーティキャラがチョイスされている傾向。『SO3』でのお気に入りキャラであるマリアが出てきた時は、思わず声が出ましたね。 |
ということで、駆け足で紹介してきました『SOA』のプレイレポート。これまでのシリーズ作品同様に、トライエースが開発を手掛けているため、事前登録キャンペーンで『ヴァルキリープロファイル』キャラが参戦することも決定しています。
これはトライエース信者にとっては涙が出るほどうれしいこと。残念ながら今回は体験できなかったものの、シリーズ初の要素となるマルチプレイも盛り込まれているということで、共闘プレイが好きなプレイヤーにもオススメできそうです。
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