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2017年1月26日(木)

『陰陽師』レビュー。表と裏、ハレとケ。“視る”ことで裏の世界をのぞく演出がおもしろい

文:そみん

 NetEase Gamesが2017年上旬配信予定のスマートフォン用RPG『陰陽師』のレビューをお届けします。

『陰陽師』

●動画:【陰陽師】いざ、美と妖の平安世界へ。

 『陰陽師』は“妖”が蠢く美しき平安時代を舞台とした美と妖の本格幻想RPG。プレイヤーは、陰陽師“安倍晴明”となり、さまざまな式神とともに魑魅魍魎(ちみもうりょう)と戦い、美しく妖しい平安時代で繰り広げられる謎を解き明かしていくことになります。

『陰陽師』

 とにかく豪華すぎる声優陣や美麗なキャラクタービジュアルで話題になっている『陰陽師』の物語やRPGとしての出来はどうなのか? 今回は主に、独特な世界観や演出に関する感想をお届けします。

『陰陽師』

【『陰陽師』レビュー

“陰陽師らしさ”を生かした演出やゲームシステムに注目

 主人公が安倍晴明という陰陽師であることは、ゲームシステムや世界観にも生かされています。一番わかりやすいのは、式神の存在ですね。

 小白のようにいつも安倍晴明に従うパートナー(むしろペット!?)のような式神もいれば、バトルでともに戦ってくれるパーティメンバーとしての式神も存在します。

『陰陽師』
『陰陽師』
▲庭先では、札のような式神が掃き掃除をしていることも。かわいい!

 ちょっと脇道にそれる気もしますが、式神を仲間にする方法のなかでも、召喚、いわゆるガチャの演出がかなりユニークなところもポイントです。普通はまあ、画面をタップするくらいだと思うのですが、『陰陽師』はなんと、絵や声で召喚ができるんです!

『陰陽師』
『陰陽師』
▲“霊符を描いて召喚”と“音声で召喚”と、2つの召喚方法があります。

 絵については、一筆書きの要領で、スワイプする指を画面から離さなければなんでも書けます。定番は五芒星だと思いますが、アイコンや文字的なものも書けるので、つい頑張ってしまうことも(笑)。

『陰陽師』
『陰陽師』

 絵や声によって召喚される式神のレアリティなどに影響はないようですが、雰囲気作りとしてはおもしろい試みかと。頑張って絵を描いた時に強力な式神を召喚できると、「スクショを撮っておけばよかった!」と悔しいこともあります。

 また、他のプレイヤーとのギルドのような“陰陽寮”という要素の中では、“結界”を張ることで式神の育成などを行うことができます。会員の式神も育成できる他、他の陰陽寮の結界を倒したり、自分の結界を護ったりする攻防戦もアツいです!

 結界ポイントを入手すると特別なアイテムを獲得することもできますし、陰陽寮のシステムも本作ならではの要素として楽しいものに仕上がっていると感じました。

『陰陽師』
『陰陽師』

 “和”や“陰陽師”という世界観を生かした要素と言えば、ミニゲーム“百鬼夜行”なんてものもありますね。これは豆まきをテーマにしたシューティングで、妖(あやかし)を退治することで報酬(式神の欠片)をもらえます。

『陰陽師』

 本当にたくさんの“陰陽師らしさ”を重視した演出やゲームシステムが用意されているので、驚きつつも感心しちゃいますね。

『陰陽師』
『陰陽師』
『陰陽師』
『陰陽師』

“視る”ことで裏の世界をのぞくという、物語構造のおもしろさ

 そんなわけで、“陰陽師らしさ”はゲーム中の随所に盛り込まれているわけですが、それはもちろんストーリー面にも感じられます。

 安倍晴明の穏やかで優美な口調、妖(あやかし)や結界といった専門用語が雰囲気を盛り立ててくれるわけですが、特におもしろかったのは“視る”という特殊なアクションです。

『陰陽師』
『陰陽師』

 これは物語の流れに沿って自動的に安倍晴明が行うもので、人ならざる者たちの存在がいる裏の世界を“視る”ことができます。

『陰陽師』
『陰陽師』

 視ている間は世界が暗くなり、通常の世界とは異なる存在(主に妖)を察知できるようになります。個人的には、こういった演出があると物語がグッと盛り上がるので大好きです!

『陰陽師』

 表と裏と言いますか、陰と陽と言いますか、ハレとケと言いますか……。物語の流れ的にも、“視る”を使うあたりで物語が佳境となることが多く、TVアニメでいうところのCM明け後半戦といった感じで、クライマックス感を煽る演出にもなっていて楽しいんですよね。

音楽もしっかりと陰陽師! 映画『陰陽師』を手がけた梅林茂さんが担当

 本作の音楽は和風でしっとりした名曲が多いのですが、それもそのはず、映画『陰陽師』を手がけた梅林茂さんによるものなのですから。

『陰陽師』

 基本的には映画音楽のように耳になじむ曲が多いのですが、バトルはしっかりとゲーム音楽らしい“熱さ”が感じられます。特にボス戦は好きですね!

『陰陽師』

 平安時代の“和”を再現したグラッフィクへの注目が高い作品ですが、音楽もちゃんと“和”なので、ぜひ遊ぶ際にはBGMも楽しむことがおすすめです。

『陰陽師』

【『陰陽師』レビュー

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(C)NetEase,Inc.

データ

▼『陰陽師』
■メーカー:NetEase Games
■対応端末:iOS/Android
■ジャンル:RPG
■発売日:2017年上旬
■価格:基本無料/アイテム課金

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