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2017年3月9日(木)

『MHXX』ブレイヴスタイルとレンキンスタイルをレビュー! SP狩技やオトモアイル―のビーストも体験

文:コジ

 3月18日にカプコンから発売される3DSソフト『モンスターハンターダブルクロス』。そのプレイレビューを掲載します。

『モンスターハンターダブルクロス』

 出荷本数330万本を突破した3DSソフト『モンスターハンタークロス(MHX)』。『MHXX』では、前作『MHX』のすべてが収録されているうえに、新狩猟スタイル、新モンスター、G級のクエストなど、追加要素が盛りだくさんです。

『モンスターハンターダブルクロス』

 今回は2つの新狩猟スタイル、新システムのSP狩技、ニャンター&オトモの新サポート傾向・ビーストを中心に、解説とプレイした感想をお届けします。

攻め続けることが真骨頂の“ブレイヴスタイル”(狩技装備数1)

『モンスターハンターダブルクロス』

 ブレイヴスタイルは、通常状態ではシンプルなアクションですが、ブレイヴゲージを溜めてブレイヴ状態になると固有アクションが解放されます。

 ブレイヴ状態なら、双剣はつねに鬼人強化状態、チャージアックスはつねに属性強化状態になったりするうえに、特定の武器で回避行動がステップ回避になるなど、さらにプラスアルファの効果を得られるというスタイルです。

 ブレイヴの特徴として“納刀継続”があります。納刀継続は、Yボタンで納刀をする際に長押しすると納刀する途中の姿勢を維持し、その間はモンスターの攻撃をいなすことが可能。うまく攻撃をいなすとダメージを軽減して納刀状態になります。

 納刀継続(納刀の途中の姿勢)からは特殊アクションへ派生することもでき、その攻撃を当てるとより多くのブレイヴゲージを溜められます。

『モンスターハンターダブルクロス』
▲納刀継続を維持してモンスターの攻撃を正面から受ければ自動的にいなしが発動。

 納刀継続を維持している間は体力とスタミナが少しずつ減っていくリスクがありますが、大半の攻撃アクションをキャンセルして繰り出すことができ、回避行動としてはかなり優秀です。

 いろいろな武器のブレイヴスタイルをさわってみましたが、とにかく強い! 「こ、これが新たな『モンハンクロス』か!?」と目を疑うような立ち回りができるんです。立ち回りがスピーディだったり豪快だったりは武器種によって異なりますが、“攻め”が楽しいスタイルであることは間違いありません!

 各武器のブレイヴ状態で注目してほしい部分を下でまとめたので、お気に入りの武器をチェックしてみてください。

ブレイヴ状態の特徴

大剣……納刀状態から高速強溜め斬り、抜刀状態から初段で強溜め斬りを繰り出せる。
太刀……気刃斬りIの出始めに当身判定がつき、剛・気刃斬りへと派生する。
片手剣……移動方向自在のバックステップ連撃が繰り出せる。
双剣……真鬼人ダッシュの出始めに当身判定があり、成功すると砥石効果を発揮。
ハンマー……連続で溜め攻撃を繰り出していくと「溜め→剛溜め→真溜め」と強くなる。
狩猟笛……納刀継続や回避行動から、攻撃と演奏を同時に行いやすい強演奏攻撃が可能。
ランス……大半の攻撃から、出始めにガード判定のある盾払い攻撃へ派生可能。
ガンランス……砲撃を使った攻撃が強化され、ダメージ効率が飛躍的にアップ。
スラッシュアックス……強変形斬りを絡めた連係と剣:属性解放二連フィニッシュが強力。
チャージアックス……つねに属性強化状態となり、斧:超高出力属性解放斬りが出し放題。
操虫棍……猟虫との同時攻撃が可能になり、与えるダメージがアップ。
ライトボウガン……ステップ回避をした際に弾を自動発射する。
ヘビィボウガン……パワーランが自在に使えるようになり、さらにしゃがみ撃ちが強化。
弓……剛射が2連続で発射可能。また、納刀継続を経由すると真剛射を放てる。

『モンスターハンターダブルクロス』
▲片手剣は大型モンスターにまとわりつきながらバックステップ連撃で斬り続けられます。

 皆さんが気になるところは「どのくらいでブレイヴゲージが溜まるのか」や「ブレイヴ状態はどのくらい維持できるのか」だと思うんです。

 プレイした感覚だと、ブレイヴ状態になるのは意外に早いです。武器にもよりますが、納刀継続からの派生を4~5回程度当てると、他の行動によるゲージ上昇もあいまってブレイヴ状態になれる感じ。

 ブレイヴ状態では時間経過で減少するゲージがゼロになると通常状態に戻るのですが、この持続時間も意外に長いという印象。大型モンスターと対峙してから飛び立つまでの間に、通常状態→ブレイヴ状態が1~2サイクルするといった感じでしょうか。

『モンスターハンターダブルクロス』
▲ただ、扱いやすさは武器種にも寄ります。太刀やスラッシュアックスは管理するゲージが2つになり、やや上級者向けだと感じました。

 ブレイヴ状態でも納刀継続からの派生を当てたり納刀継続で攻撃をいなしたりするとゲージが少し増えるので、これらを使っていかにブレイヴ状態を長く維持するかが使いこなすポイントになりそうです。

錬金アイテムを生成できる“レンキンスタイル”(狩技装備数3)

『モンスターハンターダブルクロス』

 レンキンは、マカ錬金タルを使用できるスタイルです。時間の経過や攻撃を当てることで最大5段階までレンキンゲージが溜まっていき、ゲージを消費することで狩猟をサポートするさまざまな錬金アイテムが生成できます。

『モンスターハンターダブルクロス』
▲マカ錬金タルを振ってアイテムを生成。生成に少し時間がかかるので安全なエリアで。

 仲間の支援に長けたスタイルですが、実際にどのように支援するのかというと“生成したアイテムを使う”、“強力なSP狩技を発動して仲間をより強化する”と大きく分けて2つがあります。

 生成できるアイテムは、仲間の狩技ゲージを上昇させる“レンキン気合玉”や体力回復&状態異常回復の効果がある“レンキン癒しタル”などがあり、これらは同じエリアにいる仲間全員に効果があります。アイテムのなかには仲間に渡せるものもあり、ちょっとした狩りの合間に便利アイテムを渡しておくのもいいでしょう。

 一方で、レンキンスタイルはより強力なSP狩技が発動でき、仲間にさまざまな恩恵を与えられます。こちらは後述します。マカ錬金タルでアイテムを生成するごとに発動できるSP状態がより強力なものになっていくので、アイテム生成とSP狩技発動の相乗効果でより仲間を支援しやすくなっていきます。

 攻撃アクションと連係はシンプルで、最低限の連係ができるといった感じにシェイプアップされています。操作方法は他のスタイルと違う部分もありました。例えば太刀なら「踏み込み斬り→縦斬り→突き→斬り上げ」という連係がすべてXボタンの連打で繰り出せます。移動斬りはAボタンで繰り出せるので、感覚的なボタンの押し分けで攻撃アクションが出せるようになっています。

『モンスターハンターダブルクロス』
『モンスターハンターダブルクロス』
▲抜刀状態の回避行動からいきなりマカ錬金タルが使用可能。

 レンキンでプレイすると、いろいろなことができすぎて迷ってしまうかもしれません。そこで最初は下の2つに絞って仲間を支援するのがオススメです!

“レンキン狩技砥石”、“レンキン狩技弾”、“レンキン狩技ビン”のいずれかを生成(装備している武器によって変化)して自分で使い、狩技ゲージを溜めてSP狩技を発動する。

“レンキン気合玉”を生成して仲間が同じエリアにいる時に使う。

 レンキンは仲間への支援に特化したスタイルという位置づけですが、実は1人でプレイする時にも楽しいスタイルなんです。というのも、レンキン狩技砥石などを使うとストライカー以上に狩技ゲージが溜まりやすく、狩技も3つまで装備できて出し放題! もし剣士ならスキル“砥石使用高速化”を発動しておくといいですよ!

『モンスターハンターダブルクロス』
▲レンキン癒しタルなど錬金アイテムの支援はオトモアイル―にも効果アリ。

絆の共鳴で仲間を強化する“SP狩技”

 SP狩技とは、発動時に仲間をSP状態にする狩技のこと。すべての狩技で通常かSPを設定でき、レンキンなら3つまで、他のスタイルは1つまでSP狩技にできます。SP状態は一定時間持続し、スタイルごとに決まった効果が得られます。

 さらにレンキンはマカ錬金タルを振って錬金アイテムを生成することで、発動できるSP状態がII~IVまで段階的に強化されるのです。従来のSP状態の効果に加えて段階で決められた効果を全員が得られます。

『モンスターハンターダブルクロス』
▲スタイル選択後、狩技を装備する画面でどの狩技をSP狩技にするのかを決めます。

 例えば自身がブシドースタイルだった場合、レンキンの仲間がSP状態IIIのSP狩技を発動すると、“ジャストアクションの受付時間延長+スタミナ最大値減少速度ダウン+体力が徐々に回復”という3つの効果を発揮します。

SP状態の効果

ギルド……一部アイテムの使用速度アップ。
ストライカー……徐々に狩技ゲージが上昇。
エリアル……踏みつけ跳躍時のスタミナ回復のタイミングが早くなる。
ブシドー……ジャストアクションの受付時間延長。
ブレイヴ……ブレイヴゲージ上昇量アップ。
レンキン……レンキンゲージ上昇速度アップ。
ニャンター……サポートゲージの消費量減少。
オトモアイル―……サポート行動発動率アップ。

レンキンスタイルで発動可能な強化されたSP状態

SP状態II……スタミナ最大減少速度ダウン。
SP状態III……スタミナ最大減少速度ダウン、体力が徐々に回復。
SP状態IV……スタミナ最大減少速度ダウン、体力が徐々に回復、攻撃対象をひるませやすくなる。

 特にマルチプレイでは狩技をSPに設定したいところですが、SP狩技にすると発動するのに必要な狩技ゲージが増えてしまいます。通常の狩技よりも発動できるタイミングがやや遅くなるので、どの狩技をSPに設定するかも重要になってくるでしょう。

近接攻撃が極まったニャンター&オトモアイル―のサポート傾向“ビースト”

 新サポート傾向として追加されたビーストは、専用のサポート行動として最初から“ビースト変化の技”を持っています。これを発動すると一定時間ビースト状態になり、攻撃手段が爪になって攻撃アクションが変化します。

 ビースト状態では、コンボの最後の“爪フィニッシュ”を当てることで3段階まで強化でき、強化段階は通常状態に戻るまで継続。一定時間が経過するか“ビースト解除の技”を発動すると通常状態に戻ります。

『モンスターハンターダブルクロス』
▲強化3段階になると爪フィニッシュも強化され、まとめてヒットさせると大ダメージ。

ビースト状態の強化段階による効果

強化1段階目……“ネコのふんばり術”、“ネコの受け身術”が発動。一部の咆哮と風圧を無効化。
強化2段階目……会心率上昇。
強化3段階目……SP状態が発動(サポートゲージ消費量減少)。

 ビースト状態になると、移動速度が速くなったりガードが無敵状態のあるバク転回避になったりと、いつもより機敏に動けるようになるため、どちらかというとニャンターになって操作するのが楽しいサポート傾向。3段階目まで強化するとサポート行動がかなり使いやすくなり、爪による攻撃とサポート行動で攻めまくることができます!

『モンスターハンターダブルクロス』
▲ビースト状態は四足歩行。納刀状態でダッシュするのと同じくらい速く動けます。

 ビースト変化の技はサポートゲージを2個ぶん使うのですが、ビースト状態の持続時間はけっこう長くサポートゲージもすぐに溜まるので、クエスト中はほとんどビースト状態でいられるのが快適でした!

より遊びやすくなったその他の新要素も紹介

 新要素はまだまだ他にもあります。狩猟笛で演奏できる音色や発動可能な旋律効果が下画面で確認できるようになったり、切断した尻尾がミニマップで確認できるようになったりと、より快適に狩猟が行えるようになっています。

 また、過去のシリーズで登場した密林、砂漠、砦などのフィールド、ラオシャンロンやディアブロスといったモンスターまで登場します。すべてはお伝えしきれませんが、『MHXX』のボリュームはシリーズ最大級だと思われます。

『モンスターハンターダブルクロス』
▲新フィールドの遺群嶺に現れた復活モンスター・ババコンガ。オナラをくらうとしばらく回復アイテムが使えなくなるのは変わらずです。

 ひととおりプレイした感想としては、やはり注目するのはブレイヴスタイル。前作でブシドーをプレイした時にも驚きましたが、今作のブレイヴはそれ以上の衝撃を受けました。これまでの『モンハン』シリーズとは一線を画するほどの進化した狩猟が味わえるので、過去シリーズのいずれかにハマった人にはぜひブレイヴをプレイしてみてください!

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※画面写真は開発中のもの。

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