俳優陣が熱演“テイルズ オブ ザ ステージ -最後の預言-(ラストスコア)-”をレポート
6月2日~4日の3日間にわたり“テイルズ オブ フェスティバル2017”が横浜アリーナにて開催されました。今回はその1日目、『テイルズ オブ ジ アビス』を題材にした舞台“テイルズ オブ ザ ステージ-最後の預言(ラストスコア)- LIVE&THEATER at 横浜アリーナ”の模様をお届けします!
まずはスペシャルプロローグスキットから
『テイルズ オブ』シリーズ初となる舞台化ということで、『TOA』の豪華声優陣が再集結したスキットがスクリーンに登場。“テイルズ オブ ザ ステージ”に招待されたルークたちが横浜アリーナへ集結するという話なのですが、キャラクターの特徴を生かしつつ横浜アリーナ近辺で展開される不思議な非日常感に惹き込まれます。
大倉山駅から徒歩で会場まで向かうルークとティア。カバンに隠れていたミュウと話していると、ヒッチハイクでここまで来たというアニスをはじめ、会場前ではガイ・ジェイドと出会います。飲み物を買いにコンビニへ行くルークたち男性陣でしたが、そこへ黒塗りのリムジンに乗ったナタリアが到着。
公務で間に合わないかもしれないと思ったナタリアが父に相談して用意された車だったようですが、赤いバラの花束と好きな飲み物まで用意されていたと言い、アニスが「贔屓だ~!」と心底羨ましがります。
ルークが忘れ物をしていないか、ガイがずっと気にかけていたのにもかかわらず、なんとルークは肝心の招待状を紛失してしまいます。自分よりもルークに観劇して欲しいとみんなで譲り合う、心温まる場面もありました。
受付で相談をすることにしたルークたちでしたが、なんとそこに待ち受けていたのはまさかのアッシュ! 予想外の展開と受付に立っている違和感で客席は大爆笑に包まれます!
アルバイトとして受付をしていたアッシュはルークの入場を拒みますが、ガイに母親の名前を出されたりナタリアにほだされたりと陥落寸前。そこへジェイドがなんとルークの招待状を持っていることを明かします。
じつはこの騒動はすべてジェイドの策略。受付にアッシュがいることに気づいたジェイドは、ルークの落とした招待状を隠し、アッシュが姿を消す前にナタリアと会わせるように仕組んだことだったのです。意外とおせっかいで心配性な一面が垣間見える瞬間でした。
リムジンを手配したのはアッシュだと気づいており、そっと耳打ちでお礼を言うナタリア。仕事終わりまで待つ約束を交わす2人のシーンには会場から黄色い声援が……! それを見ていたティアも帰路はゆっくり徒歩で星を見ながら帰ろうとルークに告げ、笑いとともに甘いムードにもほっこりとするスキットでした。
圧巻のダンスシーンや殺陣も魅せる舞台
そしていよいよ舞台が開幕。暗闇に浮かび上がるモニターには『テイルズ オブ ジ アビス』のタイトル画面が映し出され、“NEW GAME”を選択するとスタートするという演出に歓声と拍手がわき起こります。
冒頭には主題歌の「カルマ」に合わせた出演者によるダンスが披露され、ステージ全体を使ってキャストとアンサンブルが目まぐるしく交差する様子はまさに圧巻のひとことでした。
ストーリーはルーク・ヴァン・ガイの稽古シーンから、ティアやイオンとの出会いへ流れるように展開します。また戦闘シーンの曲がそのまま使われたりスクリーンにマップが登場するなど、ゲームのファンも喜ぶ細かい仕掛けも満載。
もちろんキャスト陣も素晴らしく、ルークやティアは声も立ち居振舞いもゲームから飛び出してきたような姿でした。そしてアニスは客席の通路を駆け回る様子もまさに生きているアニス!
そんななかで、ひときわ注目を浴びていたのがジェイド。客席中央に用意された特設ステージではバク宙を、またメインステージではコークスクリューを披露するなど、明らかにアクロバットのレベルが違う……! 彼が技を決めるたびに客席からは大歓声が上がり、戦闘シーンもこの舞台のひとつの見どころと言えるでしょう。
ジェイドと同じく客席をわかせていたのはヴァンのシーン。最終決戦のシーンでは重厚感のあるダンスを見せつけ、“踊るヴァン”という文字が公演後のSNS上を賑わせていました。
ヴァンとの決戦後、ルークとアッシュがいよいよ対決……という場面でスクリーンに「To Be Continued」という文字が! こちらの東京・大阪公演は今夏上演ということで、予告として以降のシーンがダイジェストで披露されました。
また、この公演には『テイルズ オブ』シリーズの大ファンとしても知られる廣瀬大介さんがアスラン役として登場することも話題になりました。ダイジェストでもアスランの見せ場を熱演する場面があり、ファンとしては見逃せない舞台になりそうですね!
上演後にはスペシャルゲストも登場
上演後の余韻が残るなか、ゲーム本編の声優であるルーク役の鈴木千尋さんとティア役のゆかなさんをゲストに迎え、舞台版ルーク役の岩城さん、ティア役の星波さん、アッシュ役の新井さんを交えたトークショーが行われました。
「今日も俺は?」と会場に投げかける鈴木さん。客席からは「悪くねぇ!」と大歓声が返ってくる見事な一体感です(笑)。ゲネプロから観劇されていたそうで、「びっくりしました! だって、ルークとアッシュが1人ずついるんだもん!」と、1人2役をこなしていた鈴木さんならではのコメントに会場が笑いに包まれます。
ゆかなさんも今回の感想で「お兄ちゃん踊ってる!」とシンプルなひとことが飛び出し、やはり踊るヴァンに衝撃を受けたようでした。鈴木さんはステージ上で自分のキャラが動いている様子を見て、幽体離脱のような感覚になったとのことで、ゆかなさんが「アッシュもそういう気持ちだったんじゃない?」と言うと、会場全体から納得する声が上がっていました。
舞台版キャスト陣のあいさつでは、新井さんがアッシュのイメージとはまったく違うやさしい声で語り始めたため場内がざわつくという場面も! また着席時にも少しつまずくなど、鈴木さんから「アッシュ大丈夫!?」と心配されたり、ゆかなさんからも「アッシュ役とご自身とのギャップが……!」と言われ、観客の心を鷲掴みにしていました。
観客が多すぎて圧倒されつつも、声援に力をもらったという岩城さん。鈴木さんが岩城さんに質問する際、ルークの声でルークに語りかけルークが答えるという状況に、岩城さんも声質が似ているため観客も大混乱で爆笑となりました!
もちろんアッシュにもアッシュの低音で今日の感想をたずねる鈴木さんでしたが、それに対して新井さんはアッシュ声ながらも「楽しかったです」と素直に答え、やはり素顔とのギャップに会場がわきます(笑)。
「ティアはカッコイイ女性なので凛々しく演じなければ、と思いつつも舞台袖では震えていた」と、今回が初舞台という星波さん。ステージ上では大勢の観客にパワーをもらってとても幸せだと語っていました。またここでも話題になったのはジェイドのアクション。「ジェイドが!」「あのジェイドが!」と、アクロバットへの感想について熱く盛り上がります!
お別れの挨拶では舞台キャスト陣が次回本公演についての意気込みを語り、最後に鈴木さんと岩城さんのWルークによる「舞台は本当に悪くねぇ!」というセリフで大歓声に包まれつつ幕を閉じました。
今回の公演に新たな演出を加えた東京・大阪公演は、8月30日・31日に大阪、9月5日・6日に東京にて上演となります。東京・大阪公演でしか見ることのできない、各キャラクターにスポットを当てたストーリー展開・主人公ルークの成長していく姿を2時間を越える公演でしっかりと描いていきます。
キャスト
岩城滉太(ルーク・フォン・ファブレ役)
星波(ザ・フーパーズ)(ティア・グランツ役)
高橋駿一(ジェイド・カーティス役)
甲斐千尋(アニス・タトリン役)
細川洪(ガイ・セシル役)
朝倉ふゆな(ナタリア・ルツ・キムラスカ・ランバルディア役)
高橋紗妃(イオン役)
新井雄也(アッシュ役)
RYOJI(ヴァン・グランツ役)
廣瀬大介(アスラン・フリングス役) 他
<スペシャルゲスト>
鈴木千尋(ルーク・フォン・ファブレ役)
ゆかな(ティア・グランツ役)
※アスラン・フリングス役の廣瀬大介さんは東京・大阪公演には出演いたしません。
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