2017年2月22日(水)

『モンスターハンター ポータブル 2nd』発売から10年。シリーズ初100万本を記録した魅力とは!?【周年連載】

文:る~ぱ

 あの名作の発売から、5年、10年、20年……。そんな名作への感謝を込めた電撃オンライン独自のお祝い企画として、“周年連載”を展開中です。

“周年連載”

 第54回でお祝いするのは2007年2月22日に発売されたPSP『モンスターハンター ポータブル 2nd』です。前作『モンスターハンター ポータブル』の勢いを引き継いだ本作で、数ある秀作アクションゲームから大幅に飛躍。“ハンティングアクション”という一大ジャンルを確立するきっかけとなったタイトルです。

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▲発売日に秋葉原で行われた“狩猟解禁抽選会イベント”の様子。

 本作でシリーズおよびPSP用タイトルとして初のミリオンセールを達成。その後のシリーズタイトルへ大きな影響を与えた『MHP 2nd』の魅力を振り返っていきます。

“恐怖感”から“達成感”を味合わせてくれるモンスターたち

 本作を語る際に欠かせないのはパッケージにデザインされたティガレックスでしょう。このモンスターとはゲーム序盤のあるクエストで対峙することになるのですが、その凶暴さを具現化したような外見とアクションにより、多くのハンターを戦慄させました。

 しかし、ただ凶暴なだけではなく、アクションゲームのモンスターとして正々堂々しているのもポイント。ハンターが一方的に防戦状態になるのではなく、立ち回り次第ではつねに反撃のチャンスが作れます。

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▲轟竜の名に恥じない威圧感を持ったモンスター。ハンティングのテンションを上げてくれるBGMも人気が高いです。

 また、怒り状態になると攻撃力と速度が上昇するため危険度が増す反面、特定部位の防御力がダウン。リスクとリターンのバランスが取れており、「狩猟していて楽しい」とわかりやすく思えるモンスターになっています。

 個人的に印象深いのがドドブランゴです。アクションゲームにはそれなりの自信があったのですが、『モンハン』は初めてのプレイだったため、弱点属性を突くという考えにいたりませんでした。そのため、延々と出現するブランゴへの対処に手を焼き、気づくとベースキャンプ送り……ということに。

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▲属性と部位破壊の大切さを教えてくれたドドブランゴ。それを知るまで冗談抜きで丸1日、やり合っていました。

 このようにモンスターごとに押さえるべき要素が用意されているのもポイント。モンスターを討伐するごとにゲーム内のハンターだけではなく、プレイヤー自身の成長につながっていきます。そしてゲームクリア後は一流のハンターとしてその武器種をさらに極める、もしくは別の武器種をさわる、と段階に応じて成長を実感できる作りが多くのプレイヤーに受け入れられた要因の1つでしょう。

多彩なアクションを楽しめる全11種の武器

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 使える武器種は、『モンスターハンター ポータブル』から太刀、狩猟笛、ガンランス、弓が追加。ハンター側のアクションの幅も増え、よりバリエーションのあるハンティングが楽しめるようになりました。

 太刀はそのリーチの長さと攻撃後のスキの少なさから多くのハンターが愛用。非常に扱いやすく大半のモンスターに対応できるのですが、そのリーチの長さゆえにマルチプレイで味方の行動を妨害してしまうことも。

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▲太刀は扱いやすさとアクションのカッコよさからマルチプレイで見かけることが多い武器です。

 狩猟笛は旋律でハンターを強化する効果が特徴。立ち回りに自信がなくとも旋律で味方をサポートするという、これまでになかったアプローチが可能になり、特にマルチプレイでの遊びの幅が広がりました。

 ガンランスは頑強さと行動の不自由さを兼ね備えた武器種。使いこなすにはテクニックが要求される玄人向けなバランスから、一部のハンターに熱狂的なファンを獲得するまでになります。

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▲突き攻撃からの砲撃と、鉄壁のガードが特徴のガンランス。

 そして弓の存在によって遠距離攻撃にもバリエーションが増加。特に弓は弾数が無限ということもあり、遠距離武器の入門編として使いやすい武器でもあります。

 また、アカムトルムの素材から作れる覇弓レラカムトルムが、とにかく強かったのも印象的。マルチプレイでは全員が同じ武器だった、ということもよくありました。

 全体を見れば、その弓を除けば武器種間のバランスは良好。モンスターによって相性はあるものの、プレイヤーの腕で十分カバーできます。また、腕に自信のあるハンターはあえて相性の悪い武器や攻撃力の低い武器、アイテムのみで挑むというやり込みプレイも魅力でした。

協力プレイがとにかく盛り上がる! 狩猟に便利な要素も登場

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 『MHP』でも多くのハンターが生まれましたが、本作でそのブームは社会現象に。1人では討伐できないモンスターを仲間と一緒に狩る楽しさ、爽快感にハマる人が続出。学校、喫茶店、カラオケなど、さまざまな場所でPSPをつきあわせて遊ぶ光景を見ることができました。

 一緒にプレイできるということで、初心者ハンターをベテランハンターが導けることもユーザーの拡大にひと役買っていたと思います。

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 『MHP 2nd』では『MHP』でも登場していたラオシャンロンに加えて、シェンガオレンが『ポータブル』シリーズとして初めて登場。巨大モンスターにワイワイと挑むクエストを楽しめたのも印象的です。

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 さらに、遊びやすくなるさまざまなシステムが用意されていたことも覚えています。さまざまな場所にアイテムボックスが設置される、拠点となるポッケ村ではポッケ農場に移動できる機能が用意されました。

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 また、クエストでエリア移動のロード時間を短縮するBG(バックグラウンド)ロードも追加。これまで以上に快適に遊べるようになりました。

 そういえば、フィールドの採取ポイントや討伐したモンスターから、他では手に入らないトレジャーを入手して高ポイントを狙うクエスト“トレジャーハンター”という要素もありましたね。

ゲームだけに収まらないユーザー参加型のイベントを多数実施

 今ではすっかり定着した“モンスターハンターフェスタ”が初めて開催されたのは2007年。初開催は4月末で、決勝大会が6月でした。会場ではクエストのクリアタイムを競う公式大会に加えて、PSPを持ち寄ってパーティを組む“リアル集会所”、射的などミニゲームが楽しめる“モンハン屋台”などが用意され、多くのハンターでにぎわっていました。

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▲数秒のタイムを短縮するため、練習した立ち回りを出し合うハンターたち。

 その後、8月にはもともと小学校であった会場にて“モンスターハンター夏期講習”が開催。このイベントはうまくモンスターを討伐できない人や、ハンター仲間が欲しいと思っているユーザーに向けてカプコンが企画したユーザー参加向けのイベントです。体育館での朝礼に始まり、抜き打ちテストや実機プレイ、グッズ抽選会が実施され、参加したハンターを楽しませてくれました。

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▲ハンターの知識をテストする実力問題を実施。会場には開発スタッフに加えて、お笑いコンビのアメリカザリガニも駆けつけていました。

 今では国民的ゲームとまで呼ばれるようになった『モンハン』シリーズ。もし、まだプレイしたことがないという人や、記事を読んで再び狩猟したくなったという人には、3月18日に発売される3DS『モンスターハンターダブルクロス』がいいかと。“モンスターを狩る”という根本的な楽しさは一切変わっていないので、最新作でハンターライフをぜひ満喫してください。

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