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2016年12月22日(木)

『ブルー リフレクション』“私立岸田メル學園 Vol.2”。いむらやの甘い焼きそばに衝撃を受けた岸田メル氏

文:電撃オンライン

 電撃PlayStation誌で連載中の『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』のキャラクターデザイン・監修を務めるイラストレーター、岸田メル氏のコラム“私立岸田メル學園”。前回に引き続き、電撃PS Vol.624に掲載された本コラムVol.2再録版をお届けします。

『ブルー リフレクション』
▲『電撃PlayStation Vol.624』よりVol.2再録版を掲載。

私立岸田メル學園 Vol.2

 やあ諸君。イラストレーターの岸田メルだ。『BLUE REFLECTION』の新情報はいかがだったかな? まだまだ序の口なので、これからも楽しみにしていてくれたまえ。

 さあ、なんといってもまさに今開発真っ最中、監修の僕もガストブランドがある長野市に足しげく通っています。イラストレーターがこんなにひんぱんに会社にお邪魔して、チームの一員として開発に参加するのもあまりない例だと思いますが、ガストのみなさんにあたたかく迎えていただきまして、一丸となってゲームを作っているわけですね。

 それも1日2日ちょっとお邪魔するというより、何日も泊まり込みで。なんか狭い防音室みたいなとこに閉じ込められ、いや使わせてもらって絵を描いたりしてます。

 んで、慣れぬ土地、一番の楽しみはやっぱり食べ物。長野と言えば信州そば、おやき、馬刺し、野沢菜などローカルフードも豊富ですよね。とりあえず駅前のそば屋を片っ端から攻めたり、社員の方におススメを聞いたりして食を楽しんでいます。

 岸田メルと言えばラーメン!(知らねえよ)ですが、これが長野市は妙にラーメン屋が豊富なんですね。それも中々のレベル。こちらも駅前の店は全部制覇しまして、ここの店はうまい、あそこは微妙、なんて自分の中のグルメマップを作り、社員の方と情報交換してます。

 そんな中で、とあるお店の存在が明らかになりまして、そばでもラーメンでもなく“焼きそば”なんですが、じつは長野市民にとって焼きそばは一番なじみが深い食べ物だと。

 へぇ~知らなかったな~、って、じゃあオススメの店に連れてってください! と言うと「いや、やめといたほうがいいです」なんて言うんですよ。は? って思って、いやもったいぶらずに教えてくださいって言ったら。「いや~おススメしませんけどねえ……」とか言う。

 おいおい他人に教えたくないくらい美味しいのかよ、そりゃもう行ってみるしかない、教えてください! と言うと、みんな苦虫を噛み潰したような顔で「後悔しますよ……。」とか口々に言うんですよ。これはもう絶対行かなきゃ! ということで、ヤダヤダ!! 絶対食べたいんだもん!! 連れてってよ!! みたいにダダこねたら本気で嫌な顔して連れて行ってくれました。

 さて、やって来たのは“いむらや”というお店。長野駅前の西友の真裏、駐車場にポツーンと建つ小さな店で、席もカウンターしかない、店内が妙に明るくてスーパーでかかってるみたいな有線が流れてるんです。あーこの感じ、どっかで見た事あるぞと。子どもの頃お母さんとよく行った地元のスーパーの食事コーナーだ! 昔のスガキヤだ! みたいな。

 で、めっちゃお客さんがいるんですよ。なんならちょっと外に並ぶレベルの勢い。レジで焼きそばの食券を購入し席で待つと、ビビるくらい一瞬で運ばれてきました。そんで驚きなのはその見た目! え、焼きそばじゃねーじゃん、中華あんの乗ったかた焼きそばじゃん!

 そうなんです、長野市民にとって焼きそばとはかた焼きそばのことなんですね。しかもクッソデカい! ていうか、皿からはみ出ている! あとなんかぐちゃぐちゃしてる! 見たことのないビジュアルに度肝を抜かれている僕を社員の方が「ほら言わんこっちゃない」、みたいな目で見てきます。

 いや、こんなに人気なんだからなにかしらあるはずだ、意外と美味しいのだ、と自分に言い聞かせてひと口。うわ、あっっっっめえ!!! 甘い! 甘くてねちょねちょしている! なんだこれは! まさに、今まで食べた事のない味。

 う、う~ん、うまいのかまずいのかわからないぞ……舌が混乱しつつ食べ進めるも、これ以上ないくらい甘い味付けなので途中から胃が混乱しはじめます。それをまた、社員の方がほらね、みたいな顔して見てくるんですが、岸田さん、そういうときはコレ使うんですよ。と、卓上のボトルに入った真っ黄色の謎の調味料をつかみます。これを…こう!! なんて言って、食べかけの焼きそばの上にプッシャァァァァァってぶっかけまくる!!

 おいおいかけすぎなんじゃ、と思いドン引きですが、ハッと思って見渡すとまわりの人みんなそれやってるんですよ。これはじつは酢辛子といって、単純に酢と辛子を混ぜたもので、その酸っぱさ、辛さで焼きそばの異常な甘さを中和させるわけなんですね。

 なんだそのおもちゃ箱をひっくり返してまたしまうみたいな構造、と思いましたが、試してみると味にパンチが加わり、まあ悪くない。というかどんだけぶっかけても変わらず甘いのでどうなってんだと思いますが、そんなこんなで一応完食、なんだかよくわからない満足感に包まれつつ帰路につきました。

『ブルー リフレクション』
▲いむらやで長野市のソウルフード、焼きそばを食べる岸田メルさん(編集部注:イラストはあくまでイメージです。モデルの日菜子とは何の関係もございません)。

 私立岸田メル學園は、電撃PlayStation本誌にて掲載されています。最新号のVol.629(12月22日発売)では第5回を掲載。気になる方はバックナンバーをお買い求めください。

『ブルー リフレクション』“私立岸田メル學園”(再録版)バックナンバー

ゲーム内衣装など電撃屋限定の特典が付属する『電撃スペシャルパック』も発売!

 本作のプレミアムボックス版と通常版の双方に“主要キャラクター15人の制服衣装差分プロダクトコード”、“岸田メル氏描き下ろしB2メタルクリアポスター”、“香りつきリップクリーム”が付属するスペシャルパックが電撃屋にて発売。

 発売日は2017年3月30日。価格はPS4スペシャルパック(プレミアムボックス版)が12,800円+税、スペシャルパック(通常版)が9,800円+税。PS Vitaスペシャルパック(プレミアムボックス版)が11,800円+税、スペシャルパック(通常版)が8,800円+税。各商品の予約受け付けは2017年1月22日まで。

 また、初回封入特典として用意されている“オリジナルテーマ&ゲーム内コンテンツ「フリスペ!」着せ替えテーマ ダウンロードシリアル”も付属する。

 衣装プロダクトコードの詳細やB2メタルクリアポスターの絵柄などは今後公開していくのでお楽しみに!

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